校長室便り

校長室便り

生徒による中学校訪問 in あそ野学園義務教育学校

本日放課後、SGHクラブの生徒5名が、あそ野学園義務教育学校を訪問し、9年生(中3に相当)8名に、本校のSGH活動等の紹介を行いました。

例年、夏休み中に行われていた「一日体験学習」が、今年度は、新型コロナの影響で中止になってしまいました。

「一日体験学習」では、吹奏楽の演奏を聴いたり、生徒から本校での様々な活動の様子を聞いたり、高入生(高校から入学した生徒)と対談する機会があったりします。そこで、本校の魅力を感じてくれた生徒が、本校を選んでくれていたのですが、今年度は、そういった機会が全くありません。

そこで、少しでも本校の魅力を中学生に知ってもらうために、中学校から希望があれば、中学校にお伺いし、本校生による説明会を実施することにしました。



今日が、その最初の訪問でした。
SGHクラブから、2年生の猪瀬遥大君、相田紘夏さん、内田小温さん、出井公人君、原悠馬君の5名のチームが、参加してくれました。5人が協力して、部活動や生徒会活動、そしてSGHクラブの国内班、海外班、ディベート班、フランス語班の活動を紹介しました。

そして、最後に、高入生代表として、生徒会長の猪瀬君(北中出身)から、「最初は不安もあったけれど、実際に入ってみると、むしろ、中入生とすごく仲良くなれました。また、生徒会会長には中入生がなるのかなと思っていましたが、自分が生徒会長になれたんですから、全然心配はいらないです。」と話してくれました。

中学生たちは、熱心に話を聞いてくれました。一番、身を乗り出して聞いてくれていたのは、高入生の猪瀬君の話だったかもしれません。今後も、こうした説明会を行う予定です。


PS:今年は学習塾にも営業(塾生用の「学校案内リーフレット」の配布)に行ってます。佐野市内、足利市内、栃木市内と、もう30校くらいはアポなしで訪問しています。塾の関係者の皆さんが、ありがたがってくれるのが嬉しいです。

中1講話「郷土の偉人 田中正造について」

本日6,7限目、旭城ホールで、中1のグローバル探究プログラムの一環として
田中正造~人と行動から考えるリーダー像~と題して、佐野市郷土博物館長の茂木克美先生の講話がありました。

2時間連続の講話で、前半は田中正造の生い立ち後半は足尾鉱毒事件などについて、お話してくださいました。

田中正造は、江戸時代の天保12年(1841年)11月3日に生まれ(奇しくも明治天皇と同じ誕生日でした。)、大正2年(1913年)9月4日に亡くなりました。

田中正造の晩年は、今大人気の「鬼滅の刃」の時代と重なるそうです。田中正造は、若い頃は刀剣が大好きで、常に身につけていたため、不法所持で警察に逮捕されたこともあるそうです。(「鬼滅の刃」の主人公たちは、銃刀法違反であるというお話に、生徒たちは身を乗り出して聞いていました。)


後半は、いよいよ足尾鉱毒事件がらみのお話です。明治天皇への直訴事件については、新聞社等のマスコミをうまく活用し、鉱毒の被害が世間に注目されるよう、考えをめぐらしていたことなど、現在のSNSによる広報戦略に先駆けていた面も紹介してくださいました。田中正造をロールモデル(お手本)として、本校生が身につける力の一つである「情報を発信する力」も群を抜いていたことがわかりました。


ところが、晩年になると、それまでのある意味バランスのとれた考えや行動から、鉱毒の被害を受けている農民などのことだけを考え、頑固に行動するようになり、支持者が離れていったそうです。しかし、田中正造が亡くなった後、その業績を後生に伝えてくれたのは、一時は田中正造から離れていった人達でした。
おそらく、田中正造の支持者が離れていった晩年の生き様がなかったら、ここまで、田中正造が、郷土の偉人として語り継がれることはなかったかもしれないですね、と茂木館長は帰りがけに校長室で話してくださいました。そこまで、私利私欲がない生き方だったのです。


最後に、附属中生のために、「田中正造から学ぶリーダー像」について茂木館長の考えを話してくださいました。


2時間にわたる講話でしたが、生徒は皆、茂木館長のお話をメモにとり、紙が足りない人は、持っていた別の紙にびっしりと書き込んでいました。講話の後、質疑応答の時間がありましたが、生徒からはひっきりなしに手が上がっていました。そして、最後に、生徒代表として松葉君からお礼の言葉がありました。それぞれの質問やお礼の言葉に、茂木館長は大変嬉しかった、さすがは附中生ですねと感心していました。

