SSH日誌

SSH日誌

【SSH】企業見学会

1.行事名


SSH企業見学会

 2.実施日時 


平成29年12月7日(木)

 3.実施場所


花王株式会社栃木工場(芳賀郡市貝町)

 4.参加者


1.2年希望者
  

 5.実施概要


 ・工場見学(おむつ製造ライン)
 ・研究者による講話(業務、研究、キャリアなどについて)
 ・質疑応答

企業見学1


企業見学2


企業見学3


  昨年度見学を依頼したものの日程が合わず、2年越しの実施となった。オムツ製造ラインの見学では、ほぼ無人化されたスピーディかつ精巧な工程に驚いた生徒が少なくなかった。講話担当の研究者は本校卒業生、なおかつ在校生の保護者で本校生の実情や指向をよく理解してくださっており、高校時代から就職、結婚、出産、海外生活から現在にいたるご本人のキャリアを踏まえた、具体的でわかりやすい話をいただけた。「内容が理解できた」「興味関心が向上した」の数字が高いのはそのせいであろう。「進路の参考」の数値が相対的に下がるとはいえ、大半の生徒は「参考になった」と答えている。全員が「参加してよかった」と答えており、実りの多い見学であった。

【生徒の感想】
・よく使っている製品が素早く正確につくられているのを見て感動した。
・商品開発だけでなく、さまざまな面で社会貢献している会社だとわかった。
・よりよい製品をつくるため、専門の異なる人たちがアイディアを出し合っているのがすごい。
・生活用品関係の研究に携わりたいと考えているので、とても参考になった。

【SSH】物理チャレンジ対策講座

1.行事名 


  物理チャレンジ対策講座

 2.実施日時 


  平成29年11月25日(土)

 3.実施場所 


  本校 明鏡寮ホール

 4.参加者


  1・2年生希望者・他校生(宇都宮高校3名)
 

 5.実施概要 


 (1)講師
     東京大学理学部物理学科 
     教授 長谷川 修司 氏
 
 (2)演題 

     物理チャレンジトレーニング プレチャレンジ at 宇都宮女子高校  

 3)内容
     講座1 物理チャレンジの紹介と実験レポートの書き方
         ・物理チャレンジの内容紹介
         ・実験レポートの評価の観点
         ・全国大会の紹介

     講座2 LEDの電流電圧特性を測定する
         ・発光ダイオードとは
         ・発火王ダイオードを点灯する電気回路の作成(2人1組)
         ・発光開始電圧の測定



物理チャレンジ対策講座1



物理チャレンジ対策講座2

 

物理チャレンジ対策講座3



本年度初めて企画・実施した内容であるが、多くの生徒が希望し参加した。
物理チャレンジの内容を知りたい、参加したいという生徒が希望しているためアンケートの応答状況は非常に良い。この中から多くの生徒に物理チャレンジにエントリーしてもらいたい。

【生徒の感想】
・物理チャレンジについて色々知ることができよかった。 課される課題について自分で方法を考え実験するので楽しそうだと思った。実習内容を理解するのに時間がかかってしまい、最後まできちんとデータがとれなかったのが残念だった。講師の先生にいろいろ助けてもらいありがたかったです。

・自分は物理か生物のどちらを選んだらいいのか迷っていたので、今日の講座に参加できてとても良かったです。大学入試とはまた違った物理の面白い一面を知ることができ、大学で物理を専攻したら、こんなことができるんだと興味が沸きました。物理チャレンジにぜひ挑戦したいと思います。

・今回、実験や測定、まとめ方のこつを教えていただいてとても参考になりました。文理選択を考えるうえでも役に立ちました。

・友達と協力して回路を作り、測定し、グラフに細かくまとめるという作業は今回はじめてで、とても難しかったし、とても疲れました。でも、沢山のことを学べて本当に貴重な経験ができて楽しかったです。

【SSH】2年文型講演会

1.行事名 


  SSH 2年文型講演会

 2.実施日時 


  平成29年11月25日(土)

 3.実施場所 


  本校 明鏡寮ホール

 4.参加者


  2年文型生徒
 

 5.実施概要 


 (1)講師
     宇都宮大学教育学部 
     教授 伊東 明彦氏
 
 (2)演題 

     「自然科学との関わり方」
      ~文系女子に理科は必要ないのか?~

 3)内容
     第1部 なぜ理科を学ぶのか
         (現在社会の特質)
     第2部 自然科学との関わり方
         (環境問題の本質、日本で生きるための必須科目-地震防災-)



2年文型講演会1



2年文型講演会2

 

