校長室便り

2022年10月の記事一覧

【中1】「理科」の授業見学(中村先生)

10月18日(火)4限目、中学1年2組の「理科」の授業(中村先生、最後の15分間)を見学しました。

今日は、化学分野で、「かたくり粉、三温糖、水の混合物から、かたくり粉をとり出そう」という実験を行いました。

 

今日の実験では、ろ過の方法を学び、実際に、かたくり粉を取り出します。

今は、こんな便利な道具が使われています。

溶ける物質として、「砂糖」がよく使われていますが、ここでは「三温糖」という色のついた糖を使っています。「三温糖」には、褐色の色が付いていますので、溶けていることが色でわかるメリットがあります。

ちなみに、「三温糖」は、糖液を繰り返し煮詰めて、結晶として取り出した日本特有の砂糖です。 加熱することにより カラメル 色(黄褐色)をしていますが、「上白糖」と同じ、不純物の無い精製糖です。

生徒たちは、なぜ、三温糖だけが「ろ過」されたのか、を考え、班の中で話し合いました。

ノートのとり方も一人一人、わかりやすく工夫されていました。

生徒たちに聞いてみたら、「実験は楽しい!」と満場一致で答えてくれました。

次の理科の時間は、「ろ過」した「ろ液」から、三温糖を取り出す実験を行います。

これも楽しそうですね。

【高3】栃木県学生音楽コンクール「銅賞」

10月17日(月)放課後、高校3年3組千竃康一郎君が、「第45回 栃木県学生音楽コンクール」(10月15日開催、宇短大「須賀友正記念ホール」)に参加した報告に来てくれました。

ラフマニノフの「鐘」を演奏しました。

 

千竃君は、小学1年生からピアノを習っていました。附属中での「校内合唱コンクール」のピアノ伴奏を3年間担当し、中2の時は卒業式での合唱「大地礼賛」の伴奏も務めました。

千竃君にとって、歴史と伝統のある「栃木県学生音楽コンクール」への参加は、大きな目標でもありましたが、満を持して応募した中3の時は「台風19号」の当日と重なり中止、高1と高2は「新型コロナ」の影響で開催されませんでした。

そして、受験勉強に専念するため、高2の冬でピアノのレッスンは止めていました。

今回の「栃木県学生音楽コンクール」参加は、高3の千竃君にとって、大きな決断だったと思います。高校生のピアノ部門の参加者は32名いましたが、そのうち、高3はたった4人しかいなかったそうです。千竃君は、将来音楽を専門にするわけではありません。おそらく、これまでやり残していたことにあえて挑戦することで、新たな一歩を踏み出したい、という決意があったのではないかと思いました。高1の頃から練習していた、ラフマニノフの「鐘」の封印を解くのに、時間はかかりませんでした。

この曲は、重低音を力強く響かせることがポイントだそうですが、自分の中に渦巻く思いをピアノの力強い音に託し、解き放つことができた、と語ってくれました。

緊張もしたし、ミスもあったそうですが、両親に見守られながら、満足感、やり切った気持ちを感じたそうです。

「銅賞」は、コンクールに参加した人に与えられる賞ではありますが、千竃君にとっては、いままでの「ピアノ人生」に区切りをつけた証として、特別な価値のあるものと思いました。私も、千竃君の報告を聞くことで、その証人の一人になれたような気がしています。

次の一歩を踏み出すことを応援しています。受験頑張ってください。

【高校】国体ボランティア参加証明書の交付

10月17日(月)昼休み、「とちぎ国体」で、ボート競技のボランティアで協力してくれた生徒43名に、ボート協会から感謝の気持ちとして「ボランティア参加証明書」が交付されました。

ボート協会を代表して、戸田先生から一人一人に手渡されました。

 

ボランティアとしてボート競技大会を運営した「ボート部の1年生たち」にも、交付されました。

 

【中学】福祉委員会「ワクチンキャップ運動」

10月17日(月)放課後、中学の「福祉委員会」の取組として、この1年間で集めたペットボトルのキャップを佐野市社会福祉協議会の担当者に引き渡しました。ペットボトルのキャップはリサイクルされ、その益金がワクチン購入費として「認定NPO法人  世界の子どもにワクチンを 日本委員会」へ寄付されます。

集めた7袋分のキャップは、小児まひ用のポリオワクチン約32人分の寄付金となります。

 

