校長室便り

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【中2・3】シンカゼミ発表会(オンライン授業参観)

2月2日(火)6,7限目、中3生の「シンカゼミ」の発表会(オンライン授業参観)がありました。中2生も来年、自分たちがどんな研究をするか参考にするため、発表を見学しました。

「日本の着物文化を再び Let's 和服のアップデート」


シンカゼミは、3年生が、総合的な学習の時間に、「環境・郷土」・「職業・産業・福祉」・「伝統文化・国際理解」の3つの分野の中で、課題を設定し、1年間をかけて研究に取り組んできました。発表は6会場に分かれ、各グループ15分間で行い、その様子を保護者にもZoomで配信しました。

保護者には、各グループの発表する時間帯を事前にお知らせしていたので、お子さんの発表する時間帯を中心に参加されていたようです。常時、各会場とも10名程度、6会場で60名程度が参観されていました。(写真は、6会場の映像をモニタリングしているところです。)
*一部、音声がミュートになっていて、映像のみとなってしまった会場がありました。申し訳ありませんでした。

本日は、同時間帯に高1、高2の「課題研究発表会」がそれぞれ開催されていましたので、シンカゼミについては、いくつかのグループの発表を見学しました。






6限目、7限目それぞれ3グループの発表が終わると、まとめて質疑応答の時間があり、質問も回答も熱心に行われていました。


生徒たちは各グループの発表に対して、ルーブリックという評価表を用いて、点数化して評価します。その結果を使って、各分野の代表1グループを決定します。選ばれたグループは、3月3日のSGH成果発表会で発表することができます。

オンライン授業参観ということで、生徒たちは保護者の存在を意識しながら、緊張した面持ちで発表をしていました。パワーポイントをうまく使って分かりやすくまとめられており、内容的にも良かったと思います。

【高3】クラゲノート

2月1日の朝、高3の柏瀬萌羽さんが、自作した「クラゲノート」を持ってきてくれました。

柏瀬さんは、附属中1年生の時に、新江ノ島水族館を訪れ、そこでクラゲに出会いました。それ以来、クラゲに興味を持ち、中3のシンカゼミでは、クラゲをテーマに研究し、大学もクラゲの専門家のいる大学の海洋生命科学科を受験し合格しました。そこで、卒業までの自らの課題研究として、クラゲに関して、知りえたこと、興味あることを掘り下げ、「クラゲノート」を作成しました。

クラゲノート(全27ページ)は、以下のような構成になっています。
1 研究の動機、目的
2 研究の内容
  ①クラゲの基本(クラゲの分類、体の名称・器官、生活史等)
  ②ポリプの繁殖力
  ③クラゲを利用する生物(摂食、防御、盗刺胞)
  ④クラゲと泳ぐ
  ⑤クラゲと環境変化(地球温暖化、富栄養化、海洋プラスチック)
  ⑥クラゲの年齢(日齢)
  ⑦不思議なクラゲ(不思議な生態)
3 感想・展望





すべて、手書きというのが柏瀬さんの人柄が表れていて、とてもいいと思いました。
また、スケッチもわかりやすく丁寧に描かれています。色もきれいです。


柏瀬さんによると、これからも自分だけの「クラゲノート」を更新させていくそうです。大学での、クラゲ生活が楽しみですね。頑張ってください!

【速報】HPDU連盟杯ディベート大会県優勝!

1月31日(日)にオンラインで行われた「第10回HPDU連盟(日本高校生パーラメンタリーディベート:High School Parliamentary Debate Union of Japan)杯栃木県予選」で、本校生のチームが、見事優勝しました。

優勝したのは、佐高Bチームの石塚凜花さん、片栁賀那さん、横塚功樹君の1年生チームで、佐高Aチームの岡部豪太君、川俣蒼生さん(以上、2年生)、藤田菜摘さん(1年生)のチームは、勝敗数では同率2位でしたが、総合成績で5位となりました。

この大会は、即興型の英語ディベート大会の中でも、最高峰と言われる大会です。
全国大会、そして世界大会にもつながっているため、世界大会方式で行われます。


即興型なので、試合開始20分前に論題と、肯定側か否定側かが発表になり、20分間で論理構成と、それを伝える「一人5分間の英語スピーチ」(スピーチ時間は、ヘンダ(準備型)で4分、他の即興型では2~3分です)をそれぞれが考えなければなりません。

さらに、全国大会では帰国子女や3年生も自由に参加することができ、それに向けて「最強のチーム編成」で臨むことができます。この過酷な試合に参加した学校は、宇高、宇女高、宇東高、大田原高、大田原女子高、作新学院高、佐野高の7校で、それぞれ2チームをエントリーしました。

本校は佐高Aチーム(2年生と1年生のチーム)、佐高Bチーム(1年生のみのチーム)で挑みました。

佐高Aチーム 
第1試合:大田原高(〇)
第2試合:宇高A(△)
第3試合:宇女高B(△)
第4試合:宇女高B(△)
*勝率では同率2位でしたが、個人の得点などで総合5位でした。

