校長室便り

校長室便り

中3(国語)の授業見学

今日は、中学3年の国語と数学の授業を見学しました。

まずは、中3「国語」(3年3組、5限目)北堀先生の授業です。

本日のテーマは「俳句を作って句会を開こう」です。

句会は、次のような手順で開かれました。
①選句用紙に、グループ(5~6人)で一人一句ずつ、自分の自信作を書いていきます。
②グループ全員の俳句の中から、一番良いと思う句(自分の句以外で)を一つ選びます。
③自分が良いと思った俳句について、なぜそう思ったのかをグループ内で発表し合います。
④最も票を集めた俳句を班の代表として黒板に書き、発表します。


自分が良いと思った俳句となぜそう思ったかを発表し合っています。


各班で選ばれた俳句を黒板に書いています。


各班の代表作が出そろいました。
それぞれの俳句について、作者の説明を聞き、一番良いと思った俳句を選びました。

1班「梅雨時の 照れる旭と 君の声」
2班「雨が降り 水たまりには 未来像」
3班「寒椿 待ち人いずこ 白い息」
4班「休校中 一時帰宅する 母ツバメ」
5班「猛暑日の 部屋の空気は 赤道下」
6班「制服や 引きこもり吹く 夏の風」

さて、皆さんだったらどれがいいですか?
ちなみに、私は生き物好きなので、生き物が詠み込まれている俳句には反応してしまいます。「生き物」俳句にはこんな作品もありました。

「晴れぬ気と 天気をながめる あまがえる」
「触覚を ゆうゆう伸ばす かたつむり」

*生徒の今日の感想より
「俳句を作るのがこんなに楽しいとは思っていませんでした。」
「自分で見つけた驚きや感動を俳句にすることで、言葉のセンスや想像力が高められました。」
「17音で色々な思いを伝えることができるのはすごいなと思いました」
「俳句には人それぞれの個性が表れていることがわかりました」等

*本時は、確かに楽しい句会でした。自分が選んだ俳句と選んだ理由を語り合う場面が一番盛り上がっていました。楽しいなあ、と言う声もあちこちで聞こえてきました。みんなそれぞれこだわりがあって、なかなか一つに決まらないところが良かったです。
ちょっとのぞいてみようと軽い気持ちで、見学を始めましたが、面白くなって、結局、最初から最後まで見学しました。

高1CTPの授業見学

今日の7限目は、高校1年生のCTP(Criticai Thinking Program)の授業を見学しました。高1の1組から4組まで、同じ時間帯で授業を受けています。

CTPは「批判的な思考力」を養う本校独自の学校設定科目で、国語科、数学科、理科、地歴公民科、英語科の各教員がチームとなって授業を行う合科授業です。1年間の前半は、国語科、数学科、理科、地歴公民科、それぞれの教科で「批判的な思考力」を養う教材を作成し、その教科の教員の指導の下に授業を行います。後半は、それまでに身につけた「批判的な思考力」を活用し、英語科が中心となった「ディベート活動」を行います。

今日は、地歴公民科の島田先生が作成した教材「見えているものが真実とは限らない」と題した授業を行いました。



(浜島書店「最新図説 政経」を参考に作成。授業のパワーポイント資料より)

昨年度は、1学年全員が格技場で一斉に授業を受けていましたが、その形態だとメモがとりにくかったり、グループワークなどがしにくいことや、コロナや熱中症対策で、今年度は各教室で実施しました。
教材作成者の島田先生が、担任をしている1年3組で授業し、それをZoomを使って、他の3クラスに同時中継することで、4クラスの一斉授業が可能になりました


1年3組で授業をする島田先生


他の3クラスでは、Zoomによって配信された画面を見ながら学習します。

生徒に授業を受けた感想を聞いてみました。
まずは、島田先生の授業をその場で受けた3組の生徒です。

林さん「事実や根拠の意味、日常生活との関わりなど、これからどうやって生活していけばいいのか考えるきっかけとなりました。」
小林さん「前提、根拠など、具体的な事例が紹介されていたので、わかりやすかったです。」
松本君「固定観念にとらわれない考え方が大切だとわかりました。興味を持てる内容だったので、面白かったです。」

それでは、Zoomによる遠隔授業を受けていた生徒たちはどうだったでしょうか。

新井さん「音の大きさが突然変わることがありましたが、遠隔でも普通に授業を受けているのと変わりありませんでした。」同様多数。

*島田先生が伝えたいことは、遠隔でもしっかりと生徒たちに伝わっていました。

中3英語の授業見学

今日も、いろいろな先生の授業を見学しました。

中学3年3組の「英語」(高木先生)の授業です

昨日の高校3年生の英語の授業を見学し、中学校ではどんな授業をしているのか興味を持ちました。
3限目に英語演習室で行われている「英語」の授業を見せてもらいました。

・Lesson 3「Rakugo Goes Overseas」(世界に広がる落語)は、英語で落語を行う大島希巳江(おおしま きみえ)さん、桂三輝(かつら さんしゃいん)さんが登場します。


桂三輝(かつら さんしゃいん)さんの落語。カナダ出身のプロの落語家です。

・教科書の内容を学習した後、「マッピング」という作業を行います。教科書に書かれていることを参考にして、例えば、「Rakugo」に関する情報をプリントに書き出します。その際、教科書以外の内容や自分の感想なども記入し、「Rakugo」に関することが一目でわかる「マップ」を作成します。

・このマップをもとに、「Rakugo」について伝えるストーリーを英語で作ります。これが、Story Retelling(ストーリー リテリング)です。自分が作ったストーリーを英語で相手に伝え、さらに相手を変えて繰り返すことで、他の人のアイディアを取り込み、ストーリーをより魅力的なものにしていきます。こうして英語での表現の幅がどんどん広がっていく、という画期的な取組です。





授業が終わった後に生徒に感想を聞いてみました。

落合さん「他の人が話すストーリーを聞いて、そういうストーリーもあるのかと勉強になりました。」
山口さん「英語でのコミュニケーションがたくさんできて楽しかったです。」
清水君「日本の文化を英語で伝えることは難しかったです。しかし、ジェスチャーを交えれば何とか紹介できるんじゃないかと思いました。」

*生徒たちは、ペアワークを繰り返すことで、ペアの相手の発想の良さに気づいたり、それを取り入れて自分の表現の幅がひろがったことに喜びを感じたり、コミュニケーションの楽しさを感じていたりしていました。 素晴らしい授業です!

高3理系(英語)の授業見学

本日、3限目、高校3年生理系の「コミュニケーション英語Ⅲ」(川俣先生)の授業を見学しました。

教科書のLesson2「God's  Hands(神の手)」を教材に、授業を進めていました。
Lesson 2は、「神の手を持つ」と言われ、2012年に当時の天皇陛下の心臓バイパス手術を執刀した心臓外科医、天野篤(あまの あつし)さんを取り上げています。天野さんは、順天堂大学医学部心臓血管外科教授として、また同大学医学部附属順天堂医院院長として、現在も第一線で活躍しています。

この教材をもとに、授業は物語のSection(段落)ごとに、以下のように進められていました。

Step1発音の確認。:単語やフレーズの発音を確かめ、CDや教員のあとに続いて発音。CDを聞いてListening Quiz に答える。等
Step2本文を読む。:文章の構造を理解し、正確に文章を理解する。
Step3Q&A:ペアに分かれて問題を出し合う、音読穴埋め:適語を補いながら音読する。 ←(本時はここまで)
Step4サイトラ(Sight translation):英文または日本文を見て、それぞれを翻訳する。

この授業の進め方は、担当の先生が変わると教え方ががらっと変わってしまうのではなく、担当の先生が違っても同じ内容を学習できるよう、本校の英語科の先生方が試行錯誤しながら、たどり着いた「学習サイクル」だそうです。このサイクルの中で、それぞれの先生が工夫してプリントを作ったりしています。これによって、本校の英語科全体の指導力アップにつながりました。
(以上は、授業後に英語科の先生方にお聞きした内容をもとにまとめました。もし間違っていたら後で訂正します。)


写真は、Step3の「Q&A」に取り組んでいる生徒たちです。

授業終了後、近くにいた生徒に授業の感想を聞いてみました。

中野君「いつも通りの川俣先生の授業です。先生の説明を一方的に聞くのではなく、ディスカッションがあり、話し合い活動が多いので、眠くなるようなことはありません。」
入澤君「ペアワークが多いです。単語やフレーズの発音を自分で確認できるところがよいと思います。」
岡さん「先生が元気すぎるので疲れますが、眠くなりません。」

*川俣先生のパワー溢れる授業が印象的でした。授業見学は、突然、ふらっとお邪魔しましたが、一見して生徒が授業に真剣に楽しく取り組んでいることがわかりました。

中2(華道)、中1(学活)の授業見学

今日の7限目に、
①中学2年1組の「華道」(総合的な学習の時間)の授業と
②中学1年生の「学活」(総学の振り替えにより実施)の授業を見学しました。

①「華道」の授業では、小原流の清水一克先生のご指導により、生徒一人一人が、実際にお花を生け、最後に清水先生に手直し等をしていただき、作品を完成させます。今日は、ニューサイラン、カスミソウ、カーネーションの3種を使いました。


生け方には、いくつかの型があるそうで、それをもとに生徒たちは何度も試行錯誤をしながら、完成させていました。

何人かの生徒に感想を聞いてみました。

浅野さん「茎が細いカスミソウは指しにくかったです。正面だけでなく、横から見たときにも立体感を出すのが難しかったです。とても楽しかったです。」

恩田さん「初めてだったので難しかったです。緊張しました。最初は、何が良くて何が悪いのかわかりませんでしたが、先生に直していただくと、なるほどそうなのかと納得しました。先生からは90点と言われました。」


お花は、家に持ち帰り、家でもう一度、生けてみるそうです。
自分でお花が生けられるなんて、素敵ですね。


②中学1年生は、7限目に「学活」を行いました。
テーマは「ソーシャルスキル」、ソーシャルディスタンスではありませんよ。
友人関係のスキルを身につけます。

私たちは、何かを失敗したときに「ごめんなさい」と謝りますが、そのタイミングを逸してしまい、後悔した経験は誰しもあると思います。
ソーシャルスキルは、これまで謝れなかった自分の経験を振り返り、場面に応じた謝罪の仕方を確認します。
2人1組になり、「さりげない謝罪」「普通の謝罪」「丁寧な謝罪」を表す言葉や態度を考え、実際にやってみました。
最後に、我こそはと思う生徒が、担任の先生を相手に、「さりげない謝罪」、「普通の謝罪」、「丁寧な謝罪」にチャレンジしていました。

「さわやかに謝ることができる佐附中生」、もうそれだけで素晴らしいです!

