校長室便り

校長室便り

【中1】理科の授業見学(神戸先生)

4月23日(金)6限目、中学1年2組理科の授業(神戸先生)を見学しました。
今日は、校庭の「生き物マップ」を作るため、資料集とプリントを持って、野外調査を行いました。

4人1組のグループで、前庭、中庭、校庭など、いろいろな場所で、生き物調べを行いました。




中庭には、いろいろな花が咲いていました。

シロツメクサです。

ミツバチも飛んでいました。


ニワゼキショウ


カラスノエンドウ


スズメノエンドウ

暖かな日差しが心地いいです。
生徒たちは、終了10分前には、理科室に戻りました。
自分たちが見つけた生き物が何だったのか、資料集で確認し、まとめています。






一人一人のプリントには、自分で見つけた生き物が、地図上に記録されています。




次回は、これらをまとめて、クラス全体で「校庭全体の生き物マップ」を完成させます。4月ならではの授業風景です。

【中1】社会の授業見学(宍戸先生)

4月23日(金)5限目、中学1年3組社会の授業(宍戸先生)を見学しました。
授業の後半10分間程度の見学でしたが、皆さん、集中して授業に臨んでいました。

今日は地理分野で、授業のめあては「地球上の大洋と大陸の分布について理解する」でした。教室に入ったら、全員から挨拶をされたので、びっくりしました。


授業では、地球上の大陸の模式図を書いていました。まず、教科書の図をなぞり、次に、ノートに模式図を書き、そこにそれぞれの大陸名などを書き込んでいました。






*まだ始まったばかりですが、授業に前向きに取り組む姿は素晴らしいと思いました。

【高2】第13回日本地学オリンピックで銅賞受賞!

高校2年の店網航輝(たなあみ こうき)君が、3月に行われた「第13回日本地学オリンピック」の本選に本県では唯一出場し、見事、銅賞を受賞しました。おめでとうございます。

第13回日本地学オリンピックは、第13回国際地学オリンピックの代表選抜を兼ねており、一次予選、二次予選を経て、本選で代表が選考されます。今年度は、コロナ禍にもかかわらず、全国で2000名以上が参加し、約40名が本選に進出しました。

本校の教育課程では、地学を学ぶことはできませんので、店網君は、独学で「地学基礎」の教科書をマスターし、さらに日本地学オリンピックの過去問を勉強したそうです。また、宇都宮大学のグローバルサイエンスキャンパス(iPU)にも参加し、地学関連の講座も受講しました。(宇都宮大学からも、店網君の銅賞受賞に祝意が寄せられました。)

本選は、本来は合宿形式(2泊3日)で、鑑定等の実技を含む選考が行われますが、新型コロナの影響で、合宿形式ではなく、3月15日(月)に試験官が来校し、本校の物理教室で、店網君の筆記試験が行われました。

筆記試験は、地質分野、固体地球分野、気象分野、海洋分野、天文分野の5つの分野について、それぞれ制限時間30分で解答します。単純に、合計すると、2時間半にも及びます。
ちなみに、今回の問題が公表されています。これはもう、大学入試問題レベルですね。これを独学で解答できるようになる、というのは並大抵のことではないと思いました。
第13回日本地学オリンピック本選の問題.pdf



店網君は、「今年度も日本代表目指して挑戦します。」と力強く語ってくれました。
健闘を称えるとともに、さらなるチャレンジを期待しています。

【高校】島田佐智夫先生 in 県立博物館

4月22日(木)午後、宇都宮での出張の帰りに、栃木県立博物館に立ち寄りました。今年度の異動で、栃木県立博物館にご転出された、島田佐智夫先生にお会いすることが出来ました。



島田先生は、4月から「栃木県立博物館  学芸部人文課  主任研究員」という肩書の研究者として勤務しています。栃木県立博物館は、自然課(自然系:動物、植物、地学)と人文課(人文系:考古、民俗、歴史、美術工芸)に専門が分かれており、島田先生は、人文課の考古担当です。


「民俗・考古研究室」の中に、島田先生の仕事場があります。


島田先生の担当は「考古」ですので、栃木県で発掘された古墳や埋蔵物などに関する全てのことを、「埋蔵文化センター」や「市町の教育委員会」と連携し、県民にわかりやすく伝えたり、収蔵品を管理するなどの仕事を行うそうです。

そこで、今のお仕事などについて質問してみました。

Q1:今はどんなことをされていますか?
「4月24日から、第129回企画展「収蔵庫は宝の山!」が始まりますので、その準備の手伝いなどをしています。」


「また、10月9日からは、自分が担当する企画展「木と木の実の考古学 ~縄文時代の低湿地遺跡と植物の利用」が始まりますので、そのための準備(勉強)をしています。」


Q2:考古学を担当されることを、どう思っていますか?
「もともと、自分は倫社、哲学が専門ですので、考古学については全くの初心者です。しかし、これから、新しい分野の勉強ができることは、とても楽しみで、自分の専門分野が広がると思っています。」

