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校長室便り
学習指導員のMr Kushal の紹介
クシャール先生は、インド ムンバイ出身で、35歳です。
9月8日(火)3限目の「中学2年1組の英語」の授業(栗原先生)を見学しました。クシャール先生の2度目の授業ということで、授業の中での立ち位置が明確になっている感じがしました。
この時間のGoalは「自分の気持ちや様子を英語で言えるようになろう」です。
五感を表す動詞を使って英文を作り会話をします。
クシャール先生は、栗原先生とペアになり、実際にどんな会話になるのかお手本を示します。
また、生徒同士がペアトークをする際に、アドバイスをしたり、生徒とペアを組んで会話をしたりします。生徒は、クシャール先生と英語で会話することで、伝わっているんだなあと実感することができます。
授業終了後、生徒にクシャール先生の印象を聞いてみると、異口同音に「ユーモアがあり、面白い先生。明るくて話しやすいです。」という答えが嬉しそうに返ってきました。
逆に、クシャール先生に生徒の印象を聞いてみると、「すごくいい子たち。最初は緊張していましたが、今では、先生先生と話しかけてくれるようになりました。でも、あえて日本語ではなく、英語で返すようにしています。」
クシャール先生は、すでに、頼りになる人気者になっているようです。
ALTのMr Darienの紹介
デリアン先生は、アメリカ、テネシー州出身の26歳です。日本には4年間住んでおり、3年前から、足利高校のALTとして、勤務しています。
そこで、9月8日(火)2時間目の「中学3年1組の英語」の授業(川俣先生)を見学しました。デリアン先生の3年1組の最初の授業です。
この時間は、デリアン先生を紹介するとともに、楽しく英語を学べる素敵なプログラムを川俣先生が用意してくれていました。
名付けて、「アタック25」でデリアン先生にアタック!(すいません。勝手に名付けました)
ゲームのルールは、生徒は4人1組のグループとなり、順番に、白板に書かれた25の番号を1つずつ選んでいきます。例えば、15番を選ぶと、川俣先生が独自に作成したデリアン先生への15番のクエスチョンを読み上げます。「Where are you from?」生徒は答えを予想して手を上げて英語で答えます。デリアン先生が正解か不正解か答えます。正解すると、そのグループは15番のマスを獲得します。これを順番に繰り返し、縦・横・斜めのビンゴを目指します。
ちなみに、川俣先生が用意していた質問には、このようなものがありました。
「Which do you like better short hair or long hair ?」
「Who is your favorite singer ? 」
「When you are JH student, which club did you belong to ? 」
また、質問がブランクの番号もいくつかあり、その場合は生徒が質問を考えて、直接デリアン先生に質問します。例えば、生徒はこんな質問をしました。
「Do you have a girl friend ?」
こうして、楽しい時間はあっという間に過ぎ、デリアン先生と生徒との距離も縮まりました。生徒たちから「デリアン先生は明るくて親しみやすい。これから楽しくなりそう。もっと来て欲しい。もっと会いたい!」といった声が聞かれました。
また、授業終了後、生徒たちに、今日の質問の中で一番興味を持ったものは何?と聞いたところ、女子生徒は全員「Girl friend!」 と答えていました。
一方、デリアン先生に生徒の印象を聞いてみると、「すごくいい子たち。答えがわからなくても何度でもトライしてくる。授業に興味を持ち、楽しんでいるのが印象的。」と答えてくれました。
高3「フードデザイン」の授業見学
今日は、「コロッケとコンソメスープ」です。
今回はコロッケなので、衣を付けたり、油で揚げたり、一気に難易度が上がったような気がします。
まずは、コロッケの材料であるジャガイモ(皮をむいて茹でる)とタマネギ(みじん切り)、コンソメスープの材料のにんじん・タマネギ・セロリ・インゲン(1cm角切り)を準備します。
次に、コロッケの材料のタマネギとひき肉を炒めます。炒める手つきもだんだん堂に入ってきました。
茹でたジャガイモを炒めたタマネギ・ひき肉とよく混ぜ、形を整えたものに衣をつけていきます。この時、衣をつける順番が今回のポイントの一つだそうです。
油の温度は180℃、温度計を使って計測します。コロッケを油に入れる時、油がはねないようにするのも、今回のポイントです。
並行して、コンソメスープもつくっています。コロッケも完成です。使い終わった油は、「固めるテンプル」の粉末を入れて固めます。固めると生ごみとして捨てることが出来ます。
さて、いよいよ試食です。この瞬間のために、生徒たちは頑張ってきました!
