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校長室便り
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【高2】第13回日本地学オリンピックで銅賞受賞!
高校2年の店網航輝(たなあみ こうき)君が、3月に行われた「第13回日本地学オリンピック」の本選に本県では唯一出場し、見事、銅賞を受賞しました。おめでとうございます。
第13回日本地学オリンピックは、第13回国際地学オリンピックの代表選抜を兼ねており、一次予選、二次予選を経て、本選で代表が選考されます。今年度は、コロナ禍にもかかわらず、全国で2000名以上が参加し、約40名が本選に進出しました。
本校の教育課程では、地学を学ぶことはできませんので、店網君は、独学で「地学基礎」の教科書をマスターし、さらに日本地学オリンピックの過去問を勉強したそうです。また、宇都宮大学のグローバルサイエンスキャンパス(iPU)にも参加し、地学関連の講座も受講しました。(宇都宮大学からも、店網君の銅賞受賞に祝意が寄せられました。)
本選は、本来は合宿形式(2泊3日)で、鑑定等の実技を含む選考が行われますが、新型コロナの影響で、合宿形式ではなく、3月15日(月)に試験官が来校し、本校の物理教室で、店網君の筆記試験が行われました。
筆記試験は、地質分野、固体地球分野、気象分野、海洋分野、天文分野の5つの分野について、それぞれ制限時間30分で解答します。単純に、合計すると、2時間半にも及びます。
ちなみに、今回の問題が公表されています。これはもう、大学入試問題レベルですね。これを独学で解答できるようになる、というのは並大抵のことではないと思いました。
第13回日本地学オリンピック本選の問題.pdf
店網君は、「今年度も日本代表目指して挑戦します。」と力強く語ってくれました。
健闘を称えるとともに、さらなるチャレンジを期待しています。
【高校】島田佐智夫先生 in 県立博物館
4月22日(木)午後、宇都宮での出張の帰りに、栃木県立博物館に立ち寄りました。今年度の異動で、栃木県立博物館にご転出された、島田佐智夫先生にお会いすることが出来ました。
島田先生は、4月から「栃木県立博物館 学芸部人文課 主任研究員」という肩書の研究者として勤務しています。栃木県立博物館は、自然課(自然系:動物、植物、地学)と人文課(人文系:考古、民俗、歴史、美術工芸)に専門が分かれており、島田先生は、人文課の考古担当です。
「民俗・考古研究室」の中に、島田先生の仕事場があります。
島田先生の担当は「考古」ですので、栃木県で発掘された古墳や埋蔵物などに関する全てのことを、「埋蔵文化センター」や「市町の教育委員会」と連携し、県民にわかりやすく伝えたり、収蔵品を管理するなどの仕事を行うそうです。
そこで、今のお仕事などについて質問してみました。
Q1:今はどんなことをされていますか?
「4月24日から、第129回企画展「収蔵庫は宝の山!」が始まりますので、その準備の手伝いなどをしています。」
「また、10月9日からは、自分が担当する企画展「木と木の実の考古学 ~縄文時代の低湿地遺跡と植物の利用」が始まりますので、そのための準備(勉強)をしています。」
Q2:考古学を担当されることを、どう思っていますか?
「もともと、自分は倫社、哲学が専門ですので、考古学については全くの初心者です。しかし、これから、新しい分野の勉強ができることは、とても楽しみで、自分の専門分野が広がると思っています。」
Q3:考古学と哲学は何か関係はありますか?
「考古学は、英語でArchaeology(アルケオロジー)と言いますが、接頭語のArchaeアルケーは、古代ギリシャ哲学で「万物の根源」を意味しています。つまり、哲学も考古学も「真実を探る」という点で、共通の根っこから生まれた学問なんです。
一方、哲学は書物に書かれた文言を対象としていますが、考古学には古文書はありません。発掘された物(エビデンス)が全てです。エビデンスから、どれだけ真実に迫れるか、という哲学にはない面白さがあります。」
Q4:博物館には生徒がいないので寂しくはないですか?
「今まで担任をしていた学年を卒業させることが出来なかったのが、心残りです。
自分は学校で教えるのが仕事ですので、何年かしたら、必ず、学校に戻ってきます。その日を心待ちにしています。しかし、それまでは、与えられたチャンスですので、新しい分野の勉強を頑張りたいと思っています。」
Q5:佐高生・佐附中生にメッセージをお願いします。
「考古学は、発掘(エビデンス)から仮説を立て、そこで暮らしていた人々の姿を解明します。皆さんが学校で行っている「探究学習」と本質的には同じです。博物館には、自然系、人文系を問わず、たくさんのエビデンスがあります(宝の山)。ぜひ、博物館に遊びに来てください!」
Q6:博物館で、生徒が、島田先生にお会いすることはできますか?
