部活動日誌

カテゴリ:野球部

(高)野球部~白い雲のように~

お盆休みが明け、後期課外授業が始まりました。

夏休みも終わりに近づき、いよいよ2学期開始へのカウントダウンです。

 

日中の気温はまだまだ高く、暑い日が続いていますが、朝晩に吹く風はこれまでに比べると涼しさを感じ、いつの間にか日が暮れるのがとても早くなったことに「秋の足音」を感じます。

 

秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる(藤原敏行)

夏と秋と 行きかふ空の 通い路は 片へ涼しき 風やふくらむ(凡河内躬恒)

 

五行思想では春夏秋冬に色がつけられており、秋は「白」とされています(ちなみに春は「青」、夏は「赤」、冬は「黒」です。「青春」と表現されますよね)。生徒たちには、心機一転リフレッシュして、雲のように「真っ白な」心持ちで、元気いっぱいに2学期に臨んでほしいと感じます

 

さて、選手権大会栃木予選が終わり、3年生が引退してから早1か月が経ちました。記録的な猛暑が続く中、体調管理の徹底、安全第一を念頭に置き、1、2年生は練習等に励んでいます。

 

前回の記事更新でもお伝えした通り、現在、2年生4名(選手3名、マネージャー1名)、1年生4名(選手1名、マネージャー3名)であり、単独でのチームがつくれないため、矢板高校・黒磯南高校・黒羽高校との4校で連合チームを編成して活動しています(当面の予定では、秋季大会終了までの期間限定。中学生の受験、入学、入部を心よりお待ちしております!!)。

 

夏休みは、各校の予定を調整しながら、集まれる日は交通の便がよい本校を会場として連合チームでの練習を行い、集まれない日は各校での基礎練習に取り組みました。また、練習試合も数試合実施しました。

 

・7月30日(火)vs. 小山北桜高校@那須拓陽高校グラウンド

・8月17日(土)vs. 真岡北陵・宇都宮東連合@黒羽高校グラウンド

・8月18日(日)vs. 黒磯高校@石川スポーツグラウンドくろいそ

 

なお、今週末の8月24日(土)には、「第17回交流戦」の1回戦が清原球場にて行われます(13時30分試合開始予定)対戦相手は、宇都宮短期大学附属高等学校です。精一杯の準備をして臨みます。

 

連合チームでは、ポジションや打順、チーム内での立ち居振る舞いなど、普段の自分がやっていることとは違うことが求められるシーンが多くあります。

その中で、「やりたいこと」「できること」「求められていること」の3つを自分自身の中でよく考えて行動するように生徒には促しています。時に葛藤しながら新しい自分に出会い、成長の材料となっていることが、今置かれている連合チームとしての活動の面白いところなのではないかと考えています。

 

教室の机だけでは学べない経験を大切にしながら、「野球を学ぶ、野球で学ぶ」をモットーに活動していきます。

 

これからも、矢板東高校野球部をどうぞよろしくお願いいたします!

 

文責:顧問(監督) 星野廣之

(高)野球部~最高の仲間と最幸の夏を~

8月に入りました。夏草が生い茂るままに立ち枯れるほどの暑さが続き、はげしい太陽光線にはほとんど憤怒があるようにすら感じる今日この頃です。

 

さて、高校野球部より、7月12日開幕、7月28日に閉幕した「第106回全国高等学校野球選手権栃木大会」の報告となります。

本校の初戦は、7月14日(日)、鹿沼南高校との試合でした。(於:とちぎ木の花スタジアム)

 

初回、先頭バッターが出塁。思い切りよく盗塁を決めると、ベンチの中が「いけるぞ!」というムードに包まれました。その後は、日頃の練習で意識づけてきた「低く強い打球」が相手野手陣の間を次々と抜け、点数を積み重ねることができました。

途中から降り出した雨や、蒸し暑さによる脱水にともなうアクシデントがありながら、訪れたチャンスをしっかりとものにし、度重なるピンチを粘り強く耐え、11-8で勝利をおさめることができました。

 

一進一退の攻防の中で、自分自身との戦い、相手との戦いを楽しみながら、選手たちは声を掛け合い、「今しかできない」高校野球を楽しんでくれたように感じます。

 

また、この試合には、吹奏楽部、生徒会をはじめとする学校のみなさま、保護者、OBのみなさまなど、多数の方々に応援に駆けつけていただきました。選手たちは、本当に心強かったことと思います。感謝申し上げます。

 

2回戦の宇都宮工業高校との試合は、残念ながら大敗を喫してしまいましたが、7名の3年生を中心に最後まで一生懸命がんばってくれたように思います。

 

私自身、この春より野球部の監督となり、指導にあたってまいりました。その中で選手たちには《野球における「人間が得点する球技」であることの特異性》について、意識づけてきました。

 

野球は、人間がときに自己犠牲をともないながら自分以外の人間を進め、自分以外の人間がホームベースを無事に踏んで得点したときに一緒になって喜びを分かち合うスポーツです。逆に言えば、自分だけではなかなか成功がおさめられず、得られる喜びも少なく、いろいろな意味で効率の悪いスポーツです。しかし、それだけに得られる喜びもひとしおです。

