食品科学科より

食品科学科より

食品科学科:みそ製造実習

食品科学科2年生「総合実習」の時間に”みそ製造実習”を行いました。例年2年生が中心となり、文化祭に向けての加工品製造を行っていますが、今年度はコロナ感染症対策の関係で安全に配慮しながらの製造実習を行いました。
 今回の作業:みその切り返し
     →タルで発酵途中の味噌の発酵むらを防ぐため、混ぜ合わせる作業

※例年約3000kg製造していた味噌は今年度200kg程になる予定です。
 今年度は生徒の学習のために最低限の量のみの製造となります。毎年購入していただいている方にはご迷惑おかけします。
 今後の製造実習予定:ブルーベリージャム
    →学習のためにコロナ感染症に配慮しながら実習を行う予定です。


     
     

食品科学科「総合実習」:食品製造

 食品科学科2年生「総合実習」でフランスパンの製造を行いました。
 今回はフランスパンの製造原理を学習するだけでなく、フランスパンにベーコンとチーズを入れた調理パンの製造実習となりました。


     

キャリア形成支援事業(食品科学科2年)を実施

 1月30日には食品科学科2年生がキャリア形成支援事業を実施しました。今回は学校法人TBC学院小山校より講師の先生、2年生の学生さんをお招きして、製菓の理論と実習が展開されました。

 具体的にはカスタードを製造し、講師の先生が準備してくださったシュー・エクレアの皮に詰めてシュークリーム・エクレアとしました。
 シュークリームはカスタードに生クリームを混和して絞り袋を用いて流し込み、エクレアはカスタードにチョコレートを混和してチョコレートカスタードクリームとして皮の中に絞り袋を用いて入れました。

 カスタードクリームは、牛乳に香り付けにバニラの種子を加え、タンパク質の凝固を予防する目的で砂糖を少量加えて沸騰するまで鍋で加熱。あわせて卵黄に砂糖をすり混ぜ、小麦粉・スターチを混和、攪拌しながら先の牛乳を混和。
 裏ごししながら鍋に戻し、攪拌しながら再度加熱することで、タンパク質の凝固作用とデンプンのα化とデンプンのブレイクダウン現象によりカスタードとなる。
 2年生のみなさんはカスタードの加熱に伴う変化を実習を通して学習することができたのではないでしょうか。

 

パン製造実習

パン製造実習
1月23日(木)、総合実習の時間に食品科学科2年生がパンの製造実習を行いました。
生地を分割し、ベンチタイムの後、俵型に整形。2次発酵の後焼成してできあがりです。焼き上がったパンは半分に分割して持ち帰りました。2年生のみなさん、試食した結果はいかがでしたか?

  

油中水滴型エマルションの実験(ガナッシュ・生チョコ)

1月22日に食品科学科1年生が食品化学・食品製造の授業で油中水滴型・・・以前に投稿した乳化の実験(マヨネーズ)は水中油滴型エマルションでしたが、その逆・・・
油中水滴型エマルション、油の中に水滴が分散した状態について実験・観察を行いました。

  

クーベルチュールチョコレート(主成分油脂)を湯煎し、電子レンジで軽く沸騰するまで加熱した生クリーム(乳化剤と水分)とバターを流し込み(温度が重要)ゆるやかにかき混ぜて行くと、最初は混ざりませんが、しだいに混ざり合う、この状態にしたものは、製菓では「ガナッシュ」になります。そして、これを冷やせば「生チョコ」になります。
生チョコが柔らかい理由についても理解できたでしょうか。

鶏卵の性質・製菓実習

1月20日には食品科学科2年生が、21日には3年生が鶏卵の性質・製菓実習としてガトーショコラの製造を行いました。
    
チョコレート・バターを湯煎して溶かします。 ガトーショコラの食感は鶏卵の持つ「発泡性」により得られます。鶏卵は卵黄と卵白に分ける「別立て法」で泡立てます。
    
最後に混ぜてデコ缶に入れ、焼成すればできあがりです。

まもなく焼き上がり・・・

乳製品の加工実習

1月28日(火)、食品科学科1年生が乳製品の加工実習としてヨーグルトを製造しました。
27日にお邪魔したトモヱ乳業さんでのお話も参考になったのではないでしょうか。