身近な風景

今日(2020年6月21日)は、夏至です。そして、部分日食がありました。

栃木県の天気は曇りでしたので、残念ながら、部分日食を観察することはできませんでした。九州地方などでは観察できたところもあったようです。

一方、夏至は二十四節気の一つで、暦の上では夏の盛りの頃です。
夏至の日は1年で太陽が最も空高く昇り、最も昼の長さが長くなる日です
しかし、日の出時刻が最も早く、日の入り時刻が最も遅いわけではありません。

(今日の佐野市は)
日の出時刻は4時24分20秒日の入り時刻は19時2分37秒で、
昼間の時間(日長)は14時間38分17秒でした。

ところで、今年
日の出時刻が最も早いのは、6月12・13日(4時23分22秒)、
日の入時刻が最も遅いのは、6月28・29日(19時3分24秒)なのですが、
昼間の時間(日長)を計算すると、本日6月21日が最も長くなるのです(→夏至)。
つまり、夏至は毎年6月21日と決まっているわけでなく、日長を計算し、最も日長が長い日が「夏至の日」となるのです。ちなみに、去年の夏至は、6月22日でした。

今年の22日は、日の出が21日より14秒遅れ(=日が短くなる)、日の入りは12秒遅れる(=日が長くなる)ので、差し引きすると、21日より2秒だけ日が短くなってしまいます。今年は2秒の差で、今日(21日)が、めでたく夏至となりました。

1年で最も日が長いといっても、わずか数秒の差ですので、私たちがその変化を感じとることは難しそうです。


今日は、栃木県立博物館で、「栃木県版レッドデータブック改定事業 両生爬虫類部会」が開催されました。私も部会員として参加しましたが、博物館がある公園の敷地では、この時期の風物詩である「アジサイ」が見頃を迎えていました。



アジサイを見ると、今は梅雨なんだな、と改めて思います。
梅雨という季節に最もピッタリくる植物は、アジサイをおいてほかにはないでしょう。(あくまで主観です。)


*最後に、本日の「両生爬虫類部会」では、2000年頃、足利市松田町で「モリアオガエル」(木の枝に白い泡に包まれた卵を産むことが有名)を確認しているのですが、その後の記録がないことが話題になりました。

足利市や佐野市で、これまでに「モリアオガエル」の卵塊(木の枝に産んだ白い泡に包まれた卵)を見たことがある方は、是非、情報をお寄せください(→校長室まで)。大発見になるかもしれません。

佐高ミュージアム㉖

「佐高ミュージアム Original  No.18 ~22」を公開します。

今回は1991年10月号から1992年3月号までの5回分の公開です。2月号は行方不明でした。(そもそも作っていなかったのかもしれませんが…。)ところで、NO.21で紹介したタヌキの剥製は、現在、生物室の廊下にあるロッカーの中に保管されています。見たい人は見に来てください。

(PS)No.20と21の2枚目が入れ替わっていたことに気が付きました。後日、学校で訂正しますが、今見ている人は2枚目を交換して読んでください。


佐高ミュージアム Original No.18 「赤とんぼとヒガンバナ」.pdf
佐高ミュージアム Original No.19 「サケ」.pdf
佐高ミュージアム Original No.20 「タヌキの事情」.pdf
佐高ミュージアム Original No.21 「タヌキの事情part2」.pdf
佐高ミュージアム Original No.22 「サンショウウオをめぐる人々」.pdf

SGHクラブ国内班 第1回オンライン講座

本日の放課後、英語演習室でZoomを使ったオンライン講義を行いました(16:30~17:30)

内容は以下の通りです。
(1)テーマ「Think Globally Act Locally エコロジーオンラインがつなげる世界」
(2)講師:NPO法人エコロジーオンライン代表 上岡裕先生(佐野高校OB)
(3)講義内容
   ・エコロジーオンライン及び上岡先生のこれまでの取組
   ・佐野から全国へ世界へ発信する方法、
   ・田中正造型グローバルリーダーについて
   ・質疑応答
(4)参加者:SGHクラブ国内班、フランス語班(16名)


*参加した生徒からの感想です。

・これまで授業で聞いたことがある言葉がたくさん出てきました。それらがどのようにつながっているのかが理解できました。これからの研究に活かしていきたいです。(2年 猪瀬君)
・私は、田中正造が生まれた佐野に住んでいるからこそ、やるべきことがある、と思いました。(2年 松原さん)
・マダガスカルとフランス語との関係を初めて知ることができました。フランス語班として何ができるか考えていきたいです。(2年 戸室さん)
・自分がよく知っている去年の台風で秋山川が決壊した場所を上岡先生も知っていたことから、同じ佐野に住んでいるんだなあと親近感を持ちました。(2年 大山君)

次回は1週間後の6月27日だそうです。

下野新聞~総文祭自然科学部門出場(科学部)

本日付け、下野新聞21面スクール文化欄に本校科学部の紹介記事が掲載されました。

今夏、インターネット上で開催される全国高校総合文化祭(総文祭)の自然科学部門で、生物分野の本県代表として、本校の科学部が出場します。
研究のタイトルは「栃木県産有尾目の保全に向けて」です。昨年の12月に宇都宮大学を会場として県予選が行われ、生物分野で第1位となり、総文祭出場となりました。
総文祭では、地道に積み重ねてきた研究の成果を全国の代表校とともに、動画などで披露します。


(下野新聞6月19日付け21面より、下野新聞社の著作物利用承諾済み)

下野新聞2020.6.19科学部.pdf

下野新聞の記事

本日付け、下野新聞の3面「検証 新型コロナ 県緊急事態措置④」という連載で、以下のように、本校が取り上げられました。

「家庭学習を支援するため、独自の対策に取り組んだ高校もある。佐野高は、教員の授業動画をインターネットで配信。ネット環境のない生徒にはタブレット端末を貸し出した。再開後の授業を円滑に進めるための、県内でも先進的な取り組みであった。」


(下野新聞6月17日付け、3面。著作物利用承諾済み)

本校は、中高ともに各学年各教科で、ユーチューブによる授業動画を独自に作製し、配信してきました。再生回数は少なくとも合わせて数千回以上に上りました。
また、ネット環境のない生徒にはタブレット端末を貸し出したのは、本校のみであり、本県の県立高校では、最も先進的な取り組みとして高く評価されています。

紙面では「遠隔授業は通常の授業の補完には限界がある」ことが指摘されていますが、これは考えてみれば当たり前のことで、遠隔授業の方があらゆる面で優れていたとしたら、本校の存在価値はありません。生徒の反応を見ながら説明したり、生徒同士が学び合ったり、質問に答えたりすることで理解を深める、といった当たり前の授業が求められていることは言うまでもないでしょう。

しかし、本校の動画配信は、遠隔授業という制約の中で、どのような形態の授業であれば、通常授業の補完ととして有効に機能するかを、先生方が試行錯誤しながら、改善していった過程でもありました。

先生方に聞いてみると、授業動画等の配信により、予習をする習慣が身についてきており、小テストなどの成績は例年に比べて上がっている、という成果も出ているそうです。今後、臨時休業中の動画配信等の成果と課題について、検証していきますが、今回蓄積されたノウハウは、おそらく、通常の授業の改善にも反映され、今後のコロナ感染症の第2波、第3波に備えた遠隔授業体制の準備・構築にも役立つ大きな武器になると考えています。

音楽室にエアコンが入ります!

現在、音楽室にエアコンを入れる工事を行っています。

単に、音楽室にエアコンを取り付けるだけでなく、室外機の設置や電源の確保・配線など、結構大がかりな工事が必要です。工事は6月上旬から始まっていますが、実際に使えるようになるのは、7月になった頃になります。

【附属中】生活ノートより

附属中の生徒が毎日提出している「生活ノート」から、通常登校第2週(6/8~6/12)の様子を振り返ってみました。
各学年からランダムに5,6冊の生活ノートを見せてもらいました。



【中学1年生】
・今日は体育で自校体操をやりました。覚えているところと覚えていないところがあるので、しっかり覚えていきたいと思います。(6/8)
・楽しみにしていたワクワクプロジェクトの正体がわかりました。風間さんから藍染め」のお話を聞き、とても驚きました。(6/9)
・きょうは校内オリエンテーリングがありました。学校のことを前より知ることができ、楽しかったです。(6/10)
・美術で立方体を書くのが楽しかったです。もっと描けるようにるように努力したいです。(6/11)
・1週間が終わりました。先週よりかは学校に慣れてきました。休日はゆっくり休んで、また頑張ります。(6/12)

1年生は、校内オリエンテーション、総合的な学習の時間による「藍染めプロジェクト」、部活動見学等がありました。だいぶ学校に馴染んできましたね


【中学2年生】

・今日は2年生で初めての技術の授業があり、プリント整理箱を作りました。あともう少しで完成するところまできました。次回の授業が楽しみです。(6/8)
合唱コンクールの曲決めをしました。どれもいい曲ばかりで迷いましたがやっと決まりました。練習頑張りたいです。(6/9)
・今日は中條先生による情報モラル講話がありました。特にLINEの使い方では、相手に不快な思いをさせないよう、しっかり見直してから送信しようと思いました。(6/10)
・学校帰りに強い雨が降ってきて、リュックに入っていたノートとか教科書が悲惨なことになってました。今日は雨が嫌いになりました。(6/11)
・今日は音楽で校歌のテストがありました。やっぱり先生の前だと緊張してうまく歌えません。(6/12)