1日4,000人、時間にして20秒に1人の赤ちゃんや子どもが、ワクチンがないために命を落としていると言われています。

皆さんが集めたキャップは、捨ててしまえばゴミに過ぎませんが、32人分のワクチンとなり、確実に命を救うことが出来ます。ご協力ありがとうございます。

「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを   日本委員会」 → https://www.jcv-jp.org/activity

 

身近な風景 ~みかもハーブ園

10月16日(日)、三毳山の西側にある「みかもハーブ園」では、ちょうど見頃を迎えたハーブの花々がきれいに咲いていました。

 

 

 

 

「みかもハーブ園」は 三毳山の周遊コースにあり、普段は通り過ぎてしまうことが多いのです。しかし、今日は思わず足を止めてしまいました。

【高2】「あしもり隊」活動報告

10月14日(金)放課後、高校2年2組の清水健成君が、「あしもり隊」の活動報告に来てくれました。「あしもり隊」は、「あしかがを盛り上げたい」高校生のグループです。清水君は「続・キッチンカーフェスティバル2022チーム」のリーダーとして、10月28日(金)に、JR足利駅北口駅前広場で、5つのキッチンカーを集めて、足利を盛り上げるプロジェクトを進めています。

完成したポスターを持って、報告に来てくれました。

 

あしもり隊」は、今年度は、足利市内の5つの高校(足利清風高、足利工業高、白鴎足利高、足利短期大学付属高、足利大学附属高)と佐野高校の生徒たち(計20名)によって、足利市を盛り上げるための様々な活動に取り組んでいます。足利市地域創生課の協力の下、JR足利駅構内の施設「Aidacco」を活動場所に、月1回くらいのペースで集まっているそうです。

あしもり隊」は、いくつかのチームに分かれて活動しています。清水健成君は「続・キッチンカーフェスティバル2022チーム」のリーダーとして、プロジェクトを統括し、広報活動などに取り組んでいます。佐野高校からは、清水君だけでなく、数名が参加しており、他のチームのリーダーもいます。(以下に紹介する写真は、あしもり隊のツイッターやHP等で公開されているものを引用しました。)

続 キッチンカーフェスティバル2022」は、昨年度初めて実施した企画の第2弾です。

JR足利駅を利用する乗客の8割が高校生であることから、「足利駅を利用する高校生」をターゲットにしました。高校生が放課後、食べたいと思う食品を把握するため、8月下旬から9月上旬にかけて、メンバーが所属する高校やJR足利駅を利用する高校生にアンケート調査を実施したそうです。

集まったアンケートの数は、約5000件。全員で手作業で集計作業を行いました。

この集計結果をもとに、出店する「キッチンカー」を決めたそうです。

出店:唐揚げ専門店からりん(唐揚げ)
   菊ちゃん屋台ラーメン(ラーメン)
   crape mele(クレープ)
   ケバブびより(ケバブ)
   ねこにレモン(レモネード)       (50音順)

生徒自らが、キッチンカーのオーナーへの交渉を行いました。

 

10月5日には、CRT栃木放送「とちぎふるさとネットワーク」に出演しました!

CRT栃木放送からの電話取材を受けている清水君。

 

10月11日には、ポスターが完成し、それを配布したり、貼ってもらったりする作業をおこないました。

JR足利駅を利用している生徒の皆さんは、ぜひ、10月28日(金)「JR足利駅北口駅前広場」に注目してください。

【中学】佐野市中学校新人体育大会の風景②

10月14日(金)・15日(土)、「佐野市中学校新人体育大会」が開催されました。女子バレーボール男子バスケットボール陸上競技男子卓球の各競技を応援に行きました。(野球は時間が合わず、応援には行けませんでした。)

 

<女子バレーボール>

女子バレーボールは、1日目の予選リーグ(Cブロック)で2勝し、Cブロック1位となりました。2日目の決勝トーナメントで1勝し、初の3位入賞を果たしました。良かったですね。

 

<男子バスケットボール>

試合は惜敗しましたが、一生懸命さが伝わってきました。次の目標に向かって、頑張ってください。

 

<陸上競技>

たまたまテントにいた生徒たちです。

ほんの一瞬しか競技は見ることはできませんでしたが、多くの生徒が県大会出場を果たしました。

 

