進路指導室より

進路指導室より

企業向け学校公開を開催しました

11月17日(木)

 今年度も、真岡公共職業安定所との共催で、「企業向け学校公開」を実施しました。
 感染症の再拡大が懸念される中でしたが、本校進路指導部は「対面」へのこだわりをもっています。なぜなら、リモートでは分からない「空気感」というものが、人間同士の相互理解には必要だと考えているからです。お呼びする企業の数を少なくし、会場設定にも空間的なゆとりをもたせる等配慮し、感染症対策を十分に実施しながら直接生徒の様子を見ていただく機会とすることができました。
 第一部では、高等部生徒の授業を参観していただきました。産業現場等における実習中とはまた違った生徒の様子に、参観した企業の方も新たな発見をされているようでした。
 第二部では、「栃木ハイトラスト株式会社」の柴田様、栁沼様からの御講話をいただきました。柴田様からは「生徒本人の適性を見る機会として、実習の場をどんどん活用してほしい」という御意見をいただきました。また、栁沼様からは「障害者を受け入れる側の意識も変えていく必要がある」と、実体験に基づくエピソードを交えてお話しいただきました。
 参加企業だけでなく、学校にとっても貴重な学びの場となりました。柴田様、栁沼様には心より御礼申し上げます。

 【真岡公共職業安定所長の挨拶】    【栃木ハイトラスト株式会社様の御講話】
   




令和4年度 保護者対象進路研修会

11月9日() 本校体育館にて保護者向け進路研修会を開催されました。

 

本校卒業生の保護者である川良桂子様、宮田加代様、卒業生の川良涼様を講師としてお招きし、講演していただきました。
    
    

     

川良様には、一般就労を卒業後の進路として選択するまでの過程や、家庭でのサポート、就職をしてからの様々なお話をお聞きすることができました。「笑顔で職場(学校)に送り出す」ことや、「いつでも本人を励ます体制を整えておく」など、保護者の生の声を聞くことができました。また、「社会に出て生きていくのは本人なので、多くの人に助けてもらえる人になってほしい」とおっしゃっていました。そのために「素直さ、笑顔、挨拶」が大切であるとお話をされていました。


    

宮田様には、主に生活介護に関するお話をお伺いしました。進路決定の際に重視したこと、進路決定までの苦労など、様々な内容をお話いただきました。「在学中にできるようになっておいた方が良いこと」に関しては、「朝に起きて、ご飯を食べ、昼間に活動し、夜になったら眠くなる、といった生活リズムを整えておくこと。」とおっしゃっていました。また、「学校にいる間には体育の時間など、運動の時間があるが、卒業後には意識しないと身体を動かす機会が減ってしまう」といったことも教えていただきました。

     



お忙しい中御来校いただいた講師の方々に深く感謝申し上げます。

 

参加された保護者の皆様からは、「具体的なお話を聞くことができ、とても参考になった。」「卒業後の進路について不安もありますが、前向きな気持ちになることができました。」といった言葉をいただきました。

進路決定の一助としていただくことができましたら幸いです。

 

また、アンケートの中には御質問もいただきました。

進路指導部長からこの場をもって返答させていただきます。

・生活介護と日中一時の併用は可能ですか?

 →可能です。生活介護サービスの時間帯外(例えば16:00~17:00など)に、組み合わせて利用している方が多くいらっしゃいます。また、生活介護が閉所している土曜日などに、日中一時を別の事業所で利用している方もいらっしゃいます。


・生活介護でグループホームにお世話になると、障害年金で一生安心して暮らせますか?

→障害基礎年金は、1級で月額約81,000円です。グループホームの費用は食費光熱水費込みで、6~7万円のところがほとんどです。計算上は生活していくことは可能ですが、赤字になってしまうような場合には、生活保護の受給を併せて行う方もいらっしゃいます。

 

 



2学期産業現場等における実習が終わりました

10月18日(火)

 9月21日(水)から始まった高等部の「産業現場等における実習」が、一部の生徒を除き終了しました。
 生徒たちは、学校生活と実習先での活動の違いにもすぐに慣れ、さすがは高等部生というところを見せてくれました。
 そんな中、今年度最初の企業内定をマルハニチロ株式会社様からいただくことができました。平山工場長様より内定通知書をいただく様子を御覧下さい。

  

芳賀地区自立支援協議会就労支援部会について

10月13日(木)

 芳賀地区では、障害者の社会的自立に向けて、関係機関による「自立支援協議会」という団体が定期的に会議を行っています。協議会にはいくつかの部会がありますが、本校進路指導部が関わっている「就労支援部会」が先日開催されました。今回の記事では、その場で挙がった話題について、学校生活にも関わりそうなものについてお伝えします。

テーマ:福祉事業所の工賃向上、販路拡大、人材育成について
意 見:
【就労継続支援A型事業所より】
・今般の最低賃金の著しい上昇によって、よりシビアに通所希望者の作業能力や生産性を見極めなければならなくなった。これまでなら雇用可能だった実態の方も、お断りせざるを得ない状況になってきている。
・現場の支援員から、採用面接を厳しくし、しっかりと働ける人材を確保してほしいという意見が出ている。
【就労継続支援B型事業所より】
・地域に根ざした産業を積極的に取り入れて、作業量の確保を行っている。利用者にいろいろな作業から選んでもらうことができるようにしていきたい。
・工賃向上については国が定める目標額が年々上がっており、売上を上げていく努力をしているが、なかなか厳しいのが現実である。
【就労支援アドバイザーより】
・行政が、障害者施設に発注できる仕事を、さらに積極的に切り出していく努力も必要だと思う。
・人も物も「付加価値」が求められている。
【企業より】
・働くことを通して、作業面で伸びる特別支援学校卒業生が多い。在学中には作業能力よりもまず「挨拶」「返事」「気遣い」を身に付けてほしい。