2年生は、合唱コンクールの曲決め、情報モラル講話、校歌のテストなどがあったようですね。楽しみな授業も増えてきました

【中学3年生】
・今日は家庭科できんちゃく袋づくりをしました。無事に完成して良かったです。(6/8)
部活動見学で1年生が10何人も来てくれました。さ~ここから何人入ってくれるのかな?(6/9)
・今日は体力テストがありました。暑くてすごくつらかったです。(6/10)
百人一首のテストがぎりぎりの合格だったので、少し悔しかったです。次は満点を取りたいです。(6/11)
古典の授業が面白かった。これから頑張っていきたい。先週よりは疲れないようになってきました。(6/12)

部活動見学で、1年生がどれだけ入ってくれるかが気がかりですね。いろいろなテストが行われています

SGHクラブディベート班「Farewell Cup」

本日、英語演習室で、ディベート班の「Ferewall Cup(お別れ試合)」が行われました。

県内外のディベート大会が中止となり、高3生は事実上の引退となってしまいましたが、2年生が3年生のためのFerewall Cup(お別れ試合)を企画しました。
Ferewall Cup には、高1(14名)、高2(15名)、高3(4名)、計33名が参加しました。また、昨年度までお世話になった野城充生(みつお)先生(現:作新学院高校トップ英進部スーパーバイザー)が、御同僚である佐藤わかな先生岩上亭子(たかこ)先生とともに、参加してくださいました。


2年生の司会で、即興型のディベートが行われました。10分程度の準備時間の後、試合が始まりました。




最後の試合のお題は、「Japan  should  legalize active enthansia 」(日本は積極的な安楽死を合法化すべきである。)という難題でした。active enthansia (積極的な安楽死) に対して、passive enthansia(受動的な安楽死)があります。受動的なものには、例えば、人工呼吸器をはずす行為があり、合法化されています。しかし、積極的な安楽死は、例えば、薬物を注射する行為があり、合法化されていません。
「日本は、積極的な安楽死を合法化すべきである」という非常に重いテーマに対して、白熱したディベートが繰り広げられました。試合後、4人の3年生からは、やり切った、という達成感が伝わってきました。



試合終了後、高3生の大門君(部長)、若田部さん(副部長)、前川君、関口君から、一言ずつ挨拶があり、後輩たちから花束が贈られました。4人からの「やめたいと思ったことは何度もあった。最初は12人いた仲間がいなくなることで失いかけた自信を、続けることで取り戻すことが出来た。得るものはあっても、失うものはなかった。最後まで続けてよかった。」といった名言の数々が印象的でした。



新部長は、2年生の江部君に引き継がれ、力強い宣言をもって、本日のFarewell Cup(お別れ試合)は終了しました。
こんな素敵な引退ができる3年生は幸せですね。
1,2年生たちは頑張ってください。

最後に、今日一日、ご指導いただいた野城先生、そして佐藤先生、岩上先生ありがとうございました。

佐高ミュージアム㉕

「佐高ミュージアム Original  No.12 ~17」を公開します。

今回は1991年4月号から9月号までの6回分の公開です。この年からスケッチに力を入れるようになってきました。また、文字の大きさや配置など、読みやすさを少しは考えるようになってきました。

佐高ミュージアム Original No.12 「春の野草 Best10」.pdf
佐高ミュージアム Original No.13 「サンショウウオの生存競争」.pdf
佐高ミュージアム Original No.14 「シュレーゲルアオガエル」.pdf
佐高ミュージアム Original No.15 「モリアオガエル」.pdf
佐高ミュージアム Original No.16 「カブトガニ」.pdf
佐高ミュージアム Original No.17 「オニヤンマ」.pdf

下野新聞の取材がありました

本日、下野新聞から2件の取材がありました。

①編集局 政経部の市川記者
 →通常登校開始後の学校、特に、受験を控えた高校3年生の日常について、取材されていました。授業の様子、部活動、高3生へのインタビューなど、約半日かけての取材でした。

(左)高3の授業風景、(右)美術部の活動(中高で30人を超す大所帯となりました)


バスケットボール部、ボート部、ラグビー部などの練習を見学されていました。高3生数名にもインタビューがありました。

*記事は、明日(13日)から始まる「検証 新型コロナ 県緊急事態措置」という連載企画の中で、教育に関する項目(特に、高3に与える影響に焦点)として、来週半ば(水曜日頃?)に掲載される予定だそうです。

②編集局 くらし文化部の藤田記者
  →科学部は今年7月31日から高知県で開催される「第44回全国高等学学校総合文化際高知大会」に自然科学部門の本県代表として参加することが決まっています。ただし、コロナ禍の影響で通常開催ではなく、web開催となりました。そこで、参加校の紹介ということで、下野新聞の取材がありました。取材には、高3の前部長の小松原君、高2の現部長の戸室さんが対応し、最後に新聞に掲載される研究班の写真撮影が行われました。

*記事は来週中に掲載されるのではないかと思います。

*本日は、同じ時間帯で、下野新聞の2件の取材が重なりました。たまたま遭遇した2人の記者さんも、こういうことはめったにない、とおっしゃってました。下野新聞の取材は、今年度、これで5件目となりました。

*また、先日、フジテレビの報道番組で、本校の部活動の様子が放送されましたが、12日のフジテレビ「ノンストップ」(9:50~11:30)でも、同じ映像が放映されたようです。私は実際には見ていませんが、前日、フジテレビから、放送の了解を求める連絡がありました。

https://www.fnn.jp/articles/-/48538

朝の風景(高校3年生)

毎朝、7時半を過ぎる頃から、高校3年生が先生方に質問にやってきます。
職員室前の廊下には、質問・学習用の机イスが用意されていますが、今朝は、7時45分の段階で、4名の高3生が熱心に質問していました。また、自習室や教室でも、勉強している生徒はたくさんいるようです。受験生、頑張れ!

【附属中】生活ノートより

通常登校が始まって、2週目に突入しました。
附属中の生徒が毎日提出している「生活ノート」から、通常登校第1週(6/1~6/5)の様子を振り返ってみました。各学年からランダムに5,6冊の生活ノートを見せてもらいました。

【中学1年生】
・今日は初めての7時間授業でした。とてもドキドキしましたが、面白かったです。(6/1)
・今日から学校が始まりました!とてもうれしいです。係や委員会も決定したので、良かったです。(6/1)
・7時間授業!週番の仕事や清掃などもあり、忙しかった。この生活に早く慣れたい。(6/2)
・今日は音楽の授業がありました。校歌のテストです。校歌を何回も歌って練習しました。(6/3)
・暑かった!そして疲れた。明日はスクールガイドの表紙の写真撮影がある。まさか自分があれに載るとは。(6/4)
・今日は7時間授業になって初めてCTPと家庭科の授業があった。楽しかった。(6/5)


【中学2年生】
・久しぶりの学校だったが、休校になる前と同じように楽しく過ごせた。少し、疲れた。(6/1)
・今日から通常の7時間授業が始まった。月曜からいきなり5教科全部はきつかった。どの教科も頑張っていきたい。(6/1)
・マイチャレンジの希望アンケートをとった。小学校のころから知ってはいたが、実感がわいてきた。中止ではなく延期で良かった。(6/2)
・分散登校では午前か午後のみで一日が短かったが、今日は通常登校3日目なのに、もう2週間くらいたった感じがして面白かった。(6/3)
・急に始まった通常授業にまだ慣れていないので、家に帰ってくる頃には結構疲れている。それでもテストはテストなので、しっかりと家で勉強したい。(6/4)
・私にとって、この1週間はとても長いものだった。想像以上に疲れているので、休日にしっかりとリフレッシュして、月曜日から頑張れるようにしたい。(6/5)


【中学3年生】
・本格的に授業が始まりました。とても疲れました。(6/1)
・今日は、部長による部活動紹介がありました。すごい緊張していて、自分の声が震えていたと思います(笑)。でも、一生懸命さは伝わったと思います。(6/1)
・昨日はよく眠れたので、元気に過ごせました。最近は少しずつ勉強を頑張っています。(6/2)
・今日は予定通りに勉強できました。今度は電車のスキマ時間も活用していきたいです。フジテレビでの佐野高校の紹介見ました。ほんの一瞬ですが、自分もちゃんと映っている!と感動しました。(6/3)
・今週5日間の4日目ということで疲れました。しかし、明日が金曜日なので、少しやる気が出ました。(6/4)
・今日は全学年の集合写真を撮りました。想像以上に暑くて驚きました。(6/5)


*各学年とも、いきなりの7時間授業はかなり疲れを感じていたようです。
少しずつ授業が進み、その生活に慣らしていこう、というポジティブな生徒が多かったです。今週も元気に登校しています。


(PS)中学生は、とても元気です。
 →校長室清掃は、中学校の3年2組が当たっていますが、とても一生懸命にやってくれているので、感動しています。隅々までの掃除機かけ、机だけでなく、椅子の一つ一つを丁寧にぞうきんで拭いてくれます。中途半端では決して止めません。最後まできちんとやってくれています。素晴らしいです。ありがとう!

校長室(自宅)便り⑧

身近な風景 ~ ナガミヒナゲシ

5月になった頃から、気になる植物がありました(下の写真、5月20日撮影)。
道端には至る所で、オレンジ色の可愛らしい花が咲いているのですが、名前がわかりません。以前はあまり見たことがありませんでした。佐高にある「校庭の雑草図鑑」で調べてみても載っていません。おそらく、外来種で最近、分布を広げてきたのではないかと思い、インターネットで、「最近見かける花」などのキーワードで検索したところ、ようやくヒットしました。それが、「ナガミヒナゲシ」でした。

ウィキペディア等で調べてみると、園芸種である「ポピー(ヒナゲシ)」と同じケシの仲間で、ヒナゲシに比べて、果実(実)が細長いことから、「ナガミヒナゲシ」という名前が付けられたということがわかりました。ケシというとアヘンの原料になる危険な植物ですが、ヒナゲシと同様に、アヘンの原料となるアルカロイドは含まれていないそうです。

日本では帰化植物としてすでに自生していますが、日本で最初に発見されたのは、1961年、東京都世田谷区だそうです。おそらく、輸入された作物にその種子が付着して日本に入ってきたと推測されていますが、2000年以降には、全国に爆発的に広がっています。繁殖力が非常に強いことから、2016年以降、埼玉県、千葉県、神奈川県、京都府、東京都、茨城県、新潟県、群馬県、そして栃木県等に位置する複数の自治体では、住民に対し、「特定外来生物や要注意外来生物には指定されていないものの、これらと同様に生態系に大きな影響を与える外来植物」として、ナガミヒナゲシの危険性を周知するとともに、駆除の協力を呼びかけるにいたっています。(以上、ウィキペディア「ナガミヒナゲシ」に記載されている内容を参考に転載しました。)


ところで、ナガミヒナゲシは、本当に大繁殖しているのでしょうか、また、駆除が必要なほどの悪影響があるのでしょうか?

