スーパーサイエンスハイスク-ル(SSH)に関するお知らせです
SS基礎研究
「1年SS基礎研究」の生物分野の演習は「DNAの抽出実験」です。
実験の様子を見てみましょう。
タマネギをすりおろして、飽和食塩水を入れ、すり鉢でよく当たってから、
がーぜで濾します。その液を試験管に分注します。
実験の様子です。みんな熱心にやっています。
シャーレの中の白いものが抽出したDNAです。このDNAを水で溶いて
筆で字を書きました。酢酸カーミンで染色すると、DNAは赤く染まります。
片付けも重要な活動です。最後にレポートを書いて提出です。
第2回栃木高校SSH科学実験教室
第2回栃木高校SSH科学実験教室
本校では一昨年より文部科学省からSSH事業の指定を受け、様々な科学関連の事業を
企画・実施しています。その一環として昨年より、科学に興味を持つ中学生を対象に、「栃木
高校SSH科学実験教室」を開催し、今年はその2回目となります。
10月11日(土)栃木高校で実施しました。参加してくれた中学生は37名です。
次のような日程で行いました。
日 程 9:00~ 受付
9:30~ 開会式 日程の説明
9:50~ 移 動 本校生が各会場へ誘導します
10:00~ 科学実験教室 開始
11:40 アンケート記入
11:50 講堂へ移動後閉会式
12:00 科学実験教室終了
開会式の様子です。司会、日程説明、挨拶はすべて本校生が行いなす。
中学校に配布したポスターです
今回の講座内容および実験を行った会場です。講座の様子を写真で紹介します。
実験講座1 圧電素子による発電器の製作 ( 物理第1実験室)
本校のSSH物理班では、圧電素子による防音や発電の研究を行っています。今回
はその圧電素子を使ってLEDを光らせることができる発電器を製作しました。
ハンダ付けの作業もあります。
実験講座2 LEDライトの製作 (物理第2実験室)
LED(発光ダイオード)の電圧-電流特性を調べ、昇圧回路を使って、単3電池
1本で光るLEDライトを制作しました。また作った作品はお土産として持ち帰って
もらいました。LEDの研究で日本人3人がノーベル賞を取ったばかりで話題豊富
な講座となりました。
実験講座3 分子模型をつくろう (化学第1実験室)
水や二酸化炭素、アミノ酸、etc。わたしたちの身の回りにはたくさんの分子が
あふれています。色をつけた発泡スチロールを使って様々な分子をつくってみ
ました。細かい作業で組み立てていきます。
実験講座4 ネンジュモ(イシクラゲ)の観察と培養 (化学第2実験室)
栃高の校庭には、シアノバクテリアの仲間のイシクラゲが豊富に繁殖してい
ます。私たちは、この生物の生態を研究しています。まず校庭を散策して
どこにいるかを見てから、顕微鏡を使って観察をし、培養方法のプレゼンを
行いました。顕微鏡写真の目盛は1目盛2.5μmです。(1mm=1000μm)
実験講座5 呼吸基質を調べよう (生物実験室)
私たちは、呼吸により食べたものを分解しそのエネルギーを利用しています
脂肪の燃焼にはこれが良いとか、あの運動が良いとかいいますが、今は何を
利用しているか測定してみました。左下の写真は、呼気を集めているところです。
各講座で熱心に実験をして、講堂に戻ってきました。閉会式の後
集合写真を撮り、科学実験教室の幕を閉じました。参加してくれた
中学生の皆様、本当にありがとうございました。
9/18(木)学問・職業研究 つくば東京の報告
および実習を行いました。
第1コース 筑波大学 → 熊谷組技術研究所
第2コース 筑波大学 → 高エネルギー加速機構
第3コース 物質・材料研究機構
第4コース 理化学研究所 つくば → 高エネルギー加速機構
第5コース 上野国立科学博物館 → 東京大学
第6コース 清水建設技術研究所 → 日本科学未来館
