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2022年3月の記事一覧

進路室コラム

会話という名の薬
3年生諸君、卒業おめでとう。
同窓会報はきちんと読み取れただろうか。
もしうまくいかなければ、
ページの右下に同窓会報進路便りのコーナーがある。
そこに全文を掲載しているので、
それを読んでほしい。
過去に遡り、
時系列を追ってバックナンバーから読むと、
単独で読んだときとは異なる味わいを感じるかもしれない。
よかったら試してほしい。

今日の時点では
半分以上の卒業生が
新年度からの学びの場が不確定である。
国公立中期・後期試験に向けて
動き始めている者もいるだろう。
併願先から合格をもらって
悩んでいる者もいるだろう。
最後までやり抜く道を選ぶか、
妥協する道を選ぶか、
あなたの人生観が試されている。

受験の結果がどのように転ぶかわからないが、
1月下旬に出願を決めて、
最後までやり抜いた事実は
きっとこれからのあなたの支えになるだろう。
単なる自己満足にすぎないと言う者がいるかもしれないが、
気にするな。
自己満足でいい。
他者にはわからない、あなただけが到達した境地だ。
外野の人間と見ている風景が違うと考えよう。
今年の初めに学年集会でも言ったが、
あなたのコンピテンシーは
短期間でもかなり成長しているはずだ。

4月からの学びについて
ひとつ備えておいてもらいたいことがある。
それは健康管理。
おそらくいくつかの講義はオンライン形式だろう。
この形態に心が病に冒されないケアを心がけてほしい。

先日、昨年度の卒業生が複数人で訪ねてきてくれた。
その中の1人がこう言った。

「先生、私、実技(授業)は対面でしたが、
座学は全部オンラインでした。
教授と話した記憶がほとんどありません。」

若干元気なさげな表情が私は気になった。
「教員と直接話をして、少しはほっとしたか」
卒業生は頷いていた。

東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授は
対面での会話とオンラインでの会話それぞれの
脳活動の比較実験を行い、次のように述べている;
「対面で顔を見ながら会話しているときは、
脳反応の周波数は同期していたが、
オンラインではそれが一切見られなかった。
脳活動が同期しないということは、
オンラインは、
脳にとってはコミュニケーションになっていないということ。
つまり、
情報は伝達できるが感情は共感していない、
相手と心がつながっていないことを意味する。」
(朝日新聞2月3日付)

もし心がヤバくなりそうになったら、
どうぞ話をしに来てほしい。
これからの活躍を祈念する。

最後にもう一度。
卒業おめでとう。
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