皆、出来栄えには自信がありそうです。
最後に今回の感想を聞いてみました。
「油で揚げるのは初めてでしたが、やってみるとそれほど難しくはありませんでした。」「難易度は、3段階の2くらいです。」「コロッケがこんなに簡単にできるとは思いませんでした。」「おいしくできました!」
どの生徒からも満足そうな答えが返ってきました。毎週、火曜日の4時間目の調理室には、幸せな雰囲気が溢れています。
旭城祭~野球部招待試合
3年生が引退した本校の野球部は、1,2年生で7名となりましたので、足利清風高校との合同チームを組むことになりました。本日は、宇都宮東高校(壬生高校との合同チーム)と矢板東高校を招待し、県立中高一貫教育校3校での練習試合を行いました。
試合は、9時少し前から、「佐野高・足利清風高合同チーム」対「宇都宮東高・壬生高合同チーム」の対戦から開始しました。空には秋を思わせる雲が見られましたが、前線に向かって流れ込む暖かく湿った空気や気圧の谷の影響で、すぐに厚い雲が垂れ込めてきました。
3試合目の「佐野高・足利清風高合同チーム」対「矢板東高チーム」の対戦は、3時過ぎに雷雨のため8回で終了しました。来週末から、新人大会が始まりますので、各チームとも真剣に取り組んでいました。
なお、新人大会では、本校(足利清風高との合同チーム)は、9月12日(土)に足利工業高と対戦します。
身近な風景 ~セミの抜け殻調査③
(これまでの復習)
本校の前庭ではセミの鳴き声がうるさいほど聞こえます。特に、ミンミンゼミです。
そこで、前庭でセミの抜け殻調査を行ったところ、意外にも、ミンミンゼミの幼虫の抜け殻は少ないことが判明しました。9月1日までの抜け殻の写真を見れば、一目瞭然ですね。なぜ、たくさん鳴いている(=成虫は一定数存在する)のに、幼虫の抜け殻が少ないのか、これが「ミンミンゼミの謎」です。
<アブラゼミ> メス112、オス107、計219
<ミンミンゼミ> メス6、オス6、計12
アブラゼミとミンミンゼミの中で、ミンミンゼミの占める割合(ミンミン率)は、約5.2%でした。さすがに、少ないですね。
今回、その謎を解く鍵を発見しました! 以下に紹介します。
私は、「セミの成虫は、羽化した場所だけで生活するのではなく、ある程度の範囲(生活圏)で生活している」という仮説を立てました。
つまり、成虫は空を飛べるので、他から佐高の前庭まで飛んできて、そこで鳴いているのではないか、ということです。
さて、佐高の周囲の状況を見てみましょう。西隣には、朝日森天満宮の周囲の森(鎮守の森)が広がっています。そこからも、ミンミンゼミの鳴き声が盛大に聞こえてきます。
(yahoo 地図を使って加工しました)
距離にして50~100m程ですので、セミが飛んでくることも可能なのではないかと推測しました。そこで、朝日森天満宮の境内で、セミの脱け殻調査(9月1日の夕方)を行いました。
探してみると、ここでも抜け殻は見つかりました。
時間にして10分程度の調査でしたが、妙なことに気づきました。
「ミンミンが多い!」
アブラゼミとミンミンゼミの幼虫の区別は、触覚の太さなどで見分けることができます。最初は実体顕微鏡を使っていましたが、最近は、肉眼でパッと見て大体わかるようになってきました。しかし、持ち帰って実体顕微鏡で確認しました。結果は以下の通りです。
アブラゼミ23、ミンミンゼミ13。 ミンミン率は36%
わずか10分程度の簡易的な調査でしたが、佐高の前庭のミンミン率5%に比べると、朝日森天満宮のミンミン率は圧倒的に高いです。しかも、両種のメスの数は同数でしたので、ミンミンゼミのオスの数は実際はもっと多い可能性もあります。
これらのことから、朝日森天満宮で羽化したミンミンゼミが、佐高にも飛んできて鳴いている、という仮説に対する、一つのエビデンス(証拠)を得ることができました。しかし、実際のところは、これで証明できたわけではなく、せいぜい仮説が否定されなかったというレベルですので、さらなる調査が必要となるでしょう。次回の報告ができるよう、次の一手を考えてみます。
本校では、全員がテーマを決めて課題研究を行っていますので、私もやってみました。セミの抜け殻をきっかけに、いろいろなことがわかってきましたが、正解は一つとは限りません。失敗もあります。
でもそれが研究の面白さであることは言うまでもありません。
皆さんも楽しんで課題研究をやりましょう!
こうした体験は、社会に出ても必ず役に立ちます。
中2理科(実験・観察レポート)
見学した授業は、8月24日(月)の3,4限目が連続で行われました。本校では、理科は各学年とも2時間連続の授業があり、じっくりと実験・観察、レポート作成等に取り組むことができます。また、本校には、一人一台、新しい顕微鏡が用意されているのも魅力です。
この日の実験・観察は、「植物と動物の細胞のつくり」で、植物と動物の細胞のつくりを顕微鏡で観察して、共通点や相違点を見つけることがねらいです。
さて、附属中生は、どんな風に実験・観察に取り組み、「実験・観察レポート」を仕上げるのでしょうか? 今回は、「実験・観察レポート」の内容にも注目してみたいと思います。
実験観察の材料(対象)は、タマネギ、オオカナダモ、ヒトのほおの内側の粘膜です。
タマネギとオオカナダモは、まず、水で封じたプレパラートで観察しました。
下の写真は、生徒が観察している顕微鏡の接眼レンズに、デジカメを押し当てて撮影しました。
水で封じたタマネギの細胞とオオカナダモの細胞
次に、酢酸オルセインを1滴たらし、5分間染色したものです。
タマネギは、核が赤く染まっていますが、オオカナダモの方は、葉緑体が多いため、はっきりと核を見つけることが難しかったようです。生徒たちは、これが核ではないか、というものを見つけた人の顕微鏡を見せてもらっていました。ところで皆さん、どれが核かわかりますか?
こちらは、ヒトのほおの内側の粘膜の細胞です。一つの細胞に一つの核が、しっかりと赤く染まっています。細胞壁はなく、細胞同士が細胞膜を境に隣接しています。一つの細胞にたくさんの核があるわけではありません。
こうした実験・観察から、生徒はレポートを作成して提出します。
こんな感じです。
生徒は、実験・観察の結果や考察について、とても丁寧に書いています。
今回は、2年1組全員分のレポートをお借りし、じっくり読ませてもらいました。
あまりに素晴らしかったので、一人一人にコメントを付け、返してもらいました。
以下に、2年1組の約3分の1の生徒のレポートを紹介します。(本人たちには了解済みです)なお、たまたま、1組の授業を見学しましたが、他のクラスも同様です。
実験観察レポート(2年1組).pdf
(追記)
多くのレポートでは、オオカナダモの細胞は、酢酸オルセインで染色しても、核が見つからなかった、ということが書かれていました。
そこで、どうすれば、オオカナダモの核を染色することができるかを、リサーチクエスチョンとして、放課後、ミニ探究学習を行いました。
通常は、オオカナダモの葉に、酢酸オルセイン溶液を1滴たらし、5分間ほど、静置します。しかし、これだけだと、こんな見え方でした。
赤丸の中に見えるのが、核ではないかと思いますが、これを見つけるのは確かに難しいですね。そのとき、実習助手の田所さんが、湯煎すればどうでしょうか?という提案をしてくれました。湯煎とは、酢酸オルセイン溶液と、オオカナダモの葉を入れた小さなビーカーをお湯を入れた大きめのビーカーに入れて、暖めることです。染色は化学反応ですから、暖めると染まりやすくなります。早速やってみました。
これで、5分間湯煎します。
さて、こんどはどうでしょうか?
これなら、核を見つけられますね。明らかに染まり方が違います!