いずれのコースも各界の最前線の研究に触れることができ、生徒たちは現在の学習が
将来にどうつながるのかを実感することができた思います。
SSH授業 「鳥手羽先の先を使って、鳥の進化を見る」
教科書 「生物」 分野は 脊椎動物の前足の進化
この部分は、ちょうどヒトの手首から指先の部分です。
皮と肉を除去しやすくするために、お湯でよく煮ます。また、臭うので、
ネギ、ショウガを加えて煮るとよいです。、茹で汁を捨てて、ビニール袋
に入れて、冷凍しておけば、いつでも実験ができます。
中程に小さな突起が見えますが、これが爪です。
↓
鋭い刃先のピンセット(写真下)はサイドにも角度があり、皮や肉を除くのに都合がよい。
手羽先の先は小さいので、けがを避けるため刃物は使いたくない。
ヒトと鳥の骨格の比較をすると、ヒトは5本指ですが、鳥は3本です。スマホの画面
の下側が鳥です。
ピンチイン、アウトで図の大きさを実物にそろえると見やすく、理解を助けてくれ
ます。スマホは便利なツールです。
1年SS基礎研究~4thステージ開始
❑SS基礎研究4thステージとして前編と後編に分けて,専門性を高め,特定の分野・テーマに関連する内容の講座・演習を実施していきます。前編では次の内容で,9.11~11.6 に実施されます。
●栃高生のためのパフォーマンスアップセミナー (担当:保健体育科)
耐久レースを科学的にとらえる栄養学とトレーニング論
●《実験》水平投射と斜方投射 (担当:物理科)
放物運動する小球が落下する場所を予測する方法とは??
●物質の分離 (担当:化学科)
混合物(複数の物質が混ざったもの)を純物質(1種類の純粋な物質)に分けることは化学研究の基本です。その代表的な方法を実験で確かめます。
●DNAの抽出 (担当:生物科)
タマネギの細胞から糸状のDNAを抽出し,酢酸オルセインで染色してDNAであることを確かめます。
●数学史 (担当:数学科)
古代ギリシャの数学にふれる
●科学英語入門 (担当:英語科)
科学実験のビデオを見ながら,研究の進め方や英語表現を学びます。SSH生徒研究発表大会見学 その2
他校のプレゼンの様子
応援しています。バスの中では、今日の見学の感想を1人1人発表しました。
19時学校に到着しました。
SSHクラブ「スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表大会」見学
8月6日(水) 7時学校発 会場のパシフィコ横浜に向かいました。
・科学研究に対する興味や関心の向上
バスの中の様子です。校長先生からも励ましの挨拶がありました。
渋滞が少しありましたが、10時30分に到着しました。ポスター発表は始まったばかりです。
受付で資料を受け取り、会場に入っていきます。中国や韓国、タイ、インドなどの高校も
発表しています。(写真2段目右)
広い会場にたくさんの発表ブースがあります。早速、栃木高校のブースに行ってみましょう。
プレゼンが始まっていました。
ただいま12時50分。13時より午後の部が始まります。続く。
平成26年度 SS発展研究『学問探究講義』
学問探求講義が7月10日(木)13:25 ~ 15:00に行われました。受講者は2年生全員
で、8講座開催されました。以下が今回の目的です。
目 的
(1) 1年次にSS基礎研究として理系科目を中心に実験実習を交えながら,本校教師による
授業を受けてきた。その経験に立って,より発展的な内容に触れることにより生徒一人
ひとりの向学心に刺激を与える。そして,講義内容や関連事項の調べ学習を含む事前学
習と,講義の内容を基に受講後の事後学習を実施し,生徒一人ひとりに自分の進路選択
との関連を考えさせる機会とする。
(2) 総合大学である新潟大学の講師による発展的な内容の講義を通して,強い目的意識を