2年文型講演会3



 理科を学ぶ必要性、科学の歴史、自然科学との関わり方(環境問題、地震防災)を中心にお話いただいた。
 昨年から明鏡寮ホールで実施している。アンケートの結果は、ほぼすべての項目で昨年度同様良好な回答が多かった。
 文型理型問わず、これからの社会を生きていくには、それぞれが科学や科学技術とどう向き合えばよいのかを考える良いきっかけとなったと思われる。

【生徒の感想】
・動画やグラフを交えたお話でとても分かりやすかったです。科学技術に依存している今だからこそ、これからの意思決定には理科を学ぶ必要があるのだとあらためて思いました。

・理科は嫌いな科目で、受験勉強も苦労していますが、受験のためだけでなく、これから生活していくためには必要な知識や考え方であることが分かりました。そういったことを頭に置きながら勉強していきたいと思います。

・地震波で地中や海の底のしたの断層を推定できるのはすごいと思いました。中学のときに地震については少し勉強しましたが、あらためて日本は本当に地震が多く、それがプレートの動きに関わりがあることを再認識しました。地震災害もありますが、一方温泉など自然の恩恵も受けていることも考えなければと思いました。

・理科は知識のみを学ぶだけでなく、考え方を学ぶために必要なのだということが良く分かった。環境問題と人類との関わりについて、今回のように考えたことがなかったので、頭の中が整理できたと思う。また、地震についてのお話で、地震・津波に対する備えや起こったらどうするかを常に考えておくのは日本で暮らしていく上でとても大事なことだと思った。

【SSH】小学生のための科学実験講座

1.行事名 


  小学生のための科学実験講座

 2.実施日時 


  平成29年11月19日(日)

 3.実施場所 


  宇都宮市立西原小学校

 4.参加者 


  受講者:小学生約60名
  授業者:39名(2年SSクラス39名)
  

 5.実施概要 


 1.事業の形態

 宇都宮市立西原小学校の文化祭において、同校の児童を対象とし、斜面に物を転がす実験、クロマトグラフィー、偏光板、指示薬を扱った実験などを参加者が各ブースを回る形式で実施。
 また、気体分子に関するカードゲームも実施した。

 2.講座内容

  1.どちらが速く転がるか、いろいろなものを転がしてみよう。
    (位置エネルギーと運動エネルギーに関する実験)
  2.壁(ブラックウォール)を通り抜けるピンポン球(偏光板を使った実験) 
  3.インクの色は一種類?(クロマトグラフィーを扱った実験)
  4.どんな文字が浮き出てくるかな?(指示薬を扱った実験)
  5.パイプの上に鉄球を乗せられるか?(慣性の法則を実感する実験)
  6.「ぶんしっし」のカードゲーム

小学生講座1



小学生講座2

 

小学生講座3



9月に文化祭で実施したクラスでの企画を小学生向きに手直しをして実施した。さらに慣性に関する実験やカートカードゲームも用意した。
小学生向けに分かりやすく、実験の内容や方法について説明するのに苦労していた。

【生徒感想】
・実験を見せるだけではつまらないので、予想を立ててもらったり、実験の結果がどのように応用されているのかも説明して、小学生が楽しめる内容に工夫するのが楽しかったです。私達自身も楽しんで実験することができました。
・2歳から小学校6年生までの子供達が来たので、その子に合わせた説明をするのが大変だった。
・楽しそうに遊んでくれたり、何回も来てくれたりして興味を持ってもらえてので良かった。
・子供達に説明してみて、自分達が十分に実験の内容や現象についての理解をしていないことに気がついた。
・小学生の反応がとても良く、説明していて楽しかった。
・科学的な現象を使って、楽しんでもらえたり、遊んでもらえたりしたのがうれしかった。
・分かりやすい説明を心がけた。小学生の素直な反応がうれしかった。今後のプレゼンの役に立つと思う。

【SSH】2年理型講演会

1.行事名 


  SSH 2年理型講演会

 2.実施日時 


  平成29年11月18日(土)

 3.実施場所 


  本校 第一体育館

 4.参加者


  2年理型生徒
 

 5.実施概要 


 (1)講師
     東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター 
     特任教授 窪川 かおる氏
 
 (2)演題 

     「海洋生物と進化 ~ナメクジウオと海~」

 3)内容
     ・経歴
     ・海についてのおさらい
     ・日本海の特徴
     ・生命誕生と進化
     ・ナメクジウオ
     ・性差



2年理型講演会1



2年理型講演会2

 

2年理型講演会3



アンケート結果はほぼ例年通りの結果で良好である。
自由記述を見てみると、講師の先生の進路選択、海のフィールドワーク、研究対象のナメクジウオなどについて多岐にわたっていた。