本校では、中高でそれぞれ課題研究など、探究的な学習を行っていますが、上記の疑問は、課題研究のテーマになりうるものではないかと考えました。
そこで、私も「ナガミヒナゲシ」について、課題研究をしてみました。課題研究の事例として紹介します。


(1)リサーチクエスチョンの設定
→ナガミヒナゲシは、駆除が必要なほど、生態系へ悪影響を与えているのか。

(2)仮説
→どんな場所で繁殖しているかを解明すれば、生態系への影響の有無を推測できる。

(3)研究方法
→佐野市内の繁殖状況を明らかにするため、「ナガミヒナゲシ」マップを作製する。
 ・平日は徒歩で通勤したり、土日は散歩をしたりする際に、道路上に繁殖しているナガミヒナゲシをスマホで撮影する。
 ・写真には位置情報が記録されているので、それをもとに、地図上にマッピングする。


(4)結果


「ナガミヒナゲシ」マップ(赤い点がナガミヒナゲシの繁殖を確認し写真を撮った地点)

→・調査した地域では、ほぼ全域でナガミヒナゲシの繁殖を確認した。
   (予想以上に繁殖していた)
 ・車の通りの激しい道路で、路側帯に植物を植栽している場所では大集団で繁殖していた。


(花は枯れていて実が出来ている)

 ・車の通りがあまりない住宅地の路地では、一株単位で繁殖しているものもあった。



  ・農地や農道では、あまり繁殖していない。

(4)考察
→2000年以降、全国に急速に分布を広げている、という文献情報のとおり、佐野市内全域で繁殖しているのが確認できた。特に、車の通りが激しく、土壌があるところでは、大集団となっており、車のタイヤに種子がくっついて分布を広げている可能性が示唆された。一つの実(果実)からは、多数の種子が作られるため、その繁殖力は非常に大きいと考えられる。


(一つの果実で作られる種子は約1600あった)

→現状では、すでに駆除できるレベルを超えているような状況である(と感じた)。
 しかし、そもそも、本種を駆除する必要性がある(=何らかの悪影響がある)かどうかについては、今回の調査からは判断できなかった。
 各自治体で駆除を奨励しているケースも多いが、どういった根拠に基づくものなのかは不明である。

→まだ、農地や農道には、ほとんど入り込んでいないが、今後、さらに時間がたつと進出してくる可能性はある。その際は、何らかの対策が必要となる可能性もある。


(5)今後の課題
→ナガミヒナゲシの花自体は可愛らしく印象的である。繁殖力が旺盛であることが駆除の理由になるのかどうかの追究が必要ではないか。「外来種=悪」という考え方を見直すきっかけになるかもしれない。市民の意識調査(嫌悪感等があるかどうか)なども有効かもしれない。
→各自治体がどのような事態を想定して駆除を推奨しているのか、聞き取り調査を実施したい。
→(ローカルな問題でありながら、グローバルな視点も必要である。)


*もし自分が研究するとしたら、結構面白いテーマになるのではないかと思いました。
*なにこれ?と疑問を持つことと、HP等に書いてあることをうのみにしないことが大切です。まさにクリシン(クリティカル・シンキング)が生きてきます。

レッツ、クリシン!


佐高ミュージアム㉔

「佐高ミュージアム Original  No.6 ~11」を公開します。

当時は、月一回発行していましたので、今回は1990年10月号から翌年の3月号までの6回分の公開です。細かい文字が多くて読みにくいかと思いますが、興味のある方はご覧ください。

佐高ミュージアム Original No.6 「秩父の秋」.pdf
佐高ミュージアム Original No.7 「がんばれ!寒すずめ」.pdf
佐高ミュージアム Original No.8 「琵琶池の朝」.pdf
佐高ミュージアム Original No.9 「ケサランパサランを探して」.pdf
佐高ミュージアム Original No.10 「トウキョウサンショウウオの産卵」.pdf
佐高ミュージアム Original No.11 「春を告げる花たち」.pdf

附属中全体写真の撮影

本日の昼休み、今年度のスクールガイド用の写真撮影を行いました。
「12:45にシャッターを切る」という予定でしたので、生徒たちは昼食終了後、徐々に前庭に集まってきました。撮影は、管理棟3階の理科室の窓から、写真屋さんが身を乗り出して行います。隣で見ていると、はらはらどきどき。とっても怖そうですが、さすがプロは違うな、と思っていたら、やっぱり怖いそうです。(気をつけてくださいね。)


撮影は、ぴったり予定通りの12:45でした。それも、わずか2ショット。
生徒たちのいい表情が撮れたので一発OKということでした。
さすがは附属中生ですね。


直前までマスクをしていて、シャッターを切る前に外しました。左側が外す前、右側が外した後、ということで高校の理科の先生が写真屋さんの隣でシャッターを切ってくれました。(といっても、小さすぎてわかりませんね。)

情報モラル教育

本日7限目、高校1年生対象の「情報モラル教育講話」がありました。
3密を避けるという観点から、格技場で生徒同士の間隔を広めにとって実施しました。
講師は、今年度から本校に赴任した中條康雄(ちゅうじょう やすお)主幹教諭です。


講話は、
1.さまざまなインターネットトラブル
 (1)不適切な情報発信
 (2)誘い出し、自画撮り画像
 (3)コミュニケーショントラブル
2.ネットトラブルにあわないために
3.ネット依存(ゲーム依存)
という内容です。

講師の中條先生の専門は、れっきとした数学ですが、実は、昨年度まで、栃木県総合教育センターで勤務されており、研究調査部の「情報教育支援チーム」のチームリーダーとして活躍されていました。

「情報教育支援チーム」は、パソコンやタブレットなど、情報機器の整備に関することや、本県の「情報モラル教育」や「プログラミング教育」などを、どのように進めていったらよいかを検討しているプロジェクトチームです。中條先生は、そのチームリーダーですので、まさに栃木県の「情報モラル教育」の総元締めです。
今回の「情報モラル教育講話」の講師として、これ以上適任の方は、本県には存在しない、といっても過言ではないでしょう。実は、昨年度までは、講師として、わざわざ来ていただいていました。

しかし、今年度からは本校の主幹教諭ですので、中3(6/2実施)、高1(本日実施)、中2(6/10)、中1(6/17)と、贅沢にも学年ごとに内容を変えて実施しています。

県内の具体的なネットトラブルや最近の事例(SNSでの匿名による誹謗中傷、ネットゲームで課金に発展する罠など)をふんだんに紹介しながら、わかりやすく説明してくださいました。おそらく、45分という講話時間が短く感じられたのではないでしょうか。



来週からは、中2、中1の「情報モラル教育講話」がありますが、どんな内容になるのか、楽しみにしています。

校長室へのお客さん

今日の放課後、中学1年生の松葉紳一郎君が、家の近くの水田で見つけた「ボルボックス」をペットボトルに入れて持ってきてくれました。



「ボルボックス」と言えば、理科の教科書にはたいてい載っている有名な微生物の一種ですね。しかし、野生の状態で実物を見つけることは、専門家でも難しいとされています。「ボルボックス」は直径1ミリ以下の球形ですので、これが「ボルボックス」ですと言われなければ、普通はわからないと思います。ましてや、水田からすくった水をみただけで、「ボルボックスがいる!」とピンとくるなんて、松葉君はただ者ではないなと直感的に思いました。

水田ですくった水の中にいた「ボルボックス」(中央に丸いつぶつぶが2つある)を発見!


話を聞いてみると、松葉君は、小学4年生から「微生物の観察」を続けており、小5と小6では、栃木県の理科研究展覧会の中央展覧会で、2年連続で最優秀賞を受賞しています。
そうです。彼は「微生物の研究者」だったのです。
大事にしている「微生物図鑑」に載っている「ボルボックス」をいつか見つけたいと3年間、思い続け、たまたますくった水に「ボルボックス」がいることを見逃さなかったのです。
「やっと見つけた!」
これは研究している者だけが発することができる言葉だと思います。

せっかくなので、生物室で顕微鏡を使って、観察することにしました。
佐野高校の高性能デジタル顕微鏡で見ると、球体の周囲の繊毛まで観察できました。



今後は、「ボルボックス」が生息している環境や、走光性(光に集まる性質)について調べてみたい、と希望を話してくれました。
佐野高校・同附属中は、研究する環境が整っていますので、是非、挑戦してほしいです。また、新たな発見があったら、報告に来てください。

*他にも、興味を持っていることや、何か発見?したことがあったら、誰でも校長室に来てください。楽しみにしています。

オンライン講義が行われました

本日、16時から17時まで、宇都宮大学農学部の大久保教授による「オンライン講義」が行われました。

内容は、SGH海外班希望者を対象に、「マレーシア・サワラクの地理・民族」について、約45分間の講義とその後の生徒の発表などが約15分間行われました。


今日参加した14名の生徒の中には、昨年度、サワラクにフィールドワークに参加した生徒が5名おり、昨年度の体験談やそこから学んだことなどの発表がありました。

今年は、残念ながら現地に行くことはできませんが、オンラインでの現地の高校生との協働研究がうまくいくことを期待しています。



明日以降も、様々なプログラムが用意されているようですので、今回参加できなかった生徒でも、興味のある方は是非参加してみてください。

校庭の風景

今、校庭のいたるところで花を咲かせている植物、それは「ドクダミ」です。

「ドクダミ」というと、嫌われる雑草のベスト3には間違いなく入るのではないでしょうか。毒を連想させるダーティーな語感、強烈な臭い、刈り取ってもまた生えてくる不屈の生命力。あまりいいイメージはありませんが、実は、それは「ドクダミ」が持っている真の力の裏返しでもあるのです。それでは、校庭のどんな場所に生えているかを見てみましょう。