*実験・観察というのは、例えば、「こうすれば核が染まる」と教科書に書いてあったとしても、その通りになるとは限りません。むしろ、うまくいかないことの方が普通です。授業では、うまく見ることができなくても、条件や方法を変えれば、うまくいく、ということがよくあります。実は、それが科学の面白さでもあります。
つまり、うまくいかなかった、うまく見えなかった、ということを経験することの方が、科学は発展するのです。授業中の実験や観察でも、うまくいかなかったことを正確に記録し、その理由を考えてみることの方が、はるかに重要であると思います。
皆さんの「実験・観察レポート」には、そういうことがきちんと書かれていることが、素晴らしいなと思いました。
旭城祭ご協力ありがとうございました
8月30日、今年の旭城祭の「校内公開(保護者を含む)」が終了しました。
今回は、コロナ禍の中での実施ということで、保護者(2名まで)に入場を限定した形で公開いたしました。事前アンケートによる参加希望者数とほぼ同数の800名弱の保護者にご来場いただきました。受付や校内の見学等に際して、ご理解、ご協力をいただきまして、大変ありがとうございました。この場をお借りして感謝いたします。
お陰様で、今回の旭城祭は「感染症の予防と学びの保障の両立」という壮大なテーマに対して、生徒たちは見事に応えてくれたと思っています。
また、当日は、下野新聞の佐野支局から取材があり、旭城祭実行委員長(高校)の熊倉君、高校生徒会長の齋藤さん、そして実行委員会でコロナ対策を担当した関谷さんの3人がインタビューを受けました。3人が、今回の旭城祭でのコロナ対策で工夫した点などについて、熱く語ってくれました。その後、校内を案内し、実際にどんなふうにコロナ対策を行っていたのかを記者さんに説明してくれました。
記者さんは40分以上かけて、丁寧に話を聞き、現場を見てくださいました。
帰り際に、記者さんから、「生徒たちの頑張る姿は、本当にすがすがしかったです。明るい希望を感じました。このような生徒たちの姿を見せてくれてありがとうございました。」と、逆にお礼の言葉をいただきました。
本日の下野新聞に記事が掲載されていますので紹介いたします。
記事のタイトルの「密回避 生徒が全力」という言葉に、記者さんの思いが集約されていると感じました。ちゃんとわかってくれたんだなあと思いました。
(下野新聞8月31日付け21面 利用許諾済)
旭城祭 下野 HP用.pdf
下野新聞のHPでもカラー写真付きで掲載されています。
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/353193
最後に、閉祭式での校長の講評を掲載します。
R2旭城祭閉祭式 講評.pdf
校内のエアコンの状況について
本校では、毎朝、7時過ぎからエアコンのスイッチを入れ、生徒が登校する前に教室を冷やしています。しかし、今年の酷暑による外気温の上昇、生徒の学習活動による熱気に加え、コロナ対策で、エアコン稼働中も窓の一部を空けておいたり、休み時間に空気の入れ換えをしたりする等の要因もあるため、エアコンの消費電力が想定以上に大きくなり、消費電力の上限値(デマンド値)を超えてしまうと、エアコンの室外機に自動制御がかかり、エアコンが効かない状況(教室の室内機からは風がでてくるだけ)となってしまいます。さらに、マスクをつけていることにより、体に熱がこもりやすく、体感温度が上昇するなど、例年にはないマイナスの要因があります。
そのため、先日、校内の消費電力の上限値(デマンド値)を大幅に上げる工事を行いました。それ以降、通常の授業ではある程度は状況が改善されつつあります。それでも冷房が効かなくなると、教室ごとに冷え具合を教職員が確認しながら、職員室のエアコンや照明を消したり、冷えている教室の温度設定を1~2℃上げる代わりに、冷えていない教室の温度設定を1~2℃下げたりするなど、こまめに対応することで、室外機の能力を最大限に引き出す工夫を行っています。
今年度の旭城祭(8月30日)は校内公開(保護者を含む)という形で実施しますが、教室の人の出入りが多いことが想定されますので、エアコンが効きにくい状況となることが予想されます。基本的には、旭城祭当日も上記のような対応をしたいと考えていますので、ご理解をいただければと思います。
旭城祭の開祭式
本日、11時より、旭城祭の開祭式が行われました。
1 開式の言葉(中学実行委員長 中3-3 若林仁瑛)
2 校長挨拶
3 生徒会長挨拶
4 実行委員長旭城祭開祭宣言(実行委員長 高3-1 熊倉幸寛)
5 表彰
・ポスター原画最優秀賞(高2-1 福島陽斗)→ポスター
・ポスター原画優秀賞(高3-2 野城杏奈)→リーフレット表紙
・テーマ最優秀賞(高1-2 藤原遼太)→「祭生」
・キャッチコピー最優秀賞(中3-1 大川隼)→「思い出が密です」
6 閉式の言葉(中学副実行委員長 中3-3 清水健成)
オープニングセレモニー(映像ショー、吹奏楽部演奏)
各会場の準備について(実行委員長 高3-1 熊倉幸寛)
以下は、校長挨拶の全文です。
皆さんこんにちは。
いよいよ旭城祭が始まります。今年もこうして開祭式を迎えることができました。生徒の皆さんの努力はもちろんですが、企画・運営に携わってくれた旭城祭実行委員および生徒会役員の皆さん、そして多くの先生方の努力に、心から感謝したいと思います。
今年の旭城祭のテーマは「祭生(さいせい)」です。これを考えてくれた高校1年2組の藤原遼大くんによると、「祭生」には、新型コロナの影響で様々な制約を受けている現在の世の中を、祭からあふれ出る生命力や生きる希望などによって「再生する」、「新しく生まれ変わらせよう」という思いが込められているそうです。実に素晴らしいテーマだと思います。
また、キャッチコピー「思い出が密です」を考えてくれた中学3年3組の 大川隼くん は、旭城祭によって、かけがえのない思い出に満たされて欲しい、思い出だけは3密、というストレートな気持ちを表現してくれました。
そして、ポスター原画は、高校2年1組の福島陽斗くんが作成してくれました。このポスターには、青い空とそこに浮かんだ白い雲、それを見上げる人物が描かれています。この人物は私たちだそうです。私たちが空や雲を見る時、顔を上げて見ますよね。今年のテーマ「祭生」を目指すとき、下を向いて、狭い視野で考えるのではなく、大きなもの、広いものを感じることが大切だということを福島君は伝えたかったそうです。青い空と白い雲がその気持ちを表しています。
また、パンフレット原画を作成してくれたのは、高校3年2組の野城杏奈さんです。「思い出が密です」というキャッチコピーに合わせて、思い出があふれ出てくるような旭城祭にしよう、という気持ちを込めました。
今、紹介した4人には、おそらく共通する思いがあるのではないかと思います。今日の開祭式を始め、クラス展示や催し物など、様々なパフォーマンスには、皆さんの生命力や生きる希望、そして何よりも「熱い思い」があふれていると思います。そうした思いは、皆さんの「よき思い出」になるばかりでなく、世の中を「祭生」させる力になると、私も信じています。
最後に、皆さんにお願いがあります。今回は保護者を含む校内公開ということですが、800名程度の保護者が来校される予定です。保護者の皆さんが安心して楽しめるよう、細心の注意を払って、おもてなしをしていただきたいと思います。
また、皆さんが、この学校に入って良かったと感じることができる旭城祭となることを期待して、校長挨拶とします。
いじめ・教育相談アンケート
本アンケートは、いじめをゼロにすることを目指すものではなく、いじめは、いつ、どこでも、だれにでも起こりうるもの、であることから、その早期発見、早期対応を目的としています。
スクールカウンセラーや教員等との面談の希望がある場合には、即座に対応しています。
R2.8.21 いじめ・教育相談アンケート結果(中学).pdf
R2.8.21 いじめ・教育相談アンケート結果(高校).pdf
R2.8.21 いじめ・教育相談アンケート結果・自由記述.pdf
今回の調査で、「いじめを受けた」という生徒が中3で1名いましたので、担任等が本人および関係する生徒から聞き取りを行うなどの対応をしています。また、スクールカウンセラーとの面談を希望していた高校生の1名には、面談日時を調整しています。
自由記述欄については、担任だけでなく、生徒指導部長、教頭、校長が全生徒の回答に目を通し、生徒の心身の健康状態の把握に努めています。
*なお、今回のアンケート結果については、本HPのメニューにある「いじめ・教育相談アンケート」に収納しています。
ボルボックスに名前を!
