校長室便り

2021年4月の記事一覧

【高2】現代文の授業見学(武田先生)

4月21日(水)・28日(水)の2限目、高校2年2組の「現代文」の授業(武田先生)を見学しました。今回は、清岡卓行の評論「ミロのヴィーナス」が題材です。

高校の国語で、評論の授業がどのように行われるのか、興味がありました。
本校で育成することを重視している「クリティカルシンキング」とどのような関連があるのかなと思っていました。

まずは、4月21日(水)2限目の授業です。


ここでは、言葉の対比によって、文章全体の構成をまず、大づかみにとらえていました。例えば、「量の変化」と「質の変化」がそれぞれ、何を意味しているか、また、「夢をはらんだ無」と「限定された有」が示すもの、といったように、評論文の切り口を明確に示していました。そして、それらを生徒同士が相談したり、教えあったりすることで、納得できてから、次に進んでいました。





続いて、1週間後の4月28日(水)2限目です。

ここでも、相反することを対比させて考えることが徹底されていました。そして、対比させた事項についての関係性を考えさせることで、著者の主張が浮かび上がるように、授業の構成が工夫されていました。(国語が専門ではないのに、偉そうに適当なことを言ってすいません)
また、「不思議なアイロニー」などの言葉を生徒が自分で調べながら理解しているのは、とても良いと思いました。(それにしても便利な辞典があるんですね)




重要なことは、自分の考えだけでなく、近くの生徒との交流によって確かめていました。




*評論文の読解の仕方には、いろいろな手法があるのではないかと思いますが、今回の「ミロのヴィーナス」では、文章全体の構成を大つかみにとらえ、重要なキーワードから、内容の理解を深めていっているんだなあと思いました。全体を構成するいくつかのパーツに分解し、その内容について、友達と相談したり、辞書で調べたり、お互いに共有したりすることによって、エビデンスとなり、それを積み重ねることで、正しく理解しようとするのは、まさに「クリティカルシンキング」だと思いました。


*確かに、こうした授業によって、クリティカルシンキングができるようになるんですね。勝手に理解しました。

*また、特筆すべきは、この授業の中では、生徒は傍観者ではなく、評論の森のなかを適切な道しるべによって導かれる探究者(チャレンジャー)であることでした。

【中3】理科の授業見学(中村先生)

4月28日(水)2限目、中学3年2組の「理科」の授業(中村先生)を見学しました。今日は「ニンニクの根の細胞分裂の観察」でした。

神戸先生が「細胞の染色体がよく見えますよ!」と職員室の先生方に声をかけたせいか、中3の担任の先生方が理科室に集まってきました。

山口さんの顕微鏡がよく見えている、という口コミで、山口さんの周りに集まってきました。

栗原先生は、やる気満々で、スマホで写真を撮っていました。学年通信の紙面を飾るそうです。山口さんの顕微鏡で見た細胞分裂像が、一番上の写真です。

ニンニクの根の細胞分裂は、根の先端を柔らかくなるように処理した後、柄付き針で細かくほぐし、スライドグラスで押しつぶします。そこに、酢酸オルセイン溶液を1滴たらし、染色します。最後に、カバーガラスをかけて、顕微鏡で観察します。


今回は、細胞が分裂する時間帯と観察する時間帯が、見事にマッチし、素晴らしい分裂像を観察することができました。よく見てみると、山口さんの作ったプレパラートだけでなく、ほとんどの顕微鏡で見えてました。












実験観察で、きれいに見えたり、うまく結果が出たりすると、それだけで人生得した気分になりますね。少なくとも、この時間のねらいは、見事に達成されました。

【中2】数学の授業見学(星野先生)

4月28日(水)1限目、中学2年3組の「数学」の授業(星野先生)を見学しました。
「陸上競技で、決められたレーンでトラックを1周走る競技を行うとき、トラックの大きさによって、スタートラインをずらす長さはどのようになるか」という問題について、文字を使った式を利用して解決することが、今日の授業の目的です。

前回の授業で、1レーンのコーナー部分の長さは、半円の半径を16mとすると、32π m、2レーンのコーナー部分の長さは、(32+2)×πm=34πmとなり、レーンが一つ外側になると、2πm長くなることを求めました。
→πを、3.14とすると、2πだと6.28となりますので、6.28mずらせばいいことになります。

今日の授業は、ここからの応用で、
トラックの大きさが変わったらどうなるか
レーンの幅が変わったらどうなるか
について、文字を使った式を利用して、解決します。

4人1組のグループになり、相談しながら解決します。
まずは、いきなり文字を使った式ではなく、トラックの大きさは、コーナー部分の半径を16mから20mにした場合とします。また、レーンの幅は、1mから1.25mにした場合で考えます。その結果をグループの代表が、黒板に説明を書いています。