「受付で言ってくれれば、(博物館にいれば)お会いすることは出来ると思います。博物館に来た際には、ぜひ、お声がけください。」
*島田先生は、とても元気に仕事をされていました。新しい仕事にチャレンジしている姿は輝いていました。
【中2】国語の授業見学(石塚先生)
4月22日(木)1限目、中学2年2組の「国語」の授業(石塚先生)を見学しました。
一人一台パソコンを使っての初めての本格的な授業でした。
一人一台パソコンを使っての初めての本格的な授業でした。
今日の授業は、論説文「クマゼミ増加の原因を探る」(沼田英治)を教材として、
1 文章の構成や展開について、理解を深める。
2 文章全体と部分の関係や、文章と図表の関係に注意して読む。
ことを目標としています。
これまでの石塚先生の授業は、この単元では、黒板に教科書を拡大した紙を貼り、そこに文章の構成や図表との関係について、書き込んでいき、生徒はそれを見ながら、各自のプリントにも書き込んでいく、というやり方で進めていました。
今回、一人一台パソコンを活用し、教科書のページをパワーポイントに貼り付けたものをZoomで配信し、説明をしながら、その画面にコメントなどを書き込んでいく方法を採用しました。生徒は、休み時間のうちに、自分のパソコンを収納庫から持ってきて、ログインして待っています。
(↑黒板に書いてありました!)
授業では、生徒のパソコンに、このような画面が配信されます。赤い文字等は、説明しながら、その場で画面に書き加えられていきます。
生徒はこれを見ながら、自分の授業プリントに重要なことや指示されたことを書き込んでいきます。
なるほど、この方法だったら、一人一台のパソコンを活用するメリットはあるなと思いました。
生徒に、一人一台パソコンを使った感想を聞いてみると、
「今までの黒板に貼った紙に、先生が書き込むのを見るのに比べて、パソコンの画面の方が、はるかに見やすいです。」
「自分は目があまりよくないので、黒板が見づらいこともありますが、これだとはっきり見えました。」
「目の前で画面を見ることができるので、授業に集中できます。」
「班での話し合いも、黒板を見ながらではないので、みんなで集中できると思います。」
など、肯定的な評価でした。
今回の授業については、一人一台パソコンを使うことで、いままでやっている授業の進め方が大きく変わることはありませんが、授業の意図はよりストレートに生徒に伝わり、その結果、授業に集中しやすい環境になっていた、と感じました。
いまはやりの「デジタル教科書」は、紙の教科書のように、生徒が自由にページをめくることができますが、Zoomで画面を配信する方法だと、全員が同じ画面を見ながら、説明を聞くことができる、という大きなメリットがあります。石塚先生は、3日間、試行錯誤して、ようやく、これだっ、というこの方法にたどり着いたそうです。
生徒にとっては、見やすく集中しやすいメリットがあり、先生にとっても、最小限の労力で、最大限の効果が得られる方法は、たいへんありがたいと思います。
石塚先生の素晴らしいチャレンジでした。(Good Job!)
