食品科学科の活動

2020年1月の記事一覧

麹の管理作業

麹造りは「足かけ3日」と言う言葉があり、これは造り始めた日を1日目として、3日で完成するというのを意味しています。
16日に麹の仕込み(12:00)をしてから、20時間経過(8:00)。朝早いですが、麹の管理作業があります。


麹菌が繁殖すると、菌糸同士が絡み合う「絞まり」が発生。
麹菌は繁殖する時に、膨大な熱を発生するため、そのままにすると自分の熱でいずれ死んでしまいます。

定期的にこの「絞まり」を解きほぐし、放熱してあげる管理作業が必要になります。

管理作業をするなかで、目で見て、手で触り、鼻でかいで麹の状態を確認するのも良い麹を作るためには大切な作業です。

麹を仕込みました♪

(こうじ 一部「糀」の字を使うこともあり)
日本の発酵食品を支える立役者!それが麹です。

麹とは「穀物(一部大豆もあり)に麹菌という「カビ」を繁殖させたものです。
授業でも麹の話しをすると、生徒達は「カビ食べてるの!?」と驚きから始まります。
ですが、無くして、日本の発酵食品は語れないのです!
みそ、しょうゆ、みりん、漬物、甘酒、清酒、焼酎、酢などなど、
たくさんの食品が麹を利用して作られています。

では、なぜこの麹が利用されるのかというと、麹菌の持つ「酵素」が必要だからです。
麹菌の出す「アミラーゼ」と「プロテアーゼ」という酵素が強力なのです。
発酵食品の原料になる、米のデンプンを分解するとブドウ糖になり、
大豆のタンパク質を分解するとアミノ酸になります。
ブドウ糖は甘味や他の菌の栄養になり、アミノ酸はうま味になるため、発酵食品は独特のおいしさになります。

今日はその「麹」を授業で仕込みました。
麹菌は人間の都合に合わせて生活してくれないので、授業以外にも、朝・昼・放課後と面倒を見て、「足かけ3日」で完成します。
この麹の品質が、来年販売するみその品質に直結するので、丁寧に育てたいと思います。