今回のテーマは、「ボルボックスに名前をつけよう!」でした。
えっ、ボルボックスっていう名前があるじゃない! と思った方も多いと思います。
それも松葉君の想定内で、まずは、そもそも生物の名前には、和名と学名があります、という話から始まりました。
和名は「日本で呼ぶために作られた日本語の名前」、学名は「ラテン語で書かれた世界共通の名前」です。例えば、おなじみの「ゾウリムシ」は、和名で、ぞうり(スリッパ)のような形からきていますが、学名は、簡単に言うと「Paramecium パラメシウム」(属名)といいます。
また、「ミドリムシ」も和名で、同様に「Euglena ユーグレナ」が学名(属名)になります。
他にも、和名「ミカヅキモ」→学名「Closterium クロステリウム」(属名)
前回、「微生物のお化け屋敷」で登場した「ロクロクビムシ」(和名)の学名は「Lacrymaria ラクリマリア」(属名)です。
それでは、今回のテーマである「ボルボックス」については、どうなっているのでしょうか。実は、ボルボックスは、学名が「Volvox ボルボックス」(属名)で、和名は「オオヒゲマワリ」です。松葉君の主張(提案)は、ボルボックスはかなりメジャーな微生物にもかかわらず、和名である「オオヒゲマワリ」はいまいちピンと来ない、「オオヒゲマワリ」といって「ボルボックス」の姿をイメージできる人はあまりいない。それなら、みんなで、よりピッタリな名前をつけてしまおう!ということです。ボルボックス愛に溢れる松葉君の考えはよくわかりました。1年2組のみんなも、いろいろなアイディアを出してくれました。これで盛り上がってしまうところが、附属中は凄いなと思います。
ちなみに、出たアイディアとしては、
クレーターモ、コドモ、コロコロモ、スーモ、タマモ、ナナホシモ、などがありましたが、松葉君としては、まだ、これだ!というものには出会っていなかったようです。他に思いついたら、松葉君に伝える、ということで時間切れとなりました。
「こりゃすごい!」という名前がでてくることを期待しています。後で教えてください。
お疲れさまでした。参加者全員の拍手で終了しました。
注:ここで紹介した微生物の写真は、すべて、技術評論社「ずかん プランクトン」から引用しました。
身近な風景 ~セミの抜け殻調査②
セミの鳴き声を聞いていると、確かにミンミンゼミは一定数いることは間違いないのですが、ミンミンゼミの抜け殻がアブラゼミに比べて圧倒的に少ないことが謎でした。
その要因として、「ミンミンゼミは、木の高いところで羽化するので、抜け殻が見つかりにくい」という中1の松葉君の仮説が正しいかどうか、確かめてみようと思い立ちました。
その仮説を検証するため、高いところで羽化しているセミの抜け殻を発見・捕獲できるよう、「双眼鏡」と「高枝切りハサミ」を用意しました。
双眼鏡で高さ3~4m程度の高さまで、抜け殻を探してみると、確かにたくさん見つかりました。そこで、高枝切りハサミの出番です。
この日は、高い場所にあったセミの抜け殻38個を採取しました。
ところで、木の根元を見ると、直径2センチくらいの穴ぼこがたくさんあります。これは、おそらく、セミの幼虫が地面から這い出てきた跡ですね。この穴の多さからもセミが大量に羽化していることがわかりますね。
さて、今回、採取した38個のセミの抜け殻から、セミの種類を調べてみました。
はたして、ミンミンゼミは多く見つかるんでしょうか?
