校長室便り

校長室便り

中3シンカゼミの授業見学

今日の6,7限目は、中学3年の「総合的な学習の時間(シンカゼミ)」(3クラス合同)がありました。

この日は、各グループごとに、フィールドワークの計画を立てたり、訪問先へアポをとる準備を行っていました。

このグループのメンバーは、魚などの生物に興味を持っていて、環境によって棲んでいる生物にどんな違いがあるかを研究しようとしています。班長の飯塚遥人君は、小6の頃から30種類以上の魚類や両生類、爬虫類、甲殻類などを捕獲し、水槽で飼育しているそうです。
(アドバイス)
どこにどんな魚が生息しているかを知っていることは、それだけでも凄いことだと思います。近くの河川や水路でも、環境が違えば、棲んでいる魚も違ってくるので、生息環境と魚類の多様性(種類の豊富さ、在来種の多さ)との関係を調べると面白い研究になると思います。その成果を生物室に展示してくれるとありがたいです。ぜひ、水族館を作ってください。


このグループは、「特定外来生物クビアカツヤカミキリ」の影響などについて研究するそうです。クビアカは、サクラやウメ、モモなどに寄生し、幼虫が木の中を食い荒らす外来昆虫で、被害が進行すると木が枯れてしまうため、観光や農業に深刻な影響を及ぼしています。
(アドバイス)
グループのメンバーの知り合いに佐野市や館林市でクビアカの対策をしている方や被害にあっている果樹園の方がいるなど、研究を進める上で大きなアドバンテージを持っています。まずは実際に被害にあっている方からお話が聞ければ、よりイメージが沸くと思います。研究がどのように展開するか、とても楽しみです。


このグループは、日本と海外の舞台芸術の比較を行うことを研究テーマにしていました。佐野市文化会館やコスモスホールの館長にインタビューを考えているようです。
(アドバイス)
「舞台芸術」という言葉はかなり範囲が広いので、テーマをもっと絞った方がよいと思います。メンバーには、バレエやピアノを習っている人がいるので、自分の体験や普段感じている疑問などから、研究テーマを考えてみたらと提案しました。また、4月に本校に遊びに来てくれたバレエ留学をしている先輩を良く知っている、ということなので、その先輩を通して、海外のことを知ることができると面白い研究になると思います。頑張ってください。


このグループは、佐野市のリサイクルについて研究することを考えています。また、佐野市のリサイクル率を上げるにはどうしたらよいか、をリサーチクエスチョンにしています。
(アドバイス)
最初にリサイクルと聞いたとき、かなり漠然としているような感じがしましたが、リサイクル率という数値で、他の都市との比較ができるということなので、それならテーマを絞り込めるのではないかと思いました。リサイクル率が高い市町を設定し、そことの比較をすることによって、佐野市とどこが違うのかが明確に出来れば、先が見えてくると思います。まずは、リサイクル率についていろいろ調べてみることから始めてみましょう。そうすることで、疑問点や不明な点を解明するにはどこに取材すればよいかなどが見えてくると思います。頑張ってください。


このグループは、オンライン教育がどんな影響を与えているかに着目しています。非常にタイムリーな研究ですね。生徒から見たオンライン教育の功罪という視点は、重要だと思います。
(アドバイス)
どんな影響があったかを調べるには、聞き取り調査が必須ですが、その対象をどこに設定し、どのようにして実施するかが重要です。そう簡単にはいかないこともありますが、ぜひ挑戦して欲しいです。頑張ってください。

高3・フードデザインの授業見学

今日の3・4限目の高校3年生のフードデザイン(森戸先生)の授業では、餃子を作りました。栃木県は餃子の消費量も多く人気も高いですよね。(餃子に欠かせないニラの生産量は栃木県が日本一だそうです。)おいしい餃子が自分で作れるようになるといいですよね。(と言っている自分は作ったことがありません。)