<男子卓球>

個人戦で県大会出場を果たしました。団体戦では一歩及びませんでしたが、よく頑張りました。

【中学】佐野市中学校新人体育大会の風景①

10月14日(金)・15日(土)、「佐野市中学校新人体育大会」が開催されました。各競技の結果については、報告の通りですが、それぞれの競技会場での一コマを紹介します。私はサッカーの専門部長なので、主にサッカーの会場にいて、合間を縫って、他の競技の応援に行きました。

サッカーでは、佐附中から3名(長尾君、小林君、渡辺君)が、城東中との合同チームで出場しました。

 

1日目の予選(Bブロック)は、1勝1敗で2位通過しました。

2日目は、AB両ブロックの2位同士の対戦がありました。(惜敗)

1年生の渡辺(背番号2)君は、この半年で大きく成長しました。力強いプレーが随所に見られました。

2年生の小林君(背番号8)は、合同チームの要として、ゲームを作りました。

1年生の長尾君(GK、背番号15)は、ファインセーブで何度もピンチを救いました。

 

*今回は3名の出場でしたが、それぞれ持ち味を発揮し、佐附中の存在感を示してくれました。

【中学】校内合唱コンクールの舞台裏

10月12日(水)、佐野市文化会館で「第15回 校内合唱コンクール」が行われました。各クラスの合唱については、教頭先生がアップしてくださったので、私からは、合唱コンクールを陰で支えてくれた「実行委員会」(18名)・生徒会本部役員」(8名)計26名の頑張りを紹介します。

合唱コンクール終了後、実行委員と生徒会本部役員(計26名)が紹介され、実行委員長が挨拶をしました。

 

実行委員と生徒会本部役員は、学校8時30分発の第一陣のバスに乗り、9時前から準備に入りました。

まずは、ステージに掲げる看板づくりから始めました。

真っすぐになるように貼るのは、意外と難しい作業です。

裏から、布を画鋲で止め、たるまないようにしています。

 

次は、ステージ上の足場を作りました。

かなりの重さの台座を4人がかりで運びます。人が乗っても壊れないよう、頑丈に作られています。

ステージ上で、組み立てていきます。

2段目の足場の高さを調節する台座を運んでいます。

最後に、3段目となる板をステージ上に置けば完成です。

台座同士を金具で固定します。

完成した足場の上に、生徒の立ち位置の目印となるテープを張っていきます。

これで、足場関係は完璧です。

 

2階の保護者席に、1つおきに「使用不可」のバツ印が印刷された紙を貼っていきます。

 

各クラスの曲目を書いた紙を設置しています。

 

これで、一通りの準備は終了しました。これから、いよいよ本番が始まります。実行委員や生徒会本部役員は、司会やアナウンスなど、表舞台でも活躍します。緊張した面持ちで、出番を待っています。

司会を担当しています。

開会式直前の打ち合わせです。

こうして、合唱コンクールが始まりました。

ここから先は、合唱コンクールの本編をご覧ください。

 

合唱コンクールは、大成功の裡に終わりました。

最後に、実行委員長の田所桜空さんが、素晴らしいスピーチで締めくくってくれました。

会場からも大きな拍手が送られました。

舞台袖に戻った後、高木先生、安藤先生から、「大成功だったね」というねぎらいの言葉がかけられました。

本当に素晴らしい「合唱コンクール」でした。

舞台裏、そして表舞台も支えてくれた実行委員会と生徒会本部役員の皆さん、お疲れさまでした。

 

【中学】「トリプルSプロジェクト」中間発表(その3)

10月11日(火)放課後、中学2年3組の池田清子さんと小泉凛央さんが、再び、校長室に来てくれました。二人は、小学生を対象としたSDGsについて楽しく学んでもらえるような「ゲーム」を開発しています。「知る、主体的、サステナブル」をキーワードとする「トリプルSプロジェクト」を一緒に進める仲間を募ったところ、33名のサポートメンバーが集まったそうです。佐野小学校6年生全員に対して、授業をさせていただけることになり、それに向けて、ゲームの事前シュミレーション佐野小学校の担当の先生との打ち合わせなど、今後の予定などについて、報告してくれました。だんだんと具体的になってきました。頼もしい中学生たちです。

【高校】サッカー選手権栃木大会「2回戦」突破!