これで、ミンミンゼミの比率が高ければ、松葉君の仮説が正しい可能性がでてきます。
結果は、
38個体中、ミンミンゼミ0、アブラゼミ38でした。
残念ながら、仮説は証明できませんでした。ますます、アブラゼミの比率が高まってしまう結果となり、ミンミンゼミの抜け殻が非常に少ないという謎を解明することはできませんでした。
さて、これであきらめることなく、さらなる仮説を考えてみましょう。
ボート部の練習見学
ボート部は午前中、渡良瀬川の練習場で部活動を行っていましたので、見学に行きました。
ボート部は、夏休み中の8月9日に行われたインターハイ県予選の代替大会となる栃木県ボート協会主催の「県大会少年の部」が行われ、女子ダブルスカル(藤倉さん、木村さん)、男子シングルスカル(内田君)、女子舵付きクォドルプル(岡部さん、松浦さん、船渡川さん、生熊さん、川田さん)が、それぞれ優勝し、9月17日からの全国大会へ出場する予定です。
女子ダブルスカル(藤倉さん、木村さん:3年生)
男子シングルスカル(内田君:2年生)
女子舵付きクォドルプル(岡部さん、松浦さん、船渡川さん、生熊さん、川田さん:2年生)
*全国大会にかける意気込み等を聞いてみました。
<女子ダブルスカル>
藤倉さん「全国大会では、決勝進出が目標です。決勝に出るためには、予選で2位以内、準決勝でも2位以内での通過が必要で、埼玉や東京の強豪校に勝ちたいです。7月からの練習で、体力や調子も上がってきています。今、3年生でまだ部活動をやっているのは私たち2人だけになってしまいましたが、みんなの分まで頑張りたいです。」
木村さん「目標は、同じく決勝に出ることです。これは1年生の時から言ってました。コロナで臨時休校中も、毎日、戸田先生が練習メニューを送ってくれていたので、筋トレやランニングを欠かさなかったため、体力が落ちませんでした。7月からの本格的な練習で、記録も伸びてきています。やり切った、と納得できる大会にしたいです。」
<男子シングルスカル>
内田君「全国大会に出る、ということを考えると緊張しています。ハイレベルの人達が集まるので、どこまでやれるか挑戦したいです。県の大会の時より、漕ぎが安定してきたと思います。力が艇に伝わっているのがわかるので、大会に出るのが楽しみです。
<女子舵付きクォドルプル>
岡部さん「初めての全国大会なので、持てる力を出し切って、できることをやるしかない、と思っています。」
松浦さん「自粛で練習できなかった期間がありましたが、そのことで逆にボートで強くなりたいと思うようになりました。もう大会はないと思っていましたが、全国大会に行けることになったので、練習頑張りたいです。」
船渡川さん「みんなでキツイ冬練をやってきたので、去年よりいい雰囲気になっています。さらにいいタイムが出せるよう頑張りたいです。」
生熊さん「自粛期間は、みんなで練習できなかったので、技術や体力が落ちてきてしまいましたが、練習再開後は、目に見えて力が付いてきました。全国大会ではいい結果を残したいです。」
川田さん「コロナの影響で大会に出られないという部活が多かった中、今回、ボート部の全国大会に出られることになったことは、とてもありがたいことと思っています。保護者や先生方、大会関係者など、多くの方々への感謝の気持ちを忘れず、練習してきたことを出し切って、悔いのないようにしたいです。」
*生徒から一人一人話を聞いていると、この与えられたチャンスを生かせるよう精一杯頑張っていることが伝わってきました。心から応援したい気持ちになりました。
頑張ってください! 応援しています!!
身近な風景 ~セミの抜け殻調査
今年はやけにミンミンゼミの鳴き声が聞こえるのに、採取したセミの抜け殻は、ほとんどがアブラゼミで、ミンミンゼミのものは全くありませんでした。これが「ミンミンゼミの謎」でした。
この謎を解くため、「たまたま採取した抜け殻に、ミンミンゼミが含まれてなかっただけで、探せばミンミンゼミもでてくるのではないか」という仮説を立てました。
そこで、8月17日(始業式)と8月20日に、校庭の前庭から、セミの抜け殻をできるだけたくさん集めました。(掃除中に探索に協力してくれた生徒の皆さん、ありがとうございました。)
すると、2日間合わせて20分程度で、141個の抜け殻を採取しました。
これをセミの種類ごとに分けると、以下のようになります。
(1)種の構成
①アブラゼミ 113(オス52、メス61)
②ミンミンゼミ 7(オス3、メス4)
③ツクツクホウシ 11(オス7、メス4)
④触覚が取れていて種の判別不能(10)
*これらのことから、佐野高校の校庭でみられるセミの種構成は、やはり、アブラゼミが圧倒的に多いことがわかりました。これは、他の文献を調べてみても同様で、少なくとも関東近県で鳴いているセミは、アブラゼミが主力で、ミンミンゼミの数は非常に少ないようです。
アブラゼミの鳴き声は「ジーッ」と油を揚げているような音がすることから、アブラゼミという名前がついていますが、たくさん鳴いていても、「ジーッ」だけだと何匹ないているのかわからないのに対して、ミンミンゼミは、「ミーンミンミン…」と何匹が鳴いているかわかりやすいので、たとえ数が少なくても、たくさんいるように聞こえてしまうのかもしれません。
(これもあくまで仮説です。8月21日に微生物研究家の松葉君(中学1年2組)に相談したら、「ミンミンゼミの幼虫が、木の高いところで羽化したため、抜け殻が見つかりにくかった、という可能性がありますね。」という指摘がありました。確かにその可能性は否定できませんが、肉眼で確認できる高さ(2m程度)で捕獲できた抜け殻に限定して考えることにしました。)
(2)性比
次に、3種のセミのオスメスの性比に着目してみましょう。
セミのオスメスは、お尻にある突起の形で、簡単に判別できます。
オス(おしりの突起が一つだけ)
メス(おしりの突起が2つある)
採取数では、アブラゼミとミンミンゼミはメスが多く、ツクツクホウシはオスが多い結果です。それはそれでいいのですが、例えば、「アブラゼミは、佐野高校ではメスの方が多くいる」あるいは、「ツクツクホウシは、佐野高校ではオスの方が多くいる」と言い切ってしまっていいのでしょうか。
可能性としては、①本当はオスメス同じくらいいて、たまたまメス(オス)の抜け殻を多く採取した(雌雄同数)、②実際に、メス(オス)の方がオス(メス)よりも多くいる。→性比がメス(オス)に偏っている、の2つが考えられます。