まずは、管理棟前の庭園です。
葛生産の岩石標本の周りは一面が「ドクダミ」で覆い尽くされています。
クスノキの巨木が生えている前庭へのアプローチも「ドクダミ」の白が映えています。


中庭にも「ドクダミ」の白い花が咲き誇っており、新緑の中で鮮やかなアクセントになっています。

ところで、「ドクダミ」の語源には諸説あります。最もポピュラーなものは「毒矯め(どくだめ)」から来ていると言われています。「矯め」には悪いものを良くする、という意味があります。生薬としても有名で十種の薬効があると考えられたことから「ジュウヤク(十薬)」(日本薬局方の生薬名)と呼ばれています。葉を乾燥させたものが、十薬末として販売されているそうです。何に効くかはネットで調べてみてください。「センブリ」「ゲンノショウコ」と並んで、三大民間薬とされているそうです。

ここまでくると、「ドクダミ」は逆に凄すぎますね。
「ドクダミ」の花言葉は、「野生」「白い追憶」が一般的ですが、あるサイトでは「見かけによらない(真の力)」というのもありました(真偽のほどはわかりませんが…)。「野生」は一番ぴったりくる感じですが、「見かけによらない」というのも、言い得てますね。


最後に一つ、白い花びら、に見えるものは、実は花びらではありません。
苞(ほう)といって、葉が変形した部分です。黄色く見えるところが多数の小さな花の集まりだそうです。これも、見かけによらない、ですね。

(参考文献:以下のサイトから情報を取得しました)
・ドクダミ(ウィキペディア)
・雑草をめぐる物語
・鈴木ハーブ研究所
・草花と自然 他

今日から通常登校です

本日は、4月8日の始業式以来、初めて中高の全学年の生徒が一斉に登校しました。

これまでの分散登校では、顔を合わせるのは出席番号が偶数の生徒だけ、または奇数の生徒だけでしたので、同じ教室に全員が揃うのは、本当に久しぶりです。

今日は、中高それぞれの学年で、ホームルームや授業、課題テストなどが行われています。

昼食は、通常だと、生徒同士机を合わせたり、楽しく会話したりしながら食べていることが多いですが、現状では、この場面が最も感染のリスクが高い、といわれています。そのため、机を向かい合わせての会食は、当面禁止しています。

高校生の中には、体育館や伝統文化室の入り口のスペースに横並びで昼食を楽しんでいる生徒も見かけました。そんな生徒たちに声をかけてみました。


Q どうしてここで食べてるの?
→気分転換になるかなと思いました。場所もちょうど良かったので(女子5人組)

→3人ともクラスが違うんで、ここで一緒に食べることにしました。今まで、全く会うことがなかったので、みんな元気で本当に嬉しかったです(男子3人組)

Q 休み中はどんなことをしていたの?
→学校からの課題やゲーム、自分の趣味などですね。趣味もだんだん飽きてくるので、新しい趣味探しもしていました。新しい趣味としては、なわとび、おりがみ、近くのコンビニまでのダッシュで往復(約1キロ)などです。
とにかく、こんなに学校を待ち焦がれていたのは初めてでした。(男子3人組)

*男女それぞれ、あまり語らずとも、そばにいるだけでなんだか安心する、といったしみじみとした雰囲気でお昼を食べていました。当たり前すぎる日常が、再び戻ってきたことを実感しているようでした。


午後は、中高の授業の様子を見てきました。
それぞれ、生徒の興味を引くような教材や話題を工夫していました。
その中で、中3の英語の授業に参加しました。


これからの時代の学びとして、「主体的・対話的で深い学び」を実現するために、グループワークやペアワーク等、他者との対話を重視した学習活動が推奨されていますが、今般の状況に鑑み、授業の目標を達成する上で、必要最小限の範囲で実施しています。(本県の方針に基づいています)

上記の英語の授業終了後に何人かの生徒(中3)に、通常登校初日の感想を聞かせてもらいました。

→久しぶりにみんなに再会できて良かった。ユーチューブの動画だとわからないところはそのままになっていましたが、対面の授業だと、疑問が残らず、すっと頭に入ってきました。

→家では生活のリズムが崩れてしまい、疲れていました。学校が始まることで、生活のリズムを元通りにしていきたいです。友達に会えたのが楽しかったです。


また、校長室掃除に来てくれた中3生(男女2名)にも、今日一日の感想を聞いてみましたが、一様に、みんなに会えて楽しかった、と明るく答えてくれました。

*全般的に、前向きな気持ちになれた、と感じてくれた生徒が多かったという印象がありましたが、口には出しにくい不安を抱えている生徒もいるのではないかと思います。生徒対象の不安や悩みなどに関するアンケートを実施するなど、生徒の心身の状況の把握に努めていますが、心のケア等、きめ細かな対応を行って参りたいと考えています。

佐高ミュージアム㉓

「佐高ミュージアム Original  No.1 ~5」を公開します。

このシリーズは、私が最初に本校に赴任した1986年から1993年のうち、5年目の1990年4月から8年目の1994年3月までの4年間で発行した生物情報誌「すっかんぽ」です。
当時は、いわゆるワープロが普及し始めた頃でしたが、あえて手書きで作成しています。そのため、かなり読みにくいと思いますが、興味関心がおありの方は、解読に挑戦してみてください。内容については、新採5年目の若造が気の赴くままに書いたものなので、ご容赦ください。回を重ねるごとにスタイルは変化していきます。自分の原点という意味で、Original (最初の、原型の)シリーズとしましたが、Primitive(初期の、昔の、幼稚な、未熟な)とした方が良かったのかもしれません。
今後は、毎週末に公開する予定です。

佐高ミュージアム Original No.1 「春を味わう」.pdf
佐高ミュージアム Original No.2 「身近な生き物」.pdf
佐高ミュージアム Original No.3 「カブトエビとホウネンエビ」.pdf
佐高ミュージアム Original No.4 「カナヘビの交尾」.pdf
佐高ミュージアム Original No.5 「天然記念物 ミヤコタナゴ」.pdf

PS:要望の多かった「アナグマ」の動画(9秒間)をアップします。
https://youtu.be/r8AgoyfhS6U

消毒液(新井屋さん)ありがとうございます

現在本校では、1日に1回使用した場所(机、いす、手すり等)を消毒しています。

その消毒液(次亜塩素酸水)は、味噌まんじゅう新井屋さん(代表取締役 野部武典様)からいただいたものです。毎週1回いただいており、使用する量が多いので、大変助かっています!

本当にありがとうございます。

感染症対策

6月1日からの通常登校に備えた準備が校内で進んでいます。

ポリエチレンシートを使った仕切りの設置など、公仕さんが大活躍しています。

「被服室」では、対面で作業をすることがあるので、真ん中をポリエチレンシートで仕切りました。



「図書室」では、貸し出しカウンターをポリエチレンシートで囲いました。また、読書机は、イスの数を半分にし、対面にはならないように配置しました。



昼食時にパン等を販売する昇降口付近の「購買スペース」には、販売時にポリエチレンシートが垂らせるようにしました。

宇都宮大学大久保教授とのweb会議

28日(木)17時から、宇都宮大学農学部教授の大久保先生とのweb会議を実施しました。

SGHクラブ海外班は、当初の計画では、夏休み中にマレーシア連邦のサワラク州(ボルネオ島)にフィールドワークに行く予定でしたが、この状況では渡航することはできませんので、現地の高校生(国立セントヘレナ中等学校)と本校性とで、webを活用した協働研究を行うことにしました。

そこで、昨年度、サワラクを訪問した際のアドバイザーとしてご指導いただいた大久保教授と今年度の進め方について、最初の打ち合わせを行いました。大久保先生は、森林生態学が御専門ですが、サワラクに関する幅広い知識や人脈をお持ちで、まさにサワラク研究の第一人者です。


サワラク?と言われてもピンとこない人がほとんどだと思いますが、海外の高校生とwebで交流してみたい、一緒に研究をしてみたい、など興味関心を持っている生徒には、以下の日程で参加者の募集を行います。国内での研究希望者も募集しています。

6月2日(火)16:00~16:30 
海外班:選択教室3、国内班:選択教室4
対象学年:高校1年、2年

佐高ミュージアム㉒

「佐高ミュージアムNo.116~117」を公開します。

佐高ミュージアム(再編集版)はこれで終了です。
2008年4月9日から2015年7月6日までで、141号まで発行したものから、117回分に再編集して公開しました。

佐高ミュージアムNo116「昆虫」.pdf
佐高ミュージアムNo117「淡水ガメ情報交換会」.pdf

(予告)
佐野高校に初任で赴任した際、1990年から1994年にかけて発行していた生物情報誌「すっかんぽ」(手書き版)もありますので、今後は、「佐高ミュージアム」として公開したいと思います。

佐高ミュージアム㉑

「佐高ミュージアムNo.111~115」を公開します。

佐高ミュージアム(再編集版)は、いよいよ終盤に近付いてきました。
次回が、とりあえず最後の回となります。

佐高ミュージアムNo111 「三杉川水族館」.pdf
佐高ミュージアムNo112 「日本カメ会議」.pdf
佐高ミュージアムNo113 「イシガメプロジェクト」.pdf
佐高ミュージアムNo114 「キイロスズメバチ」.pdf
佐高ミュージアムNo115「ライギョ 他」.pdf

「ハロ」と飛行機雲

本日25日(月)の午後1時頃、校舎の玄関を出たところから、太陽の周りに「ハロ」と呼ばれる虹色の環が見えました。本校の職員が撮った下の写真には、「ハロ」と飛行機雲が写っています。



「ハロ」とは、暈(かさ)や日暈(ひがさ)とも呼ばれ、上空の高いところに太陽が透けて見えるくらいの薄い雲が広がっている時に、太陽の周りにボンヤリと見えるリング状の明るい部分のことを指します。(「ウェザーニュース」より)

本日は、西日本から東日本にかけての太平洋側では、あちこちで出現、観察されていたようです。

何か良いことが起こる前兆だといいですね。

附属中「生活ノート」より

附属中「生活ノート」より

 

「分散登校」の特別時間割が始まってから1週間経ちました。

本日は、附属中の「生活ノート」から垣間見られる、先週1週間の生徒の振り返りのごく一部を紹介します。


 5月18日(月)~19日(火):各学年で、学活や身体計測を行いました


【中1】

・久しぶりに学校に行くことが出来て疲れましたが、それ以上に楽しかったです。自己紹介でクラスのみんなの個性が大体わかり、先生のこともだいぶ知れて、よかったです。

・今日は久しぶりに、学校に行けました。仲間に会えて喜ぶ反面、まだ慣れない学校生活への不安がコロナウイルスのせいで大きくなった気がしますが、コロナに負けないで早く学校生活に慣れたいです。

【中2】

・今日は久しぶりに学校に行きました。先生やみんなに会えてとてもうれしかったです。明日から授業が始まるので気合いを入れて頑張ります!