佐高Bチーム
第1試合:宇女高A(
第2試合:宇女高A(
第3試合:宇高B(
第4試合(決勝戦):宇高A(
*宇高、宇女高に勝利し、名実ともにNo.1となりました。

*2チームとも、宇高、宇女高といった強豪に一歩も引けを取っていません。素晴らしい戦いぶりです。

それでは、どんな論題が出されたのでしょうか?(日本語で紹介します)

第1試合「生徒が先生を選べるようにすべきである。」
第2試合「社会保障は、お金ではなく、物にした方が良い。」
第3試合「公務員のストライキ権を認めるべきである。」
第4試合「自殺を美化した芸術は禁止すべきだ。」

いずれも難問揃いですね。例えば、第4試合(自殺を美化した芸術)では、どのような戦いが繰り広げられたのでしょうか。簡単に再現してみましょう。

→優勝した佐高Bチームは、肯定側になったので、20分間で、次のように肯定側立論を考えました。
・自殺は罪である。
・禁止することで自殺者を減らすことができる。
・「表現の自由」よりも「公共の福祉」を優先させるべきである。

→これに対して、対戦校からは、次のような否定側立論がありました。
・自殺に関する「芸術」よりも自殺に関する「報道」の方が影響が大きい。
・「自殺」に関する芸術よりも「戦争」に関する芸術を禁止すべきである。

→これらの否定側立論に対して、佐高Bは、次のように反駁しました。
・「報道」の影響があることは否定していない。しかし、自殺を美化することで、自殺を肯定してしまう影響は確実にある。
・戦争は自分一人でできるものではないが、自殺は個人の問題なので、個人に対する影響は大きい。

この結果、ジャッジからより高い評価をいただきました。相手に応じた対応を瞬時に判断し、英語で説得するわけですから、「最難関の大会」というのもうなずけます。

全国大会は、3月21・22日に東京で行われます(オンライン開催となる可能性もあります。)

最後に、今大会に参加した佐高チームの面々の感想です。

佐高Aチーム
岡部君「去年は、宇高、宇女高、宇東高といった3強とは力の差を見せつけられましたが、今年は宇高Aと引き分けることができたのが大きいです。」

川俣さん「去年は1回戦で負けてしまったため、後半で強いチームに当たることすらできませんでした。しかし、今年は3強と戦うことができ、佐高の強さを実感しました。」

藤田さん
「Aチームに選ばれたのは初めてだったので緊張しました。今までは、3強と当たると、当たっちゃったと思いましたが、これからは佐高を含めた4強の時代なんだなと思いました。」

佐高Bチーム
石塚さん「ディベートの歴史が浅い佐野高校がここまでやれたのは、先輩やチームメイトの存在が大きいです。今までの練習が間違っていなかったことがわかりました。」

片栁さん
「ジャッジが東大や慶応の専門の方で、そうした方から、反論の仕方が良かったなどと認めていただいたことが嬉しかったです。」

横塚君「宇高や宇女高の2年生と対戦し、うまくいったときの「よっしゃ!」という感覚が忘れられません。」


*次回(いつになるかはわかりませんが…)は、SGHクラブディベート班が、なぜこんなに強くなったのか、その謎に迫ります!

令和2年度教育研究発表大会での発表

1月30日(土)、栃木県総合教育研修センターで開催された「令和2年度教育研究発表大会」で、本校の大嶋浩行先生が、「総合的な探究の時間」部門で実践発表を行いました。今年度は新型コロナ感染症対策で、Zoomでの発表となりました。


発表のテーマは、本校の「グローバル教育を軸とした探究活動」についてでした。



以下は、プログラムでの紹介文です。
「本校では、高校1年生で地域に関する課題研究を行い、2年生ではグローバルな視点での研究に発展させた探究活動を行っている。そして、3年生では自分の進路と結び付けてまとめを行う点が本校の「総合的な探究の時間」の特徴である。今年度は、コロナ禍の中で研究や発表の仕方を工夫している。その取組について報告する。」

*本校の探究活動の全体像を、生徒の具体的な活動の様子を紹介しながら、とてもわかりやすく伝えてくれました。県内のみならず、他県の高校関係者や教育委員会関係者など、多くの参加者がありました。


*実践発表後には、桐蔭横浜大学の森朋子先生による指導助言及び講話があり、本校の取組を高く評価していただきました。


*今年度の本校の「SGH成果発表会」は、3月3日(水)にオンラインで開催する予定です。

身近な風景 ~トウキョウサンショウウオの卵嚢

1月27日(水)、トウキョウサンショウウオの最初の産卵がありました。
今シーズンは雨が降りませんでしたが、23・24日の雨で、一気に産卵モードに突入しました。この場所で、30年以上、毎年観察していますが、1月中の産卵は早い方です。

これは、一匹のメスが産卵した卵嚢です。卵巣が1対あるので、このように2個セットで産卵します。(一腹分ともいいます)この卵嚢は、産卵後1日が経過した状態です。これでも、水を吸って膨らんでいます。

1月29日(金)19時、さらに一日経過しました。少し膨らんできたのが分かりますか。


1月30日(土)20時、かなり膨らんできました。


1月31日(日)16時、ぱんぱんに膨れています。水から出して撮影しています。