栃高トピックス

カテゴリ:今日の出来事

ボストン研修報告 第5日目

朝の健康チェックでは、一部の生徒の睡眠不足が確認されましたが、健康上の問題はなく、全員元気に過ごしています。午前中の授業では、各国の留学生に食らいついて行く栃高生の姿が見られます。課題の内容も難しくなり、例えば、各国の教育システムについてそれぞれの国の生徒が英語で説明するなど、challengingな内容に生徒たちも頭を悩ませながら取り組んでいます。
 昼食+conversation trialを経て、午後からは外国人の学生とともに、Sugiyama先生による異文化コミュニケーションのレクチャーを受け、英語で意見を交わすという貴重な機会を得ました。彼女の講義を通じて、文化と思考体系が分かちがたく結びついており、思考体系の表出としての言語にもその特徴が表れていることに気付き、自国の文化と他国の文化を相対化すること、同時に自他を相対化することの難しさと重要さを学ぶことができたようです。
 夕食+conversation trialを経て、Evening activityに参加しました。カードゲームやジェンガで盛り上がったグループ、寮の外国人に声をかけて、寮の前の芝生でサッカーをしたグループ、それぞれがゲームやスポーツを通して、外国人とのコミュニケーションを楽しみました。
 今日は教員と添乗員が立ち会う、公式のミーティングは実施されませんでしたが、生徒たちは自主的に集まって何か話し合っていたようです。残り少なくなってきた時間が栃高生にとって少しでも有意義なものになるよう、引き続き見守っていきます。

ボストン研修報告 第4日目

アメリカの食事が口に合わないことにやや辟易している様子も見られますが、全員健康な状態を保っています。午前中はいつもの通りレッスンに参加しました。周囲のレベルの高さに打ち砕かれ、自分の力不足を痛感し、落胆している生徒がいる一方で、「自分には十分な力がないので、ゆっくり話してほしい」「今言ったことを繰り返してほしい」と、理解するための要求を英語で教師に伝えられるようになってきた生徒もおり、理解できないまま曖昧にうなずくことから脱却しようともがいている姿は頼もしい限りです。
 昼食+conversation trialを経て、午後からはMuseum of Fine Arts(ボストン美術館)を訪問しました。雑踏や地下鉄、カフェテリア、授業の中で英語のシャワーを浴び続けてきた栃高生たちも、落ち着いた雰囲気の中でアートという非言語媒体に触れ、思い思いの時間を過ごしたようです。
 夕食+conversation trialを経て、19:30からはHarvardを卒業され、現在ボストン市内で勤務されている岡洋平さんにお越しいただき、栃高生にご自身の経験について語っていただきました。お話が終わった後も、1時間以上にわたって栃高生の質問に、ひとつひとつ丁寧に答えてくださいました。彼の経歴はたしかに誰もが目を見張るようなものですが、それ以上に、彼の言動そのものが、自分のやりたいこと、やるべきことを見極めて、その達成に向けて努力を惜しまない人間の強さと美しさを体現していたように思われます。栃高生も岡さんに追い付け追い越せで頑張ってもらいたいものです。
 夜のミーティングでは、conversation trialを通して達成したこと、構築した人脈、コミュニケーションへの気づき等が共有され、聞き手に回り、拍手を送ることしかできなかった生徒には、いよいよ焦りの表情が見えてきました。明日のディスカッションで一歩踏み出す生徒が出てくることを期待し、見守っていきます。