持たせるとともに,「科学的ものの見方や考え方」,「科学的問題解決能力」,「論理
的,創造的,独創的思考力」を育成していくための一助とし,興味・関心や自らの課題
研究テーマを深化させる。
それでは、各講座の様子を、写真とともに紹介します。
1.物理学 「未知原子核を探求し,元素誕生の起源に迫る」 理学部 松尾 正之 先生
中央の写真、生徒が持っているのは原子の周期表です。
2.複合化学(生化学)「バイオでグリーンケミストリー!! 」 理学部 古川 和広 先生
3.生物分子科学 「生命を分子レベルで視てみよう」 理学部 伊東 孝祐 先生
4.材料化学 「化学反応で製品を作るとは―高校の化学と化学物質製造プロセスの
共通点と違い」 工学部 山際 和明 先生
5.生体医工学 「ブレインコンピュータインタフェース」 工学部 堀 潤一 先生
6.内科系臨床医学 「新薬はどのように開発するか消化器難病に対する新薬開発の
挑戦」 医学部医学科 鈴木 健司 先生
7.数学 「密室殺人事件と情報理論」 教育学部 垣水 修 先生
8.メディア・表現文化学(身体表現論) 「パロディについて」
人文学部 齋藤 陽一 先生
生徒たちは熱心に聞いていました。大学の講義なので難しいところもあったと思います。
新潟大学の先生方、ありがと うございました。
第2回群馬大学実験講座
この企画も3年目になります。「自然科学への高い興味関心を有する生徒を発掘するとともに、より優れた
科学的問題解決能力をもつ生徒集団を育成する」 この目標を掲げ、生徒たちはしっかりと学習してきました。
1.日時・場所 平成26年7月5日(土) 8:50~17:30 群馬大学理工学部
2.参加者 1年生(240名)
3.日程
8:50 生徒集合(バス内で出欠確認)
9:00 バスにて高校を出発します。
10:30 群馬大学着
10:30~10:45 オリエンテーションののち、各グループに分かれます。
10:45~11:30 実験説明・見学
実験説明の様子です。
11:30~12:30 昼食
12:30~15:30 実験
16:00 群馬大学発
17:30 栃高着・解散
4.午後の実験の様子です。実験内容とともに紹介します。
①キレート滴定 30名 (キレート滴定法の中で最も一般的に利用されるエチレンジアミン四酢酸を
用いて,水の全硬度を算出する。)
長いピペットで薬品を量りとります。3枚目の写真はドラフト内で、危険度の高い薬品を扱っています。
②電気泳動実験 30名 (電気泳動によるタンパク質分析法が,化学や物理の原理を応用したもの
であることを実習を通して学ぶ。)
タンパク質がゲル上を電気泳動して、複数のバンドに分かれたところが見えます。
③顕微鏡でのぞくミクロの世界 40名 (顕微鏡を用いてパン酵母や牛乳のミクロの世界を観察・
考察しながら、顕微鏡の取り扱いの基礎を学ぶ。)
ピペッターで、牛乳や酵母菌をとり、スライドグラスに載せて観察します。真剣です。
④金属の引張試験 20名 (引張試験を行い金属の変形過程を観察するとともに強度を調べる。
電子顕微鏡を用いて破断面を観察する。)
最初の写真は、炭素繊維のシートです。このシートを縦横に重ねて、真空釜にて圧着します。
2番目の写真は釜の内部の様子です。3番目の写真は金属の引っ張り実験で、突然大きな音が
したので振り向くと、今まさに金属が破断したところでした。みんな驚きました。4番目の写真は
金属をバーナーで溶かしています。研究室では、むやみに触らないこと。とてつもなく熱い物かも
しれないということです。ちなみに500度ぐらいあるそうです。今回は。最後は紙を使った簡易
引っ張り実験の様子です。
⑤ペーパークロマトグラフィーによる物質の分離と解析 30名(講義と実験を通じて、特に化学の
分野において重要な分離技術の基礎を学ぶ。)