家庭科室の白板には、餃子(2人分)の材料と手順がわかりやすく示されています。

まずは、餃子の具を作ります。森戸先生のまわりに生徒が集まってきました。


みじん切りにした野菜と、塩を振った挽肉と混ぜ合わせ、よくこねます。できた具を餃子の皮で包みます。森戸先生のわかりやすい説明に生徒たちも納得です。


ここからは、生徒たちが具を作って皮で包むまでの作業を行います。

見るからに餃子です。もう、おいしさは想像できます。

まず、焦げ目をつけ、次に、水を3分の1くらい入れ、5分間、蒸し焼きにします。
じきに、おいしそうなにおいが漂ってきます。


いやあ、本当においしそうです。


自分で作った達成感と餃子の味に、思わず、笑顔がこぼれます。


最後に、生徒の感想です。
「わりと簡単にできました。味もおいしいです。家でも作ってみたいです。」
「しょうゆの分量を間違えてしまいましたが、その分、しょうゆをつけなくてもおいしかったです。」
「具をこねるところと、餃子の皮で包むところが楽しかったです。家でも作ってみたいです。」

*毎回、とても楽しい授業です。自分で作った餃子の味は、さぞかし格別だったでしょう。私は見ていただけでしたが、見ていただけでも作れそうな気がしてきました。

7月いじめ・教育相談アンケート結果の公表

7月1日に実施した中高の全生徒を対象に実施した「いじめ・教育相談アンケート」の集計結果について、個人情報に配慮した形で公表いたします。

いじめ・教育相談アンケート用紙.pdf

本アンケートは、いじめをゼロにすることを目指すものではなく、いじめは、いつ、どこでも、だれにでも起こりうるものであることから、その早期発見、早期対応を目的としています。
スクールカウンセラーや教員等との面談の希望がある場合には、即座に対応しています。

R2.7月いじめ・教育相談アンケート結果(中学).pdf
R2.7月いじめ・教育相談アンケート結果(高校).pdf
R2.7月いじめ・教育相談アンケート・自由記述.pdf

今回の調査で、「いじめを受けた」という生徒が中1で2名いましたので、担任がその日のうちに本人から聞き取りを行うなど、即座に対応しました。また、担任との面談を希望していた高校生1名とはすぐに面談を行い、スクールカウンセラーとの面談を希望していた中高の5名の生徒には、直ちに面談日時を設定しました。

自由記述欄についても、担任だけでなく、生徒指導部長、教頭、校長が全生徒の回答に目を通し、生徒の心身の健康状態の把握に努めています。また、生徒の気になる記述についても、必要に応じて、校長自ら、直接生徒本人から話を聞くなど、不安・不満の解消に努めています。


*なお、各月のアンケート結果については、本HPのメニューにある「いじめ・教育相談アンケート」に収納しています。













身近な風景 ~ネムノキは本当に眠るのか?

アジサイの季節も終わろうとしています。
そんな中、今、咲いている花はないかなと探していたら、近くの道路沿いで「ネムノキ」の薄紅色の花が満開でした。


近づいて花をよく見てみると、まるで糸のような繊細な花です。糸のように見えるのは、花の雄しべとめしべです。夕方になると、つぼみの中に縮れて収納されていた糸が少しずつ伸びていきます。



ところで、和名の「ネムノキ」は、夜になると葉が合わさって閉じ、眠るように見えることに由来する、と言われています。漢字名の「合歓木」は、中国においてネムノキが夫婦円満の象徴とされていることからつけられたもの、だそうです。(以上、Wikipediaより)
「眠る」という言葉が適切であるかどうかはわかりませんが、体内時計によって、周囲が暗くなると、葉の付け根の細胞の内部の圧力の変化により、葉を閉じると考えられています。
そこで、「ミニ探究活動」です。

リサーチクエスチョン「ネムノキは、本当に眠るのか?
仮説「ネムノキは夜になると葉を閉じ、朝になると葉を開く
検証方法「ネムノキの葉の様子を夕方、夜、朝の時間帯で、どのように変化するかを観察する。」

早速、7月11日(土)の夕方から12日(日)の朝にかけて、観察を行いました。
夕方17時の段階では、まだ明るく、葉は全開の状態でした。いよいよ、夜の9時です。

明らかに、葉は閉じていますね。本当に眠っているかのように見えます。

次は、翌朝の4時30分です。このころはすでに周囲は明るくなっています。

葉は、開いているのがわかりますか。場所によっては、まだ閉じている葉もあります。ネムノキは、かなり早起きですね。


これは、ネムノキ全体の様子の比較です。左側が夜9時、右側が朝4時30分です。

さらに、1時間経つと、葉がより開いてきます。

左側が、朝4時50分、右側が朝5時10分です。葉がだいぶ開いてきました。

*この観察により、「ネムノキは、夜、葉を閉じ、朝、葉を開く」ことが検証できました。
ここで、さらなる疑問を持った人もいるかもしれません。例えば、ネムノキは暗くなるから葉を閉じ、明るくなるから葉を開くのか、つまり、周囲の明るさ(照度)によって、葉の開閉が起こるのか、それとも、明るさには関係なく、時間によって葉が開閉するのか、その疑問を解明するためには、新たな仮説をたて、どうすればそれを検証できるか、を考える必要があります。

