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行事や部活動の結果などの最新情報です
ボストン研修報告⑥
アメリカ語学研修 報告書 6日目(7/27)
今日はいよいよ英語クラスの最終日です。クラス前半はクラスの最後の授業で、後半はグラデュエーション(卒業)セレモニーです。このセレモニーではこのプログラムに参加する120名ほど全員が参加し、今週こちらを発つ生徒たちの名前が呼ばれます。拍手や歓声が飛び交う温かい雰囲気のなか、この1週間の成果である修了証と成績表が手渡されました。生徒たちは少し強くなったようで堂々とした様子が印象的でした。
また午後前半は、ボストン在住20年以上、医療関連業種を中心にマーケティング会社を経営している松川原 康市氏より、日米両方の社会や企業を知る立場から、これから生徒たちが、どのようなスキルや思考をもっていなければいけないのか、世界のグローバル化、経済の急速な変化に伴う、社会や企業環境の変化、今まで以上に高度な能力が求められる状況にどのように適応して行けば良いのか、といった貴重なお話をいただきました。
これからの社会は組織から個人へと重点が移っていく。これは従来のトップダウン式の構造から個人の力が大きく問われるフラット社会になるということである。つまり若く柔軟な発想が求められるということ。ただ上から来た課題(情報)を処理する能力が高ければよいのではなく、情報を自分なりに編集していく能力(論理性と感性=考える力)が必要となる。知識以上に問題発見能力・問題解決能力・創造能力・構想力といった非認知能力を磨いていくべきであるということを熱く語っていただいたり、自分軸で考えることの重要さを説いていただきました。
またこれらの力、とくに考える力を付けるために、
なぜ・・・?
もし○○したら?
そもそも・・・?
常日頃からこの視点で物事を考える意識を持つ。
将来の就職も視野に入れて、高校生・大学生の内に、どう考えどう動くかといった、非常に示唆に富む内容でした。世界を舞台に働く松川原氏の言葉は、力強く生徒達の心に響いたようです。
そして午後後半は、松川原氏の案内で生徒たちお待ちかねのハーバード大学の見学です。日本とアメリカの大学の違い、資金力、そして校章(ロゴ)のこと、大学の図書館としてはNO.1の蔵書を誇るワイドナー記念図書館、メモリアルホール、サイエンスセンター等の施設を周り、誰もが一度は耳にしたことのある名門大学の説明に興味津々に聞き入っていました。
そして夜はFarewell(お別れ)Partyということで、英語講師やアクティビティリーダー、そして他国生も入ってのパーティで、カラオケやダンス大会です。研修前半、中々一歩が踏み出せずシャイな様子を見ていたので、本当に盛り上がるのだろうかという懸念がありましたが、一歩を踏み出す、自分を表現する力がついた(またはさらにつけたいという思い)からか、こちらが考えている以上に多くの生徒達が積極的に前へ出て盛り上がっていたのには驚きました。またここで応援団に所属する生徒が声を上げ、このプログラムの参加者全員にエールを送りました。100人以上の参加者がいるなかで勇気が必要な状況ではありましたが、自分を出し切る、悔いなく研修を終えたいという思い、そして一歩を踏み出すことをこの研修中繰り返してきた成果が出た瞬間でした。
以上、6日目の報告とさせていただきます。
修了式の様子
松川原氏の講演
ハーバード大学にて
さよならパーティ
ボストン研修報告⑤
アメリカ語学研修 報告書 5日目(7/26)
英語クラスも本日で3日目、後半戦です。段々と慣れてきた様子で、落ち着いて授業スタイルに慣れてきたら何とか理解できたなど、前向きなコメントが増えてきました。発言・参加を求められるこちらのスタイルにも楽しんで参加ができるようになったようです。あるクラスでは就職面接のロールプレイで一方は面接官、もう一方は就活生を演じたり、また違うクラスではグループ毎にストーリーを作り、レポーターがそれを発表したりする取り組みなど、様々な工夫がなされた英語の授業を初日や昨日より楽しみながら参加する生徒達。正直クラス内の発言ではまだまだ他国生に押されている様子でしたが、確実に発言は増えています。