実は、これを証明するのは割と簡単なんです。高校の数学で統計解析について勉強しますが、それを応用すれば、求めることが出来ます。私は、数学が専門ではありませんが、統計というのは、文系理系を問わず、研究する際に必要になってきます。ここでは「性比に有意性があるか」を調べることにします。
例えば、佐野高校の校庭に「アブラゼミはオスメス同数いる」と仮説を立て、そのアブラゼミの集団から、10匹を捕まえた時のオスメスの性比の可能性は、以下の表のようになります。
オスメスの捕獲のしやすさは同じとして、捕まえた10匹中、オスが10匹や9匹というのはめったに起こらない、というのはなんとなくわかりますよね。逆に、メスが9匹や10匹というのもめったに起こりません。といっても、その可能性はゼロではありません。
そこで、100回やって5回以上起こる確率があるか、5回は無理でも1回でも起こる確率があるかで、線引きをして、「オスとメスが同数いる」という仮説が正しいか、間違っているかを判断します。
それには、「カイ2乗値」というのを計算して、その数値で、仮説がどの程度当てはまるかを判断します。計算の仕方は難しくありません。エクセルでもできます。(とりあえず、そういうものがありますということで構いません。)
実際に、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクホウシの「カイ2乗値」を計算すると、アブラゼミは0.72、ミンミンゼミは0.14、ツクツクホウシは0.82となり、上のグラフの横軸の値でみてみると、5%の値(3.84)以下ですので、「オスメス同数」という仮説が、ある程度「起こりやすい」ことがわかります。
このことから、佐野高校にいる3種は、それぞれ「オスメス同数である」という仮説を否定できないことになります。そのため、「アブラゼミの抜け殻の数はメスの方が多かったが、有意にメスが多いとは言えない」→「(危険率5%レベルで)ほぼ同数である」ということが言えることになります。
*ちょっとメンドクサイ話でしたが、なぜ、こんなことを話したかを補足します。
皆さんは、課題研究で、様々な実験や観察、調査(アンケートなど)を行いますが、その時の結果で、たまたま、こちらの数が多かったから、こういう傾向がある、と判断してしまうことがよくあります。でも、その数値は、誤差を含んでいたり、たまたまそうだったのかもしれません。あるいは、本当にそういう結果だったという可能性もあります。
*そんな時、統計解析(例えば、「有意差の検定」)を使えば、仮説が間違ってないかどうかを数学的に証明することもできます。これは、論文を書く際には、強力な武器になります。なにしろ、数学的に証明されているんですから、説得力が違います。
*こういうこともできる、ということを頭の片隅に置いておいてくださいね。数学って役に立っているんです。
(数学の先生、説明に間違いがあったら教えてください。訂正します。)
納涼・微生物のお化け屋敷
微生物大好きな松葉君が、昼休みに「ボルボックス」(注:微生物の一種)の話をしていたら、担任の富永先生から、「そんなに微生物が好きなら、授業をやってみたら面白いんじゃない」と言われたことが「微生物のミニ授業」を始めたきっかけだそうです。
そこで、8月19日の昼休み(12時40分から10分間程度)に「微生物の矛盾」というテーマで、1回目のミニ授業を行いました。
→微生物の名前と姿かたちには矛盾しているものがあります。
例えば、「赤いミドリムシ」、「三日月でない棒状のミカヅキモ」の話です。
これはかなり受けたそうです。
そして、今日(8月21日)が2回目のミニ授業でした。毎日暑いので、微生物のお化け屋敷で、みんなに涼しくなって欲しい、ということで「納涼・微生物のお化け屋敷」という企画を考えました。微生物をお化けに例えました。
→①ミジンコ:「一つ目小僧」実はミジンコの目は一つだったんです。だから、一つ目小僧!
②クチサケミズケムシ:「口裂け女」ゾウリムシのような体の真ん中に口がぱっくりと開き、えさを飲み込みます。口が開いてえさを取り込む、というのはやはり怖いですね。
③ラクリマリア(=ロクロクビムシ):「ろくろ首」突起がろくろ首のようの長ーく伸びます。これは、お化け屋敷の人気者です。
④バンピレラ:「バンパイア(吸血鬼)」他の微生物の体液を吸血鬼のように吸い取ります。
(赤い部分が、バンピレラです。緑色の藻類から体液を吸い取ります。)
*なるほど、確かに微生物がお化け屋敷の役者に見えてきますね。体感温度が2度くらい下がりました。まさに「納涼・微生物お化け屋敷」です。これを思いついた松葉君はやはり凄いですね。
http://153.127.209.180/ooruri/sano/nc2/index.php?key=joqs7omf8-1210#_1210
*第3回のミニ授業の企画も決まっているそうです。いつやるか決まったら、教えてください。
高1・総合的な探究の時間の授業見学
本時は、生徒のテーマによって領域別に分かれ、5~6名のグループの中で、各自のテーマ、リサーチクエスチョン、仮説、研究方法などについて発表し、仲間からアドバイスを受けました。私が参加したのは、領域2(自然・生命)と領域3(食料・エネルギー・水)に関するテーマを設定している生徒たちで、1年4組に集合しました。担当は根岸先生です。
皆さんが考えているテーマやリサーチクエスチョンなどを何人かから聞いて、いいなと思ったことは、皆さんのテーマが自分の興味や実際に体験したこと、将来やってみたい職業などに根差していたことです。「好き」や「興味がある」というのは、最強の武器です。そこから始まる研究は、資料を集めるなどの最初の段階まではスムーズにいくのではないかと思います。
私が話を聞いたグループでは、それぞれ「イノシシなど野生動物の被害を減らす」、「食物アレルギーを減らす」、「猛禽類の減少を止める」、「フードロスを減らす」などのテーマを考えており、個性やバラエティがあって面白かったです。
以下は、私からのアドバイスです。
これらを単なる「調べ学習」から「研究」にするためには、その先には大きな山が待っています。それは、「研究の意義」です。「あなたの研究にはどんな意味がありますか?」、「あなたの研究の良いところは何ですか?」と問われたとき、答えられなければなりません。
それではどうすればいいのでしょうか?