10月10日(祝)、リアンビレッジ矢板(とちぎフットボールセンター)で、「2022年度 全国高校サッカー選手権栃木大会」の2回戦が行われました。本校チームは「上三川高校」と対戦し、4対2で勝利しました。3回戦は、10月15日(土)、真岡市総合運動公園で、「真岡高校」と対戦します。

「とちテレ」スポーツで、上記試合を現在配信中です。 https://youtu.be/UXv7VXb1uOk

「佐野高校サッカー部」の紹介動画もアップされています。 → https://youtu.be/ET8G0tShBUY

【中学】明日は「合唱コンクール」

10月11日(火)、明日12日(水)は「第15回 校内合唱コンクール」です。放課後は、コンクール前日の最後の練習に取り組んでいました。

 

合唱コンクールは、当初の予定では9月22日(木)でしたが、10月12日(水)に延期になっていました。

その間、中間テストがあったため、17日程度のブランクが入り、10月7日(金)に練習が再開されました。

そのため、生徒たちは、10月7日(金)と、三連休をはさんでの、10月11日(火)の2日間で、なんとか仕上げてきました。

もちろん、十分な練習ができた、とは言えませんが、今日の練習では、それぞれのクラスで一生懸命に取り組んでいる姿を見ることが出来ました。明日のコンクールでは、全力を出し切ってください! 楽しみにしています。

 

以下は、今日の放課後の練習風景です。(練習場所は、全クラスが音楽室や体育館を公平に使えるよう、あらかじめローテーションが組まれていました。今日はそのローテーションに基づく場所で、練習をしていました。)

3-1

 

3-2

 

3-3

 

2-1

 

2-2

 

2-3

 

1-1

 

1-2

 

1-3

 

 

 

身近な風景 ~国立科学博物館 特別展「毒」

10月10日(祝)14時~16時、栃木県立博物館で、栃木県版RDB(レッドデータブック)に関する「両生爬虫類部会」がありました。委員の一人である「国立科学博物館」の吉川夏彦先生(宇都宮市出身)から、11月1日から始まる特別展「毒」のリーフレットをいただきました。吉川先生は、高校時代からサンショウウオについて興味をもち、京都大学で学んだ後、数年前から「国立科学博物館」の脊椎動物研究グループ研究員として勤務されています。サンショウウオ類の分類等がご専門と聞いています。

吉川先生は、特別展「毒」の監修者の一人です。なんだかとっても面白そうなイベントです。

*国立科学博物館 特別展「毒」(オフィシャルHP)→ https://www.dokuten.jp/index.html

身近な風景 ~県立博物館「開館40周年記念特別企画展」

10月10日(祝)12時~、県立博物館の開館40周年記念特別企画展鑑真和上と下野薬師寺」を見学しました。

県立博物館の人文部門が総力を挙げた、壮大な規模の企画展に圧倒されました。素晴らしい展示内容で、会場は大勢の見学者で賑わっていました。なお、この企画展は、2年前まで本校教諭だった島田佐智夫主任研究員が考古部門で監修しています。(当日は不在で、お会いすることはできませんでした。)今月いっぱいの企画展ですので、ぜひ、行ってみてください。

島田先生がいらっしゃれば、島田先生の写真を掲載する予定でしたが、「みーたん」でお許しください。

企画展特設ページ → http://www.muse.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/kikaku/20220917ganjin/index.html

 

企画展の入り口です。中は写真撮影禁止ですので、ここまでです。

 

島田先生が寄稿した記事が下野新聞(10月9日付け)に掲載されていましたので、紹介します。

(本人の了解を得て、本HPに掲載します。なお、寄稿記事については、下野新聞に著作権がないため、著作者本人の了解が得られれば、掲載することが可能です。)

県立博物館 島田先生(下野R4.10.9).pdf

【中1】「日本一面白い学校にする方法」とは?(総合・宍戸先生)

10月4日(火)7限目、中学1年2組の「総合的な学習の時間」の授業(宍戸先生)を見学しました。中学1年生は「教育と探求社」によるアクティブ・ラーニング型社会課題探究プログラム「ソーシャルチェンジ」に取り組んでいます。今回のテーマは「日本一面白い学校にする方法」でした。班ごとに自分たちが考えたアイディアを発表しました。

 

