文字
背景
行間
記事
自治医科大学出前授業(特別講義)を実施しました。
11月19日(水)放課後,本校明鏡寮にて,自治医科大学医学部地域医療学センター公衆衛生学部門教授の阿江竜介先生を講師にお招きし,『「公衆衛生」という言葉を聞いたことあるけど,本当はよくわからない人が聴く講義』と題した講義をしていただきました。内容は、公衆衛生とは?そもそも衛生とはどのような意味か,その歴史や現在の社会保障制度の仕組みと課題などについて,わかりやすく,そして楽しく説明していただきました。最後には本校生徒への熱いメッセージもいただき,今回の講話が参加した生徒の進路や学習への大きなモティベーションとなったと思われます。講義のあとは生徒からの質問に答えていただきましたが,講義の終了後まで質問のために並ぶ列ができるほどでした。
第61回宇都宮少年剣道大会 結果について
11/3(月)に行われた第61回宇都宮少年剣道大会に剣道部4人が出場し、江連さんが準優勝に輝きました。
すばらしい試合運びを見せてくれた江連さんはもちろん、その他の選手も着実に力を付けてきていることが感じられ、出場した全員にとってよい経験となる大会でした。
今後もより高い目標に向かって精進したいと思います。応援よろしくお願いします。
科学の甲子園 栃木県大会
11月2日(日)県総合教育センターを会場に、第15回科学の甲子園栃木県大会が行われました。1チーム6名。本校からは2年4チーム、1・2年混合1チームの参加上限の5チームが参加。
まず、物理・化学・生物・地学・数学および情報の6分野の問題をメンバーと協力して解答する筆記競技が行われました。
その後の実技競技は、工作用紙等を使い、40分で工作物を作り、それを用いて競技を行いました。
この競技内容は前もって知らされており、生徒たちは定期試験後、朝や放課後、製作や試行に毎日取り組んできました。
筆記競技、実技競技、その後行われた他校との交流会を生徒さんたちは、とても楽しんでいた様子でした。結果は後日送付されてきます。大会実施にあたり、県教育委員会事務局、県総合教育センターの皆様には大変お世話になりました。
HONDA訪問授業(理系応援プロジェクト)実施
10月22日に希望者を対象にHONDA訪問授業(理系応援プロジェクト)を実施しました。
本田技研工業会社から若手女性エンジニアの方を講師としてお招きし,授業を行って頂きました。
現在どのような仕事に取り組んでいるかだけでなく,これまでの経歴やどのような思いで進路選択をしてきたかなど,多岐にわたるお話を頂き,生徒たちも興味関心をもって講義に聞き入っていました。
生徒からの活発に質問にも丁寧に答えていただき,今後の進路選択の参考となる充実した授業になりました。
創立150周年記念 第27回アーデル基金講演会
令和7年10月17日(金)本校体育館にて創立150周年記念 第27回アーデル基金講演会が行われました。
(アーデルとはドイツ語の「Adel」で気高さ、貴族などの意味があります。)
アーデル基金は宇女高スローガンである「白百合よ貴きを目指せ」から、貴きに憧れる精神を養う目的で設立され、毎年各界から著名な先生をお招きしてご講演いただいております。
今回は国立情報学研究所 社会共有知研究センターのセンター長・教授で一般社団法人教育のための科学研究所の代表理事・所長であられます新井紀子先生に「シン読解力で育む確かな学力」と題してご講演いただきました。
新井先生は2011年から10年間「ロボットは東大に入れるか」というAI研究プロジェクトのリーダーをされており、2017年にはTED(Technology Entertainment Design)でも講演され、23か国語に翻訳、160万人以上に視聴されています。
AIを研究していると「ロボットは人の痛みが分かるようになるの?哲学や恋愛はできるの?」という類の質問を受けることがある。
しかしAIというものは、基本的には3種の計算式から出される答えであり、学習した事は引き出すことができるが、やったことがないことに対する答えを自ら創造したり工夫して導き出すことは出来ない。
また人間と大きく違う点として、「失敗を修正できない」ということもある。AIは人間のように「なぜ、どの点を失敗したか」を理解して反省する能力を持たず、大量のデータからもっともらしく答えらしいものをでっち上げ、こちらが間違いを指摘すると「すみませんでした」とすぐ謝るが更に嘘を重ねて答えてくる。
このようなAIに対して、私たち(AIを使いこなす側)には「読解力」と「嘘を見抜く力(判断力)」が必要とされる。
ここで言う「読解力」とはいわゆる本を読み味わう情緒的なものではなく、「説明文を読み、意味を正しく読み解く能力」である。学生で言えば、「教科書を読んで全て自分で理解できる力」である。
先生の調査によると、この「読解力」は中学3年生までに各個人の中で「このような内容はこう理解することにする」と獲得し決定付けられ、高校生以降はその方法で学習を進めることになる。が、この「読解力」は能力ではなくスキルなので、たとえ大人であっても鍛えることで「正しく読み解く力」は身に付けられる。
質疑応答の時間に、宇女高生からは「どうしたら今からその読解力が身に付くのか」と手が挙がりました。
先生には単元ごとに具体的な例が挙げられ、宇女高生たちは身を乗り出して自分のものにしようと真剣な表情でした。
国際的に最前線で活躍されている先生の「貴き」に触れた生徒たち。
「読解力」と判断力を身に付け、広い世界に羽ばたいていってほしいです。
新井先生、この度は貴重なご講演 ありがとうございました。
先生の主著
「数学は言葉」(東京図書)
「AI vs 教科書が読めない子どもたち」、「AIに負けない子どもを育てる」、「シン読解力」(東洋経済新報社)