茂木館長、本当にありがとうございました。生徒の心に灯をともすようなお話でした。また、11月に行われる足尾での植樹体験に参加する意味や、自分がこれからどう生きていくか、などを考えるよい機会にもなりました。
現在、佐野市郷土博物館では、「田中正造が愛したもの」という企画展が11月29日まで開催されているそうです。今日の講話で田中正造に興味を持った人は、ぜひ見に行きましょう。

<講話メモ(3名分)>こんな感じです。


<主な感想>
・この講話を聞く前は「知っていることばかりだろう」と思っていたが、知らなかったことがたくさんあり、とても勉強になりました。
・田中正造さんの何歳になっても学び続ける心や、どんなに無視されても人々を救おうと努力する姿に感動しました。尊敬します。
・田中正造さんは、世の中が大きく変わっていった激動の時代に生きていて、それでもやはり、大切にしていたことは「人権尊重」「実行力」「学び続ける心」で変わらなかったことは凄いなと思いました。
・自分のためではなく、人のために政治家になり、正しいと思ったことを行動する姿はかっこいいなと思いました。

高1「体育」ダンスの授業見学

本日、4限目(1年3,4組)と6限目(1年1,2組)の体育の授業で、ダンス発表会がありました。

体育のダンスは必修ですが、本校では人数の関係で、まず女子が行い、次いで男子が行います。
今日は、9月15日以降、約1か月かけて練習した女子のダンスパフォーマンスの発表を行いました。

生徒たちは、班ごとに選曲し、ダンスパフォーマンスのユーチューブ動画などを参考に、振り付け等を練習してきました。曲にあった衣装を用意した班もあり、皆さん、かなり気合が入っていました。全部の班は紹介できませんが、自分が授業見学した部分については、その様子を写真で紹介します。

1年3,4組の発表


1年1,2組の発表




発表が終わった後に、生徒に感想を聞いてみると、とても楽しかった。他の班はものすごくかっこよかったです。家でも一人で練習しました。ストレス発散できました。等、皆さん、すっきりした表情で答えてくれました。

宇都宮大学講座に本校生3名が参加しました

本日、宇都宮大学講座「里山のサスティナビリティ(持続可能性)を考える」(松村啓子教授)が、葛生にある「モリ田守センター」で開催され、本校から3名が参加しました。私も午後から参加しました。

左から、2年生:藤沼広丞君、1年生:白井美咲さん、寺内瀬菜さん

この講座は、宇都宮大学の基盤教育として開講されており、農学部や教育学部などの学生が参加していますが、本校の3名は、それぞれの課題研究のテーマが、この講座の内容と関連があるということで参加しました。

「モリ田守センター」は本校の講師である赤堀先生が運営している里山です。
この日は、一日中雨でしたが、里山の散策、杉の皮むき体験などを行いました。


2年生の藤沼君は「木造建築の良さを広めること」について研究しており、木造建築には欠かせない「皮むき」に一番熱心に取り組んでいました。この日は、日本を代表する建築家(杉本洋文先生)も参加されており、「災害の仮設住宅をプレハブではなく、簡単に建てられる木造建築とすることを広めている」というお話をお聞きしました。藤沼君の「木造建築の良さを広める」という研究テーマにも関連がありそうですね。

1年生の寺内さんは「シカの食害対策」について興味を持っているそうですが、シカのワナを見せてもらったり、皮むき体験で、シカが樹木の皮をはいでしまう理由を教えてもらったりしていました。

白井さんは「オスのニワトリの利用法」に興味をもっており、お昼に振舞われた熊の肉や鶏肉の料理にヒントを得たのかもしれません。

今日は、あいにくのお天気でしたが、高校生も大学生もそれぞれに得るものがあったようで、皆さん満足して帰っていきました。

参加した宇都宮大学生6名と佐高生3名、赤堀先生、松村先生

中3「平和学習~被爆体験伝承講話」を実施しました

10月13日(火)6,7限目に、中3の平和学習として、広島から「被爆体験伝承者」である河内悦枝(コウチ ヨシエ)様を講師としてお招きし、御講話をいただきました。

河内悦枝さまは、被爆2世で戦後生まれの72歳です。現在、公益財団法人「広島平和文化センター」から「被爆体験伝承者」として委嘱されています。
河内さまのお母さまが20歳の時、広島の爆心地から30キロほど離れた場所で被爆され、23歳の時に、悦枝さまがお生まれになったそうです。

今、河内さまのお母さまは94歳です。悲惨な当時のことを話してくれたお母さまの姿を見て、戦争の悲惨さと命の大切さを伝えたいと思い立ち、70歳になられてから、伝承者になろうと考えられたそうです。

