校長室便り

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納涼・微生物のお化け屋敷

本日、中学1年2組の松葉君による昼休みのミニ授業「納涼・微生物のお化け屋敷」を見学しました。



微生物大好きな松葉君が、昼休みに「ボルボックス」(注:微生物の一種)の話をしていたら、担任の富永先生から、「そんなに微生物が好きなら、授業をやってみたら面白いんじゃない」と言われたことが「微生物のミニ授業」を始めたきっかけだそうです。

そこで、8月19日の昼休み(12時40分から10分間程度)に「微生物の矛盾」というテーマで、1回目のミニ授業を行いました。
→微生物の名前と姿かたちには矛盾しているものがあります。
 例えば、「赤いミドリムシ」、「三日月でない棒状のミカヅキモ」の話です。
 これはかなり受けたそうです。

そして、今日(8月21日)が2回目のミニ授業でした。毎日暑いので、微生物のお化け屋敷で、みんなに涼しくなって欲しい、ということで「納涼・微生物のお化け屋敷」という企画を考えました。微生物をお化けに例えました。

→①ミジンコ:「一つ目小僧」実はミジンコの目は一つだったんです。だから、一つ目小僧!


②クチサケミズケムシ:「口裂け女」ゾウリムシのような体の真ん中に口がぱっくりと開き、えさを飲み込みます。口が開いてえさを取り込む、というのはやはり怖いですね。


③ラクリマリア(=ロクロクビムシ):「ろくろ首」突起がろくろ首のようの長ーく伸びます。これは、お化け屋敷の人気者です。


④バンピレラ:「バンパイア(吸血鬼)」他の微生物の体液を吸血鬼のように吸い取ります。

(赤い部分が、バンピレラです。緑色の藻類から体液を吸い取ります。)

*なるほど、確かに微生物がお化け屋敷の役者に見えてきますね。体感温度が2度くらい下がりました。まさに「納涼・微生物お化け屋敷」です。これを思いついた松葉君はやはり凄いですね。
http://153.127.209.180/ooruri/sano/nc2/index.php?key=joqs7omf8-1210#_1210
*第3回のミニ授業の企画も決まっているそうです。いつやるか決まったら、教えてください。

高1・総合的な探究の時間の授業見学

今日の7限目の高1の総合的な探究の時間に参加しました。

本時は、生徒のテーマによって領域別に分かれ、5~6名のグループの中で、各自のテーマ、リサーチクエスチョン、仮説、研究方法などについて発表し、仲間からアドバイスを受けました。私が参加したのは、領域2(自然・生命)と領域3(食料・エネルギー・水)に関するテーマを設定している生徒たちで、1年4組に集合しました。担当は根岸先生です。


皆さんが考えているテーマやリサーチクエスチョンなどを何人かから聞いて、いいなと思ったことは、皆さんのテーマが自分の興味や実際に体験したこと、将来やってみたい職業などに根差していたことです。「好き」や「興味がある」というのは、最強の武器です。そこから始まる研究は、資料を集めるなどの最初の段階まではスムーズにいくのではないかと思います。


私が話を聞いたグループでは、それぞれ「イノシシなど野生動物の被害を減らす」、「食物アレルギーを減らす」、「猛禽類の減少を止める」、「フードロスを減らす」などのテーマを考えており、個性やバラエティがあって面白かったです。

以下は、私からのアドバイスです。

これらを単なる「調べ学習」から「研究」にするためには、その先には大きな山が待っています。それは、「研究の意義」です。「あなたの研究にはどんな意味がありますか?」、「あなたの研究の良いところは何ですか?」と問われたとき、答えられなければなりません。

それではどうすればいいのでしょうか?
皆さんは、研究の初心者ですから、ためしに走ってみて、うまくいきそうもなかったら引き返しても構わないのです。失敗してもいいから、とにかく、やってみる、調べてみる、それがないと先へ進めません。やってみて、テーマを変えても構いません。むしろ、最初に考えたテーマがそのまま論文のテーマになることの方が珍しい、とも思います。テーマを変えて、別の視点から取り組みたい、と思うようになったら、それは自分が真剣に研究に取り組んでいる証拠かもしれません。

今、皆さんにお勧めするのは、今考えているテーマに関することをまず、徹底的に調べてみることです。最初はネットでも構いませんが、関連する本を一冊は読んでみましょう。

半年くらい後、それまでの成果を論文にまとめることが出来た時、あの時はあんなことを考えていたんだなと思い返すことができたなら、それは、間違いなくあなたの「成長」と言えると思います。 頑張ってください。

