進路指導室より
進路が決まるまでに
2月4日(火)
2025年もすでに1か月が過ぎました。高等部3年生の進路がほぼ決まりつつありますので、2年生のとき初めての実習に出かけてからこれまで、何か所の事業所にお世話になったかを調べてみました。
こうしてみると、最も多いのは「2か所」の事業所で実習を行い、進路を決めるケースでした。(計24名中8名=33%)
2年生で2か所実習し、3年生の1学期では感触が良かった方の事業所で再度実習を行ってそのまま進路先とするケースが多かったようです。また、「1か所」でしか実習をしていない生徒も2名いました。在学中の早期から放課後等デイサービスを利用し、関係性を深めたその事業所で卒業後もお世話になるというパターンでした。
もちろん実習先が多い少ないでどちらが正解というものはありません。まずはお子様がしっかりと活動に取り組める事業所を探すことが第一です。その上で、各家庭によって作業内容や送迎範囲、食事、給与工賃、事業所の雰囲気等、それぞれに重視する判断材料があると思います。実習はそれらを検討する機会としてほしいと思います。
3学期の産業現場等における実習が始まりました
1月20日(月)
本日から(一部生徒は14日から)産業現場等における実習がスタートしました。2年生は2度目、3年生にとっては高等部生活最後の実習です。
それぞれの生徒が前回よりも少しレベルアップした目標を掲げ、やる気をもって出かけていきました。お受入れいただきました事業所の皆様、誠にありがとうございました。実習終了まで、御指導のほどよろしくお願いいたします。
★実習事業所☆(順不同)
マルシンフーズ(真岡市大和田)、関研磨工業所(益子町上大羽)、IJTT(真岡市松山町)
アットホームたたら(市貝町多田羅)、県東ライフサポートセンター・真岡(真岡市荒町)
わらくや(真岡市下籠谷)、たすかる市貝(市貝町赤羽)、スイッチ真岡(真岡市田町)
セルプみらい(真岡市亀山)、ハート二宮(真岡市久下田)、さくら作業所(真岡市下大田和)
おらが市貝食堂(市貝町市塙)、友愛作業所(益子町上大羽)、ワークショップ菜の花(益子町芦沼)
多機能型事業所そらまめ(真岡市田町)、そうそう長沼(真岡市砂ケ原)
Ichikai BASE(市貝町上根)、手仕事工房そら(益子町長堤)
ふらっと宇都宮ゆう(宇都宮市東岡本町)、はーとらんど(真岡市西田井)、きなり(筑西市玉戸)
チャレンジドファーム真岡(真岡市白布ケ丘)、アビリティセンター(桜川市明日香)
第二けやき作業所(芳賀町祖母井)、ミライエ(芳賀町芳賀台)、SBワークス真岡(真岡市高勢町)
スマイルサポート上三川(上三川町しらさぎ)
年始にあたって
1月9日(木)
本年もよろしくお願いいたします。
今回のTOPICでは、ある企業の代表取締役の方から年始にお伺いした内容を簡単に御紹介します。自分が育つため、人を育てるためのヒントが散りばめられていました。
・御自身が幼少期から「生きにくさ」を感じていた。(成人後の検査でADHDと判明した)
・友人から疎外される日々、母親だけは「あなたはすごい子だから」と言い続けてくれた。
・最初の就職は接客業、まったく売れず会社からペナルティを受けた。そこで、成績の良い同僚の「まね」をしてみたところ、売上No1で表彰されるまでになった。
・「お客様のため」ではなく「高いものを売る」という会社の方針に違和感を感じ、転職した。
・「環境のせいではない、戦うのは自分自身」との言葉を受け、思考を変えることにチャレンジした。
このお話を聴き、「学ぶことはまねることから」「誰かのせいにしても道は開けない」「誰か一人でも信じ続けてくれる人がいることで人は育つ」等、改めて実感することができました。今年も「今」を一所懸命に頑張ってまいります。よろしくお願いいたします。
新規開所情報
12月25日(水)
真岡市に令和7年3月、生活介護事業所がOPENする予定です。
詳細が分かりましたらまたお知らせいたします。
★事業所名★ 「ありがとうの花」
★サービス★ 生活介護
★所在地★ 真岡市田町1362-1
保護者対象進路研修会
12月18日(水)、本校卒業生保護者お二方を講師にお招きして、「保護者対象進路研修会」を行いました。とても貴重なお話をいただき、有意義な研修会となりました。講師の増渕様、稲川様、参加保護者の皆様、ありがとうございました。以下、講演の内容と参加者の感想の一部を載せました。
≪増渕様より≫ 株式会社三和電機に就労
・在学中に、一般就労・A型事業所・就労支援センターなどいろいろ調べた。話をよく聞いてくれ、長くいてもらいたいと言ってくれたので就労を決めた。
・出勤が難しいときは、会話を大切にし、プラス思考になる声掛けをした。親も就労先に相談して、就労先と仕事の内容について話し合って改善できる点は改善できた。
・休日は、友達と遊んだり、一人の時間(ゲームや読書、ジム通い)を楽しんだりしている。
・給料は一緒にATM操作をして下ろし、本人と使い道に合わせて仕分けをしている。
・親もチャレンジセンターや学校など、色々な所に相談することが必要。
・卒業までに、基本的な挨拶や朝きちんと起きる習慣などが身に付くとよい。
・将来は自立できるよう、洗濯や料理などの基本的な生活力をさらに身に付けていきたい。
≪稲川様より≫ 益子マインドの生活介護を利用
・放課後等デイサービス・日中一時支援事業・職場体験・産業現場等における実習等を重ねて、慣れている施設を信頼と安心感で決めた。
・PTAの地区活動で、施設見学やランチ会などで情報交換や先輩保護者からアドバイスや経験談を聞き、生活介護施設の情報収集をした。
