2019年11月の記事一覧

歴史研究部:栃木県高等学校文化連盟社会部会研究発表大会で発表

 1119(火)、歴史研究部の皆さんが石橋高校で開催された〝栃木県高等学校文化連盟社会部会研究発表大会〟に参加しました。大会は5回を数え、今年度は学悠館高校・矢板東高校・石橋高校の3校が研究の成果を発表しました。
 大会を振り返って、部員の皆さんと顧問の地理歴史科の教員が協同してレポートをまとめました。この中から、発表の準備や当日の様子をHP上にそのまま掲載して紹介します。

歴史研究部のレポート
 
 今年度の
歴史研究部は、これまでに『地誌編輯材料取調書』泉河村・大皆川村の翻刻日本考古学協会高校生ポスターセッション栃木県考古学会での口頭発表などの活動を重ねてきました。9月には奈良大学による全国高校生歴史フォーラムに応募、佳作に選ばれ研究内容を1枚のポスターにまとめて提出することになりました。そんな矢先の台風19号。1週間の休校の後、ポスターの締め切りや学校祭「出藍祭」、そして表題の研究発表大会の開催日が一気に近づいてしまいました。

 発表の準備は、出藍祭の展示と並行して進めました。「出藍祭」当日も、展示会場の傍らで細々と発表練習と原稿のチェックをしました。

   


 大会には、石橋高校・矢板東高校・学悠館高校の3校12名が出場しました。はじめに15分以内の発表、次に審査員の先生方との質疑応答がありました。会場は図書館で、こぢんまりとした中にも和気藹々(わきあいあい)とした雰囲気となりました。

 本校は、2番目の発表でした。題は「栃木市泉川条里跡の研究」です。泉川条里跡の特色や、地域の歴史に与えた影響について調べてまとめました。日本考古学協会高校生ポスターセッション栃木県考古学会にていただいたご助言をもとに内容を深めました。KSさん(28Mクラス)のパソコン操作のもとで、MSくん(同クラス)が難しい内容でしたが、しっかりと話すことができました。
 質疑応答では、新しく発見された文書について、発表の中に出てきた「ランドマーク」の意味など、質問を受けました。他校の先生から、去年より発表が上達したと言葉をかけていただきました。

 

 審査結果は以下の通りです。
   最優秀賞 石橋高校歴史研究部       「石橋宿と馬市〜明治の町おこし〜」
   優秀賞  学悠館高校歴史研究部      「栃木市泉川条里跡の研究」
   優良賞  矢板東高校リベラルアーツ同好会 「なぜ殉死は論じられないのか」

 

 石橋高校は3年連続の最優秀賞、矢板東高校は今年度の「地域の伝承文化に学ぶ」コンテスト入賞や日本地理学会高校生ポスターセッションに参加するなど意欲的に活動しています。休憩時間にも、楽しく言葉を交わすことが出来ました。3校の参加でとても充実した大会となりました。

 

 講評では、審査員長で県高文連社会部会長の松本一夫先生(栃木県立上三川高等学校校長)から各校の発表についてコメントがありました。本校については、歴史地理学的な手法を用いたオーソドックスな事例研究であること、特に条里水田の水源についての指摘には説得力があったと述べていただきました。良かった点で各校に共通するものとして、現地調査や聞き取りをきちんと行っていること、先輩の研究成果をしっかりと継承していることなどを挙げていただきました。

 

 生徒の感想は以下の通りです。

「去年より落ち着いて発表ができて良かった。」

「地域の研究という点では同じでも、材料や組み立て方が学校によって異なり、とても新鮮でした。」

 

 過密なスケジュールの中で次々と課題を達成し、またひとつ自信を深めました。間もなく本校を巣立つに当たり、社会人として大切なものを学んだことと思います。
 
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