Q3:考古学と哲学は何か関係はありますか?
「考古学は、英語でArchaeology(アルケオロジー)と言いますが、接頭語のArchaeアルケーは、古代ギリシャ哲学で「万物の根源」を意味しています。つまり、哲学も考古学も「真実を探る」という点で、共通の根っこから生まれた学問なんです。
一方、哲学は書物に書かれた文言を対象としていますが、考古学には古文書はありません。発掘された物(エビデンス)が全てです。エビデンスから、どれだけ真実に迫れるか、という哲学にはない面白さがあります。」

Q4:博物館には生徒がいないので寂しくはないですか?
「今まで担任をしていた学年を卒業させることが出来なかったのが、心残りです。
自分は学校で教えるのが仕事ですので、何年かしたら、必ず、学校に戻ってきます。その日を心待ちにしています。しかし、それまでは、与えられたチャンスですので、新しい分野の勉強を頑張りたいと思っています。」

Q5:佐高生・佐附中生にメッセージをお願いします。
「考古学は、発掘(エビデンス)から仮説を立て、そこで暮らしていた人々の姿を解明します。皆さんが学校で行っている「探究学習」と本質的には同じです。博物館には、自然系、人文系を問わず、たくさんのエビデンスがあります(宝の山)。ぜひ、博物館に遊びに来てください!」

Q6:博物館で、生徒が、島田先生にお会いすることはできますか?
「受付で言ってくれれば、(博物館にいれば)お会いすることは出来ると思います。博物館に来た際には、ぜひ、お声がけください。」

*島田先生は、とても元気に仕事をされていました。新しい仕事にチャレンジしている姿は輝いていました。

【中2】国語の授業見学(石塚先生)

4月22日(木)1限目、中学2年2組の「国語」の授業(石塚先生)を見学しました。
一人一台パソコンを使っての初めての本格的な授業でした。

今日の授業は、論説文「クマゼミ増加の原因を探る」(沼田英治)を教材として、
1 文章の構成や展開について、理解を深める
2 文章全体と部分の関係や、文章と図表の関係に注意して読む
ことを目標としています。


これまでの石塚先生の授業は、この単元では、黒板に教科書を拡大した紙を貼り、そこに文章の構成や図表との関係について、書き込んでいき、生徒はそれを見ながら、各自のプリントにも書き込んでいく、というやり方で進めていました。

今回、一人一台パソコンを活用し、教科書のページをパワーポイントに貼り付けたものをZoomで配信し、説明をしながら、その画面にコメントなどを書き込んでいく方法を採用しました。生徒は、休み時間のうちに、自分のパソコンを収納庫から持ってきて、ログインして待っています。

(↑黒板に書いてありました!)

授業では、生徒のパソコンに、このような画面が配信されます。赤い文字等は、説明しながら、その場で画面に書き加えられていきます。


生徒はこれを見ながら、自分の授業プリントに重要なことや指示されたことを書き込んでいきます。




なるほど、この方法だったら、一人一台のパソコンを活用するメリットはあるなと思いました。

生徒に、一人一台パソコンを使った感想を聞いてみると、
「今までの黒板に貼った紙に、先生が書き込むのを見るのに比べて、パソコンの画面の方が、はるかに見やすいです。」
「自分は目があまりよくないので、黒板が見づらいこともありますが、これだとはっきり見えました。」
「目の前で画面を見ることができるので、授業に集中できます。」
「班での話し合いも、黒板を見ながらではないので、みんなで集中できると思います。」
など、肯定的な評価でした。



今回の授業については、一人一台パソコンを使うことで、いままでやっている授業の進め方が大きく変わることはありませんが、授業の意図はよりストレートに生徒に伝わり、その結果、授業に集中しやすい環境になっていた、と感じました。

いまはやりの「デジタル教科書」は、紙の教科書のように、生徒が自由にページをめくることができますが、Zoomで画面を配信する方法だと、全員が同じ画面を見ながら、説明を聞くことができる、という大きなメリットがあります。石塚先生は、3日間、試行錯誤して、ようやく、これだっ、というこの方法にたどり着いたそうです。
生徒にとっては、見やすく集中しやすいメリットがあり、先生にとっても、最小限の労力で、最大限の効果が得られる方法は、たいへんありがたいと思います。

石塚先生の素晴らしいチャレンジでした。(Good Job!)