校長室便り

2022年6月の記事一覧

【中3】「数理探究」の授業見学(中村先生)

6月2日(木)6・7限目、中学3年2組の「数理探究(理科分野)」の授業(中村先生)を見学しました。今日は、無脊椎動物である「イカの解剖」を行いました。

まずは、イカチェックで、イカに関する知識を確認します。

例えば、イカは何を食べているか、口はどこにあるか、世界最大のイカは? スルメイカの寿命は何年? などのクイズに答えながら、イカに関する興味関心を知らず知らずのうちに高めていきます。


そして、いよいよ「イカ(スルメイカ)」の解剖です。スルメというと乾燥させたイカを思い浮かべる人も多いですが、スルメイカというイカがいて、それを乾燥させたものを「スルメ」と言っています。


イカは食品として普通に販売されていますから、見慣れたものではありますが、じっくりと観察した経験はほとんどありません。皆、興味津々です。

外形を観察した後は、内臓の観察です。解剖用のハサミで、切り開きます。

きれいに切り開けましたね。資料と見比べながら、内臓の名称を調べていきます。

消化器官の入り口である口の構造を調べています。

取り出したクチバシ(カラストンビ)です。

内臓の名称と役割を確認しています。オスメスの判別は、個体が成熟していないと難しそうです。この個体はオスのようです。

続いて、眼球や脳の観察を行っています。

眼球からレンズも取り外すことが出来ました。脳も確認できました。
皆、初めてとは思えないほど、物おじせず、堂々と的確に解剖を進めています。

他の班も、うまくできていたようです。

イカの体の中にも、ヒトと同じように、消化器官、循環器官、神経器官などが存在し、機能していることが良く分かりました。

【中3】「社会」の授業見学(宍戸先生)

6月2日(木)5限目、中学3年2組の「社会」の授業(宍戸先生)を見学しました。現代社会(公民)分野で、「メディアから世界の変化を捉える」ことをねらいとするオリジナル教材による授業でした。

2022年4月25日(月)、イーロンマスク氏により「Twitter」社が5兆6千億円で買収されたという衝撃のニュースが、世界中を駆け巡りました。これは、イーロンマスク氏が、利益のためでなく、(フェイクニュース等をも含んだ)言論の自由や社会的な影響力を手に入れようとしたものです。

一方、時を同じくして、2022年4月23日(米現地時間)の早朝、EU(欧州連合)が「デジタルサービス法」に合意しました。こちらは、言論の自由とは対極的に、ロシアによるウクライナ侵攻のような危機的状況が発生した際に、ソーシャルメディアや検索エンジンなどに対して、社会的な悪影響がもたらされないように、規制強化の強権を発動できるようにしたものです。たとえば、フェイクニュースなどを意図的に流している企業に懲罰(膨大な罰金)を科すことができるようになります。

このように、今、世界では、言論の自由(たとえ、フェイクであったとしても) VS 規制強化 という対立軸のもとで大きく動いています。日本にいると、こうした流れから取り残されているような感じがします。

宍戸先生は、言論の自由はたびたび時代の変革期に大きく取り上げられる!という視点から、今、日本や世界が置かれている状況を考える授業を作っています。


授業では、日本や世界で、インターネットを使って影響力をもった人物たち(ホリエモン氏、ひろゆき氏、ドナルド・トランプ氏、イーロンマスク氏)が、何を考え、どのようなことをしようとしているのかを考えていきます。

さらには、イーロンマスク氏が、なぜ、FacebookやYoutubeではなく、Twitterを買収したのか、などについても、データを基に考えていきます。

*授業は目からウロコの連続で、世界の大きな流れを感じることができました。こうした大事なことを知らないでいると、大変なことになるなと感じました。
*宍戸先生のオリジナリティあふれるチャレンジをこれからも期待しています。

【高2】「地理B」の授業見学(小森先生)

6月2日(木)2限目、高校2年4組の「地理B」の授業(小森先生)の後半を見学しました。単元は「河川のつくる小地形」で、山地・谷口の河川地形を理解することが目標です。「扇状地」の形成や土地利用に関する授業をしていました。

小森先生の授業は、ICTを日常的・効果的に活用しています。

扇状地は、扇頂、扇央、扇端の3つの部分から成り立っており、それぞれで、独自の土地活用がなされています。

扇頂は、水が豊富で、家が建っていることが多く、扇央は水はけが良いので、果樹園が作られることが多いそうです。そして、扇端は地下を流れていた水が表面に出てくるので、水が豊富なため、水田が作られています。