ボストン研修報告 第3日目

異国でのタフな毎日に、やや疲弊している様子も見られますが、全員元気に過ごしています。
 今日から、本格的に英語のレッスンが開始されました。先日のテストの評価に基づいて振り分けられたクラスで各々が苦しんでいます。
 流暢に教師の問いに英語で回答する、他国の学生に負けないよう、食らいついていってほしいものです。
 昼食+conversation trialを経て、午後からは、世界でも最高水準を誇るアメリカの教育機関を訪問しました。
 ひとつ目の訪問先はMITです。大学院に所属しておられる成田さんにガイドを引き受けていただき、大学に関する説明から、栃高生の素朴な疑問への回答まで、丁寧に対応していただき、MITの魅力を存分に味わうことができました。
 二つ目の訪問先は、Harvardです。現地で手広くビジネスを展開しておられる松川原さんに、美しいキャンパス内を散策しながらHarvardの歴史と伝統について語っていただき、芝生に車座になって、松川原さんの哲学的な問いかけに頭を悩ませる「アカデミックな時間」の入門編を体験しました。松川原さんのパワーに押されぎみの生徒もいましたが、大学での「学び」について理解を深める貴重な機会となりました。
 夕食+conversation trialを経て、寮で開催されるevening activityに参加しました。台湾や中国の方々と、水風船をぶつけ合い、笑い声が飛び交う時間になりました。交流の後には、水風船のゴミ拾いを皆で行い、他国の方々とのモラルの共有を図ることができました。同じ時間帯に、一部の生徒はバスケットコートで現地の方々と汗を流し、1勝1敗と互角の闘いを繰り広げたようです。身体的活動は、言語への依存度が低いことから、英会話の面で苦戦している生徒も、ある種のコミュニケーションを体験することができたのではないかと思われます。
 本日も最後に、栃高生全員でミーティングを行いました。各々が自分の感じたことをぶつけ合い、折り返しに差し掛かっているこのボストン研修を、より良いものにしていこうという思いが確認されました。
 今日はできなかったことを、明日はできるようにする。苦しい闘いが続きますが、栃高生の力を信じて見守りたいと思います。
 

ボストン研修出発



2年生32名の研修生と引率の渡邉先生及び泉先生が、保護者の皆様と、校長先生、学年主任の久保田先生に見送られ、本日10時30分に学校を出発してバスで成田空港へ向かいました。画像は出発式の様子です。

今年度の海外研修も米国マサチューセッツ州ボストン市内を研修地とし、本日より8月5日(月)までの9日間の日程で実施されます。タフツ大学の寮に滞在しながらの各国の若者とのインターナショナル英語授業と、班別研修を含むボストン市内研修をプログラムの二本柱としており、特に研修生達が大きな期待を寄せているハーバード大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)の大学院生との懇談なども予定されています。

今年度の研修生の学習テーマは、「日本の高校生に足りないものはなにか?」です。心に問いを持ってボストンに赴くことで、そこで経験する事柄や出会った人々から自分たちとは異なる価値観に直接触れることを通じ、多くの示唆を得ることができるものと期待します。「自分たちに足りないものがあるかもしれない」との思いが、これからの日本人高校生の誇れる点になっていくということについても考える機会を与えてくれることでしょう。

東大・難関大を目指している後輩たちへ ~現役東大生から~

本校OBの現役東大生
  川崎 聡史さん(文Ⅲ)H22年卒
  飯塚 大和さん(理Ⅰ)H23年卒
  柴田  翔さん(理Ⅰ)H23年卒


を招いて、三部構成で懇談会を進めました。第一部では各々の先輩方から、東大生になってよかったこと、今の学生生活、将来やりたいこと、栃高時代について、そして東大・難関大を目指す後輩に望むことなどを語っていただきました。

1年生の先輩お二人からは、常にインスピレーションをくれる仲間に恵まれ、勉強やサークル活動に忙しい生活を送っているとの近状報告がありました。2年生の先輩からも、2年間の教養学部で学ぶ内容が将来の進路選びに大きく影響するので、しっかりと履修して人生の選択の幅を広げて欲しいという助言がありました。


第二部では文理を交えたグループ、第三部では文理に分かれたグループで懇談を行いました。各グループとも、勉強の仕方にとどまらず、これからの生き方や考え方に関するものまで様々な質問が相次ぎ、予定した時間内では収まりきらずに30分ほど時間を延長して話し合いが続きました。参加した15名の3年生にとって、「先輩方に続け!」と決意を新たにする大変有意義な時間となりました。