 

「格差社会」が広がり、ややもすれば、自分さえよければいい、という風潮になりかねない現代。「コスパ」や「タイパ」という概念がもてはやされ、何につけても無駄を削りたがる現代。

そんな現代において、指導モットーである「野球を学び、野球で学ぶ」に則り、選手たちが野球というスポーツを通して、「他者を思いやり、他者に感謝すること」、また、「一見無駄に見えるものの中にある豊かさ」について、少しでも感じることがあったならば、と願うばかりです

 

今大会をもって、3年生は引退となりました。1年生4名(選手1名、マネージャー3名)、2年生4名(選手3名、マネージャー1名)での新チーム発足となり、単独でチームが組めず、秋の大会は「矢板東・矢板・黒磯南・黒羽」の4校での連合チーム(選手14名、マネージャー8名、指導者9名)を編成することになりました。

 

普段は本校部員だけで活動しながら、日程を調整して集まり、にぎやかに野球をしています。さまざまな選手、指導者との出会いを大切にし、コミュニケーションをとりながら人間関係を構築することの重要性を再確認させることで、「連合チームだからこそ経験できること」を前向きに捉えさせながら、選手たちを指導していきたいと考えています。

 

一方で、来年の春の大会、夏の大会に向けては再び単独チームでの出場が果たせるように、野球部の広報活動に力を入れていきたいと考えています。(中学生のみなさんの受験、入学、入部を心よりお待ちしております!

 

末筆にはなりますが、今大会の運営にあたってくださった高野連理事ならびに加盟各校の顧問の先生方、保護者、学校関係者のみなさまに感謝申し上げ、活動報告といたします。

 

今後とも、矢板東高校野球部をどうぞよろしくお願いします!

 

文責:顧問(監督)星野廣之

以下の写真(記事転載含む)については、下野新聞社様に著作物二次利用許諾申請済み(許可)です

(高)野球部〜雨に濡れて露(梅雨)おそろしからず〜

例年よりも遅い梅雨入り。蒸し暑さの鬱陶しさを感じる毎日が続く一方で、美しく映える紫陽花の鮮やかさに心動かされる季節となりました。

 

1ヶ月半ほど更新が滞っておりましたが、高校野球部、精力的に活動しております(現在は、6/24~6/27の期末テスト真っただ中で、部活動休止期間中)。

 

<練習試合>

・5/26(日)高根沢高校@高根沢

・6/2(日)宇都宮中央高校@矢板東

・6/8(土)真岡北陵・宇都宮東連合@矢板東

・6/9(日)今市工・壬生・足利南連合@矢板東

 

課題はたくさんありますが、先制されながらも中盤に追いついて最終回に逆転する試合や、ピンチの場面で粘り強く守り切るシーンも増え、徐々にチームとして仕上がってきた感があります。

 

6月19日(水)には総合教育センターにて行われた「第106回全国高等学校野球選手権栃木大会」の抽選会に主将、副主将が参加しました。

 

抽選の結果、本校の初戦は、

7月14日(日)vs.鹿沼南高校@とちぎ木の花スタジアム(第一試合:9時00分試合開始)

となりました。

 

奇しくも昨年の一回戦も鹿沼南高校との対戦だったとのことで、リベンジがかかる一戦となります。まずは健康第一で、全員が万全の状態で試合に臨めるようにマネジメントしていきます。

 

さて、5月後半から6月末にかけての野球部は、中間テスト(5/15〜17)、期末テスト(6/24〜27。現在進行形)に加えて、3年生は3度の外部模試(5/25、6/15、6/29←New!)をこなすハードな日程の中、学習と部活動の両立に励んでいます。

 

よく、「二兎を追うものは一兎をも得ず」と言われます。「一つの物事に集中せずに欲張って二つの物事を上手くやろうとするとどちらも失敗する」という警句ですが、私はそうは思いません

 

生徒たちには日頃より、「あえて二兎を追え」と説諭しています。私は、すべてのことはつながっていて、思わぬところで連鎖したり、相乗効果を生んだりしてくれると考えています。貪欲に様々なものにチャレンジしてほしい、と願っています。

 

現実として、社会に出てから「一兎」だけを追えることはまずありません。公私にまたがるいくつかのタスクを抱えながら、自分をうまくマネジメントしたり、他者との協働を構築したりしていかなくてはいけません。

 

また、私自身はこれまでの経験から、「二兎を追うと、三兎目が出てくる」と感じています(もしかすると、ヘーゲルのアウフヘーベンの概念に似ているかもしれません)。

 

「あれか、これか」ではなく、「あれも、これも」こそが、高校生にとっての大いなる成長を促す原動力になるのではないでしょうか

 

教員13年目、このうち、昨年と一昨年を除く10年間にわたり高校野球の指導に携わってきましたが、夏大会に向かうこれからの時期こそが、生徒が心技体すべてにおいて最も成長する時期だと確信しています。

教員として、監督として、「あれも、これも」と貪欲に成長を望む生徒たちを全力でサポートしていきたいと考えています

 

今後とも、矢板東高校野球部をどうぞよろしくおねがいします!