午後(アフタヌーンアクティビティ)は、世界的にも貴重な収蔵品が多数展示されており、全米でも屈指の規模を誇るMuseum of Fine Arts(ボストン美術館)の見学です。この美術館にはアメリカの作品だけでなく、アジア・アフリカも含めて世界中から、また年代も紀元前から現代までと非常に幅広い展示物を見ることができます。生徒たちは自由に興味のある場所を散策し、クロード・モネの「ラ・ジャポネーズ」、ゴーギャンの最高傑作といわれる「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」、古代エジプトやギリシャ美術等、思い思いの展示物を見学して周りました。残念ながら多くの生徒たちが楽しみにしていた日本美術のほとんどは展示品の入れ替え中のため見ることができなかったのですが、世界の本物に触れることができた今回の美術館見学が一つのきっかけになれば、と思います。
そして本日のイブニングアクティビティは、チャイナタウン+ダウンタウン探訪と大リーグ(有料でボストンレッドソックスvsミネソタツインズ戦)観戦の2手に別れました。全米4番目の規模(比較的コンパクトです)のチャイナタウンを訪問した生徒たちはボストン中心部の一角にあるチャイナタウンのアメリカらしからぬ雰囲気に驚きながらの散策。生徒によってはアメリカンな食事に飽きていたようで中華料理を堪能していました。レッドソックスを観戦した生徒は、日本の野球とは異なる“ベースボール”の雰囲気全体を楽しんだとのことでした。
いよいよ明日は授業最終日、すべてを出しきっていただきたいと思います。
以上、5日目の報告とさせていただきます。
授業中の様子
ボストン美術館にて
ボストン研修報告④
アメリカ語学研修 報告書 4日目(7/25)
本日も午前は英語の授業です。昨日は緊張で何もできなかった生徒もいたようですが、徐々に慣れてきて、だんだんと発言する回数、それも自ら発言することが増えてきていると話してくれる生徒が多くなってきました。授業を少し見学しましたが、積極的に発言する姿も確かに見られるようになりました。しかし、言っていることが理解できず、また言いたいことが伝わらない場面もやはりあるようです。また、多くはイニシアチブを他国生がとっており、栃高生が悩んでフリーズしてしまったり、一歩出られなかったりしているところをリードしてもらっていたりと、もどかしい気持ちや悔しい思いをしている姿も多く見受けられました。この悔しさや伝えられなかったもどかしさをどうしていくのか、研修後半の課題です。
午後はリーダシップをテーマにディスカッションプログラムを行いました。ハーバード大学やタフツ大学など5名の大学生とファシリテーター1名を招き、栃高生5名に対して大学生1名がついてのディスカッションです。アイスブレイクでそれぞれが考えるリーダーについて話し、その後リーダーに必要な資質やリーダー像についてディスカッションし、グループで発表しました。2時間という時間の中、最初は戸惑いが感じられ、慣れるまで時間がかかってしまいましたが、自分の意見を何とか発表しようという様子が印象的でした。
そしてディスカッション後には、研修前半の振り返りとして、ここまで達成できたこと、そしてできていないこと、後悔や悔しい思い ⇒ それをこの後の研修でどうしていくのかを考え、共有していただきました。多くの生徒がようやく他国生との交流やカフェテリアで話しかけることができてきた一方、まだ行動に移せていない生徒もおり、どういった反応があるか心配していましたが、この後の研修や夕食で「~したい」という思いだけではなく行動に移すと決意を述べる生徒もおり、全体としての意識が高まっている様子が感じられました。また、遠慮がちであまり前に出なかったある生徒が、このミーティングで何度も自分の意見を発表する様子が見られ、少し逞しさが出てきたように感じます。また、自身の行動やここですべきことに関しての思いはそれぞれが持っていることが確認できたので、今後さらにギアを上げてくれることと思います。