このように、研究はこれがわかれば終わり、というものではなく、一つの疑問の解明が新たな疑問を呼び起こし、深まっていくことになります。

*これからは、「与えられた宿題が終われば、それで終了」という学習ではなく、「自分で問いを見出し、自分で答えを導く」という学習がより求められています。
もちろん、スキルの習得という点では宿題も大事ですが、社会に出れば、「答えのわかっている宿題」がだされることはありません。あったとしても、それはAIがやってくれるでしょう。
「人間にしかできないこと(=考えること)」で勝負できるよう、力をつけていきましょう!

佐高ミュージアム㉙

「佐高ミュージアム 研究室だより No.11~15」を公開します

宇都宮大学教育学研究科に内地留学中の1993年4月号から8月号です。
大学院での研究内容や、内留中に出会った人や生物について、紹介しています。

佐高ミュージアム 研究室だより No.11 「サクラの開花予想」.pdf
佐高ミュージアム 研究室だより No.12 「渡良瀬遊水池のカラスガイ」.pdf
佐高ミュージアム 研究室だより No.13「NHK青春牡丹灯籠・悲話」.pdf
佐高ミュージアム 研究室だより No.14 「山原日記 その1」.pdf
佐高ミュージアム 研究室だより No.15 「イボイモリに命をかける男~山原日記 その2」.pdf

佐野市総合体育大会代替試合~サッカー

本日、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となった総合体育大会の代わりとなる試合(市総合体育大会代替試合)で、サッカーの試合が佐野市運動公園多目的球技場で開催されました。

新型コロナ感染症対策で、不測の事態に対応できるよう、サッカーの専門部会長である私は、朝7:30頃から13時頃まで、大会の本部席で全試合の観戦を行っていました。(13時に教頭先生と交代し、学校に戻りました。)同じく、教頭先生も学校で待機ということになり、申し訳ありませんでしたが、例年のように、校長、教頭が各競技会場に応援に行くことはできませんでした

ということで、
佐野附属中と佐日中等との合同チーム」VS「佐野西中とあそ野学園義務教育学校の合同チーム
の試合が9時から始まりました。本校からは、3年生の若林君と新井さん、2年生の山﨑君、穴原君、1年生の佐藤君、笹沼君、春山君、小林君、の8名が出場しました。
(佐日中等からは、3年生3名、2年生3名の6名が出場しました。)




試合は、附属中チームの3年生の若林君が1点目を決めると、終始ボールを支配し、優勢に進めることが出来ました。高い位置でディフェンスしており、攻勢につなげることが出来ました。もう一人の3年生の新井さんも積極的にシュートを狙っていました。



試合は、9 対 1 で快勝しました。



試合終了後、3年生の新井さんと若林くんに、今日の感想を聞きました。

新井望さん「久しぶりの試合だったので不安でしたが、中学校最後の試合を勝利で締めくくれてうれしかったです。」
若林仁瑛君「私たちは今まで人数が足りず悔しい思いをしたことが何度もありました。なので、今回11人で快勝できたことは、とても嬉しかったです。高校でもサッカーをやるつもりなので、そこに繋がるとても良い試合になりました。また、このような素晴らしい形で中学サッカーを終えることが出来たのは、この試合を企画してくださった方々やコーチ、先生、佐日中等部の皆さん、保護者の方々のおかげであることに感謝を忘れないようにしたいです。ありがとうございました。」

*今回は、佐附中サッカーチームの試合しか観戦することができませんでしたが、おそらく他の競技でも、勝ち負けはいずれにしても、生徒たちの同じような思いに溢れていたのではないかと思います。
今日一日、ご苦労様でした。(明日、試合の人も頑張ってください!)

音楽室のエアコン取り付け工事が完了!