・今日は久しぶりの学校でした。明日も学校なので、ソーシャルディスタンスをできる限り守って生活していきます。

【中3】

・今日から分散登校が始まりました。久しぶりにクラスメイトと会えてうれしかったですが、密にならないように注意しようと思いました。

・今日はみんなの顔を見ることができてうれしかったです。授業はありませんでしたが、とても疲れました。

 

どの生徒の生活ノートにも、「久しぶりに」というキーワードが書き込まれていました。4月8日の始業式以来の全員登校に、クラスメイトや先生に会えたことのうれしさがストレートに伝わってきました

 


5月20日(水)~22日(金):分散登校により授業が始まりました



【中1】

・初めての授業はとても緊張しました。でも、どの先生も優しそうだったので、これからの授業は大丈夫そうだと思います。これから、授業に早くなれたいです。

・今日、楽しみにしていた英語の授業がありました。自己紹介をしましたが、本当に楽しかったです。これからが楽しみです。

・今日も学校に行けてよかったです。しかし、疲れました。

【中2】

・今日から授業が始まりました。これからの授業の説明や課題の確認をしました。久しぶりだったので、少しバタバタしましたが、集中して取り組めたので明日もこの調子で頑張ります。

・今日は、技術と国語の先生に初めて会いました。まだよくわかりませんが、授業を頑張っていこうと思います。

【中3】

・今日は授業のガイダンスがありました。授業を受けるときも人の数が少なく、新鮮に感じました。新しい日常に早くなれたいです。

・今日は2回目の午後の授業だったので、なんとなく慣れてきました。

・今日は、数学の「基本のたしかめ」を授業中にやってみた。因数分解を自分でやってみて、わからなくなってきた時だったので、確認することができた。週末頑張りたい。

 

→いよいよ授業が始まりました。最初はガイダンス的な内容ですが、少しずつ、通常の授業になっていきます。まだ、体がついて行けず、疲れた人もいると思いますが、徐々に慣らしていきましょう。頑張りすぎないことも大切です。








佐高ミュージアム⑳

「佐高ミュージアムNo.106~110」を公開します。

今回も科学部のカメ研究関係が揃っています。これまでは、科学部(生物部)の紹介的なものは意図的に除いていたので、最後には除いていたものが集まってしまいました。いつの時代でも、本校の生徒たちは輝いていますね。

佐高ミュージアムNo106 「スッポン」.pdf
佐高ミュージアムNo107 「カメの発信器調査」.pdf
佐高ミュージアムNo108 「拾い物パラダイス」.pdf
佐高ミュージアムNo109 「江戸時代の花粉化石」.pdf
佐高ミュージアムNo110 「高校生カメサミット」.pdf

校長室(自宅)便り⑦

身近な風景 ~ ヒキガエルの産卵から上陸まで

先週の「身近な風景」(その後)では、栃木市の「出流ふれあいの森」でのヒキガエルの上陸(Xデー)を紹介しました。しかし、これは予想外の伏兵でしたので、今回は、私のフィールド(栃木市岩舟町小野寺)での「ヒキガエルの産卵から上陸まで」を紹介します。なお、観察は毎週土曜か日曜に、散歩を兼ねて行っていました。

①4月4日(土):
ため池では、ヒキガエルの成体の鳴き声が聞こえていました。池にはすでにかなりの量の卵紐がありました。この日は、私以外にもヒキガエルの観察に来ていたことが後からわかりました。その方(逆井重男氏)が撮った「ヒキガエルの成体が包摂しながら移動している素晴らしい写真を後日いただきましたので紹介します。下が雌で上に乗っている個体が雄です。


(逆井重男氏撮影)



②4月12日(日):産卵から約1週間後です。寒天状の卵の紐から幼生が孵化していました。黒っぽく見えるのが全部、孵化直後の幼生です。まだ泳ぐことはできません。


③4月19日(日):産卵から約2週間後です。孵化してから1週間がたち、少し泳げるようになってきました。岸に沿って、幼生同士が固まっています。


④4月25日(土):産卵から約3週間後、孵化から約2週間がたちました。泳ぎもだいぶうまくなっています。一か所に固まらずに、一匹一匹が自由にひらひら泳いでいます。


⑤5月10日(日):産卵から約5週間後、孵化から約4週間がたちました。幼生の大きさが一回り大きくなったようです。


⑥5月17日(日):産卵から約6週間後、孵化から約5週間がたちました。幼生には手足、というより、四肢(前肢、後肢)が生えていました。しっぽはまだ残っていました。いよいよ変態し、上陸も近いことがわかります。


⑦5月23日(土):とうとうヒキガエルの変態、上陸です。まさにXデーです。4月4日の産卵から、約7週間がたちました。
子ガエルは先を争って岸に近づき、上陸しています。上へ上へと移動しています。しかし、よく見ると、池にはまだしっぽが残っている変態途中の個体もたくさんいました。どうやら、Xデーは、ある一日というピンポイントではなく、おそらく数日間にわたっているのでしょう。


写真
の黒い粒粒が全部、ヒキガエルの幼体です。ものすごい数です。


子ガエルは泳ぎは上手です。水中をすいすい進んでいきます。


左側の水中には、まだ尾が残っている幼生がいます。右側の陸上には変態した子ガエルがいます。このように、いろいろな成長段階のヒキガエルがいるということは、どのような理由が考えられますか。さあ、考えてみましょう。
→仮説を立て、それを証明するにはどうしたらよいでしょうか。



10円玉の大きさと比べてみると、子ガエルの小ささがわかると思います。
とにかく、一匹一匹が吸い寄せられるように、歩いて上を目指しています。
後肢がまだしっかりしていないので、飛び跳ねることはあまり得意ではないようです。


こうして上陸を果たしても、生き残ることが出来るのは、ほんの数匹しかいないのが厳しい現実です。ほとんどは、森にたどり着く前に力尽きたり、乾燥して地面に貼りついてしまったり、他の動物に食べられてしまったりするのではないでしょうか。
そう考えると、数年かけて成体になり、再び、産卵に来ることが出来る個体は、本当に奇跡のような存在です。
皆さんが生を受け、今このHPを読んでいるのと同じくらい奇跡的なことなのかもしれません。

しかし、一匹でも多くの子ガエルが、再び、この池に戻ってきてくれることを祈らずにはいられません。

佐高ミュージアム⑳

「佐高ミュージアムNo.101~105」を公開します。

今回は、ほぼ「カメづくし」といったラインナップです。
当時、カメがどうやって冬を過ごしているか、謎でした。
それを解明するため、実際にカメが川のどこにいるのかを調査することにしました。部員全員が胴長を履いて1月の三杉川に入り、冷たい水の中に手を入れながら、ひたすらカメを探しました。下流から上流に向かって、歩きながらカメを探す作業は体力を消耗し結構きつかった思い出があります。しかし、やっと、カメが集団で越冬している場所を見つけた喜びは大きかったです。
科学部がカメの研究に本格的に取り組み始めた頃の物語です。

佐高ミュージアムNo101 「カメ好きの祭典」.pdf
佐高ミュージアムNo102 「カメの越冬地調査」.pdf
佐高ミュージアムNo103 「カメの越冬地調査②」.pdf
佐高ミュージアムNo104 「スッポン鍋」.pdf
佐高ミュージアムNo105 「ナマズ」.pdf

HPアクセス記録の更新!

今週から分散登校の第2段階が始まりました。
18日(月)は中学1年生(午後)、19日(火)は中学3年生(午前)、中学2年生(午後)、そして、本日は中高6学年すべてが登校し、授業を受けました。

校舎や教室に入る前に、手指のアルコール消毒をしたり、教室では座席の間隔を広くとったり、理科室では対面にならないように座席を配置したり、ついたてをたてたり、といった対応をとっています。また、授業終了後は、先生方で、生徒が使った机やいす、手を触れたドアや手すりなどの殺菌消毒を行っています。



分散登校で一番心配していたのは、感染が心配で登校できない、ということですが、幸いにして、本日は、各学年2クラスずつの登校でしたが、そういった理由での欠席はありませんでした。中1や高1などの学年の生徒は、かなり緊張している生徒が多かったようですが、久しぶりの再会を喜ぶ生徒たちの笑顔も見られました。保護者の皆様も、お子様が学校でどのように過ごしているのか、心配や関心も大きかったことと思います。

実は、19日の本校のホームページのアクセス数は、記録をとりはじめた4月12日以降で、最多アクセス記録を更新しました。(なお、県立高校のHPについているアクセスカウンターは累積数しか表示してくれないため、毎日朝7時に表示されているアクセス数をひたすら記録しています。当日の朝7時と翌日の朝7時のアクセス数の差を(便宜的に)その日のアクセス数としています。極めてアナログな手法ですが、現在のHPのフォーマットでは、詳細にアクセス状況を分析できるカウンターの設置は不可能ということでした)



3年前にアクセス数の記録をとっていたころは、一日500アクセス程度で、それでも当時は「他校と比べると多い方かな」と感じていましたが、今年度はHPからのお知らせや各学年のグループスペースからの動画の配信などがあり、コンスタントに一日1000~1500アクセスと飛躍的に増えていましたが、19日はとうとう2000アクセスを突破しました(=2152アクセス)。