伝承者になるためには、河内さまが伝承したいとお考えになった被爆証言者「鳥越不二夫」様に付いて、3年間の研修を受けなければなりません。しかし、鳥越様は研修途中でお亡くなりになられました。ご高齢の鳥越さまが一生懸命語られる姿に、被爆者の思いを伝えていかなければならないと強く思い、河内さまは研修を続けてこられました。

河内さまは、今年度から「被爆体験伝承者」として活動をされていますが、県外に出張して、大勢の生徒を前にお話をされるのは初めてだったそうです。実は、河内さまの息子さんが、栃木県の高校の先生をされており、そうしたご縁もあって、今回の講演会が実現したそうです。席の後ろで、立ってビデオ撮影をされていた方が、息子さんです。(↑上の写真にも写っています。)

講演では、宇都宮空襲のお話もしてくださいました。河内さまは、「これからの世代に、核兵器のない世界、命の尊さ、また今の平和を伝えていきたい」と考えておられます。

講演終了後、生徒代表お礼の言葉が「若林仁瑛くん」からありました。心のこもった若林君の言葉に、河内さまは大変感動されていました。

なお、本日の平和講和は、司会を「中山津椰美さん」、開会の言葉を「青柳妃砂さん」、閉会の言葉を「渋江小春さん」が担当してくれました。ご苦労様でした。

「第12回明治大学文学部読書感想文コンクール」優秀賞!

明治大学文学部が主催する「第12回明治大学文学部読書感想文コンクール」で、高校1年の「中村そのか」さんが受賞しました。おめでとうございます!

このコンクールは高校生および社会人に応募資格があり、課題図書10冊の中から1冊を選び、1200字以内の読書感想文を書いて応募します。今回は804点の応募があり、その中から、高校生部門、社会人部門、合わせて100名が優秀賞に選ばれました。高校生部門では86名が受賞しています。(ちなみに、最優秀賞というのはなく、100名全員が優秀賞です。)

本来ですと「表彰式および記念講演会、茶話会」が開催されるのですが、今年度は、残念ながら中止になってしまいました。なお、受賞作品は冊子となって公表されるそうです。

中村さんは、課題図書の中から、住野よる著「よるのばけもの」を選びました。「毎日夜になると化け物に変身してしまう高校生の僕が、ある夜中、学校の教室に行ってみると、そこに同級生の矢野さんがいた。」という物語です。


(以下、中村さんとのQアンドAです)

Q1 どうして、このコンクールに応募したんですか?
→「夏休みの面談で、読書が好きという話になり、担任から「こんなコンクールがあるけど、出してみたらどう?」と勧められたのが応募のきっかけでした。締め切りまで数日と迫っていましたが、「よるのばけもの」なら読んだことがあったので、これに決めて、一気に書き上げました。」

Q2 読書感想文では、どんなことを書いたんですか?
→「人って、思っていることと、言動が一致しないことがありますが、主人公の僕も、自分の思っていることをうまく伝えることが出来ません。思っていることと外見(言動)が違ってしまうことを理解するのも大切なんだなということを書きました。」

Q3 普段はどんな本をどのくらい読んでますか?
→「住野さんの「君の膵臓をたべたい」も好きです。ファンタジー的な本や東野圭吾さんも好きです。最近はあまり読めてないですが、平均すると月に3~4冊くらいです。」

Q4 これから読んでみたい本はありますか?
→「源氏物語のような古典にも挑戦したいです。現代語訳もでているので。」

*読んでみたい本、やりたいことがたくさんあることが伝わってきました。
いろんなことに挑戦してください。応援しています。

PS「よるのばけもの」面白そうだったので、帰りに本屋によって購入しました。読むのが楽しみです。

高3「フードデザイン」の授業見学 ~いなりずし

本日、火曜日の3,4時限目は、恒例の「フードデザイン」の授業(森戸先生)があります。毎回、何を作るのか、楽しみにしています。きょうは「いなりずし」でした。

10月は運動会のシーズンでもあるので、必然的に「いなりずし」ということになったのでは、と勝手に想像しています。今回のポイントは、やはり「おすし」なので、酢飯をつくることに尽きるそうです。

*レシピや材料は以下の通りです。



酢飯は、こんぶを入れて、寿司用の水加減で炊飯します。
メイン材料の油揚げ1枚で、いなりずしが2個できます。今回は、いなりずしを一人6個、二人組だと12個作りますので、油揚げは6枚必要になります。

まずは、油揚げの「油抜き」から始まります。クッキングペーパーを敷き、箸で余計な油を落とします。その後、半分に切り、熱湯でゆでて、油抜きします。


次に、油揚げに味をつける「煮汁」をつくり、煮汁がなくなるまで煮込みます(13分程度)。


この頃、ご飯が炊けました。いよいよ本日のメインイベント、酢飯作りです。うちわで扇ぎながら、合わせ酢を入れ、しゃもじでご飯を切るように混ぜていきます。熱さで緊張が高まりました。