【中1】図書館のオリエンテーション(北堀先生)
4月21日(水)4限目、中学1年1組の「国語」の授業(北堀先生)で、図書館で本の借り方などを体験しました。
新入生に対して、毎年、国語の授業を使って、図書館のオリエンテーションを行っています。
北堀先生から、図書カードを使った本の借り方の説明がありました。
司書の神長さんからは、どこにどんな本があるかについて説明がありました。
読みたい本(一度に3冊まで)が見つかったら、カウンターで借りる手続きをしてもらいます。
「はらぺこあおむし」の英語版です。
ほとんどの生徒が、3冊借りていました。読んでみたい本が見つかってよかったですね。本校の図書館は、蔵書が3万9千冊ほどありますので、1日1冊ずつ読んだとしても、全部読み終わるには100年以上かかります。他の中学・高校の図書館と比べると、はるかに多くの蔵書があり、新しい本もどんどん入っています。
昼休みや放課後は、図書館で過ごしてみてはいかがでしょうか。
【高3】化学の授業見学(茂木先生)
4月20日(火)5限目、高校3年4組の「化学」(茂木先生)の授業を見学しました。
この時間は、HR教室でした。単元は、「電解質水溶液の化学平衡」ですが、PHの説明では簡単な演示実験を行っていました。
この時間は、HR教室でした。単元は、「電解質水溶液の化学平衡」ですが、PHの説明では簡単な演示実験を行っていました。
この単元は、計算が多いので、まずは身近なものを使って、PH(酸性、アルカリ性)について、考えさせることから始めました。
サンポール、キッチンハイター、ドメスト、ポカリスウェット、のそれぞれについて、酸性と思うか、アルカリ性と思うか、生徒に聞いてみた後、くじで指名された生徒が代表で、PH試験紙を使って、PHを調べました。
簡単な実験でしたが、これで、PHについて、ぐっと身近に感じられました。
生徒の集中力も高まってきました。
茂木先生は受験指導のベテランですが、難しい計算だけをやるのではなく、生徒のやる気を引き出す授業の工夫が随所にみられます。
生徒も、化学の授業が楽しみになるのではないかと思います。
【高2】化学基礎の授業見学(笠倉先生)
4月20日(火)4限目、高校2年2組の「化学基礎」(笠倉先生)の授業を見学しました。
単元は、「第1章 物質の構成」の中の「クロマトグラフィー」でした。この時間は、HR教室で行っていますが、教室内で、簡単なクロマトグラフィーの実験を行いました。
単元は、「第1章 物質の構成」の中の「クロマトグラフィー」でした。この時間は、HR教室で行っていますが、教室内で、簡単なクロマトグラフィーの実験を行いました。
まず、小さな濾紙に折り目を付け、水性のインクで、濾紙上に印を付けます。それを水を入れたペットボトルのキャップに入れて、そのまま放置しておくと、水が濾紙を伝わって上がってきます。
水性インクは水に溶けますので、水の上昇にともなって、インクも濾紙を上昇します。その際、インクの成分により、上昇する速度が違ってくるので、色が分かれてきます。
一つの色だと思っていたのが、実は何色かのインクがブレンドされて、目的の色になっていたことが分かります。(インクの種類によっては、色が分かれないものもありました。)
簡単な実験ですが、身近な材料で、クロマトグラフィーの原理がわかりました。
生徒も興味を持って取り組んでいました。実験に使ったペットボトルのキャップは、生徒が集めてくれたものだそうです。
笠倉先生は、毎回、授業プリントを用意してくれており、生徒に聞いてみると、とても分かりやすいそうです。
そして、毎時間の最後には、生徒は「学習振り返りシート」に授業の感想や質問などを書いて提出しています。
笠倉先生は、一人一人に簡単なコメントを付けて、次の時間に生徒に返しています。こうした丁寧な指導とともに、アットホームな楽しい授業の雰囲気は、生徒のやる気を引き出していると感じました。この調子で頑張ってください。
また、生徒の皆さんは、来週の「元素記号のテスト」頑張ってください。自分たちで決めた合格点を全員がクリアできることを期待しています。
【高1】コミュニケーション英語Ⅰの授業見学(川俣先生)
4月20日(火)3限目、高校1年1組の「コミュニケーション英語Ⅰ」(川俣先生)の授業を見学しました。単元は、Lesson1「 When Words Won't Work」(言葉が機能しない時)です。
本校の英語の授業は、英語科の先生方が作り出した「授業の流れ」に基づき、プリントに沿って進めています。このため、先生によって授業のやり方が違うということはありません。
授業は、SectionごとのGoal(目標)を定め、
1 Words& Phrases(単語とフレーズ):発音確認、日本語→英語、英語→日本語
2 Listening Quiz :本文を読んで、流れを確認
3 T or F(True or False ):本文を読んで、文章の正誤を判断
4 Grammar :重要な文法を確認
5 Q & A :ペアワークで、一方が内容に関する質問をし、もう一方が答える。
6 Reading Practice :新出単語やフレーズを使って、文章を完成させてながら読む。
という順番に進めていきます。これは、どこの学校も同じと思われるかも知れませんが、実は、本校の英語科の先生方の教材研究と試行錯誤によるもので、プリントもオリジナルです。本校生の英語力の向上は、みなさんの頑張りはもちろんですが、英語科の先生方の頑張りも大きいと思います。