これは、本県の県立高校の中では間違いなくトップクラスでしょう。今後も情報発信に努めて参りますが、生徒の皆さんは、分散登校が始まったとはいえ、学習の中心は家庭での課題学習ですので、配信された動画やプリントをさらに活用してください。

佐高ミュージアム⑲

「佐高ミュージアムNo.96~100」を公開します。

とうとう100号達成しました。今回は両生類や爬虫類ネタが多かったですね。
私自身が、両生類や爬虫類に興味を持っているからかもしれません。ちなみに私は、「栃木両生爬虫類の会」、「日本爬虫両棲類学会」、「日本両生類研究会」の会員です。

佐高ミュージアムNo96 「アオダイショウとマムシ」.pdf
佐高ミュージアムNo97 「三杉川の魚類」.pdf
佐高ミュージアムNo98 「トウキョウダルマガエル」.pdf
佐高ミュージアムNo99 「ヤモリ調査」.pdf
佐高ミュージアムNo100 「ヒバカリ」.pdf

マレーシアの高校とのWeb会議

今日午前中、マレーシア連邦のサラワク州クチンにある国立セントテレサ中等学校(日本の高校に相当)web会議を行いました。


  セントテレサ中等学校がある場所

同校には昨年の夏休み、SGHクラブ海外班の生徒14名が訪問しました。
今年度は、新型コロナの影響で、夏休みに海外に行ける状況ではありませんので、web会議システムを使って、生徒同士の交流ができないかどうかを話し合いました。

セントテレサ中等学校からは、
Madam Mary John(校長先生)、
Awang Kok Omar(副校長先生)、
Ms. Susie Mathew Ain(交流担当の先生)、
Mr.Noradzahar(数学の先生)

Eileen YL(語学の先生)

の5名の先生が、それぞれの部屋からweb会議に参加してくれました。


    左上がMadam Mary John(校長先生)

一方、佐高からは、

青柳育夫(校長)、大嶋浩行SGH推進部長)など4名が参加しました。



議題は、「今後の両校の交流と協働研究について、どんなことが実現可能か、何をいつ、実施するか。」でした。

内容については、今後、両校の担当者同士で話を詰めていくことになりましたが、
お互いに、新しいことにチャレンジするワクワクするような楽しい時間を共有することができました。

 

佐高ミュージアム⑱

「佐高ミュージアムNo.91~95」を公開します。


生物通信「すっかんぽ」(現、「佐高ミュージアム」として再編集)は、2015年5月まで発行し、それ以降は、SGH通信に移行しました。佐高ミュージアムNo85が2015年の最後の発行でした。
No.86からは、これまでにHPで公開しなかった号を落穂拾い的に紹介しています。そのため、発行年も再び2008年からになっています。

佐高ミュージアムNo91 「両生類の箱舟計画」.pdf
佐高ミュージアムNo92 「ナガレタゴガエル」.pdf
佐高ミュージアムNo93 「ひらくは梅花」.pdf
佐高ミュージアムNo94 「アカパンカビ」.pdf
佐高ミュージアムNo95 「カメ調査」.pdf


「幸せな学校」をつくろうプロジェクト

今日の午前中、「幸せな学校」をつくろうプロジェクトチームのメンバーが図書館に集まり、3グループに分かれて「幸せな学校」について話し合いました。各グループごとに、ソーシャルディスタンスを保ちながら、KJ法という手法を用いて検討しました。

具体的には、
①各メンバーが考える「幸せな学校」の姿をできるだけたくさん、付箋に記入し、模造紙に貼り付けていきます。
②付箋に書かれた内容を、関係が深いもの同士でまとめていきます。

③最後に、各グループが考える「幸せな学校」について発表しました


1班の発表です。


2班の発表です。


3班の発表です。

3グループとも、それぞれ異なる視点から「幸せな学校」像をプレゼンしてくれました。図書館には、先生方の熱い思いが溢れていました。

この後は、3つのグループで検討された「幸せな学校」像を基に、育成する資質や能力等を1つにまとめていく作業を行っていきます。

校長室(自宅)便り⑥

身近な風景(その後)

先週見に行ったヒキガエルの幼生は、どうなったでしょう?
場所は、佐野市の梅林公園の奥のため池です。
1週間で前肢と後肢が生えていました。まだ、しっぽが残っていたので、上陸まであと何日かかかりそうでした。


今日は、もう一か所、栃木市の「出流ふれあいの森」の水生植物園の池を見に行きました。ここも、産卵を確認していた場所でした。梅林公園よりも山奥なので、たぶん、発生は遅れているのではないかと予想していました。

ところが、…びっくりしました。なんと、子ガエルになって上陸を始めているではないですか。ここでは、まさにXデーだったのです。一匹の大きさは5mmくらいですが、どの個体も、ひたすら上へ上へと這い登ってきます。しっかり、動画でも記録しました。なんだか、夢に出てきそうな風景でした。

校長室(自宅)便り⑤

今日は、また本を紹介しようと思います。

郡司芽久(ぐんじ めぐ)著 「キリン解剖記」(ナツメ社、2019年8月発行)



これまでに紹介した「佐高ミュージアム」でも、ブタの眼球や脳の解剖について書いたことがありましたが、生徒は基本的に「解剖」は大好きです。「今度、解剖をやるからな」というと、最初は「えー?」と声を上げますが、内心は楽しみでワクワクしている、という生徒が多かった、という印象があります。

実は、私は佐野高校で最初に教壇に立ってから、毎年、生物の授業でニワトリの解剖を見せてきました。生物の教科書は、たいてい「細胞」の単元から始まり、細胞の集まりである「組織」(筋組織、神経組織等)、さらには「器官」(胃、小腸、脳等)、「器官系」(消化器系、循環器系等)という風に進んでいきます。器官や器官系を理解してもらうには、実物に勝るものはない、と考えていたからです。

当時、親しくさせていただいていた市内の肉屋さんを通じて、卵をあまり産まなくなった「廃鶏」を業者から譲ってもらい、授業の直前にさばいたニワトリを生物室に持ち込み、解剖を行いました。そのことは、生徒たちの印象にも残ったらしく、当時高校生だった生徒が、いまや佐高や附属中の生徒のお父さんになっていて、「あの時の解剖は覚えています。」とか「先生、解剖やってたこと覚えています」と、今年の入学式で何人かの保護者から声をかけられました。

さすがに今はできないですが、その伝統?は生徒に脈々と引き継がれています。科学部では、旭城祭の展示の中で、毎年、カメの解剖のデモンストレーションを行っています。かならず、部長が執刀する「ならわし」があり、解剖の開始を校内放送で告知すると、大勢のお客さんが集まってきます。なかには、解剖が終わった後も、そのまま残って部員を質問攻めにするお客さんも毎年何人かはいるようです。

また、科学部には、「私は解剖がやりたい」という理由で入部する生徒も何人もいました(いずれも女子です)。「解剖女子」たちはみな行動力があり、道端に動物の死体が落ちていると、ためらわずに拾ってきます。タヌキ、カラスなど、見つけると家の方に車を出してもらって、佐高まで運んできて、自分たちでてきぱきと解剖をしていました。自分で本を探して解剖の仕方や骨格標本の作り方を勉強しており、顧問の私が何かを教える、といった余地は、ほとんどありませんでした。

また、科学部では、2013年から2017年までは、カメの繁殖を研究テーマとしており、多くのカメを解剖し、卵巣の状態や体内の卵の成長の様子を詳細に計測しました。1年間で数十体以上は解剖しました。これらの研究成果は、日本学生科学賞のみならず、カメに関する学会の発表でも高く評価されました。そうした研究を支えていたのは、卓越した技術と信念を持って取り組んていた「解剖女子」の存在を抜きにしては語れません。

一般的に、「解剖が好き」というと、「あいつ、あぶないんじゃないか?」といった周囲の偏見の目もありがちですが、「解剖」は、生物の体の仕組みを理解する方法として、最も基本的な手法で、今後もその必要性や意義は不変です。研究活動や学習としての「解剖」はとても重要であると思っています。


前置きが長くなってしまいましたが、著者の郡司さんは、1989年生まれの「解剖女子」で、現在、国立科学博物館で「キリンの解剖」を仕事にしています。

郡司さんは、幼少期からキリンが好きだったそうですが、中学高校時代は部活や勉強が楽しくて、キリンに夢中といったわけではありませんでした。そして、転機は18歳の春に訪れました。2008年、大学(東京大学)に入学し、4月半ばに大学主催の「生命科学シンポジウム」に参加し、「この先生たちみたいに一生楽しめる大好きなものを仕事にしたいなあ」という思いが生まれました。そして、ふと思い出しました。「そういえば、私、動物の中でも特にキリンが好きだったなあ」 

それから、大学の数十人の先生の話を聞き、「キリンの研究ができないか」聞いて回りました。当然のことながら、日本には野生のキリンはいるはずもなく、生物学の本流は、分子生物学にあったことから、「キリンの研究ができますよ」という先生には全く出合えませんでした。

ところが、チャンスはやってきたのです。入学から半年たった2008年の秋、後期の授業で、「博物館と遺体」という名前のゼミナール(少人数のゼミ形式の授業)が開講されることになりました。担当教授は、「解剖男」を自称する遠藤秀紀先生で、受講者を決める選考用紙の最後に一言、「キリンの研究がしたいんです。」と書きました。

選考を通過した後、最初の実習の休憩時間、遠藤先生から「キリンの遺体は結構頻繁に手に入るから、解剖のチャンスは多いよ。研究できるんじゃないかな」と、さらっと答えられ、彼女のキリン研究者への道が開けてきたのでした。

この本は、全くのシロウトの「解剖女子」が、周囲の人たちを巻き込みながら、「キリン研究者」となっていくまでの頑張りを時間の流れとともに、具体的に説明してくれています。これを読むと、「ああ、こうやって研究者になっていくんだな」と納得させられます。

ところで、人間を含めて、哺乳類の首の骨の数は7個と決まっています。一方、キリンは長い首を持っているため、高い木の上の葉っぱを食べたり、地面に口をつけて水を飲んだりもします。彼女は、なぜこのような上下の首の移動(可動範囲が大きい)が可能になるかに目を付け、多くのキリンを解剖した結果、キリンは胸の骨の一つが、首の骨と同じように動かすことができる8番目の首の骨に相当し、下向きに首が折れやすくなっていることを発見したのです。