葉を細かく切って、乳鉢でさらに細胞を破壊します。その後葉の色素を抽出し、ペーパークロマ
トグラフィにかけます。写真では見づらいですが、色素が分離してきていました。
⑥川の流れの水理実験 15名 ( 実験室の開水路を用いて川の流れの不思議な性質や河川管理
技術を学ぶ。)
前回、開水路の実験の様子を撮影したので、今回は、実験後のまとめや講義の様子を紹介します。
⑦見えない電気を可視化しよう ~電位分布の測定~ 40名 (2つの電極間に電圧を加え,電極
間の等電位線を描いてみよう。電場や電位の概念を等電位線を図示する体験を通して学ぶ。)
水を張ったバット、銅製の電極板、端子。スピーカーからの音が頼りです。電気→音→等電位線
の図示。見えない物を見えるようにすることは、科学の重要な部分ですね。
⑧Flashを使ったプログラミング体験 40名 (Flashを使った未完成のプログラミングを完成させると
いうスタイルでプログラミングを体験する。)
緑の数字のタイルを、赤いタイル(スイッチ)を押して移動させるゲームの基本構造を作成して
います。関数を的確に使用して、完成するかどうか、ちょっと難しそうです。
⑨ニュートンリング(光の干渉) 15名 ( 光の干渉を利用して何が測定できるか理解し、例として
ニュートンリングを利用してレンズの曲率半径を測定する。)
この光学器械に光を通して、上から覗くと、ニュートンリングが見えます。ここからが実験です。
計算もあります。グラフも書きます。がんばれ。
⑩回析格子(光の干渉) 8名 (光の干渉を利用して何が測定できるか理解し、例として回折格子を
用いて原子からでる光の波長を測定する。)
光学実験装置の説明をしています。これから測定に入ります。計算もあります。⑨と同じ、
グラフもあります。がんばれ。
実験が終了し、戻ってきました。満足感の中に、少し疲れが見えるかな。
大講義室に戻り、ふり返りのアンケートを記入しています。学年主任の角海より、本日の反省と、
これからの予定(特に夏休みの計画作成について)の連絡がありました。群馬大の先生方にお礼を
言いつつ群馬大を後にしました。
生物 ホヤの解剖実験
SSHのねらいに即した特色ある教材として、以前、お茶の水女子大付属臨海実験所
からの「バフンウニの受精、幼生、および変態の観察」キットを使用した授業を紹介しました。
今回は、今まで何回か実施している「ホヤの解剖実験」を紹介します。
5月から6月にかけて、三陸名産のホヤの季節です。この時期、良型のホヤが、魚屋や
スーパーの魚コーナーに並びます。原索動物の学習に最適の材料です。6月15日(日)に
ホヤが生徒分(15個)手に入りました。早速解剖実習です。実施クラスは3年の生物選択者
15名。実習助手にも手伝ってもらいました。実験の様子です。
説明の後、まず、外形を手で触って、よく観察します。
次に、硬い皮膚の1カ所にピンセットの先で穴を開け、そこからはさみを入れて切っていきます。
皮膚は、硬い紙のような質感です。オレンジ色の筋肉が出てきました。
さらに内部を観察します。えら、肝臓、腸などが確認できます。特に腸では内容物も観察できま
す。いったい何を食べているのでしょうか。深緑の粘土のようです。実は、海水中の植物プランクトン
や有機物をえらで集め、粘液で固めて腸に送り込んでいるのです。
生徒たちは、興味を持って積極的に活動しました。分類学の実験教材として、優れていると思い
ます。ただし、欠点は入荷日が未定のため、日程が決まっている研究授業では、もし手に入らなかっ
たらどうしようという、いやな圧迫感を感じることです。また前もって購入して冷凍し、解氷すると内部
構造が壊れてしまうので、どうしても新鮮な材料がほしいです。そして、材料がよければ、実験も
楽しく、内部構造もはっきり見えて、この生物をよく理解することができます。