5 Q&A のペアワークです。
6 Reading Practice のペアワークです。
生徒たちは、こうした授業の進め方に慣れてきたようで、非常にスムーズにペアワークが行われていました。また、川俣先生は、昨年度は中学3年生の英語の授業を担当していたので、中学生がどのような英語の授業を受けているのかを熟知しています。
高校の英語の授業に向けて、生徒の意識を変えながら、授業内容を無理なくレベルアップしていることを感じました。
【高1】数学ⅠAの授業見学(大宮先生)
4月20日(火)3限目、高校1年3,4組(2クラスを3分割、大宮先生)の「数学ⅠA」の授業を見学しました。単元は「一次不等式」。先生の説明や小テストの後、2人1組のペアになり、お互いに教え会いながら、問題を解いていきます。
ペアワークを行うことにより、分からない問題を分からないままにしておくことがなくなり、なんとかして理解しようと、知恵を出し合います。また、分かった生徒が、もう一方の生徒に解き方を説明することで、より理解が深まります。
どうしても分からないときは、先生にヒントを教えてもらいます。
解けた問題は、ペアの2人が黒板に書いて、みんなに解き方を説明します。
数学の問題を解くというと、孤独な作業をイメージしますが、授業の中では、みんなで理解しようという前向きな気持ちが感じられました。みんな、頑張っていました。
【中2】技術の授業見学(粂谷先生)
4月19日(月)6,7限目、中学2年1組の「技術」の授業見学(粂谷先生)をしました。今日が、一人一台パソコンを使う最初の時間です。パソコンのセットアップから始めます。
①セットアップが済んだら、「teams」を起動します。
↑上から3番目が「teams」のアイコンです。
②「技術2-1」のフォルダをクリックします。
③次に「課題の表示」をクリックします。
④課題が表示されました。
⑤課題に直接入力します。この時、ネットで調べたことをコピペして貼り付けることもできます。課題は、「グリーンカーテンについて調べよう」という内容です。
⑥調べたことをパワーポイントで、自分の出席番号のページに貼りつけます。
クラス全員で、一つのパワーポイントのファイルを完成させます。このように、チームで一つのファイルを作成できるところから、」teams (チームス)と呼ばれています。
⑦授業の最後に、「forms」を使って、授業の振り返りを行います。アンケートに答えるイメージです。
⑧入力すると、クラス全体の結果が自動的に集計されます。頼んでもいないのに、勝手にグラフまで作ってくれます。
⑨コメントもこのように、エクセルにまとめて表示されます。
*一人一台パソコンによって、このようなクラス全体で協働作業を行うことが出来ます。
今日は、中高の先生方も見学に来ていました。生徒も先生方も、慣れるまでは大変ですが、生徒の方が呑み込みがよさそうです。
身近な風景 ~那須岳(茶臼岳)
4月16日(金)~18日(日)にかけて、「なす高原自然の家」で中1の「ふれあい宿泊学習」が行われました。

「なす高原自然の家」から望む那須連山(4月18日10時)
「なす高原自然の家」から望む那須連山(4月18日10時)
4月18日(三日目)の活動に午前中から参加しました。この時の天気は快晴でした。
那須岳(茶臼岳)、朝日岳など、素晴らしい眺めです。
自然の家の職員の田崎さんから、ここから見える山の名前を教えていただきました。
この日は、通常はなかなか見ることができない「飯盛大滝」もよく見えました。
(上の写真で、「飯盛大滝」がどこに位置するか、確かめてみてください。)
しかし、13時頃から、雲と風が出てきて、風花(雪)が舞ってきました。
山の天気は変わりやすいです。
今回の「ふれあい宿泊学習」の目標の一つに、「自然の大切さを学ぼう」というのがありました。2日目の「オリエンテーリング」で、野外で自然を体験する予定でしたが、あいにく、2日目は暴風雨で、外出できませんでした。
そこで、退所式の挨拶では、「自然の大切さを学ぶ」という観点から、4年前(平成29年3月27日)に高校山岳部の「那須雪崩事故」が、自然の家から見える場所で起こったことを話しました。雪崩事故があったことは、ほとんどの生徒は知っていました。
(自然の家で展示されているパネル)
さらに、佐野高校山岳部は、昭和25年12月30日に、谷川岳で雪崩に遭遇し5名の尊い命が奪われています。(私が新採で佐高に赴任した際は、山岳部の顧問として毎年追悼登山に行ってました。)
人間は、科学技術の進歩等により、自然そのものを改変したり、コントロールしようとしたりしていますが、大きな自然現象の前では、無力な存在です。台風や地震などの自然災害は言うまでもありません。
人間は地球46億年の歴史の中では全くの新参者で、地球の支配者というわけではありません。地球に生きる生物の一つに過ぎないことを理解した上で、環境を守ることや、自然の大切さを学ぶことは、とても意義のあることだと思います。その延長線上に、田中正造の「真の文明」という考え方があり、SDGsの目的にもつながってくると思います。
今回の「ふれあい宿泊学習」が、「自然」について考える際のきっかけになってくれればと思っています。
緊急情報
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