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2014年7月の記事一覧
平成26年度 SS発展研究『学問探究講義』
学問探求講義が7月10日(木)13:25 ~ 15:00に行われました。受講者は2年生全員
で、8講座開催されました。以下が今回の目的です。
目 的
(1) 1年次にSS基礎研究として理系科目を中心に実験実習を交えながら,本校教師による
授業を受けてきた。その経験に立って,より発展的な内容に触れることにより生徒一人
ひとりの向学心に刺激を与える。そして,講義内容や関連事項の調べ学習を含む事前学
習と,講義の内容を基に受講後の事後学習を実施し,生徒一人ひとりに自分の進路選択
との関連を考えさせる機会とする。
(2) 総合大学である新潟大学の講師による発展的な内容の講義を通して,強い目的意識を
持たせるとともに,「科学的ものの見方や考え方」,「科学的問題解決能力」,「論理
的,創造的,独創的思考力」を育成していくための一助とし,興味・関心や自らの課題
研究テーマを深化させる。
それでは、各講座の様子を、写真とともに紹介します。
1.物理学 「未知原子核を探求し,元素誕生の起源に迫る」 理学部 松尾 正之 先生
中央の写真、生徒が持っているのは原子の周期表です。
2.複合化学(生化学)「バイオでグリーンケミストリー!! 」 理学部 古川 和広 先生
3.生物分子科学 「生命を分子レベルで視てみよう」 理学部 伊東 孝祐 先生
4.材料化学 「化学反応で製品を作るとは―高校の化学と化学物質製造プロセスの
共通点と違い」 工学部 山際 和明 先生
5.生体医工学 「ブレインコンピュータインタフェース」 工学部 堀 潤一 先生
6.内科系臨床医学 「新薬はどのように開発するか消化器難病に対する新薬開発の
挑戦」 医学部医学科 鈴木 健司 先生
7.数学 「密室殺人事件と情報理論」 教育学部 垣水 修 先生
8.メディア・表現文化学(身体表現論) 「パロディについて」
人文学部 齋藤 陽一 先生
生徒たちは熱心に聞いていました。大学の講義なので難しいところもあったと思います。
新潟大学の先生方、ありがと うございました。
第2回群馬大学実験講座
この企画も3年目になります。「自然科学への高い興味関心を有する生徒を発掘するとともに、より優れた
科学的問題解決能力をもつ生徒集団を育成する」 この目標を掲げ、生徒たちはしっかりと学習してきました。
1.日時・場所 平成26年7月5日(土) 8:50~17:30 群馬大学理工学部
2.参加者 1年生(240名)
3.日程
8:50 生徒集合(バス内で出欠確認)
9:00 バスにて高校を出発します。
10:30 群馬大学着
10:30~10:45 オリエンテーションののち、各グループに分かれます。
10:45~11:30 実験説明・見学
実験説明の様子です。
11:30~12:30 昼食
12:30~15:30 実験
16:00 群馬大学発
17:30 栃高着・解散
4.午後の実験の様子です。実験内容とともに紹介します。
①キレート滴定 30名 (キレート滴定法の中で最も一般的に利用されるエチレンジアミン四酢酸を
用いて,水の全硬度を算出する。)
長いピペットで薬品を量りとります。3枚目の写真はドラフト内で、危険度の高い薬品を扱っています。
②電気泳動実験 30名 (電気泳動によるタンパク質分析法が,化学や物理の原理を応用したもの
であることを実習を通して学ぶ。)
タンパク質がゲル上を電気泳動して、複数のバンドに分かれたところが見えます。
③顕微鏡でのぞくミクロの世界 40名 (顕微鏡を用いてパン酵母や牛乳のミクロの世界を観察・
考察しながら、顕微鏡の取り扱いの基礎を学ぶ。)
ピペッターで、牛乳や酵母菌をとり、スライドグラスに載せて観察します。真剣です。
④金属の引張試験 20名 (引張試験を行い金属の変形過程を観察するとともに強度を調べる。
電子顕微鏡を用いて破断面を観察する。)
最初の写真は、炭素繊維のシートです。このシートを縦横に重ねて、真空釜にて圧着します。
2番目の写真は釜の内部の様子です。3番目の写真は金属の引っ張り実験で、突然大きな音が
したので振り向くと、今まさに金属が破断したところでした。みんな驚きました。4番目の写真は
金属をバーナーで溶かしています。研究室では、むやみに触らないこと。とてつもなく熱い物かも
しれないということです。ちなみに500度ぐらいあるそうです。今回は。最後は紙を使った簡易
引っ張り実験の様子です。
⑤ペーパークロマトグラフィーによる物質の分離と解析 30名(講義と実験を通じて、特に化学の
分野において重要な分離技術の基礎を学ぶ。)
葉を細かく切って、乳鉢でさらに細胞を破壊します。その後葉の色素を抽出し、ペーパークロマ
トグラフィにかけます。写真では見づらいですが、色素が分離してきていました。
⑥川の流れの水理実験 15名 ( 実験室の開水路を用いて川の流れの不思議な性質や河川管理
技術を学ぶ。)
前回、開水路の実験の様子を撮影したので、今回は、実験後のまとめや講義の様子を紹介します。
⑦見えない電気を可視化しよう ~電位分布の測定~ 40名 (2つの電極間に電圧を加え,電極
間の等電位線を描いてみよう。電場や電位の概念を等電位線を図示する体験を通して学ぶ。)
水を張ったバット、銅製の電極板、端子。スピーカーからの音が頼りです。電気→音→等電位線
の図示。見えない物を見えるようにすることは、科学の重要な部分ですね。
⑧Flashを使ったプログラミング体験 40名 (Flashを使った未完成のプログラミングを完成させると
いうスタイルでプログラミングを体験する。)
緑の数字のタイルを、赤いタイル(スイッチ)を押して移動させるゲームの基本構造を作成して
います。関数を的確に使用して、完成するかどうか、ちょっと難しそうです。
⑨ニュートンリング(光の干渉) 15名 ( 光の干渉を利用して何が測定できるか理解し、例として
ニュートンリングを利用してレンズの曲率半径を測定する。)
この光学器械に光を通して、上から覗くと、ニュートンリングが見えます。ここからが実験です。
計算もあります。グラフも書きます。がんばれ。
⑩回析格子(光の干渉) 8名 (光の干渉を利用して何が測定できるか理解し、例として回折格子を
用いて原子からでる光の波長を測定する。)
光学実験装置の説明をしています。これから測定に入ります。計算もあります。⑨と同じ、
グラフもあります。がんばれ。
実験が終了し、戻ってきました。満足感の中に、少し疲れが見えるかな。
大講義室に戻り、ふり返りのアンケートを記入しています。学年主任の角海より、本日の反省と、
これからの予定(特に夏休みの計画作成について)の連絡がありました。群馬大の先生方にお礼を
言いつつ群馬大を後にしました。
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