【生徒の感想】
・海はまだ分かっていないことがたくさんあってとても魅力的だと思いました。海の生物の研究は、太古の生物たちや現在の地球環境など幅広い分野との関わりがあって面白そうだと思いました。

・先生の経歴の紹介を聞いて、自分の意思がしっかりしていればその方向に進路選択ができることを学びました。海洋調査を5~6年行ったと聞いて、自分のやりたいことは時間がかかっても、きちんと行うべきであると感じ、自分も頑張りたいと思いました。

・今回あらためて無脊椎動物と脊椎動物がいることを再認識した。人間のような複雑なものを知りたいときには、ナメクジウオのような人間に比べて単純な構造を持つものから解明していくという研究方法のやり方を学ぶことができた。

・私は物理選択なのですが、とても興味く楽しい講演でした。ナメクジウオという生物について初めてききましたが、研究対象として面白い生物だと思いました。
 深海の生物について、もっと知りたいと思います。

・研究をするのには、フィールドワークや実験室での飼育など時間と労力、費用がかかるんだなと思った。ナメクジウオの産卵の動画で、オスとメスが別々に放精、産卵するのが興味深かったです。

・ナメクジウオは一見私達と何の関係もない生物に思えましたが、海の小さな生物を研究することによって生物の進化について明らかにすることができるのは、とても面白いと思いました。

【SSH】出前授業Ⅲ

1.行事名 


  出前授業Ⅲ(医学)

 2.実施日時 


  平成29年11月1日(水)

 3.実施場所 


  本校 明鏡寮ホール

 4.参加者


  全学年希望者
 

 5.実施概要 


 (1)講師
     医療法人社団高砂会 飯田病院 理事長
     東京女子医科大学 東医療センター 前理事長 
     上野 惠子(うえの えいこ)氏
 
 (2)演題 

     「先輩が語る女医のJOY ~2017~」

 3)内容
     ・経歴
     ・放射線医療とは
     ・東医療センター 理事長となって
     ・自立して生きるために必用なこと、心がけ



SSH出前授業Ⅲ



SSH出前授業Ⅲ

 

SSH出前授業Ⅲ



 すべての項目で良好なアンケート結果となっている。
 タイトルや講師の経歴から医学関係の講座であることがわかりやすいので、興味や目的意識の高い生徒が集まったからとも言えるが、講師の先生がご自分の具体的な経験をもとに具体的にお話いただいたためと思われる。

【生徒の感想】
・「生活の基盤がある事で人生における選択の幅が広がる」という言葉がとても印象に残っています。将来、やりたいことをやれるようにするためには、手に職をつけたいと思いました。また、私は小さなことで悩んだり、くよくよしたりしてしまうことが多いですが、先生の「できない理由を言うより、前向きに考えるようにしたほうがいい」という言葉を聞いて、考えを変えてみようと思いました。これから壁にぶつかってしまったときに、今日の講座を思い出します。

・社会に出てからも女性ならではの力を活かして、細かいところを丁寧に改善していくことを、諦めずに続けていくことが、大きな成功への道になるのだと学びました。女性として職を持つことは、大きな強みになるし、男性と女性とがお互いの良さを理解し、協力しあえる社会を作って行けたら、よりよい日本になると感じました。先生のおかげで、自分の可能性を信じることの大切さを学ぶことができたし、すばらしい先輩がいることを知って良かったと思いました。

・周りの人の意識を変えるために、目に見える環境から変えていくというお話がとても印象的でした。これを自分にも当てはめて、モチベーションを高く保ちたいと思いました。また、世界を目指していく姿勢もすばらしいと思いました。自分もそうならなくては…と思いました。

【SSH】1学年講演会

1.行事名 


  SSH 1学年講演会

 2.実施日時 


  平成29年10月20日(金)

 3.実施場所 


  本校 第一体育館
 

 4.参加者


  1年生 及び 希望保護者
  

 5.実施概要 


 (1)講師
     東北大学大学院生命科学研究科
     教授 渡辺 正夫 氏

 (2)演題
 

     「大学教授からの進路選択アドバイス」  
       ~進路、就職、人生を戦略的に考える~

 3)内容
  
   【第1部】植物に関すること
      ・花、花粉、花粉管伸長
      ・自他認識、自家不和合

     【第2部】進路に関すること
      ・科学者になる夢、得意不得意
      ・道のりの整理
      ・師匠との出会い
      ・人として大切なこと
      ・勝つための組織論

SSH1学年講演会1


SSH1学年講演会2



 

 