扇状地の身近な例として、栃木市大平町の「ブドウ団地」付近が、まさに当てはまるそうです。

確かに、山際は「扇頂」で、古くから家が建っており、その下の「扇央」には果樹園(ぶどう畑)が作られています。さらにその下の「扇端」には、水田が広がっています。その事例を聞き、とても納得しました。

続いて、「V字谷」や「河岸段丘」についても、グーグルアースなどを使って、瞬時に該当する地形をプロジェクターで投影しました。

河岸段丘では、どこが段丘になっているかを写真上で確認するとともに、段丘の平らな部分や崖になっている部分が、どのように利用されているか、その土地利用を周囲の人たちと相談しています。

指名した生徒からの意見を基に、重要な点を整理しています。

小森先生のプリントは、いわゆる重要語句の穴埋めで完成させるのではなく、資料を読み取る際のポイントを自分の言葉で書き込んだり、色を塗ったりして完成させます。つまり、生徒それぞれで、プリントの完成形は違ってきます。このようなプリントのつくり方は、生徒の「思考力・判断力・表現力」を育成するためのツールになっていると感じました。

小森先生の授業は、ICTの活用により、教科書にはない資料をインターネットを介してアクセスする過程そのものを生徒に見せることで、地理という学問や、その学び方をも教えてくれているように感じました。

*その結果、とてもわかりやすい授業となっていました。素晴らしいです。

【中高】旭城大運動会実行委員等の活躍

6月1日(水)令和4年度旭城大運動会は、大成功の裡に終わりました。旭城大運動会実行委員長の千葉愛莉さん(高校3年1組)、中学実行委員長の森田日和子さん(中学3年1組)を紹介します。

実行委員長の千葉さん

開会式での挨拶(午前中の中学生)

午後の高校生の開会式


閉会式での千葉さん

千葉さんは、3年ぶりに「応援団」を復活させました。昨年度は、各団の団長のみでしたが、今年度は各団4名からなる応援団を結成し、大運動会を大いに盛り上げてくれました。「どんな行事にも全力で取り組める人間になりたい」という思いを胸に、高校生活の記憶に残る行事にしようと頑張ってくれました。

千葉さんは、これまで、サッカー部のマネージャーとして、裏方で部を支える仕事をしてきました。そこで培われたことが、実行委員長として役割を果たすことにも役に立っているように感じました。後述する3名の各団の団長が伸び伸びと持ち味を発揮できたのは、委員長が全体が目指す方向性とそれぞれが何をすればよいかをはっきりと示してくれたことが大きかったのではないかと思います。


翌日6月2日の昼休み、旭城大運動会の結果発表を行いました。
中高の得点を合計した結果、「黄組」が優勝したことを伝え、実行委員長としての最後の仕事が終わりました。お疲れさまでした。

 

こちらは、中学の実行委員長の森田日和子さんです。


閉会式での森田さんの挨拶は、素直な気持ちを自分の言葉で伝えており、とても素晴らしかったです。先生方は皆、絶賛していました。

「旭城大運動会が大好きです。どうしても盛り上げたくて、実行委員長に立候補しました。みんなと協力して、当日に向けて準備をしたり、応援したり、励ましたりすることができました。本当にやってよかったと思いました。」


続いて、旭城大運動会を盛り上げてくれた各組の団長です。

赤組団長:生井求君、青組団長:阿部恭介君、黄組団長:古橋悠斗君

j実行委員や生徒会役員に加え、特設放送実行委員会、保健委員、体育係等、たくさんの生徒が、運営してくれました。また、久保先生を中心とした体育科の先生方には大変お世話になりました。
(前日の会場作成では、中高野球部、中高陸上部、中高ラグビー部、高校男子テニス部、中学男子バスケットボール部等が協力してくれました。)


この場では、とても紹介しきれませんが、多くの人たちの力によって、旭城大運動会は運営されていました。お疲れさまでした。

先生方や教育実習生も頑張りました。(教員チームもリレーに参加しました)

*旭城大運動会は、大成功で終わりました。素晴らしい一日でした!

ところで、空には「ハロ(HALO)」と呼ばれる気象現象が出現しました。「ハロー(HELLO)」ではありません。太陽の周りに虹のような輪が見えました。これは、お天気の下り坂を示すサインだそうです。開催時期も絶妙なタイミングでしたね。