ソーシャルチェンジ」は、困っている人を助けて、笑顔にする企画を考えるプログラムです。
生徒は、自ら見つけた社会課題に当事者として向き合い、その解決方法をチームで考え、企画にまとめ、プレゼンテーションをします。社会の一員としての自分の役割を認識し自ら動き出せる主体性、閉塞感のある世の中に新たな価値を生み出す創造性、一人ではできないことを周りの人を巻き込んで実現していく、協働する力を育みます。(以上、教育と探求社」のHPより引用しました)

今回は、「日本一面白い学校にする方法」を提案するという企画ですが、まず、それぞれが日常の学校生活で、こうだったらいいのに、というアイディアを付箋にどんどん書いていきます。その際に、自分の意見や他人の意見を否定しないことがルールで、とにかく何でも言ってみることが重要です。同じような考えやなるほど、と共感するアイディアをもとに、班としての考えをまとめます。(この作業はすでに終了しています。)

次の段階として、各班のアイディアをより具体的、説得力のあるものに磨いていきました。そのために3枚のシートに整理していきます。シート①で、班が決めたアイディアを説明します。シート②で、その実現のためにはどんな課題があるかを考えます。シート③では、このアイディアのメリット(学校がどう変わっていくか)を説明します。

 

このクラスでは、全部で9班作られており、各班3分程度で、自分たちのアイディアを発表しました。

生徒はその発表を聞いて、各班の発表のどんなところが良かったかを、すごい奇抜、予想外、新しい、珍しい)、なるほど納得、つじつまが合う、具体的、賛成したい)などの観点から、お互いに評価してきます。

「試験のない学校にする」「自由に授業を選択できる学校にする」「いろいろなイベントを開催する」など、自由な発想から発表がありました。

 

このプログラムには、以下のような特徴があります。(「教育と探求社」のHPをもとに紹介)

①生徒自身が社会課題を見つけて取り組む

 興味をくすぐる問い、発言しやすい場づくりの仕掛けによって、もっと知りたいもっと取り組みたいという感情が起こり、学ぶ意欲を引き出します。生徒たちは自然と社会に関心を持ち、自分の力で社会課題を見つけ、当事者意識を持ってその課題に取り組みます。

 

②自分自身を認め、自信を持つようになる

 「まずやってみる、やってみたらできた、できたからもっとやりたい」この3つのステップを、繰り返し体験します。安心・安全な学びの場で挑戦し、失敗を経験する。失敗から学んで成功体験を積み、新たな挑戦に向かう。そのなかで生徒の自己肯定感と自信を高めます。

 

③実社会で使えるコミュニケーション力が伸びる

 一人では解決することが難しい課題に、クラスメイトと共に取り組みます。ふとしたアイディアや心から湧き上がる本音を自分の言葉で話し異なる考えや意見を取り入れ力を合わせてより良い企画をつくりあげる。そんな体験のなかで、実社会で本当に活用できるコミュニケーション力が育ちます。

 

*このように、中学1年生では、発言しやすい場を作り、自由に自分の考えを話し、認められることを通して、自己肯定感や自信を高めることを重視しています。その中で、課題を発見したり、力を合わせてより良い企画をつくりあげることができれば、大きな成長につながると考えています。

*「教育と探求社」によるプログラムは、昨年度、中学2年生から導入し、今年度は、中学1年生から3年生までの全学年で、計画的・継続的に実施しています。中1(ソーシャルチェンジ)、中2(コーポレートアクセス)、中3(スモールスタート)の3つのプログラムです。学校としても大きな手ごたえを感じています。もちろん、本県では初の取組です。これからも、一歩先行く佐附中として、先進的に取り組んでいきたいと考えています。

【高校】国体(陸上競技:予選・準決勝)

10月7日(金)、高校1年4組若菜敬君が出場する少年男子B「100m」の予選が行われました。若菜君は、見事、2着で通過し、準決勝に進みました。予選・準決勝ともに、持てる力を発揮してくれました。

右端(2着)が若菜君です

11時から、少年男子B「100m」予選が始まりました。各組8名ずつで6組、48名が出場します。若菜君は5組で出場します。

大画面の電光掲示板に写し出されています。

いよいよスタートします。

手前から二番目が若菜君です。

最初は5番目くらいを走っています。

あっという間に加速し、先頭付近に躍り出ました。

ほぼ先頭と一緒でフィニッシュしました。圧巻の走りに、見ていてガッツポーズでした。

電光掲示板で、リプレイされてます。

その間に、結果が出そろいました。若菜君は2着。6つの組の上位3名とタイム順で6名、計24名が準決勝に進めますので、この時点で準決勝進出を決めました。おめでとうございます。