そして、グループごとに結果を発表します。






この後、半径をrという文字を使うと、どう表すことができるかを考えます。
生徒は、文字を使った式を利用すると、一般式として表すことができることを理解します。
こうした一連の課題を協働して解決を目指すことで、全員が理解できる、という大きなメリットがあります。
本校では、中高ともに、数学でも「ペアワーク」や「グループワーク」が日常的に行われており、「主体的、対話的で、深い学び」を目指しています。

また、数学科ではPDCAサイクルを取り入れており、生徒は授業ごとに、振り返りシートに「今日のめあて」、「分かったこと・大切な考え」、「もっと知りたいこと・疑問点」について、書いて提出しています。
(↓こんなふうに)


それでは、今日の授業の振り返りでは、どんなことが書かれていたでしょうか?
何人かの振り返りを見てみましょう。(注:よく書いているものを選んでいるわけではありません。重なっているものを上から順番に何枚か写真に撮りました。)













このように、生徒たちは毎時間ごとに、理解を実感しながら成長しています!



【中1】国語の授業見学(北堀先生、続編)

4月28日(水)1限目、中学1年2組の「国語」の授業(北堀先生)を見学しました。これは、前日(27日)の国語の授業の続きです。自作の詩の朗読、発表などを行いました。

まず、自分の詩をつくってみるところから始まります。
谷川俊太郎「朝のリレー」にちなんで、「」をテーマに詩を作ることにしました。

次に、4人グループを作り、その中で順番に自作の詩を朗読し、グループの中で最も良かったものを選びます。










続いて、各班で最も良かった詩を、クラス全体に向かって朗読します。










皆さん、素晴らしい詩でした。一部を紹介します。









この後、全部で9班の代表の詩の朗読により、どれが良かったか、どこが良かったのか、について話し合います。

詩を作ることと朗読することは、深く結びついていることが分かりました。
「主体的、対話的で、深い学び」にもつながっているのかも知れませんね。

【高校】剣道部、個人戦3回戦進出!

4月26日(月)栃木県総合運動公園武道館(宇都宮市西川田)にて、令和3年度第62回栃木県高等学校総合体育大会兼第68回関東高等学校剣道大会県予選会(個人戦)が行われ、2年生の飯塚偉琉(いいづか たける)君が3回戦に進出しました。大健闘でした。

飯塚君は、1回戦(宇都宮南の生徒)小手2本で勝利、2回戦(鹿沼東高の生徒)面2本で勝利し、3回戦に進出しました。写真は、2回戦で面1本を取った瞬間の写真です。(この写真は、剣道部が撮影したビデオの画面から切り取ったものです。)よく勝てたな、というくらいの対戦相手だったそうです。

3回戦は、佐野日大高の選手と対戦し、0-1で惜敗しました。この対戦相手は、飯塚君が目標にしていた選手で、その選手と接戦で戦うことができたことは、大きな自信になったそうです。

3年生の西塚翔望君は、1回戦で、今市高の選手と延長戦までもつれ込み、最後に1本取られて惜敗しました。

次の大会は、インターハイ県予選(5月27,28日)です。飯塚君は、3回戦突破し試合内容の質を上げること、西塚君は、同じ技に固執せず、多彩な技で攻め込むこと、を目標としているそうです。頑張ってください。応援しています。

また、4月25日(日)には、団体戦が行われ、今回、女子が佐野高校単独チーム(3名)で、参加しました。これも特筆すべきことです。参加した選手は、2年生の羽切七菜さん、田村真梨奈さん、篠原彩絢さんの3名です。1回戦は、引き分け、判定差で敗退しましたが、健闘しました。こちらも、インターハイ県予選、頑張ってください。応援しています。


普段の練習風景

【高校】下野新聞の取材がありました

4月27日(火)放課後、下野新聞の記者が来校し、次の3つの活動について取材しました。
①囲碁将棋部、県大会団体戦優勝!
②科学部、高文祭、自然科学部門 栃木県代表!
③2年生の店網君、日本地学オリンピック銅賞受賞!
同時に、3つの取材、というのは、めったにないと思います。

囲碁将棋部
団体戦に出場した3名が揃っていませんでしたので、3名揃っての写真は、後日、学校から送付することとなりました。参考までに、2名だけの写真です。3名揃っての写真及びインタビュー等は後日、紹介します。