昨日、音楽室のエアコン工事の検査が終了し、今日からエアコンを使うことができるようになりました。期末試験が今日で終わり、午後は吹奏楽部もパートごとに分かれて練習していました。音楽室でも、涼しい中で練習が行われていました。

塾関係者対象の学校説明会を実施しました

本日、今回で6回目となる「塾関係者対象の学校説明会」を実施しました。

毎回、佐野市のみならず、足利市、栃木市、小山市からも参加していただいています。今回も、20校から26名の参加がありました。説明会の内容は以下の通りです。


Ⅰ部 学校説明
(1)本校の概要(校長)
(2)中学校の教育活動(中学教頭)
(3)高校の教育活動(高校教頭)
(4)来年度からの教育活動(主幹教諭)
(5)高校の進路実績(進路指導部長)

Ⅱ部 質疑応答
(1)事前にFAXで頂いた質問への回答
(2)質疑応答・情報交換


Ⅰ部の学校説明では、特に、今年度実施される高校入試の方法について、本校は以下の通り、大きく変更しましたので、特色選抜に出願するための資格要件、選抜の手順等について、詳細に説明いたしました。

「これまでは、特色選抜で高校からの募集定員のすべてを選抜していましたが、今年度、特色選抜では、内部進学による入学内定者を除いた定員の30%程度を選抜することといたしました。選抜の方法は、個人面接と作文です。これまでのように、学校作成問題(国語、数学、英語)ではありません。
一般選抜は、上記定員の70%程度の人数を、他校と同様に、栃木県立学校の学力検査(国語、数学、社会、理科、英語の5教科)で選抜します。また、学力検査の得点と調査書点との比率は8:2とします。」

また、SGH指定後(R3~)の本校の目指す方向性や特色ある教育活動、進路実績等について、担当から説明を行いました。


Ⅱ部の質疑応答では、事前にFAXで頂いたご質問への回答に加え、当日も多くのご質問をいただき、本校に対する大きな期待を感じました。

今後は、各中学校を訪問し、学校の説明をさせていただくとともに、以下の日程で学校説明会を開催します。

8月8日(土)附属中学校説明会
9月6日(日)学校公開(中、高)

なお、新型コロナの感染者の状況によっては、当初の計画通りの開催が困難になる場合もございます。今後は、本校のHPで情報を発信してまいりますので、ご確認ください。

*当日、ご参加頂けなかった塾関係者で、当日の資料等を希望される場合は、本校までご連絡ください。(担当:高校教務の森戸まで)

中1,中3(理科)の授業見学

今日の4限目は中1の理科(神戸先生)、6限目は中3の理科(中村先生)の授業を見学しました。2つの授業の共通点は、ともに顕微鏡を使っての観察でした。

まず、4限目の中学1年2組の理科(神戸先生)は、「水中の微生物の観察」を行いました。本来だと、4月中に顕微鏡の使い方や観察を行いますが、今年度はこの時期になってしまいました。

まず、顕微鏡の使い方の習得に続き、各自、持参した微生物がいそうな水を1滴、スライドグラスにとり、カバーガラスをかけて、観察を行いました。アオミドロのような藻類の間にうごめく微生物を発見した生徒、元気に動き回るミジンコに興奮する生徒など、一滴の水の中に広がる微生物の世界に引き込まれていました。


こんな微生物を観察しました。顕微鏡の接眼レンズにデジカメを押しつけて撮影しました。


授業終了後に感想を聞いてみました。
松葉君「今日は、クンショウモ、クロレラ、ゾウリムシ、カイミジンコ、ミジンコなどを観察しました。学校の顕微鏡は、家にある自分の顕微鏡より性能がいいので、とてもきれいに見えました。」
小倉さん「ミジンコの実物を見たのは初めてです。体の中が透けて見えました。」
山田さん「ミジンコは小さくても動いていてかわいかった。突然、びゅんと動くのでびっくりしました。」


次は、6限目の中学3年1組の理科の授業です。今日は、理科の実験観察の定番ともいえる「体細胞分裂の観察」です。

材料は、市販されているニンニクを水につけておき、発芽した根を使います。
事前に、実習助手の田所先生が、根の固定(分裂を止める)と解離(細胞を柔らかくする)の作業をしてくださっていたので、生徒たちは、スライドグラス2枚を使って根端を押しつぶしてできた2枚のプレパラートに酢酸オルセインを1滴たらし、8分間染色した後、カバーガラスをかけて顕微鏡で観察しました。




さあ、いよいよ観察です。分裂像は見つかるでしょうか。


あった! 見つけた! あちこちから声が上がりました。
顕微鏡を見せてもらうと、教科書に載っていそうなきれいな分裂像が、確認できました。それも一人二人ではなく、ほぼ全員がなんらかの分裂像を観察できました。
こんな感じです。↓ (これもデジカメで撮りました。)