この発見を聞いて皆さんはどう思いますか?「これは大発見だ。すごいぞ!」と素直に思う人もいると思いますが、「それがわかったことが、何の役に立つの?」と感じる人もいるかもしれません。おそらく、前者はこの本を手に取り、後者はスルーしてしまうでしょう。

ところで、博物館には、「3つの無」という理念があるそうです。「3つの無」とは、無目的、無制限、無計画、です。「これは研究につかわないから」「もう収蔵する場所がないから」「今は忙しいから」 そんな人間側の都合で、博物館に収める標本を制限してはいけない、という戒めのような言葉だそうです。たとえ、今は必要がなくても、100年後、誰かが必要とするかもしれない。その人のために、標本を作り、残し続けていく。これが博物館の仕事なのだそうです。

今の世の中、「それが何に役に立つのか」が問われ続けています。「キリンの首の骨」の秘密が解明されたからといって、どこかに経済的な利益がもたらされるものではありません。役に立つかどうかと言われれば、100%役に立つことはないでしょう。

でも、研究はそれでもいいと思います。それでもいいと保証されるから、研究が世代を超えて繋がっていくのではないかと思います。研究は、役に立つからやるのではなく、好きなことだからやるんだ、という当たり前のことをこの本は教えてくれました。


さらに、関連本を紹介します。


遠藤秀紀著 「解剖男」(講談社現代新書、2006年2月発行)
遠藤秀紀著 「パンダの死体はよみがえる」(ちくま新書、2005年2月発行)

→「キリン解剖記」の著者(郡司さん)の師匠である自称「解剖男」遠藤先生の著書です。さらにコアな「解剖の世界」へあなたを誘います。

養老孟司著 「解剖学教室へようこそ」(ちくま文庫、2005年10月)

→附属中の必読図書100冊の中に入っています。中学生の各教室に置いてありますから、一度手に取ってみてください。

佐高ミュージアム⑰

「佐高ミュージアムNo.86~90」を公開します。

「虫こぶ」については、皆さんの家の庭などで見つかる可能性が高いです。ぜひ、変な「葉っぱ」がないか、探してみてください。そして、もし、見つけたら、登校した際、校長室まで持ってきてください。楽しみにしています。

佐高ミュージアムNo86 「県内カメ事情」.pdf
佐高ミュージアムNo87 「虫こぶ」.pdf
佐高ミュージアムNo88 「イノシシの逆襲」.pdf
佐高ミュージアムNo89 「イリオモテヤマネコ」.pdf
佐高ミュージアムNo90 「日本爬虫両棲類学会」.pdf

校内の大掃除をしました!

今日は、来週からの分散登校による授業開始に向けて、職員全員による校内の大掃除を行いました。教室はもとより、廊下、トイレ、昇降口など、生徒が利用する場所を約40分かけて、きれいにしました。
生徒を迎える準備は着々と進んでいます。

「幸せな学校」を作ろうプロジェクト

今日は、「幸せな学校」を作ろうプロジェクトの一環として、ベネッセコーポレーション関東支店長の蘆田章吾先生による「学校教育デザイン」講話を実施しました。

14時から15時の日程で、45分の講話と質疑応答が行われました。
3密を避けるため、校内は4会場、在宅勤務で10名、出張先から1名が、Zoomという遠隔会議システムで参加しました。講師の蘆田先生は、全国の高校教育改革の最前線について、最も熟知されている方です。


校内の会場1

講師の蘆田先生



講義終了後も活発な質疑応答が行われました。



先生方からの感想としては、
「今の本校職員にとても必要なもので大変参考になりました。」
「学校教育目標を具体的な資質・能力で示すためには、校内外の納得感という視点が必要だということがわかりました。」
など、具体的な事例をもとに、納得感の高い講義でした。

来週18日には、これを受けて、本校のプロジェクトチームの検討会が開催されます。

動画制作の現場に潜入!②

今日は、高校の先生方の授業動画の制作現場(地歴科、理科)に潜入しました。

まずは、地歴科の高久先生です。
高久先生は、パワーポイントの画面に、後から解説を録音しています。録音スタジオは、コンピュータ室です。静かなので落ち着いて録音できるそうです。



高久先生にインタビューしました。

授業動画を作成する際、心がけていることはありますか?」
→やはり、5分から10分の長さにまとめることが大切です。どうしても長いと集中力が続きませんからね。
また、国際情報研究所のHPには「データダイエット」が提唱されています。日本中の高校が、Zoomなどを利用して遠隔授業を行ったとすると、それだけで日本のデータ通信量はパンクしてしまいます。ユーチューブのデータ通信量は、Zoomを行う際のデータ通信量に比べると圧倒的に少ないですが、できるだけ容量が少なくなるよう、画質を最小限に抑えるなど、データダイエットしています。

授業動画を作成することで、新たな気づきはありますか?」
→生徒のいないこと、授業ができないことは辛いです。自分は改めて授業をすることが好きなんだなと感じています。やはり、双方向の授業の方が、生徒にとって励みになると思います。


続いて、理科の清水先生の授業動画の作成現場に潜入しました。
清水先生は、生物室で撮影しています。普段、授業をしている場所が、一番やりやすいのかもしれません。



清水先生にインタビューしました

授業動画を作成する際、心がけていることはありますか?」
→教科書や問題集で、わかりにくい所、つまずきやすい所をピックアップして、説明しています。普段の授業での説明をそのまま撮っているような感じです。

生徒は、授業動画をどのように活用しているのでしょうか?」
→生徒は、課題のプリントをやる上で、わかりにくい所を動画で確認しているようです。わりと順調に進んでいる生徒が多いようです。

*それぞれ、普段の授業を意識して、動画を作成している、という印象を受けました。動画作成者の先生が、この動画で何を一番伝えたいんだろう、という視点で、動画を見てみると、より興味がわくかもしれないですね。

授業動画の制作現場に潜入!

今日は、先生方が配信している授業動画の制作現場に潜入しました。今回は中学校編(特に、数学と英語)です。

まずは、これまで多くの動画を配信している数学科の服部先生の動画制作の様子をのぞいて見ました。



服部先生は、自分のHR教室で撮影しています。
黒板と服部先生が両方写るように、カメラ位置のチェックから始めます。



服部先生にインタビューしました。

どんなことに心がけて動画を作っていますか?」
→まずは、生徒が興味を引くような内容にすることです。世の中には数多くの授業動画があるので、それを見て参考にしています。ただし、それらの動画との大きな違いは、自分がよく知っている先生が授業をしていることで、まずそこから興味を持ってもらおうと、工夫しています。

普段の授業と比べて大変なことはありますか?」
→授業の準備は普段以上に必要になります。どうしたらわかりやすい板書になるか、いかに5分程度にまとめるか、などについて、検討しています。

続いて、英語科の富永先生です。富永先生は、パワーポイントの画像に、後から音声を入れています。放送室を録音スタジオとして使用しています。



富永先生にインタビューしました。

どんなことに心がけて動画を作っていますか?」
→ゆっくり、はっきり、ていねいに話すことを心がけています。また、発音など、生徒が繰り返して発声できるような内容にしています。

授業動画をつくることで、新たな気づきのようなものはありますか?」
→自分が作った動画を自分で見ると、話すペースが速いなと思いました。子供たちにとって、どんな話し方がいいのか、など、生徒の立場から自分の授業を見直すきっかけになりました。ゆっくりと大きな声で、何が大切なのかを伝えていきたいです。
また、ネット上で見ることができるユーチューブの動画を見ることで、自分の作る動画自体も改善していると思います。

最後に、数学科の山田先生です。山田先生も、パワーポイントの画面に、解説を後から録音しています。放送室は、いろいろな先生方にとって、スタジオとなっています。


山田先生にインタビューしました。

どんなことに心がけて動画を作っていますか?」
→教科書の中で、特にわかりにくい所などをピックアップして説明しています。
教科書を理解する「きっかけづくり」になればと考えています。

授業動画には、どんなメリットがあると思いますか?」
→自分が作った動画を自分で見ると、話すスピードが速いことがわかりました。授業動画を作ることが、自分の授業改善につながっていると思います。また、生徒にとっては、遠隔授業と違って、わからないところを繰り返し見ることができることが、メリットなのではないかと思います。」

*以上、中学校の数学と英語の授業動画の作成現場からお伝えしました。
先生方は、授業動画の制作に、けっこうはまっているように見えました。
今回紹介した先生方は、いずれも「生徒が授業動画を見た感想が知りたい。反応がないのが、一番つらい」と話していました。

授業が再開できる日が待ち遠しいですね

分散登校に関する事前のお知らせ

本日、一斉メール配信いたしましたが、来週から、中高ともにクラスを2分割し授業等を行う分散登校を実施する予定です。

朝夕の混雑する時間帯を避けて、午前の部(9:05~11:55)、午後の部(13:15~16:05)の時間帯を設定するなど、「3密」防止に配慮して実施したいと考えています。

また、
①生徒が教室に入退出する時には、必ず消毒液で手を消毒させる。
②教室内では、各机の前後左右の席は座らないよう、間隔を空ける。
③自分の席にしか座らせない。
④午前の部、午後の部の終了後は、それぞれ、教員が次亜塩素酸の溶液で机・イス・扉等を殺菌消毒する。
など、できる限りの対応策を検討しています。

今日は、机イスの殺菌消毒のシミュレーションを行いました。どんな拭き方をすればよいか、時間はどれくらいかかるか、などを実際に先生方でやってみました。


 机イスの殺菌消毒


  教室のドア脇に置かれた消毒液

新型コロナの感染のリスクを考えると、不安がつきないとは思いますが、本校は、「3密」防止や感染のリスクを避けるための対応策を講じたうえで、慎重に実施して参りたいと考えていますので、保護者の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

来週からの分散登校の詳細については、時間割等が決まりましたら、HP内の各学年のスペース内で公開いたします。(その際は、一斉メールでお知らせいたします。)