中1・音楽の授業見学

本日の5限目に、中学1年3組の「音楽」の授業(小林先生)を見学しました。

音楽の授業では、合唱コンクールの練習をしていました。1年3組は「COSMOS」を歌います。

音楽室は、1学期中にエアコンが入りましたので、さすがに涼しいですね。


合唱曲「COSMOS」をCDで聞いた後、3つのパートに分かれて、パート練習を行いました。

「ソプラノ」パートです。


「アルト」パートです。


「男声」パートです。

そして、指揮の大洲さんは、曲のCDにあわせて、小林先生から直接、指揮の仕方を教えていただいてました。


今はまだ、パート練習の段階ですが、どんな風に仕上がっていくのか楽しみです。
授業の最後には、全員が、振り返りシート「素敵な合唱にするための自分シート」で、「つまづき・工夫した点」「改善できた点」をまとめています。これを見ると、自分たちがどのようにうまく歌えるようになったのか(=成長したのか)がよくわかりますね。

高1・美術Ⅰの授業見学

本日、1・2限目に、高校1年1組の「美術Ⅰ」の授業(梅澤先生)が、2時間連続でありました。1クラスの中で、美術選択者と音楽選択者に分れますので、少人数での授業です。

授業は「自画像」の製作でした。1学期中に、鏡で自分の顔を見ながら、鉛筆で自画像の下書きをしていましたので、今日から、約5時間かけて、絵の具で色をつけていきます。
絵の具は、「水彩絵の具」ではなく、「アクリル絵の具」を使います。「水彩絵の具」だと、重ね塗りをすると、下の色がにじんできてしまいますが、「アクリル絵の具」だと、にじまないので、重ね塗りが可能です。また、発色も鮮やかできれいです。



生徒たちは、顔の輪郭から書いていますが、梅澤先生からアドバイスがありました。

「アクリル絵の具は重ね塗りしてもにじまないから、まず顔全体を塗り、その上で鼻とか出っ張っているところを濃く塗っていくといいよ。」なるほど、そういうことかと、生徒の色の塗り方が、ガラッと変わりました。


この後、自画像がどんな風にできあがってくるのか、とても楽しみです。


美術室前の廊下には、こんな作品も展示されていました。こういうのも授業で作るそうです。

高3・フードデザインの授業見学

毎週火曜の3・4限目は、高3理系の「フードデザイン」の授業(森戸先生)があります。
森戸先生が、業者から食材の入った発砲スチロールの箱を受け取り、調理室へ向かう姿を発見すると、ついつい「今日は何を作るんですか?」と聞いてしまいます。

今日は、「コーヒーゼリーとキーマカレーですよ」ということを聞くと、仕事の合間を縫ってでも、ちょっと見学させてもらおうかな、と思ってしまいます。
フードデザインは、自分で料理を作る際に、何人分だったら、どのくらいの材料が必要かを考えながら、調理をします。そして、授業で覚えたレシピは、家でも家族の人数に応じて材料を揃え、実際につくってみます。そこには、おいしいものを作って食べる、または誰かに喜んでもらえる、といった生きることの楽しさにつながる「学び」が凝縮されています。

さて、まずは、コーヒーゼリーとキーマカレーのレシピです。2人1組で作ります。



コーヒーゼリーは、インスタントコーヒーとゼラチンを使って作ります。
コーヒーゼリーは、器にコーヒーゼリー液を流し込んだ後、バットに氷と水を張って冷やすと、すぐに固まるそうです。(冷蔵庫で冷やすより早いですね。)

次は、キーマカレーですが、森戸先生の話によると、「キーマ」とは、ヒンディー語で、「ひき肉」を意味しており、ひき肉でつくるカレー料理を「キーマカレー」と呼んでいるそうです。まずは、森戸先生から、調理の流れについて、説明を受けます。



生徒たちは、食材(玉ねぎ、ニンジン、しょうが)をみじん切りにし、ジャガイモは1センチ大の角切りにしています。



次に、フライパンでよく炒めます。



水を入れて沸騰したら、カレールウを4分の3カケラ入れ、10分間煮込みます。
(2人分のルウの分量は4分の3というところがポイントのようです。これが、作る量が変わった時の分量の目安になります。カレールウは、ジャワカレーの中辛でした。)



後は煮込めば出来上がりです。おいしそうなカレーの匂いがあたり一面に漂っています。




最後は、試食です。味は食べる前から保証付きでしたね。

生徒たちに、今日の感想を聞いてみました。
「とてもおいしいです。」
「調理室はエアコンがないので、炒めながら混ぜる時が暑かったです。」
「やはり、10分間煮込むところが大変でした。」
「以外に簡単に出来たのでびっくりです。」
「辛いのは苦手でしたが、辛さはちょうどよかったです。」
「家でも作ってみます。」
*この瞬間の生徒の笑顔が見たくて、最後まで見学しています。

*また、調理実習はどうしても火を使うので、特に夏場は暑さとの戦いです。
森戸先生は、暑さ対策として、クーラーがついている被服室を冷やして置き、調理で暑くなると2人が交代で、被服室でクールダウンできるようにしたり、麦茶を用意したりするなど、常に生徒の健康に配慮しながら実習を行っていました。

*調理室にもエアコンが入る予定ですが、残念ながら、今年の夏には間に合わなかったようです。まだまだ暑い日は続きますが、熱中症には気を付けてくださいね。