 

 さて、次は準決勝です。準決勝は13時30分スタートです。それまでの2時間はひたすら待たなければなりません。しかも、外は大雨で風も強く、気温も11月下旬並みです。カンセキスタジアムを出て、昼食がとれるエリアに移動しました。ここでは、数々の食品の出店が連なっていましたが、「佐野ラーメン」がダントツの一番人気でした。寒い中、温かいラーメンをすすりたいと思う人がたくさんいました。「佐野ラーメン」だけが出店していました。県外の方にも、佐野ラーメンのおいしさが伝わったことと思います。

出店で買ったものは、屋根のある食事ができるスペースで食べることができます。雨風をしのげるこの場所で、1時間ほど時間をつぶしました。全国各地の人たちが集まってました。もし天気が良かったら、とても気持ちのいい場所であったに違いありません。

 

そして、ようやく13時30分になりました。準決勝が始まります。

若菜君は、準決勝3組のうち、2番目の2組の第6コースでした。佐野高の文字が、心なしか輝いているように思えました。

一人一人、電光掲示板で映し出されました。

地元栃木の若菜君」と紹介され、会場からも拍手が起こりました。

スタートします。

さすがに、準決勝となると、速い選手がたくさんいました。この時点で6番目くらいでしょうか。

少しずつ、追い上げていきます。

若菜君は5着で、タイム的には予選を上回る数字を出していました。準決勝に出場した24名中、14番目の記録でした。全選手48名中の14番目というのは、相当な記録だと思います。全国の強豪相手に、よく頑張りました。

今回は、地元開催で注目される中、プレッシャーに負けずに、準決勝まで進み、そこで堂々とした走りを見せてくれたことを本当に誇らしく思いました。これからどんどん伸びると思います。お疲れさまでした。

雨風がさらに激しくなる中、「カンセキスタジアムとちぎ」を後にしました。

 

【高校】国体(陸上競技・予選)

10月6日(木)、今日から、とちぎ国体の「陸上競技」が始まりました。本校からは、1年生の若菜 敬君が「成年少年男子共通4×100mリレー」(6日)と「少年男子B100m」(7日)に出場します。今日は「成年少年男子共通4×100mリレー」の予選が行われ、若菜君は栃木県チームのアンカーを任されました。

 

会場は「カンセキ スタジアム トチギ」です。とちぎ国体のために整備された新しい施設です。

 

16時55分から、「成年少年男子共通4×100mリレー」が始まりました。

この種目は、成年と少年の混成チームで行われます。若菜君は栃木県の代表として、たった一人の少年B(高1・中3)として選ばれました。栃木県チームはB組の6レーンです。若菜君はアンカーとして、緊張した面持ちでスタート前にアップしていました。

会場内の大きなモニター画面にもレースの様子が写されています。

17時5分、いよいよスタートします。

きれいなスタートを切りました。栃木県チームも順調な滑り出しを見せました。

しかし、思わぬアクシデントが起こりました。

最初は何が起こったのか、わかりませんでしたが、痛恨のバトンミスでした。

このようなアクシデントが往々にして起こることは覚悟しているのかもしれませんが、ここは待つしかありません。

リレーはギリギリのところで勝負する競技なので、ある意味仕方がないのかもしれません。

若菜君は、冷静にバトンをつなぎ、最後まで、たった一人で全力で駆け抜けました。

その姿に、会場からは大きな拍手が起こりました。

 

今日のレースは残念な結果に終わりましたが、明日の「少年男子B100m」が若菜君にとっては本番なのではないかと思います。ぜひ、持てる力を発揮してください。応援しています。

【高校】国体4日目(ボート競技・5-8位決定戦)

10月4日(火)、少年女子「舵手付きクオドルプル」の5-8位決定戦が行われました。栃木選抜は7位入賞を果たしました。おめでとうございます。

 

今日はボート競技の最終日です。各種目の決勝戦と5-8位決定戦が行われました。昨日までの雰囲気とは打って変わって、各県の応援団も最後の力を振り絞って応援していました。

ところで、谷中湖は人工の湖ですが、たくさんの野鳥が生活しています。レースの合間を縫って、湖面を飛び交っている姿が目にとまりました。

 