皆さんは、研究の初心者ですから、ためしに走ってみて、うまくいきそうもなかったら引き返しても構わないのです。失敗してもいいから、とにかく、やってみる、調べてみる、それがないと先へ進めません。やってみて、テーマを変えても構いません。むしろ、最初に考えたテーマがそのまま論文のテーマになることの方が珍しい、とも思います。テーマを変えて、別の視点から取り組みたい、と思うようになったら、それは自分が真剣に研究に取り組んでいる証拠かもしれません。
今、皆さんにお勧めするのは、今考えているテーマに関することをまず、徹底的に調べてみることです。最初はネットでも構いませんが、関連する本を一冊は読んでみましょう。
半年くらい後、それまでの成果を論文にまとめることが出来た時、あの時はあんなことを考えていたんだなと思い返すことができたなら、それは、間違いなくあなたの「成長」と言えると思います。 頑張ってください。
中1・音楽の授業見学
音楽の授業では、合唱コンクールの練習をしていました。1年3組は「COSMOS」を歌います。
音楽室は、1学期中にエアコンが入りましたので、さすがに涼しいですね。
合唱曲「COSMOS」をCDで聞いた後、3つのパートに分かれて、パート練習を行いました。
「ソプラノ」パートです。
「アルト」パートです。
「男声」パートです。
そして、指揮の大洲さんは、曲のCDにあわせて、小林先生から直接、指揮の仕方を教えていただいてました。
今はまだ、パート練習の段階ですが、どんな風に仕上がっていくのか楽しみです。
授業の最後には、全員が、振り返りシート「素敵な合唱にするための自分シート」で、「つまづき・工夫した点」「改善できた点」をまとめています。これを見ると、自分たちがどのようにうまく歌えるようになったのか(=成長したのか)がよくわかりますね。
高1・美術Ⅰの授業見学
授業は「自画像」の製作でした。1学期中に、鏡で自分の顔を見ながら、鉛筆で自画像の下書きをしていましたので、今日から、約5時間かけて、絵の具で色をつけていきます。
絵の具は、「水彩絵の具」ではなく、「アクリル絵の具」を使います。「水彩絵の具」だと、重ね塗りをすると、下の色がにじんできてしまいますが、「アクリル絵の具」だと、にじまないので、重ね塗りが可能です。また、発色も鮮やかできれいです。
生徒たちは、顔の輪郭から書いていますが、梅澤先生からアドバイスがありました。
「アクリル絵の具は重ね塗りしてもにじまないから、まず顔全体を塗り、その上で鼻とか出っ張っているところを濃く塗っていくといいよ。」なるほど、そういうことかと、生徒の色の塗り方が、ガラッと変わりました。
この後、自画像がどんな風にできあがってくるのか、とても楽しみです。
美術室前の廊下には、こんな作品も展示されていました。こういうのも授業で作るそうです。
高3・フードデザインの授業見学
森戸先生が、業者から食材の入った発砲スチロールの箱を受け取り、調理室へ向かう姿を発見すると、ついつい「今日は何を作るんですか?」と聞いてしまいます。
今日は、「コーヒーゼリーとキーマカレーですよ」ということを聞くと、仕事の合間を縫ってでも、ちょっと見学させてもらおうかな、と思ってしまいます。
フードデザインは、自分で料理を作る際に、何人分だったら、どのくらいの材料が必要かを考えながら、調理をします。そして、授業で覚えたレシピは、家でも家族の人数に応じて材料を揃え、実際につくってみます。そこには、おいしいものを作って食べる、または誰かに喜んでもらえる、といった生きることの楽しさにつながる「学び」が凝縮されています。
さて、まずは、コーヒーゼリーとキーマカレーのレシピです。2人1組で作ります。
コーヒーゼリーは、インスタントコーヒーとゼラチンを使って作ります。
コーヒーゼリーは、器にコーヒーゼリー液を流し込んだ後、バットに氷と水を張って冷やすと、すぐに固まるそうです。(冷蔵庫で冷やすより早いですね。)
次は、キーマカレーですが、森戸先生の話によると、「キーマ」とは、ヒンディー語で、「ひき肉」を意味しており、ひき肉でつくるカレー料理を「キーマカレー」と呼んでいるそうです。まずは、森戸先生から、調理の流れについて、説明を受けます。
生徒たちは、食材(玉ねぎ、ニンジン、しょうが)をみじん切りにし、ジャガイモは1センチ大の角切りにしています。
次に、フライパンでよく炒めます。
水を入れて沸騰したら、カレールウを4分の3カケラ入れ、10分間煮込みます。
(2人分のルウの分量は4分の3というところがポイントのようです。これが、作る量が変わった時の分量の目安になります。カレールウは、ジャワカレーの中辛でした。)
後は煮込めば出来上がりです。おいしそうなカレーの匂いがあたり一面に漂っています。
最後は、試食です。味は食べる前から保証付きでしたね。
生徒たちに、今日の感想を聞いてみました。
「とてもおいしいです。」
「調理室はエアコンがないので、炒めながら混ぜる時が暑かったです。」
「やはり、10分間煮込むところが大変でした。」
「以外に簡単に出来たのでびっくりです。」
「辛いのは苦手でしたが、辛さはちょうどよかったです。」
「家でも作ってみます。」
*この瞬間の生徒の笑顔が見たくて、最後まで見学しています。
*また、調理実習はどうしても火を使うので、特に夏場は暑さとの戦いです。
森戸先生は、暑さ対策として、クーラーがついている被服室を冷やして置き、調理で暑くなると2人が交代で、被服室でクールダウンできるようにしたり、麦茶を用意したりするなど、常に生徒の健康に配慮しながら実習を行っていました。
*調理室にもエアコンが入る予定ですが、残念ながら、今年の夏には間に合わなかったようです。まだまだ暑い日は続きますが、熱中症には気を付けてくださいね。
2学期がスタートしました!