なお、本日のトピックとして、他国生徒とさらに親睦が深まったことが挙げられます。中国人グループとSNSなどの連絡先を交換し、時間を惜しんで交流する者。これまで話しかける者はいたもののなかなか仲良くなれず難攻不落であったセネガルの生徒たち(中学生年代)とは、サッカーやバスケを通じた交流をし、明日も一緒にサッカーをやろう(時間はないのですが…)と誘われるほどに仲が深まりました。
以上、4日目の報告とさせていただきます。
カフェテリアでの交流の様子
ディスカッションプログラムの様子
イブニングアクティビティ(ボードゲーム・バスケ・サッカー)
ボストン研修報告③
アメリカ語学研修 報告書 3日目(7/24)
いよいよ本日、英語の授業が始まりました。昨日のテスト結果を元にクラスがわかれ、レベル毎に各クラスでの授業です。今週はこのサマースクールでは全8クラス、そのうち栃高生は5クラスに別れました。初日同様に非常に緊張した面持ちの生徒や、逆にこの時を待っていたとばかりの生徒もおりました。日本人が比較的多いクラスでも半数は他国生がおり、英語を使わなければならない環境で、基本的には他国生と関わるグループワーク、意見交換、ディスカッション、もしくは先生からの矢継ぎ早の質問等、発言すること、とにかく英語を使うことを重視した内容です。早速、英語クラスの洗礼を受け、悔しい思いをする生徒、かなり戸惑った様子な生徒など、思っていたほど自分の英語が通じなかったり、ショックを受け悔しい思いをしたり、これまでを顧みて後悔されている生徒も少なからずいました。この「後悔」を一時的なもので終わらせるのではなく、「後悔⇒だからどうする」と考え、この後の行動につなげていただければと思います。
そしてMITでは大学院で化学生命工学を専攻、研究されている吉永宏佑氏にキャンパスツアーをしていただきました。まずは学生が利用できる陸上トラックに特別に入れていただき、MITがあるケンブリッジ市内最大の総合体育施設のお話や、KresgeAuditorium(大講堂)に関しては内部には入れないため吉永氏ご本人が撮影した写真を見せていただきました。また特別に複数の教室にも入れていただき、ざっくばらんに質疑応答を行っていただきました。また所長が伊藤穰一氏(最近ではNHK「「スーパープレゼンテーション」でナビゲーターを務められています)、副所長に石井 裕氏、さらに特別研究員としてサッカーの本田圭介氏が任命されている日本人も活躍するメディアラボ等、世界的にも有名な最先端の研究施設や、MIT名物の学生による「いたずら」HACKの話し(エピソードとしてグレートドームの上にパトカーを置くいたずらをした話)も伺いながら、見学を行いました。質疑応答のなかでご自身の変化で「発言をしないことはそこにいなことと同じ」、アメリカに来てさらに発言をするようになったということや、高校時代の過ごし方として部活と勉強を両立していたことで、少ない時間を効率的に使う能力が付いたということ、少しでもいいから毎日継続して勉強をすることが、結局は重要であるということを語っていただきました。他国生やカフェテリアでの交流のコツを質問する生徒もおり、ここですぐに使える行動にもヒントをいただけ、有意義な時間となりました。
そして今日のイブニングアクティビティは複数の選択肢の中から、自身の興味関心で参加するアクティビティを決めそれぞれに過ごしました。あるグループはHuman Battleshipという、参加者が“見えない戦艦”となり、お互いに砲撃(=柔らかい布製のボール)を打ち合う(=投げ合う)ゲームにセネガル・中国人と一緒に参加したり、多くの他国生とバスケットボールをしたり、また文化活動としてシェイクスピアの屋外劇(市内で無料の催し)を見学した生徒など思い思いに過ごしました。ある生徒は待ち時間にセネガル人リーダー(引率)とサッカーワールドカップの再戦をしたものもおり、アクティビティを利用する、交流するためのツールとして活用する意識も芽生えてきたように感じます。なおここまで積極的に動けている生徒もいれば、反面話しかける勇気が持てず引き下がってしまう生徒もまだまだおり、行動に移せている生徒とそうでない生徒に差が生まれてきたように感じます。そのため明日は、改めてそれぞれの研修目的を確認し、それに向けた行動ができているのか、全員に考えてもらう時間をとり、研修後半へと備えたいと思います。