いよいよ、スタートの時刻が近づいてきました。湖岸には、ボート部の生徒たちが結集しました。3年生にとって、泣いても笑っても、これが最後のレースということを、誰もが意識していました。

気合の入った応援を「とちテレ」が取材していました。

レースは1000mなので、スタート地点は遥かかなたです。

だんだんと近づいてきます。

500m地点を過ぎると、漕いでいる姿が見えてきます。

750m付近では、栃木選抜の4番の艇はかなりいい勝負をしています。応援にもさらに熱が入ります。増田先生が先頭に立って応援しています。

1000mを漕ぎ切りました。大接戦でしたが3着となり、7位入賞が決まりました。

 

トップを狙っていただけに、しばし茫然としている、かのように見えました。

桟橋では、戸田先生とボート部の後輩たちが出迎えていました。ここで、どんな言葉が交わされたのはわかりません。

艇を湖面から引き揚げ、5人の肩の上に載せました。

こうして艇を運ぶのも、これが最後になりました。

栃木県のスタッフからは、よく頑張ったという声とともに、拍手が沸き起こりました。

興奮冷めやらぬまま、レース後に始まる表彰式へと向かいます。

表彰式の会場への数百メートルの道のりは、おそらく最も充実した時間だったのではないかと思いました。

 

表彰式の会場に足を踏み入れると、一気に祝祭ムードに包まれました。栃木選抜のメンバーには栃木県のスタッフから、とちまる君のぬいぐるみがプレゼントされました。

戸田先生を囲み、全員が満面の笑みを見せてくれました。

 

そして、表彰式が始まりました。

ここから、5分間の撮影タイムがありました。

これまでの人生で、おそらく、最も忘れられない一日だったと思います。

本当におめでとうございます。

 

PS: 10月5日付け下野新聞の11面に、ボート少年女子・藤倉望妃さんのコメントが掲載されていました。

ラストは出し切るだけだった。5~8位決定戦はトップを狙っていたので3着は悔しいが、自分たちのベストはだせた。」素晴らしい結果だったと思います。

 

【高校】国体3日目(ボート競技、準決勝)

10月3日(月)、今日はボート競技の準決勝が行われました。本校からは、少年女子「舵手つきクオドルプル」と、成年女子「シングルスカル」が出場しました。少年女子「舵手つきクオドルプル」は、準決勝2位通過を果たし、明日の5~8位の順位決定戦への進出を決めました(入賞は確定)。決定戦は明日(4日)の10時6分にスタートします。

佐高ボート部の熱い応援が響き渡りました。

まず、9時2分に、少年女子「クオドルプル」準決勝A組がスタートしました。この組には優勝候補の愛媛選抜が入っているのですが、1000m中750mくらいまでは、リードを奪う大健闘を見せていました。

応援にも熱が入りました。

しかし、さすがに優勝候補だけあって、終盤になってくると、徐々に離されました。

そのまま、2位でゴールしました。決勝に出場できるのは1位のみですが、2位は、明日の5位から8位の順位決定戦に出場することが出来ます。つまり、この時点で入賞が確定しました。後は、あすの決定戦の順位で何位かが決まります。

応援団とともに、ゴール付近へ向かいました。

選手たちは、入賞を確定させた嬉しさと1位になって決勝に進めなかった悔しさで、泣いていたり、笑ったりしていました。戸田先生の「その悔しさは大事だ。でも正直に言うと、悔しいけど嬉しい」という言葉に、明日の順位決定戦に向けた気持ちの切り替えをしていました。

 

とちテレから、「今日の勝因は?」という感じで、選手や戸田先生がインタビューを受けていました。

 

午後は、成年女子「シングルスカル」の準決勝に増田先生が登場しました。

ちょうどこの時間、地元の小学生の集団が応援にやってきました。

空気で膨らませた風船をぶつけ合って音を出していましたが、正直、うるさすぎました!