 

文責:顧問(監督)星野廣之

夕陽に照らされながらのロングティー。(センター返しが基本です)

雨の日は武道場でバドミントンのシャトルを打って、ミート力の向上を図ります。

(高)野球部~大型連球(連休)!~

5月に入り、暑い日も増え、陽がかなり伸びてきました。

夕方の部活中、グラウンドから校舎越しに見える雄大な高原山がオレンジ色に染まる姿はたいへん心洗われる風景で、本校赴任以来の個人的「矢東百景」の一つです。

水が入り、田植えが済んだ稲田からはカエルの大合唱も聞こえる季節になりました。

 

さて、春季大会を経た4月末からの大型連休中、練習試合を数試合実施し、平日の練習ではなかなかできない実戦練習を積み重ねることができました。

 

・4月29日(祝)vs.黒磯高校@黒磯

・5月3日(祝)vs.矢板高校@本校

・5月5日(祝)vs.那須清峰高校、黒磯南・黒羽連合@那須清峰

※4月27日(土)、5月4日(土)、5月6日(祝)はOFF

 

走攻守にたくさんの課題が見えましたが、平日にピッチング練習を促してきた「ピッチャー未経験の選手たち」を登板させることができたことは収穫でした。

 

投手陣の負担を減らすことはもちろんですが、野手がマウンドを経験することで、「ピッチャーはこんな気持ちなのか」というように、他者理解を促すことが目的でした。

お互いの気持ちを理解しながら野球をすることで、人間力を高め、チーム力の向上につながってほしいと考えています。

 

また、大型連休中の練習試合の重点目標として、以下の2点を掲げて活動しました。

 

やりきる!やりぬく!

・勝っていても、負けていても、最後のアウトがコールされるまで気持ちをフラットにしてやりきる(レジリエンス、セルフコントロール)

 

「また矢板東と練習試合を組みたい」と思ってもらえるような雰囲気作りをしよう!

・相手校の選手・顧問、観戦に来てくださっている保護者の方々に、「来てよかった」と思ってもらえるようなホスピタリティ

 

選手11名、マネージャー4名と、人数は少ないですが、全員がグラウンドで部のモットーとしている「野球《を》学びつつ、「野球《で》学ぶ」を実践しようと、一生懸命です

 

今週から中間テスト1週間前の部活動休止期間に入り、生徒たちはグローブをシャーペンに持ち替え、ボールではなく机に食らいついていることと思います。文武両道、学習にも一生懸命に取り組んでいます。

 

これからも矢板東高校野球部をどうぞよろしくお願いいたします!

 

文責:顧問(監督)星野廣之

(高)野球部~県大会3回戦、力戦奮闘!~

ついこの間まで満開だった桜の花びらが風に舞ってグラウンドを白く染めたかと思えば、緑の葉が目に優しく、空にツバメ飛び交う季節になってまいりました。

季節の移ろいの早さに驚かされる日々です。

 

4月21日(日)に鹿沼商工高校と第77回春季大会の3回戦を戦ってまいりました。(於:宇都宮市清原球場)

 

試合結果

矢板東 3ー10 鹿沼商工

 

やや硬さの見えた初回に1点を先制されましたが、すぐさま積極的に足を絡めた攻撃で逆転し、試合を優位に進めることに成功しました。また、守りの面でも本校投手が持ち前の制球力と緩急で相手を翻弄しました。

しかし、中盤に守りのミスや不運な当たりが重なって逆転されると、5、6、7、8回に着実に1点ずつを奪われ、8回コールド3ー10で敗れました。

 

敗れはしましたが、今までならば気持ちが切れてズルズルといってしまうところを、全員で声を掛け合い、励まし合いながら粘り強く戦うことができたように思います。生徒たちは素晴らしい姿勢で戦い抜きました。

 

さて、今大会は3回戦敗退ということになりましたが、この1ヶ月は野球をする生徒たちの表情が非常に明るく、楽しそうにグラウンドで躍動していたのが印象的でした。

 

新しくチャレンジしたいことを積極的に提案してきたり、自分が試行錯誤していることを説明してアドバイスを求めたり、主体性が見えるようになってきている様子も伺えます。

なにより、練習態度だけでなく、学校生活の様子も前向きになっているように感じます。この好循環は、顧問として非常に嬉しく感じます

 

次の大会は7月12日(金)から開幕する、選手権大会(夏の大会)となります。

3年生にとっては最後の大会です。高校球児にとって、5月、6月は心・技・体が本当に大きく成長する時期です。有意義な活動となるよう、日々を丁寧に過ごさせていきたいと考えています

 

末筆にはなりましたが、日頃より物心ともにあたたかいご支援をくださる保護者のみなさま、スタンドで熱い声援を送ってくださったOB・OG・教職員のみなさま、大会運営にご尽力いただいている高野連理事の先生方をはじめ、本校野球部にかかわってくださっているすべての方々に御礼を申し上げ、大会報告といたします。

 

これからも、矢板東高校野球部をどうぞよろしくおねがいします!

 

文責:顧問(監督)星野廣之