食品化学科日誌

2019年4月の記事一覧

一粒一粒丹精込めて[食品化学科]

春のこの時期の実習と言えばマーマレードもありましたが、
もう一つ外せないのが「イチゴジャム」!!

今日はその原料のイチゴ105kg(ほんとはもうちょっと多・・)を2年生全員で前処理をしました♪


暖かくなってくると、イチゴは軟らかくなってしまうので、カビも出やすく、少しの「スレ」でも傷みやすい。。。
ですから1粒1粒丁寧に検品しながらヘタを取っていきます。

たかがヘタ取り、されどヘタ取り!!
雑に処理してしまうと、ヘタの破片が混ざってしまいます。。。

この混ざった緑のヘタ赤いイチゴジャムの中では「黒い異物」に見えてしまうのです。
そんなことが無いように、生徒達も集中して無事100kg超えの大量イチゴのヘタ取りが完了しました!!
この後、冷凍して保存しておくのですが、そのまま凍らせると冷凍焼けや変色を起こしてしまうので、砂糖を混ぜてから冷凍です。

次回はこの処理したイチゴを使ってジャムを仕込みます♪♪

令和になった5月9日(木)に行われるPTA総会で販売できるように頑張ります!!
ぜひPTA総会にいらっしゃって、とちのうイチゴジャムを手に入れませんか??

トレジャーハント!!ちょっと長文[食品化学科]


今日は2年生の微生物スクリーニングという授業で、「野生酵母の分離」を始めました。
微生物でお宝?と思われるでしょう。でも実際「微生物資源」にはお宝が眠ってます♪

私たちの身のまわりには、「微生物のお陰」がたくさんあります。
食品、環境、医療などなど。実は微生物が居てこそ今の生活が成り立っているんです♪

現在、人類が知っている「既知」の微生物(細菌)は3000種と言われています(出展元:実教出版 微生物利用)
ですが、これは地球に存在しているであろう想定数の10%程度
実はまだまだ未知の微生物がたくさんいて、いろんな可能性が眠っています!!

ね?これはお宝でしょ?

今日は、その自然界にいる微生物を「分離」するための方法を学び始めました。
手始めに、食品には身近な「酵母」から。
酵母はパンやお酒、発酵食品を造るうえでは外せない微生物です。

自然界の中では、「甘い」所に多く存在しているので、今回は「花」をターゲットにしました。
「蜜」の多そうな花を採取してきて、微生物のご飯となる「培地」に入れます。この中で、酵母が増殖してくれれば、1週間後に結果が!!

さて、今回は無事、トレジャーハントすることができるか!?

実習室が爽やかな香りに包まれます♪【食品化学科】

やはり、年度始めの実習は「マーマレード」♪
甘夏をそのまま食べてもおいしいですが、甘さの中に少し苦味の利いたマーマレードは
格別です!!

栃農マーマレードは果実丸々使いきります♪

ワタ部分(アルベド)を適度に残しつつそぎ落とし、果皮を細切りにして湯煮して「脱渋」。
果肉は種を取ってジュースに。
そいだワタ部分と、じょうのう膜(果肉の周りにある厚い膜)から「ペクチン質」を抽出します。
この3つをあわせて煮詰めると、おいしいマーマレードの出来上がりです♪

一度に仕上げるとなると時間がかかるので、今日は下処理だけで終了♪
次は煮詰めて製品にしていきます♪