とはいえ、時間通り13時54分、準決勝A組がスタートしました。

ところで、この組はとんでもなく強い選手がそろっている組でした。

開催3日前の記事で紹介した、増田先生の先輩で、国内負けなしのオリンピック選手の鳥取選抜と、高校でインターハイ優勝している大学生の静岡選抜が揃っており、いかに増田先生でも厳しすぎるレースであることは間違いありません。

強豪の一角を崩すことはかなわず3位でしたが、力の限り漕いでいることが、カメラのファインダーからも伝わってきました。このメンバーで3位は立派な戦いだったと思います。応援しているボート部の生徒からも、増田先生のようになりたい、という声があちこちから上がっているのが聞こえました。増田先生が目標としていた入賞は果たせませんでしたが、それ以上に、自ら挑戦し続ける姿を見せることで、生徒たちにボート競技の楽しさや厳しさ、ボートに取り組む姿勢などを示してくれました。それこそがかけがえのないものだと思っています。お疲れさまでした。

この日は、谷中湖の水位がかなり上がっていました。水際には、どこから運ばれてきたのか「ヒシの実」が大量に打ちあがっていました。

ヒシの実には鋭い棘があり、構内アナウンスで、ヒシの実を踏みつけないよう注意を呼びかける放送が流れていました。一気に秋を感じさせる風物に出会いました。

今日も生徒たちはボランティアの仕事を果たしてくれていました。ご苦労様でした。

 

【中3】県内初!「模擬国連プロジェクト」始動

9月29日(木)7限目、中学3年1組の「CTP」の授業(富永先生)を見学しました。中3のCTPでは、今年度から、後期の活動として「模擬国連(Model United Nations:MUN)プロジェクト」を行います(県内初の取組です)。そこで、最初の授業では、栃木県の県立高校で唯一、令和2年度、3年度と連続して、模擬国連の全国大会に選抜されて出場した高校3年生(4名)から、「模擬国連」とは何かディベートとどう違うのかその魅力等について、話してもらいました。

模擬国連(MUN)の4名のパイオニアたち

左上:横塚功樹君、右上:関根圭汰君、

左下:武藤玲矩君、右下:石塚凜花さん

4名の高校3年生は、特別講師として、中学生の授業に参加してくれました。

関根君と石塚さんは令和2年度の模擬国連(高1の時)、横塚君と武藤君は令和3年度の模擬国連(高2の時)に出場しています。いずれも、書類選考によって選抜されました。

令和2年度の模擬国連のテーマは「宇宙の平和利用」、令和3年度のテーマは「核軍縮」で、実際の国連のように、各国の代表に指定され、その国の代表として、議事に参加します。

ちなみに、「宇宙の平和利用」では、ルクセンブルクの代表、「核軍縮」では、キューバの代表として、参加しました。

横塚君からは、「模擬国連で大切にしていること」について、説明がありました。模擬国連では、まず、相手の国の価値観を知り、次に、自分の国の利害を考える。そして、それらをどう合わせて、相手と繋がることを考えます。

 

続いて、関根君からは、ディベートと模擬国連の違いについて、説明してくれました。

簡単に言うと、ディベートは二極対立で、両極端な意見のどちらが正しいかを論理的・批判的に判定します。これに対して、模擬国連は多様な意見の協調を重視し、納得できる解を求めます。

例えば、ディベートでは、「喫煙は害があるから禁止すべきである。是か非か」という論題で、両極端の意見を戦わせます。しかし、現実の世界では、そのどちらかではなく、喫煙ルームを設けるなどの落としどころを設けています。つまり、模擬国連は、現実の世界のように、多様な意見の中から、これなら両者が納得できる、という合意を形成する事を目的としています。ディベートは、論理的・批判的思考を鍛えるために役に立っていますが、模擬国連は、そうして身につけた力を活用して、多様な意見の中での合意「第3の方法」を見いだすことでもあります。

 

さらに、武藤君と石塚さんからは、模擬国連の楽しさや難しさなどについて、体験に基づいた話をしてくれました。

担当国のリサーチをすることで、世界の国のことを意識するようになったそうです。

なんだか難しそうな感じもしますが、今回の模擬国連プロジェクトのミッションは、

世界中の皆が幸せに食べられるSDGs弁当を提案し、採択をする」ことです。(模擬国連の定番メニューです)

生徒の皆さんは担当国の大使になりきり、「文化・国境を越えて、世界中の皆が幸せに食べられるSDGs弁当」を提案し、会議の場で採択されるように発信、交渉をします。まずは、担当国を決め、担当国についてリサーチを進めます。

 

なお、本プロジェクトについては、模擬国連を授業の中に取り入れている「大妻中学校・高等学校」(東京都)と連携し、アドバイスを受けながら進めていきます。このような本格的な取組は、県内ではまだ例がありません。

今後の授業については、随時、紹介します。