農業土木科日誌

農業土木科日誌

道普請ウォークin太平山

 5月4日に行われた農業土木科・環境デザイン科主催の市民参加型イベント「道普請ウォークin太平山」。栃木市役所地域づくり推進課・県南環境森林事務所・下野新聞社などのご協力の下、33名の参加者をお迎えして無事に開催することができました。保護者や学校関係者(OB・OG)をはじめ、家族連れや小中学生・NPOの方など、年齢も立場も様々で、講師役の生徒たちは当初かなり緊張していました。
 天候にも恵まれ気持ちの良い春風の中、準備体操後にウォーキングスタート!学校を出てすぐに環境省「関東ふれあいの道」に入ります。いくつかのポイントで、地域の自然環境や防災・減災に関するパネル解説を行いました。同時に、先輩方がここの林道整備を始めることになったきっかけなどを紹介していきます。
 1つ目のワークショップは「新型土のうによる林道整備」。誰でもどこでもできる土木技術・新型土のう「D-BOX®」で湧水による軟弱地盤でも、歩きやすい林道に変えられることを知っていただきました。土のうに使われている材料(土砂)は、災害で発生した土砂廃棄物だけ。セメント系の固化材など使用することなく、堅固で環境影響の少ない道が参加者の手によって作られました。 

 続いてのワークショップは、種団子による緑化方法の紹介です。自生しているシャガという植物の株分け(植物片)を、ケト土や荒木田土の団子に入れて撒いていきます。林道内の地すべり跡地がセイタカアワダチソウ(外来種)に覆われてしまったのをきっかけに、災害後の植生回復に役立てないか研究しており、生態系保全のあり方について市民の皆さんにも考えていただきました。
 
 山頂で休憩した後、下りながら最後のワークショップ「木の人形(木人:きびと)作り」を行いました。すでに何体かの人形を設置をしていたためイメージしやすかったのか、参加者の皆さんもすぐに工具を手に取って、間伐材と格闘。鼻をつけたり、親子にしてみたり…自分なりの思いを木人に託していきます。整備された林道に新たな命が吹き込まれていくようで、私たち主催者の思いが、皆さんに伝わったと感じることができました。
 身近な自然環境やインフラこそ、行政に任せるだけではなく、地域住民や学生など市民の手によって修繕したり、新たな物語性を付加させることで、持続可能なものにできるのではないか。多くの人の居場所やコミュニティの場になるのではないか。今後もこのような協働活動を企画・実施しながら、小さな風を少しずつ大きくしていきたいと思っています。

5月4日(土)「道普請ウォークin太平山」参加者募集中!

本校農業土木科では、学習内容や実習などにおける成果を地元へと還元し、地域社会に貢献してまいりました。近年では、栃木市役所屋上庭園の施工や福祉施設への修繕ボランティア、佐野SAエリアの花壇整備などを行っています。校外におけるものづくりの中でも循環型施工や3Rなど、環境に配慮した土木について実践をし、またこれらの取り組みは、地域全体で取り組むべき内容を包含しており、生徒が住民や子ども達へと自然環境保全や災害対策などを発信するESDEducation for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)活動にも注力しています。

 今回は、農業土木科で3年をかけ関東東北豪雨災害からの復旧作業を行ってきた環境省の首都圏自然歩道「関東ふれあいの道」がテーマです。地域の自然環境を見て・触れて・理解するウォーキング(自然観察会)を行い、林道内で間伐放置材を資源循環するワークショップ(木の人形づくり)を行います。製作した木の人形は参加者自身の手で林道内に設置していただき、地域住民参加型の持続可能な林道整備(道普請による地域づくり)を高校生が提案します。同時に地域のパートナーシップや自然災害への備えや復旧など、身近なSDGsを理解する機会にしたいと考えています。地域の方々や保護者の皆様、栃農受験を考えている中学生の皆さんなどなど、ふるってご参加ください!

主  催:栃木県立栃木農業高等学校農業土木科(協力:栃木市役所地域づくり推進課)

開催日時:2019年5月4日() 9時30分~12時頃まで ※荒天時は屋内プログラムを行います

会  場:栃木農業高校(集合9:20)~関東ふれあいの道(太平山へ向かう林道)~太平山神社

内  容:【観察・講義】太平山周辺の自然と林道整備について

【ワークショップ】間伐材を利用した簡単な木工体験

【道普請体験】土砂廃棄物を資源に、特殊な土のうによる「関東ふれあいの道」の整備体験及び間伐材で作った木人形の設置

        (講師は農業土木科並びに環境デザイン科の生徒です)

申込方法:電話による事前申し込み(先着順。40名定員に達した場合は締切とさせていただきます。


5月4日イベントチラシ(栃農高).docx


 

