校長室便り

校長室便り

【中学・高校】教育実習生の研究授業①

本校では、10月19日(月)から、8名の教育実習生が来ています。
今週は、そのうち4名が研究授業を行いました。

今年度の8名の教育実習生は、附属中の4期生にあたる卒業生です。
中学1年生から見ているので、中高6年間はもとより、大学4年まで含めると10年間の成長には著しいものがありました。在学中の面影はそのままに、中身は大幅にパワーアップした8名の姿には、本当に頼もしさを感じています。

教育実習は、高校のみの教員免許を取得する場合は2週間、中高の免許を取得する場合は3週間行います。今週は、2週間の学生3名と3週間の学生1名、計4名の研究授業を行いました。

①出口枝里さん(高校、英語、千葉大学文学部)
10月28日(水)4限目、1年1組 コミュニケーション英語Ⅰ


②小西翔くん(高校、生物、早稲田大学教育学部理学科)
10月29日(木)5限目 2年4組 生物


③江田委織くん(中学、美術、長岡造形大学)
10月30日(金)3限目 1年3組 美術

江田くんは、来週は高校の授業で実習を行います。

④尾城和樹くん(高校、日本史、明治大学文学部史学地理学科)
10月30日(金)3限目 2年2組 日本史B


皆さん、よく頑張っていました。
いつの日か、本校の教壇に立ってくれることを願っています。

来週は、3週間組の研究授業があります。

速報! 国際理解弁論大会 優秀賞受賞

本日、第57回国際理解弁論大会が栃木翔南高校で開催され、高校1年3組の秋野仁美さんが、優秀賞「栃木県国際交流協会理事長賞」(3位)を受賞しました。おめでとうございます。

発表は、本校で撮影したDVDで行われました。
タイトルは「外国人との信頼関係を築くためには」でした。

身近な風景 ~十三夜

今夜は十三夜です。空にはかなり雲がかかっていますが、時折、雲の切れ目から月が顔を出していました。

十五夜は新月から数えて15日目なのでほぼ満月。十三夜は新月から数えて13日目なので、満月には少し欠ける月です。十三夜は、十五夜の次に美しいとされています。

高3・フードデザインの授業見学「涼拌三絲」

フードデザインの紹介は見ていて癒やされる、というご感想を多くの方からいただきました。ありがとうございます。一番癒されているのは自分かもしれません。
今日のフードデザインのメニューは「涼拌三絲(リャン・パン・サン・スー)」です。

日本語に訳すと、「三種の具(きゅうり・ハム・錦糸卵)を糸のように細く切った冷たいあえもの」という感じです。

今回のメニューは、2学期の実技テストの対象となります。今日から1か月後くらいに、一人一人が作ったものを評価基準に従って、評価します。

評価基準は、以下の5点です。
①時 間   制限時間内(20分)にできたか(後片付けも含む)
②切り方   せん切りが細かいか
③ゆで方   春雨のゆで方が適当か
④調味料   味がよいか
⑤盛り付け  見た目が美しいか

今日は、まず一回作ってみて、約一月後に「実技テスト」本番になります。

糸のように細く切るのは、かなり難しそうです。


春雨のゆで時間は4分です。茹ったら、ザルにあけて水を切ります。


盛り付けが、一番難しそうでした。


細く切った具を皿に盛り付け、調整した調味料をかけます。おいしそうですね。
ちなみに、春雨の代わりに麺を使うと「冷やし中華」になります。


最後は味です。味が良いかも重要な評価基準の一つです。


今回のメニューは、実技テストの対象ですが、生徒たちはどこが難しいと感じているのでしょうか。
→「やはり、盛り付けが一番難しかったです。見た目においしそうにするには、乗せる具の量とかバランスが重要だと思いました。」
「キュウリと錦糸玉子を細かく切るのが難しかったです。どれだけ細く切れるかで食感も変わってくるのかなと思いました」

なるほど、皆さん、よく考えてますね。
「家で練習してきます」と何人もが答えてくれていたので、実技テスト当日、どれだけ上達しているのか、楽しみですね。

中2数理探究「科学とは何だろう」

本日は、「科学とは何だろう」と題して、宇都宮大学教育学部教授の人見久城(ひとみ ひさき)先生による、中2の「数理探究」講義(2時間連続)が、2年生の3クラスで行われました。

人見先生による「科学とはなんだろう」は、佐附中が開校した翌年の平成21年度から毎年続いている「定番の名物授業」と言ってもいいでしょう。毎回、生徒達から絶大な人気を集めています。
まずは、科学の楽しさで、生徒の心を鷲づかみにします。


メチレンブルーの水溶液にドライアイスを入れると、白い煙のようなものが湧き出てきました。

Q さて、この白い煙の正体は何?
→二酸化炭素? そうくると思いました。白い煙は二酸化炭素ではなく、冷たい二酸化炭素によって冷やされた空気が水滴となったものです。雲と同じです。

Q 瞬間的に色が変わりました! どうしてかな?
(こんな風に講義は進んでいきます)


中国製の鍋を使った音(振動)の実験です。


こちらも音の実験です。いろいろな金属製の道具に何やら紐が付いています。この紐を指に巻き付け、耳に指を差し込んで道具を机にぶつけてみて、その音を聞いてみます。どんな音がするでしょうか?


私たちは、普段は空気を伝わってくる音を聞いていますが、紐を通して指で聞くと、振動の伝わる速さはゆっくりになり、とても低い音に聞こえます。骨伝導ともいわれています。
道具を机の角にぶつけてみると、お寺の鐘の音のような「ゴーン」という音を楽しむことが出来ます。自宅でもできますので、やってみると楽しいかもしれないです。


見かけは同じでも、弾むスーパーボールと全く弾まないスーパーボールの実験です。


次は、四角い箱を取り出しました。箱の真ん中には黒い壁が見えますね。
箱の中に、テニスボールを入れてみると、あら不思議。テニスボールは壁にぶつからずに反対側に転がっていきました。
種明かしによると、これは偏光板を使った簡単な手品みたいなもので、生徒たちは、この箱のミニチュアを工作で作りました。今日のお土産です。
(1時間目はここまでです。)


2時間目は、楽しいだけでなく、頭を使って謎を解明します。
AからFの6つの穴があいたカードがあります。このカードの下には、アルミ箔が貼られていますが、どの穴とどの穴がアルミ箔でつながっているかは、わかりません。しかし、アルミ箔は電気を通しますので、テスターを使って、2つの穴の間で電気が流れる、すべての組み合わせを確かめ、カードの下のアルミ箔がどのように貼られているかを解明します。さあ、実験です。


その結果をもとに、アルミ箔の配線図を考察します。


各班の配線図が出そろいました。それでは、カードを開いて確かめてみましょう。


皆さん、正解でした。しかし、同じ結果となるアルミ箔の貼り方は一つとは限らなかったのです。各班の出した結論は、いわば研究の論文に例えることができますが、自然現象の一つの解釈(とらえ方)にすぎません。ここに科学の面白さがあります。
ここから、「科学とは何だろう」という今日のテーマについて、みんなで考えました。


最後に、この授業を通して、科学というものに対する見方(イメージ)がどのように変わったかを一人一人が振り返りをしました。


「科学は楽しい」と感じる体験を経て、「科学とは何だろう」と考える授業でした。
中学2年生の時、こんな授業があったな、と記憶に残って欲しいと思いました。

人見先生、ありがとうございました。