 例年通り良好な回答状況結果であった。ご自分の研究のお話からはじまり、今の職にいたるまでの経緯を具体的にお話いただいた。自家不和合性についてや身近な植物の不思議を考えたり、講義を聴いての感想などを書き込めるワークシートもご用意いただいた。

【生徒の感想】
・遺伝学の分野は前から興味がありましたが、今回のお話を聞いてさらに興味がわきました。
 知らなかったことを沢山学べました。
・自称文系人間として生きてきた私には、今回のお話はきっと難しく正直興味がわくことはないだろうと思っていたのですが、お話を聞いているうちに、だんだん引きこまれていきました。
 まだ、明確に進路の方向性が決まったわけではありませんが、これからの選択の上で、今日のお話を役に立てていきたいと思います。
・今まで疑問に思っていなかったことでも、言われてみると不思議だと思うことが、けっこうありました。何気ないことでも少し考えたりすると不思議なことが見えてくるのかなと思いました。色んなことに注意を払って考えていくようにしたいです。
・規則にも理由がある。今まで私は規則を疑問に感じず、何も考えずに守っていた。研究をするにあたってはグレーゾーンやチャレンジする精神が必要だと知ったので何事も疑問を常に抱いていこうと思った。
・「大学に入ったら何かが待っているわけではない」という言葉が胸に刺さりました。自分で何をすべきかを考え、行動していかなければいけないと痛感しました。

出前講座Ⅱ

1.行事名

 出前講座Ⅱ

2.実施日時

 平成29年9月27日(水)
 
3.実施場所

 本校 物理講義室、化学実験室、明鏡寮ホール

4.参加者

 希望者

5.実施概要
 

【工学】「制御工学×車の動き」

 本田技研研究所 二輪R&Dセンター  勝又 美樹 氏

自動運転などの制御工学は、今、高校で学習している様々な内容の組み合わせであるので、今、学んでいることが大事であること、また、自動車エンジニアの仕事の内容やそのやりがい、進路や職業選択の観点についてもお話いただいた。

出前授業Ⅱ 1





【材料工学】「からだの中で活躍する金属」

 東北大学工学部材料科学総合学科 准教授 上田 恭介 氏 

東北大学工学部の概要から始まり、人工関節、ステントなどに用いられる金属についてお話いただいた。工学分野の研究の成果なしでは、医療技術の発展は望めないとのことであった。

出前授業Ⅱ 2





【医学】「自治医科大学循環器研究の最前線」
 
 自治医科大学内科学講座循環器内科学 教授 苅尾 七臣 氏

循環器の疾患の発症に大きく関与している血圧の時間的(日変化、季節変化、加齢による)変化の研究成果、さらに今後どのような研究を行っていくのか、自治医科大学のミッションについてお話いただいた。

出前授業Ⅱ 3





   
 


 希望者を対象としているため、参加生徒の意識は高いことがうかがえる。終了後、生徒から同時進行で授業があると、どちらも聞きたい場合に選択に困るとの意見が複数寄せられた。実施の仕方を再検討してもよいと思われる。以下は生徒の感想である。


【生徒の感想】
(機械工学)講師の方の大学受験のお話や大学生活、今の仕事に就くまでの経緯も伺うことができて、とても参考になりました。物を作り、それを人に使ってもらうまでには、様々な分野の人が協力が必要なのだと再認識しました。
(材料工学)材料工学という言葉を今日初めて知りました。「材料」は物のすべての基本なので、いろんな分野に関わることができることに魅力を感じました。また、今回の授業で研究とは何かを学べた気がします。
(材料工学)今まで工学部というと、ロボットなどのイメージしかなかったので、「材料」という分野を知ることができた。体に金属を入れるということが最初は分からなかったけれど、骨とくっつく金属があることが分かり、面白いとおもいました。
(医学)脳卒中や心筋梗塞は肥満などその人の体質だけが影響しているものだと思っていましたが、時間や曜日、気温などの要因が影響していることを初めて知りました。
(医学)これからの人生の中で本当に大切なものを知ることができました。「自分にしかできない」と情熱を持って取り組めることを見つけて、限りある命を有意義に使っていきたいと強く感じる授業でした。

理系卒業生のキャリアプランについての講演

1.行事名 


  理数系卒業生 キャリアプランについて講演会

 2.実施日時 


  平成28年9月13日(水)

 3.実施場所 


  本校 明鏡寮ホール
 

 4.参加者


  希望者41名
  

 5.実施概要 


【目的】
  今の研究等の活動を、将来のキャリアとつなぐことを考えさせる。
  第1部 全体会(卒業生によるプレゼンテーション)
     (内容) 大学・職場の紹介  研究内容等の紹介  高校から現在までの経緯  高校生へのメッセージ