・登所が難しい日が続き、施設に相談して、本人の好きな活動、見通しをもちやすくする取組やツールを取り入れてもらうことができた。朝は音楽や絵カード、言葉かけ、一緒にジャンプなど、楽しい雰囲気を作り気分が登所に向かうようにしている。
・休日は本人の好きなこと(ドライブ)を十分して平日とのメリハリをつけている。
・卒業までに、健康なお子さんでも主治医を探しておくと卒後の障害年金などの申請時にスムーズ。ノートなどにうまくいかなかった状況等をメモしておくと役立つ。
・将来はグループホーム入居を考え、グループホーム併設の生活介護施設も併用している。慣れたら短期入所も利用し将来につなげたい。
≪参加者の感想≫
・一般就労後、問題を乗り越えている話に勇気をもらった。
・チャレンジセンター、グループホーム、障害年金、生活介護の手続きや計算などの情報が勉強になった。
・家族から就労先や利用施設へ、相談や提案の大切さを感じた。
・卒後も学校の先生に相談できることが分かり良かった。
・子どものにとっての幸せや人生の目標等を考えさせられた。障害がある方が住みやすい社会になってほしい。
・将来の不安が少し取り除けた。もっと調べよう、見学しようと思った。
・今すべきこと、必要なこと、朝起きられないときの対応、困ったときの相談体制作りなどとても参考になった。
障害基礎年金について その5
12月19日(木)
シリーズでお伝えしてきました「障害基礎年金について」の最終号を添付しましたので、ぜひ御覧ください。
繰り返しになりますが、各自治体によって手続開始のタイミングや受給までの流れは若干異なる場合がありますので、詳細は年金の公的窓口にお問合せください。
障害基礎年金その5.pdf ←クリック!
内定通知をいただきました
12月6日(金)
一般企業や就労継続支援A型への就職を目指してきた高等部3年生に対して、「内定通知」が届きは
じめました。いただいた通知は、本校校長から本人へ手渡しさせていただきました。
今後の抱負を尋ねられると、「家族の支えになっていきたい」「相手の目を見てコミュニケーショ
ンをしたい」と力強く答えていました。
各企業の皆様には、これまで実習等の様々な機会で御尽力いただき、誠にありがとうございました。
進路相談、受付中!
12月4日(水)
先日、小学部2年生の保護者の方が進路相談にいらっしゃいました。「まだ早いかな、と思いつつ今のうちからできることは何か聞いてみたかった」「担任の先生から勧められた」とのことでした。進路担当が受けた相談では、これまでで最も”若い"学年の方からの相談でした(^^)
当日は障害福祉サービスの種類や地域にある施設の紹介、自立のために今からできることについて情報共有をさせていただきました。
お忙しいところとは思いますが、気になることなどありましたらお気軽に担任まで相談をお申込みください。
A型事業所の頑張り
12月2日(月)
卒業後の就労に向けて、一般企業や就労継続支援A型に進む生徒には事業所から「求人票」が届けられます。御存知のとおり、そこには賃金や就業時間、休日等の待遇が書かれているのですが、「A型の総支給額が一般企業を上回る」という現象が一部で起きているようです。
それだけ聞くと驚きますが、以下のような”理由”があります。
・A型は「障害福祉サービス」なので、通所日数が「月日数マイナス8」である。
(31日の月なら23日出勤)
・そのため、月あたりの就業日数が企業よりも多くなる。
・時給は同額でも、出勤日が多い分、総支給額が高くなる。
・一般企業もA型も「1日6時間勤務」という同じ条件だった。
現在、A型事業所への報酬計算にはスコア制度が導入されており、利用者に手厚く支援を行うほど収入が上がるという仕組みになっています。利用者が働く時間も長いほど評価が高いため、これまで1日4時間程度の就労が一般的だったA型も、しっかり仕事ができる利用者には1日6時間勤務を提案してくれる事業所もあるようです。ただ、そのためには十分な質・量の仕事の確保が必要で、A型事業所としても並々ならぬ企業努力をしていることが推察されます。
福祉サービスでありながら雇用契約を結ぶ”就職先”でもあるA型。事業所の頑張りに応えられるかどうか、働く側の姿勢も問われるのではないでしょうか。
ラクな種まきで苦労の花が咲く
11月13日(水)
文明の利器としてのスマホやタブレットは、今や私たちの生活に欠かせない道具となりました。それらはとても便利で快適、わずかな労力だけでいろいろなことを知ることができるし、世界中の人々とつながることができます。とにかく「ラク」です。しかし、何事にも二面性があります。
スマホやタブレットに「子守り」を任せるようなことも最近は当たり前ですが、様々な研究によってそれらの機器が発育に大きな影響を与えることも分かってきているようで、日本医師会も乳幼児期の使用について警鐘を鳴らしています(H31.3 日医ニュース)。いつも使わせていると、取り上げようとすれば泣いて暴れるようになり、すでに「依存」状態に入っているのだそうです。
人は誰しもラク(負荷の低いこと、楽しいこと、気持ちの良いこと、癒されること等々)を求めるように脳がプログラミングされています。大人ですらそうなのですから、未熟な子どもたちであればなおさらです。しかし、今のラクな種まきは将来苦労の花を咲かせ、結果責任として自分に返ってきます。一度「依存」状態に陥ってしまうと、どんなことでもそこから抜け出すことは簡単ではありません。
とはいえ、いつも苦しいことばかりでは心も体も健康を保てません。ストレス耐性を少しずつ高めつつ、ラクに「流される」のではなく、ラクを主体的によりよい形で求める方法を、まずは大人が考えていかなければならないと思っています。