ここまでできれば、あとは油揚げの中に、酢飯を詰めて出来上がりです。

6個で一人分(米1合)です。

最後は、お楽しみの試食タイムです。


*油揚げは、味がしっかり染みていたようです。皆、おいしそうに頬張っていました。「いなりずし」は、もっと簡単に作れると思っていましたが、実はいろいろな手間が加わっており、大変な料理であることを実感していました。いつも運動会で作ってくれたご家庭の方に、感謝してると思います。

いじめ・教育相談アンケート結果(10月1日実施)

10月1日に実施した中高の全生徒を対象に実施した「いじめ・教育相談アンケート」の集計結果について、個人情報に配慮した形で公表いたします。

本アンケートは、いじめをゼロにすることを目指すものではなく、いじめは、いつ、どこでも、だれにでも起こりうるものであることから、その早期発見、早期対応を目的としています。
スクールカウンセラーや教員等との面談の希望がある場合には、即座に対応しています。

R2.10.1 いじめ・教育相談アンケート結果(中学).pdf
R2.10.1 いじめ・教育相談アンケート結果(高校).pdf
R2.10.1 いじめ・教育相談アンケート・自由記述.pdf

今回の調査で、「いじめられた」「友達がいじめられていると感じた」という生徒が中1で各2名いましたので、担任等が本人および関係する生徒から聞き取りを行うなど、早急に対応しました。また、スクールカウンセラーとの面iji談を希望していた中学生1名、高校生1名には、面談日時を調整しました。

自由記述欄については、担任だけでなく、生徒指導部長、教頭、校長が全生徒の回答に目を通し、生徒の心身の健康状態の把握に努めています。



*なお、今回のアンケート結果については、本HPのメニューにある「いじめ・教育相談アンケート」に収納しています。

身近な風景 ~秋の野草

ヒガンバナの花が終わると、周囲は一気に地味な色合いになります。
それでも、よく見るといろいろな花がひっそりと咲いており、着実に子孫を残そうとしています。

この花を知らない人はいないでしょう。

①「コスモス」ですね。

 和名は「オオハルシャギク(大春車菊)」です。学名がコスモス・ビピンナツスCosmos bipinnatus であるため、「コスモス」、または「アキザクラ(秋桜)」とも呼ばれています。メキシコが原産で、まずスペインに渡り、日本には1879年(明治12年)に持ち込まれたといわれています。
 ところで、「コスモス」(=宇宙の秩序、調和?)という学名は壮大すぎやしないでしょうか?  一説によると、スペイン出身の聖職者が本種の花をみて、花びらが整然とバランスよく並んでいることに、ギリシャ語の(調和)と名付けたと言われています。(以上、Wikipediaより)
 でも、日本人が「コスモス」の花を見て「宇宙の秩序」を感じることは、あまりないような気がします。

②コセンダングサ

これだけ見ても、あまりパッとしませんね。でも、この後、この花からこんな種子ができてきます。


もうわかりましたか?


そうです。先端に突起が3本ある「ひっつきむし」になります。「ドロボウグサ」と呼ばれることもあるようです。
佐高ミュージアムNo26 「ドロボウグサ」.pdf

③セイタカアワダチソウ
一時期は、秋の野原はセイタカアワダチソウの大群落で覆われていましたが、今では不思議とあまり見かけなくなりました。理由は、よくわかりません。
この花からハチミツが採れるそうですが、「古い靴下のような酸っぱい匂いがする」という難点があるそうです。10年前はネットで購入できましたが、今は販売されてません。やはり、匂いが不評だったのでしょうか。
佐高ミュージアムNo34 「セイタカアワダチソウ」.pdf

中1「家庭科」の授業見学~カップケーキ

本日の6限目に、中学1年2組の「家庭科」の授業(森戸先生)を見学しました。
カップケーキ」を作っていました。


材料から作り方まで本格的です。

バターを湯煎で溶かしたり、小麦粉をふるいで振るったり、卵をハンドミキサーで泡立てたりします。






みんな楽しそうですね。
この後、牛乳、レモン汁、バニラを入れて、型に入れます。
オーブンで180℃で20分、焼き上げたらできあがりです。

しかし、ここで慌てて食べてはいけません。
一晩、寝かせておくと、しっとりとした味わいになり、さらにおいしくなるそうです。一人2個ずつ、家に持ち帰りましたので、明日以降が食べごろですね。


*私も別のクラスの授業で作ったカップケーキをいただきましたが、おいしさは保証付きです。
今までに食べた(市販の)カップケーキよりも、ダントツにおいしいです。
(もし、これを売っていたら買います! そのくらいおいしいです。)