  第2部 座談会(個別討論会)
      (内容) 質疑応答  ディスカッション

【参加卒業生10名】
  宇都宮大学大学院農学研究科生物生産科学専攻 修士1年3名
  宇都宮大学大学院工学研究科物質環境化学専攻 修士1年1名
  東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻 修士1年
  東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻 修士1年
  東京大学農学部応用生命科学課程生命化学・工学専修 修士1年 2名
  東北大学農学部生物生産科学科生物海洋学コース 修士1年
  千葉大学大学院融合理工学府地球環境科学専攻 修士1年
  


卒業生との座談1










卒業生との座談会2










卒業生との座談会3


 1年生で文理選択に迷っている生徒もかなり参加していたようである。
説明した卒業生は、SSクラスの出身なのでパワーポイント等を使ってプレゼンすることには長けており、一人3分間という短い時間設定だったが、それぞれ興味深い話をしてくれた。
そのお陰もあり、内容を理解して興味関心が向上し、進路の参考になった生徒が多かったようである。
以下は、在校生の記述である。

【生徒の感想】
・私はまだ大学で学びたいことが決まっておらず、またそれ以前に大学で学ぶというイメージができていなかった。
 今回の座談会でいろいろな先輩の話を聞くことで、すこしイメージできたと思う。
・自分が考えてもいなかった大学や分野の研究の話のことを知ることができ、とても有意義だった。
 自分の興味だけにとらわれず、今はこのような機会に沢山参加してみるのが良いと思った。
・一口に理系といっても、さまざまな研究分野があると実感した。
 自分の進路を決める場合には、希望以外の分野についても良く調べてから決めようと思った。
・先輩方がSSクラスで学んだことの良さを話してくれたので、とても参考になった。
 SSクラスの選択も検討してみようと思った。

【SSH】大学実験講座

1.行事名

 大学実験講座

2.実施日時

 平成29年8月24日(木)
 
3.実施場所

 宇都宮大学教育学部

4.参加者

 1・2年生希望者

5.実施概要
 

【物理学】 「身の回りの色のしくみ」

 宇都宮大学教育学部  教授 堀田 直巳 氏

①虹のしくみの学習後、ビーカーに入った水を水滴にみたて、白色光を照射し観察。
 さらに、色による屈折の違いを詳しく観察するため、プリズムでの観察後、虹プレートを作成し実際に虹を観察。
②青空と夕焼けの違いについて懸濁液で観察。
③簡易分光器を作成し、光源の観察を行った。
④スリットと回折格子を用い光の波長を求めた。

大学実験講座1





【化学】 「-200℃の世界」

 宇都宮大学教育学部 教授  山田 洋一 氏

液体窒素の温度の確認。CO2、Ar、O2,Hg等を冷却し、その変化や様子を観察。
その中で、ドライアイスを加圧して液化させたり、固体と液体のエタノールの密度を比較したり、O2が磁性を持つことなどを観察。
さらに、電気抵抗が減少する様子や、マイスナ-効果の観察を行った。大学実験講座2





【生物学】 「ゲル電気泳動」
 
 宇都宮大学教育学部 教授 井口 智文 氏

変態生物である両生類のイモリは、幼生時の胃と成体時の胃では構造だけでなく働く酵素の種類も違ってくる。
イモリを解剖し、内臓を観察、消化器を取り出して試料を得る。
この試料も含め、他の両生類の幼生時消化器と成体時消化器から得た試料をゲル電気泳動させ、さらに活性染色させ、消化酵素の種類を同定した。

大学実験講座3





   
 


 宇都宮大学のGSC事業と連携して実施している。
 課外の最終日に設定したためか昨年よりもやや参加者が減ったが、アンケート結果の「そうである」「どちらかといえばそうである」の割合は例年通り高い値であった。


【生徒の感想】
・分光器やビーズを作った実験はいつもみている光が異なる色に見えてとても面白かった。(物理)
・今まで物理で学んだ波は音波だけであったが、光も電磁波であり、同じ波なので関係があることがわかった。(物理)
・冷やすと体積が小さくなることはどの物質にも共通していたが、酸素は色が変化したりゴムが伸びなくなったりという違いがあった。(化学)
・様々なものをマイナスの温度まで下げると、普段の生活ではみることができない液体の二酸化炭素や酸素をみることができて貴重な体験になった。(化学)
・タンパク質の大きさや形によって種類を区別できる電気泳動の原理が良く分かった。(生物)
・生物は幼生と成体で酵素の種類が異なることに驚いた。生物の分野は新しい発見がたくさんあって、世界初の研究も沢山あるとあらためて感じた。(生物)