 ※「気遣い」=脱いだ靴を揃える、椅子をしまう、道具を片付けるなど


産業現場等における実習の様子その2

10月4日(火)

 高等部産業現場等における実習も3週目に入り、それぞれの実習先で生徒たちは頑張っています。その様子を御覧ください。

「家では料理しないけど」「ボンドの量に注意」 「先輩の教えを受けて」「製品の扱いは丁寧に」
       
 『そらまめ食堂』様 『SBワークス真岡』様  『関研磨工業所』様  『ヘイコーパック』様

産業現場等における実習の様子

9月29日(木)

 先日始まった高等部「産業現場等における実習」の様子をお知らせします。
 2年生は実習経験が少ないため、まだまだ緊張感の中での実習です。
 3年生はさすがに先輩の貫禄、「この実習で自分の進路先を決める!」という決意をもって、熱心に取り組んでいます。
 受入事業所の皆様、引き続き御指導くださいますようよろしくお願い申し上げます。


 《店舗に校長先生が来店!》       《カッターを上手に使って・・・》
 

第2学期産業現場等における実習が始まりました

9月26日(月)

 2学期の高等部「産業現場等における実習」が21日からスタートしました。今回の実習では、2、3年生が計42事業所に分かれ、実習を行います。3年生にとっては、卒業後の進路を決めるための大切な実習となります。
 事業者様には、受入れの御協力をいただき、誠にありがとうございます。

 今回の実習をお受入れいただいた事業所【順不同】
 《企業実習》
 ●泉食品株式会社様  ●中山産業株式会社様  ●TAMC株式会社様
 ●株式会社しまむら様(ファッションセンターしまむら益子店、バースデイ真岡店) 
 ●株式会社虎昭産業様 ●有限会社関研磨工業所様 ●株式会社真岡加工センター様 
 ●大創産業株式会社様(ダイソーショッピングモールとりせん真岡店)
 ●ヘイコーパック株式会社様 ●マルハニチロ株式会社様 
 ●株式会社三和電機様    ●カルビー・イートーク株式会社様
 ●芳賀赤十字病院様

 《障害福祉サービス事業所》
 ●ユーファーム真岡様   ●わらくや様    ●多機能型事業所そらまめ様
 ●ベストファームなかま様 ●スマイル上三川様 ●友愛作業所様
 ●第二けやき作業所様   ●SBワークス真岡様 ●プレリュード真岡様
 ●真岡さくら作業所様   ●益子マインド様  ●セルプ・みらい様
 ●アビリティセンター様  ●手仕事工房そら様 ●あさひ様
 ●美里学園レスパ様    ●コミュニティサポートセンターひかり様
 ●ミライエ様       ●就労支援センターTBC宇都宮様 
 ●ハート二宮様      ●プランテーション真岡様
 ●アグリ益子様      ●ともだち作業所様 ●けやき作業所様
 ●県東ライフサポートセンター・真岡様    ●久遠チョコレート宇都宮店様
 ●生活介護絆様      ●デイセンターすぎの芽様 

最低賃金のはなし

9月5日(月)

 「最低賃金」とは、御存知のとおり最低賃金法によって定められているもので、使用者が労働者に対して、1時間あたりに支払わなければならない最低限度の賃金額のことです。令和4年9月現在、栃木県の最低賃金は882円ですが、10月にその額が913円に引き上げられることがほぼ決まりました。
 この額は雇用契約を結ぶ労働者に適用されますので、「就労継続支援A型」を利用する障害者等についても同様となります。
 一見、働く側にはメリットしかないように見える最低賃金の引き上げですが、雇う側の企業や福祉施設には負担として重くのしかかってくることが予想されます。というのも、現在の物価上昇は、好景気による人々の購買意欲向上といった「需要増」が起こしている現象ではなく、社会情勢の不安や原油、原料価格の高騰といった「コスト増」が起こしているものだからです。
 今回の賃上げは、企業にとっては簡単に言えば、「仕入れや光熱水費等の経費は増え、売上はそれほど増えない状態にある中で、さらに人件費が上がる」という状況です。
 こういった経済状況にあるとき、その影響を最も受けるのは社会的に弱い立場にある労働者です。今後、障害者雇用の現場にどのような影響があるのか、注視していきたいと思います。

教員の社会体験研修を行っています

8月30日(火)

 夏季休業中、教員も進路指導に活かすべく、さまざまな事業所様の御協力の下、体験研修を行ってきました。
 今回は真岡市にある割烹料理「うな源」様で研修を行った教員の感想を記事にしました。ぜひ御一読ください。

「厨房で料理を作る方の姿を見ていると、食材を生産する方や料理を召し上がるお客様など、一皿の料理に関わる全ての方の思いを、一緒にテーブルまで運ぶことが求められているのだ、と感じた。当日使用していなかった客室も含めて、さまざまな場所を見学させていただき、調度品や部屋の作りなど、いかにお客様に快適に過ごしていただくかの工夫を目の当たりにすることができた。また、接客用語等普段使わない言葉が多く、貴重な経験をさせていただいた。今回学んだ気遣い、心遣いを、今後に活かしていきたい。」(小学部教員)

【打合せの様子】