 1年生の食品化学・食品製造の授業ではこれまで
「自分の家でもできる、食品化学の原理を意識した食品の製造」をテーマとして授業を展開してきました。
実験・観察要素が強く、自分が持ち帰る、販売を前提としていませんでした。
 一方、今回の実習は実際に販売する訳ではありませんが、「商品を製造する」ことを意識して実習に取り組みました。 
適度な緊張感も感じられ、産業人に向けて一歩前進したように思います。


29日の授業では試食と座学を行う予定です。

食肉加工実習

食肉加工実習
 12月10には食品科学科3年生が食肉加工実習として焼き豚をパッケージングしました。本校の食品科学科は食肉加工業の製造免許は所有しておりませんから、この焼き豚は3年生のみなさんが自宅に持ち帰りました。おいしかったですか?



 焼き豚はつけ汁につけたブロック肉を整形し、ロースターで焼いて作りました。
じっくりと加熱されているので、よぶんな脂は取り除かれているはずです。

乳化の実験(マヨネーズの製造)と菓子パンの製造

乳化の実験
12月10日・11日には食品科学科1年生が食品化学・食品製造の授業で乳化の実験と菓子パンの製造を行いました。
 前回、デコレーション実習では乳化している生クリームがホイッパーにより乳脂肪が分離することで固まる現象を確認しました。
 今回は鶏卵の黄身と食用油を機械的に混ぜることで乳化する現象の確認・・・いわゆるマヨネーズを製造しました。


 製造したマヨネーズについては、コーンとあえてコーンマヨパンに加工して各自持ち帰りました。ご家族のみなさんからの感想はいかがだったでしょうか。
 生徒のみなさんはパン生地の分割、丸め、ベンチタイム、整形、2次発酵、焼成といったパンの製造に関する一連の流れも理解することができたでしょうか。(こちらは今回の授業のメインテーマではありませんが)

デコレーション実習を行いました。

デコレーション実習を行いました。
食品科学科の3年生は12月3日に、1年生は12月4日に、2年生は12月5日にデコレーション実習を行いました。3年生は3度目ということもあり、手早くケーキを作っていました。
2年生では、ほかの学年ではみられなかったチョコレートクリームを利用した作品もみられ、学年による個性がみられました。


一方、1年生はというと、2学期後半は食品化学・食品製造の授業では脂質とその性質を利用した食品をテーマに学習をしており
、クリームが固まる
原理(*1)等もあわせて学習しました。
   
 1 生クリームは水中油滴型のエマルション(エマルジョン)です。
 エマルション(エマルジョン)は乳脂肪が水中で分離せず平均に浮遊しているような液体をあらわす用語です。
 乳脂肪は脂肪球膜といって、表面に極性を持つ(水と親和性の高い)膜で覆われた状態にあるため分離せずに浮遊していることができます。しかし、ホイッパーでかき混ぜられるとその膜が崩れ、内部の脂肪球どうしが凝集し、最終的には気泡を取り込んだ網目状に変化していくのです。乳脂肪により形成されているつながりですから、温度が高くなると固さを失うことになりますし(バターを想像してください)、ホイップする際には10℃以下の温度で泡立てるときめの細かい状態にできる。また、膜を壊しすぎれば脂肪球の大きなかたまりが形成されるので、空気を含みにくくなり、最終的には分離してしまう。
 こういった理論を知り、実際にやってみることで生徒のみなさんもよりよく理解できるのではないでしょうか。
 余談ですが、従来、エマルジョンと呼ばれていましたが、最近ではJIS規格ではエマルションと表記されているため、この記事では併記しています。
 このように、食品科学科の授業においても、農業という総合科学の1分野として、日々、学と業とを両の手に生徒の学びが展開されております。

 そして、最後には試食することも学習の一部なのです。