2年総合実習【農業土木科】

 先週に引き続き、2年生は総合実習で土質実験を行いました。今回は粒度試験(りゅうどしけん)という、JIS(日本工業規格)にもそのやり方が定められている厳正なる土質実験です。
 前回までにサンプリング・調整した試料を、メッシュが異なるふるいのタワーに入れて、ふるい分け機にかけます。これがまたなんとも昭和な機械であり、「ガチャコンガチャコン」と音をたてて一生懸命にふるってくれます。
 ふるいに残留した試料を計量し、礫(れき)・砂・シルト及び粘土という順番に、粒子の割合を計算していきます。一言で「土」といっても、様々な粒度分布によって構成されており、採取する場所によっても全然違うということがわかりました。

2年総合実習【農業土木科】

  2年生「総合実習」の時間に、土質試験を行いました。
 土木構造物の設計や施工、管理を安全で経済的に行うためには、地盤や材料として
 用いる土の性質を学ぶことが大切です。
 今回行った土質試験は、「土の調製」と「含水比試験」です。
 農業土木専門科目を本格的に学ぶ2年生にとって、初めての土質試験です。
 試料を取り出すため四分法を用いて土を採取し、含水比試験を行う準備まで行い
 ました。様々な実験や実習を通して知識や技能を身につけてもらいたいと思います。
  

全国高校生環境学習成果発表会【農業土木科】

 3/24(日)に国立オリンピック記念青少年総合センターで行われた「全国高校生
環境学習成果発表会2019春」に参加して参りました。今回の発表会には農業土木科
1・2年生5名が参加し、環境学習を行った成果を全国から集まった7校でお互いに
情報発信や意見交換を行いました。発表では、本校農業土木科が数年間に渡り取り
組んできた土のう研究を中心に行い多くの方と意見交換することができました。
また、各学校や団体の発表を聞き、本校とは異なる環境の取り組み方や考え方を
たくさん吸収することができました。
 この成果発表会で学んだことを、新年度の活動で生かせるよう継続的に研究活動を
行って参りたいと思います。
         

農業と環境(にわとり解体実習)【農業土木科】

1年生の「農業と環境」の実習で、「にわとり解体実習」を行いました。
毎年農業土木科では、命の大切さや尊さについて、考えてもらうことを目的に行っています。
今年の1年生も「動物福祉」などについて説明をし、その後、各班に分かれ行いました。自分たちでにわとりの屠殺を行い、その後各部位に
分けることを行いました。生徒達は命について真摯に向き合い、改めて命の大切さや食への感謝などを感じていました。

  

第6回アントレプレナー・コンテスト最終選考1次予選

 2/2(土)下野新聞本社で農業土木科3年生が「第6回アントレプレナー・コンテスト
 最終選考1次予選」で発表いたしました。
 ”「とちぎアントレプレナ−・コンテスト」は、栃木県内の高校、高専、専門学校、
 短大、大学に在籍する学生に、県内中小企業経営者の有志が本気で「未来の社長への 
 道」を開く“実践的起業家教育プログラム”です。”(HPより抜粋)
 「㈱トチギインフラ2020」の企業名で選考会に臨みました。
 高校で専門科目である「土木」の学びを通して、インフラ整備の現状に着目しました。
 そこで、インフラツーリズム、教育、地域おこし、国際の4分野に事業を分けて企業の
 概要を事例と根拠を示してプレゼンを行いました。
 今回の選考の結果によっては最終選考会に進み、3/2(土)に下野新聞社で行われます。
 興味のある方は是非ご観覧ください。 
   

測量(実習)【農業土木科】

 農業土木科の1年生は、「測量」の授業の中でセオドライトを使って実習を行いました。
 以前はセオドライトの据え付けが、うまく出来なかった生徒が多くいました。しかし、
 今回の実習を含め、何度も練習をするうちに手早く行うことができるようになりました。
 各班で作業を行いましたが、誤差が出ないようにいかに精度を高められるかが課題と
 なりました。寒い日が続きますが、もうすぐ暖かい日が来るでしょう。
 ぜひ、寒さに負けず今後も実習に取り組みましょう。
   

課題研究発表会【農業土木科】

  1/15(火)に、農業土木科3年生の課題研究発表会を実施いたしました。
 3年生は、太平山にある林道の整備に関する研究や校内の整備、環境緑化や
 生物調査など様々な分野のテーマを選択し、熱心に研究していきました。
 それぞれの生徒がどのような目的で研究し結果がでたのか様々な視点から
 考えている様子を見ることができました。
  生徒自身が研究した内容を、後輩たちが引き継いでほしいという発表もあり
 下級生は3年生の意志を引き継いでもらいたいと思います。