科学部
高文祭に出場する3年生にインタビューし、3年生の部長、副部長、そして、2年生の部長、副部長、計4名で写真を撮影しました。




③2年生の店網くん
日本地学オリンピックで銅賞を受賞したことは、本校のHPを見て知ったそうです。
(下野新聞も本校のHPをチェックしてくれていると聞き、嬉しく思いました)


*下野新聞には、それぞれいつ掲載されるかはわかりませんが、その時はHPで紹介します。

【中1】国語の授業見学(北堀先生)

4月27日(火)5限目、中学1年2組の「国語」の授業(北堀先生)の授業を見学しました。谷川俊太郎の「朝のリレー」という詩に関する授業でした。

「朝のリレー」は教科書の最初のページに出てきます。


授業では、まず、この詩がどんなことを言っているのか、そして、その内容を伝えるためには、どの部分をどんな工夫をして読んだらいいかを考えました。


それを踏まえ、詩を棒読みした時と、感情を込めて読んだ時とで、詩の印象がどのように変わってくるか、北堀先生の朗読を聞いて、考えました。

次は、生徒それぞれが、詩の読み方を考えながら、実際に朗読します。
2人一組となって、お互いに相手の朗読を聞き合いました。


その際、次の点に注意しながら、朗読をしたり、聞いたりしました。
①はっきりと、よく聞こえるように読めていたか
②間のとり方や音の高さに工夫ができていたか
③自分が感じたイメージが伝わるように、気持ちを込めて読んでいたか
④発表を聞いた感想


生徒は、教室の中を動き回り、男女3人ずつ、計6名のクラスメートと、順々にペアになり、お互いの朗読を聞き合い、評価し合いました。











最後に、6名のクラスメートの朗読や自分の朗読の感想を聞いたことを参考に、自分の朗読について、振り返りをしました。
生徒たちは、相手から自分の朗読を真剣に聞いてもらうことによって、逆に、自分が伝えたい内容、伝えなければならないことが、明確になっていく、という体験をしていました。詩というのは、伝えたい人と、そこから何かを感じようとする人がいて、初めて意味のあるものになっていくことも感じ取っていたようです。
また、普段あまり話をすることがなかったクラスメートとも、朗読を聞き合うことを通して仲良くなっていました。

さて、次回は、自分で自分の詩を作って朗読する、という授業だそうです。
どんな詩が生まれてくるか、楽しみです。

【中1】CTPの授業見学(粂谷先生、廣瀬先生)

4月27日(火)4限目、中学1年1組の「CTP」の授業(粂谷先生、廣瀬先生、コンピュータ室)を見学しました。パソコンの使い方、課題の提出の仕方などの説明がありました。

CTPの時間は、1年生は「環境問題」などについて、調べ学習などを行ったりします。
今日は、SGDsの17のゴールの中から、自分で一つ選んで調べ、レポートを作成する練習を行いました。





今日と次回で、レポートを完成させ、提出します。
中高6年間の探究活動のスタートです。頑張りましょう。

【中学】スクールガイド用写真撮影

4月27日(火)昼休み、今年度のスクールガイド用の写真撮影がありました。
管理棟3Fの窓から、中学生全員が入るように撮影しました。

スクールガイドの表紙には、開校以来、この構図の写真が使われています。


下から見上げるとこんな感じになります。岩佐写真館が身を乗り出して撮影しています。毎回、生徒や先生方の笑顔と自由なポーズが、伸び伸びとした雰囲気を出しています。


*今日は、風もなく、絶好の撮影日和でした。

【中3】国語の授業見学(松浦先生)

4月26日(月)3限目、中学3年2組の「国語」の授業(松浦先生)を見学しました。
単元は「和歌の世界」で、古今和歌集の仮名序(古今和歌集の序文として、紀貫之によって仮名で書かれたもの)の冒頭の朗読をペアで交互に行っていました。

次は、立って音読し、読み終わった者から着席しました。
朗読の仕方もいろいろなパターンがあり、それを組み合わせて変化を付けながら、集中力やモチベーションを高めていました。


次いで、我が国で「三大歌集」といわれる、万葉集、古今和歌集、新古今和歌集の3つについて、それぞれどんな特徴があるか、グループになって、調べました。







班によっては、3つの歌集を分担して調べたり、各自が3つ全部調べて後で共有したりするなど、調べ方にも特徴がありました。


最後に、3つの歌集それぞれについて、各班から発表がありました。
確かに、違いを調べることで、それぞれの特徴が明確になり、発表を聞いていた自分も、なるほどなあと思いました。「和歌の世界」に興味を持たせるというねらいは達成できたのではないかと思います。松浦先生の授業で、自分もこれらの歌集を読んでみたいと思いました。