日誌

カテゴリ:今日の出来事

野澤一郎像に寄せて

 野澤一郎育英会定時評議員会が午前中におこなわれ、関係者が来校しました。野澤一郎氏は本校の旧制中学の2期生にあたります。旧制中学を卒業後、進学、その後巴組鐵工所を創業しました。現在の(株)巴コーポレーションになった企業です。野澤一郎氏は本校に当時500万円を寄付、それを財源に本校を事務局おいた「野澤一郎育英会」を設立しました。当初、奨学金は本校在籍の生徒のみを対象にしていましたが、その後財源が増えたことで、県内の高校生に対象を拡大、現在に至ります。
 偉大な功績を残した野澤一郎氏の胸像がグランドの南側に建てられています。野澤一郎氏胸像からの視点で体育の授業風景を紹介します。

 さて、本校で生活していると、野澤一郎氏は育英会を立ち上げ、(株)巴コーポレーションを創設したという2つのイメージが強く印象されます。しかし、野澤氏は他にも絵画や書にも精通しています。本校に玄関正面や会議室に野澤氏の絵画作品が飾られています。

上の写真は2枚とも会議室に飾られている野澤一郎氏の作品です。
 巴組鐵工所は立体構造建築「ダイヤモンドトラス」の発明・実用化や、「無足場式骨組法」の発明で実績を上げ、成長した企業とされています。野澤一郎氏は発明に関して自由な発想が必要だと述べていたそうです。
「空想は、時には人生の潤いとなり、時には進化の母体となる。人生にはなくてはならぬものの一つに空想がある。古の書道集にも『梅が香を桜の花に香らせて柳の枝に次ぐよしもがな』と見える。梅が香の気高さを桜の花にも欲しくなり、優雅な柳の枝に咲かせてみたくなる」と巴コーポレーション創業者紹介ページでそのことが紹介されています。
 さて、本校講堂の入口脇で早春の香りを感じさせていた梅の花は、現在たくさんの実となり、早春とは違ったほんのりと甘い香りを漂わせています。

化学実験~硫黄の同素体~

2年生の理系クラスで同素体の実験をおこなっています。教科書では炭素(ダイヤモンド・グラファイト・フラーレンなど)やリン(赤リン・黄リンなど)、硫黄(斜方硫黄・単斜硫黄・ゴム状硫黄など)が同素体の例として挙げられています。本校の実験では硫黄を用いて、去年(昨年の様子もホームページでご覧下さい)と同じく、黄色のゴム状硫黄を作ります。9年前までは教科書等でゴム状硫黄は黒褐色として扱われました。現在でも多くの学校で純度の低い99%の硫黄を用いて黒褐色になっていますが、本校では99.9%の硫黄を使用することで、教科書通りの黄色のゴム状硫黄を作製します。

まず、粉末の斜方硫黄を加熱し、真っ黒になるまで溶かします。これを水の入ったビーカーへと流し込みます。すると、水に入れた瞬間、真っ黒だった硫黄が黄色に変化しゴム状硫黄ができあがります。

できあがったゴム状硫黄を実際に手で引き延ばし、ゴムのような感触であることを確かめます。独特の臭いも相まって、化学の実験の中でも生徒の印象に残る実験の一つです。

グリーンカーテンプロジェクト~植え付けから10日~

先週ゴーヤを植え付けてから約10日が経ちました。植え付け後から急激に暑くなり、6日連続で夏日が続きました。そんな暑さも手伝って、ゴーヤも気温上昇に比例してどんどん生長しています。今日現在のゴーヤです。

植え付けした時はネットに届かないくらいの背丈でしたが、今週あたりから誘引できるくらいになり、現在はツルがしっかりとネットに巻き付いています。ツルをもつ植物なので、成長スピードが早く、日に日に大きくなっているのがわかります。ネットに到達し這うものができたので、来週はさらに生長スピードが加速しそうです。

満開のサツキと関東大会出場懸垂幕

今週は中間テストです。午前中、生徒たちは黙々とテストに臨んでいました。午後はグランドで野球部がウォーミングアップをしていました。動くと少し暑いくらいの好天ですが、外を歩くにはちょうど良い初夏の陽気です。ここ数日でサツキの花も満開になりました。

正門を入って左手にあるサツキの大株です。たくさんの花がついています。

正門右手にある園庭のサツキ(皐月)です。こちらも満開です。

園庭中央には1株だけ八重咲きのサツキがあります。樹勢があまり良くなく、蕾もあまりついていません。今日咲いていたのは1つだけでした。春先のヤシオツツジも綺麗ですが、株数の多いサツキが満開を向かえるこの時期も、正門付近が華やかに見える季節です。

正門の奥に空手部・陸上部の関東大会出場を祝う懸垂幕が掲げられました。

エゴノキとミノムシ

玄関前の植え込みでエゴノキが満開を迎えています。

小ぶりの小さな花をたくさんつけているエゴノキに、よく見るとミノムシが紛れていました。

ミノムシはミノガという蛾の幼虫です。最近めっきり見かけなくなりました。地域によっては絶滅危惧種に指定されているようです。20年くらい前は普通に庭木にもついていて、ミノを剥がしてカラフルな毛糸や紙クズの中に幼虫を放置してカラフルなミノムシを作る遊びをやったことがある人もいると思います。でも最近の生徒たちはミノムシを見たことのない生徒もいるかもしれませんね。ちなみにオスは蛾となりメスを求め飛び回りますが、メスは一生をミノの中で過ごすという不思議な生態をもっています。

理科の実験で使うミノムシクリップはこのミノムシに外観が似ていることからその名がついています。ミノムシを滅多に見かけることがなくなった今、ミノムシというと虫ではなく、ミノムシクリップを思い浮かべる生徒も多いかもしれません。