以上、3日目の報告とさせていただきます。
食堂にて
MIT見学の様子
イブニングアクティビティ
ボストン研修報告②
アメリカ語学研修 報告書 2日目(7/23)
昨日は深夜の到着でしたが、今朝は7:45に集合。そして皆で朝食のためカフェテリアに向かうところから2日目がスタートしました。残念ながら数人が寝坊で遅刻をしましたが、心配していた体調不良者は少し眠いという声以外なく、皆元気に研修をスタートすることができました。まず朝食ですが、ここにきて雰囲気がつかめていないこと、また昨日の疲れからか積極的に話しかける姿はなく、淡々と栃高生のみでの時間となってしまいました。(お昼からはカフェテリアでも話しかけ、交流をしようという動きは出ています)
そして朝食後は今週から栃高生と同じようにサマースクールに参加する、中国人グループ、そしてアルメニア人のグループとともにプレイスメントテストと、大学施設に関するオリエンテーションが行われました。テストは今年から事前に生徒たちにインストールをお願いしていた、アプリを使ってのオンラインテストで行われました(アプリが使用できない生徒はペーパーテストです)。写真も下記にお載せしますが、一見遊んでいるようにしか見えないのですが生徒の皆さんは真剣に取り組まれていました。
ちなみにオリエンテーションでは、このサマースクールの授業・アクティビティで重視される8つのLIFE SKILLの説明がありました。
1.Team Work 意見交換をしてゴールを達成
2.Curiosity 体験を通じて新しい物に挑戦意欲を喚起
3.Creativity アクティビティを通じ創造性を高める
4.Communication 効果的な話し方、聞き方を学ぶ
5.Confidence 自分の快適な領域から脱出し自信高揚
6.Problem Solving 理論的創造的な思考力向上
7.Leadership 戦略的な思考で決断をし、人をリードする
8.Exploration 異なる目線で異文化、思考を見る
例えばアクティビティでは、上記スキルの内、何に該当するプログラムなのか確認できるため、英語だけでなくこれらのスキルを伸ばすことができるよう、生徒にはそれぞれのアクティビティが目指すところも意識して行動してほしいと思います。
そして午後はアメリカ建国の舞台となったボストンにおいて、サミュエル・アダムスやジョンハンコックが眠るグラナリー墓地、キングスチャペル、ボストン虐殺地跡など、歴史が変わるきっかけとなった事件、人物にまつわる史跡、建物等を巡るフリーダムトレイルの散策を行いました。フリーダムトレイルまで向かう途中、かなり強めの通り雨が降るなどあいにくの天候で、また英語での説明がつかれた身体・頭に重くのしかかりましたが、アメリカの歴史の一部に触れることができる貴重な体験でした。
そして最後はイブニングアクティビティです。今日のアクティビティには栃高生含め120名ほどの参加者が6つのアクティビティに別れ実施されました。先ほどプレイスメントテストを一緒に受けた留学生に加え、セネガルからのグループ、そして個人で来ているロシアやサウジアラビアの生徒など、多様な国籍の生徒達とのアクティビティでした。ただし外から見る限り、日本人同士で固まってしまったり、ゲームの勝ち負けに執着するあまり、せっかくの他国生との会話のチャンスをものにできていなかったりと、正直もったいないなという印象も残りました。授業、アクティビティも他国生としっかりと話をするチャンス。明日はこういったチャンスを最大限活用いただきたいと思います。
テスト及びキャンパスツアーの様子
昼食風景(徐々に話しかけるようになっています)
フリーダムトレイル① フリーダムトレイル②
(州議事堂前) (グラナリー墓地にて)
栃木県立
栃木高等学校
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