本日から、2学期がスタートしました。
例年ですと、午前中はまず全員で校庭の除草作業を行い、その後、大掃除を行ってから始業式という流れでした。しかし、本日は朝から猛暑のため、校庭の除草作業は中止しました。そのため、大掃除の後、放送で始業式を行いました。
また、通常は夏休み中の部活動関係の表彰などがあるのですが、今年はそれもなく、放送は、校長式辞だけで10分ほどで終了しました。
以下に、始業式の式辞の全文を掲載します。
令和2年度2学期始業式 式辞 R2.8.17
皆さんおはようございます。大掃除お疲れ様でした。
約2週間の短い夏休みでしたが、皆さんにとって、どんな夏休みでしたか。今年は、新型コロナの影響だけでなく、連日35度を超える「命にかかわる危険な暑さ」で、外出するのがためらわれる毎日でした。「こんなに暑いんじゃ、もっと夏休みを長くして欲しいです。」大掃除に来てくれた生徒からはそんな声も聞こえてきました。そうした気持ちもわかりますが、今日から2学期はスタートします。夏休み中の大きな事故等の報告もなく、今日、皆さんの元気な姿をみることができて、ホッとするとともに、私も、よし、頑張ろう!という気持ちになりました。
さて、例年、始業式では、中高の運動部、文化部の皆さんが、全国大会や関東大会等、現地で活躍した様子などを紹介していますが、今年はそれができません。その代わりに、夏休み中の皆さんの「学び」について、いくつか紹介します。ここでは、「学び」という言葉を使いますが、同じような意味の「勉強」とはどう違うのでしょうか。「勉強」には、なんとなく、上から押しつけて無理やりやらされるイメージがありますが、「学び」には、もっと自発的な、やりたいからやる、というスタンスがあるように思います。
本校のHPの校長室便りでも、「夏休みでも学びを止めるな!」というタイトルで、「夏休みだからこそ、深められる学び」を紹介してきました。
例えば、中学校では、8月6日に、日本語ディベートの大会(通称、石塚杯)が、本校の選択3、4教室で行われました。「附属中学校では昼食を学校給食に切り替えるべきである 是か非か」というお題で、それぞれの立場で根拠を集め、立論し、初めての試合を行っていました。私も見学しましたが、学ぶことにこんなに夢中になれるのは素晴らしいと思いました。
一方、高校では、科学部が、8月6日、7日の2日間、宇都宮大学から運び込んだPCR装置などを使って、トウキョウサンショウウオのDNAの抽出や増幅を行っていました。宇都宮大学の飯郷先生の指導の下、単なる技術的な作業だけでなく、研究するとはどういうことなのかを、しっかりと学んでいました。新しい知識を実際に体験することで、より理解するとともに、好奇心に火が付いた生徒もいたようです。なお、科学部は、7月31日から高知県で開催されている全国高等学校総合文化祭にWEBで参加しており、研究発表の動画を大会のHPから見ることが出来ます。
また、SGHクラブのディベート班は、8月8日、9日の2日間、「全国高校 即興型英語ディベート合宿・大会2020」にリモートで参加しました。本校からは、3チーム参加し、それぞれ、全国の強豪チームと7試合戦いました。大会に参加したメンバーの一人はこんな感想を述べています。「最初はとても不安でした。でも、大会が終わった今は、自分の成長を感じられたし、『楽しかった』という感想しかありません。それも、支えてくれた部員のおかげです。」これこそ、主体的な「学び」そのものではないかと思います。
ボート部は、8月9日に行われた「栃木県ボート大会少年の部」で優勝した、男子シングルスカルの内田君、女子舵つきクォドルプルの岡部さん、松浦さん、船渡川さん、生熊さん、川田さん、そして、女子ダブルスカルの藤倉さん、木村さんは、9月17日からの全国高等学校ボート特別大会への出場が決まりました。おめでとうございます。
これ以外にも、8月2日の「野球部の交流試合3回戦」、8月3日から6日までの「ラグビー部の菅平合宿」なども見学させてもらいました。中高の部活動では、新チームによる練習試合なども行われていました。また、課題研究のためのフィールドワークを実施した生徒も多かったのではないかと思います。8月5日には、SGHクラブ海外班が、独立行政法人国際協力機構、通称JICAを訪問し、海外青年協力隊の参加者などから、お話を伺っています。中学3年生の「シンカゼミ」でも多くのフィールドワークが行われました。
こうした活動も全て主体的な「学び」です。
ところで、皆さんは「セレンディピティ」という言葉を聞いたことがありますか。私は、池上彰さんの『なんのために学ぶのか』という本の中で、この言葉を初めて知りました。「学び」とも関係がありますので、以下、池上さんの著書から、この「セレンディピティ」について紹介します。
研究者が、一生懸命に研究していると、突如として新たな発見につながるようなチャンスに巡り合うことがあるそうです。これを科学者の間では「セレンディピティ」という言葉で表しているそうです。例えば、ニュートンが、リンゴが木から落ちるのを見て、「なぜ落ちるんだろう?」と研究し、万有引力の発見につながった、という逸話があります。この場合、リンゴが落ちるところに出くわしたのが、「セレンディピティ」なのです。たまたま出会ったことから研究が大きく進んでいくことから、「思わぬ発展につながる偶然」を「セレンディピティ」と呼んでいます。
実は、この「セレンディピティ」は、多くの人に当てはまると思います。勉強嫌いだったのに、ちょっとしたきっかけで勉強が好きになったということがありますよね。そのちょっとしたきっかけとは、例えば、教え方が自分にぴったりあった先生に出会ったとか、いやいや始めた受験勉強だったのに、いつの間にか、その科目の魅力にとりつかれたとか、あるいは、課題研究をやっていくうちに、自分が将来やってみたいことを見つけたとか、往々にして、それは「本人が予想していなかった偶然」であることが多いのです。
「学び」の楽しさを知るきっかけは人それぞれですが、そのきっかけに出会うチャンス、つまりは「セレンディピティ」は、おそらく何かに必死になって、もがいたり、頑張っている時に、訪れるものではないかと思います。もしかしたら、夏休み中の学びの中で、「セレンディピティ」が起こった人もいるかもしれません。それがわかるのは、もちろん「あなた」だけです。
今日から、2学期がスタートしますが、2学期は皆さんにとって、様々な「学び」の場面があります。8月30日に開催される「旭城祭」もその一つです。夏休み中も生徒会や旭城祭実行委員の皆さんは、準備を進めてきました。2学期からは、各クラスや団体の準備がいよいよ本格化します。
今回は、保護者を含む校内公開のみとなりますが、保護者だけでも千人を超える来校者が想定されます。当然、新型コロナ感染症への不安もありますが、来校者に、ここまでやってくれているなら安心だ、と思っていただけるよう、知恵を絞り、準備を尽くしてほしいと思います。「感染症予防と学びの保障の両立」が今回の大きなテーマだと思っています。
また、2学期は中学生の合唱コンクールや修学旅行、マラソンウォーキング大会など、大きな行事もあります。そして、高校3年生はいよいよ入試が始まります。学校推薦型選抜、総合型選抜に始まり、大学入学共通テスト等、今年度からの新たな入試制度に挑戦します。自分がこれまでにやってきたことを信じて、頑張ってほしいと思います。でもつらくなったら遠慮せずに先生方を頼ってください。また、家族への感謝を忘れずに、日々の生活を送って欲しいと思います。
この2学期、「セレンディピティ」が突然、あなたに訪れることを期待しています。
最後に、1学期の終業式でも言いましたが、全てのことに優先されるのはここにいる皆さんの健康であり、皆さんの命です。体を大切に、命を大切に2学期を過ごしてください。
中学生、高校生の皆さんが、実り多い日々を送り、さらに一歩、成長する2学期となることを祈って、校長式辞とします。
特にありません。