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2019年10月の記事一覧
キャッチコピー作りに挑戦 ~高校1年生がNIE~
10月8日(火)に、本校の高校1年生は、電通の野澤クリエイティブ・ディレクターを特別講師に迎え、新聞広告のキャッチコピーを作る授業を受けました。このように、新聞を素材に展開する教育をNIE(Newspaper in Education)と言います。(8月1日、2日には宇都宮市でその全国大会が開かれました。)
さて、8日の本校でのNIEは、国語の授業として実施されました。現行の学習指導要領においても実用文を用いた言語活動が求められており、次期の学習指導要領ではその一層の拡充が求められていますが、現実の授業では広がりを見せていません。その原因の一つが、実用文を用いた学習が資料からの情報の取り出しと整理に止まっており、解釈を戦わせたり、価値ある言葉を創出したりするようなワクワクした授業が構想されていないためだと考えられます。
しかし、実用文には、「実の場で言葉の力が働く」「伝達の目的や伝達したい相手が明確である」といった、教材としての魅力があることも確かです。読書指導の一環として行われているビブリオバトルや、ポップ作り・帯作り等の学習が魅力的であることからもそれは裏付けられるでしょう。今回の新聞広告のキャッチコピー作りは、国語学習の魅力の幅を広げる試みでもありました。
生徒の作ったキャッチコピーは、授業の詳細とともに、10月20日の下野新聞に掲載されました。生徒たちの瑞々しい言語感覚が言葉となってほとばしり出ています。
三本の矢で ~中学校新人戦県大会観戦記~
中学校の県新人大会の応援に行きました。
私が観戦した弓道には団体戦と個人戦がありますが、個人戦でも3人のチームとなって、一人8本の矢を射ます。一射一射に心を込めるためには、一人一人が集中を高めるとともに、三人の集中が相互の集中を高めて「三本の矢」となる必要があるのだと感じました。
初任者に学ぶ ~高校地歴公民科初任研、本校会場で実施~
地歴公民科の初任者研修が、本校を会場として実施されました。3限目の研究授業は、高校3年生の「政治経済」で、「人権保障の基本原理」の単元でした。複数の事例を用いて、誰にでも保障されている人権についての生徒の気づきを促し、それを「倫理」で学習した知識や憲法、法律の在り方につなげていこうとする挑戦的な授業でした。
研究授業には、ご指導に当たられた県教委高校教育課・県総合教育センターの指導主事の先生方や、他校の初任者、本校の地歴公民科の先生方はもちろんですが、本校の附属中学校、高校の他教科の先生方も多数参観し、社会科教室とその隣接する廊下は、熱意ある先生方で溢れました。若い先生を育てようとする意識とともに、自分より遙かに経験の少ない先生の授業からも何かを得ようとする、本校教師陣の貪欲な向上心を感じさせる風景でした。
考える道徳へⅢ 中学校道徳授業づくり研究会
10月16日の第4回研究会は、県教委義務教育課から指導主事をお招きしての「要請訪問(校内道徳教育研修会=公式学校行事)」として実施されました。今年度の研究のメインとなる一日です。6限目の研究授業には、高校の先生方も多数参観していました。続いて開かれた授業研究会では、全員で授業を振り返るとともに、義務教育課青木副主幹から講評をいただきました。
今回の研究会を通じて、道徳に限らず、そもそも「授業」というものは、リピート可能な伝達内容の塊ではなく、その教室毎に生成される、素敵な「一回性の出来事」であるのだということを痛感しました。
考える道徳へⅡ 中学校道徳授業づくり研究会
校内の自主的研究集団「中学校道徳授業づくり研究会」の第3回研究会が、10月9日に開かれました。4時間目に授業、放課後にリフレクションという密度の濃い研究会でした。教科としての道徳を持たない高校の先生方も、数多く参加していました。
「考え、議論する道徳」では、教師は、「指導者」というよりもファシリテータに近い役割を担います。おそらく、同じ学習指導案で授業をしても、クラスによっては相当に違った授業展開になるでしょう。
放課後のリフレクションでは、先生方は、板書等に残された生徒の発言記録を振り返りながら、生徒たちの議論の流れを捉え直していました。
こうした研究会を通じて得たことを、早速、自分の授業の一部に取り入れる試みをしている高校の先生もいます。
生徒たちの学び合いへの視線が、中・高の枠を超えた教師たちの活発な学び合いを生んでいます。