こんなに完璧な分裂像を全員が観察できるというのは、めったにあることではありません。体細胞分裂の観察は、これまでの経験上、なんとか半数の生徒が自分が作ったプレパラートで分裂像を観察出来たら上出来という印象がありますが、今回の観察は大成功だったといえるでしょう。大成功のカギは、①ちょうど細胞分裂の最盛期に根の固定をおこなった実習助手の田所先生のクリーンヒット、②根端を押しつぶした後、8分間の染色という操作を的確に実行できた生徒と中村先生のファインプレーのたまものでしょう。

当日提出された授業プリントの「考察・感想」欄から、いくつか紹介します。

岡村さん「酢酸オルセインによって、核と染色体がきれいに見えました。根の先端付近には、さまざまな状態の分裂中の細胞がありました。自分で作ったスライドグラスで実際に体細胞分裂を観察できて良かったです。」
大島君「染色体の様子を初めて生で見ることができてとても感動しました。」
酒庭さん「体細胞分裂の過程で、核が消えて染色体が見えるようになるところ、細胞の中央に染色体が集まるところ、両端に移動するところ、2つの核が現れているところを観察できました。写真で見るのと実際にみるのとでは、実際に見た方が細部まで見ることができて良かったです。」
竹松さん「細胞分裂している様子をしっかり確認できました。細胞の大きさに偏りが見られましたが、それは成長点に近いか遠いかではないかと思いました。」
山崎君「最初は細胞分裂していないところを見ていましたが、分裂している細胞と比べて、細胞の形が細長かったです。また、細胞分裂している細胞のまわりには、分裂中の細胞が多く見られました。」

*非常に良く観察していますね。また、ただ見えた、というだけでなく、細胞分裂がどういう場所で起こっているか、細胞の大きさや形などにも注目しており、それらは体細胞分裂の意義や役割につながっていきます。

*今回、体細胞分裂の観察は大成功でしたが、実験観察の成功体験は、理科好きを育てる重要なポイントとなります。今日、生徒の作ったプレパラートをずっと観察していたら、「先生も、理科好きなんですか?」と聞かれました。理科好きの生徒、そして大人が増えることを期待しています。

身近な風景

職員玄関前のアプローチの両側には、クチナシの白い花が盛りを迎えています。




花をよく見ると、花びらが6枚の一重咲きの花と、バラのような八重咲の花の2種類があります。調べてみると、八重咲のものは品種改良により作り出されたもので、種子ができないそうです。八重咲のものが、全体の9割くらいを占めており、一重咲きはかなりの少数派です。花にはジャスミンに似た強い香りがあり、生け花にも使われるようです。

それでは、クチナシの花が、つぼみからだんだん開いていく様子を見てみましょう。

つぼみの状態です。6月29日(月)の夕方17時です。


翌朝(6月30日の7時半)、つぼみが開きかけていました。このまま一気に開くのでしょうか。


まるまる一日経ちました(7月1日の7時半)。少しずつは開いてますが、まだ途中ですね。


同じ日の14時です(7月1日)。朝から昼過ぎまでで、ほぼ開き切りました。


次の日の朝です(7月2日7時半)。少し花が縮んできているようです。これ以上は開かないみたいですね。クチナシは、つぼみが開き始めてから、2日以上かけてゆっくり開花することが確認できました。数時間で開花するのかなと思っていましたが、ずいぶん時間かけて開花するんですね。


ところで、この八重咲の花は残念ながら、実をつけることはできません。一重咲きの花は、12月頃になると黄色い実を付けます。

Wikpedia より

この果実を乾燥させ粉末にしたものは、無害の天然色素として、使われています。
スーパーで探してみると、ありました。

中には、クチナシの果実を粉砕し、ティーバックに入れたものが入っていました。
正月料理の「栗きんとん」など、料理の着色料として使われています。



粉末をお湯に入れると、かなり濃い色になります。紙を浸すと、鮮やかな黄色に染まりました。
実は、インスタントラーメンの着色料として、「クチナシ色素」はよく使われています。職員室においてあった「カップラーメン」と「カップ焼きそば」を調べてみると、確かに、書いてありました。



クチナシって、意外と身近な植物だったんですね。

最後に、クチナシの花言葉は「幸せを運ぶ」です。
「幸せな学校」に、やはりクチナシは欠かせませんね。